カラコルム山脈 / Karakoram
パキスタン、インド、中国の3カ国の国境に位置するのがカラコルム山脈です。カラコルム山脈には、世界第ニ峰のK2を初め標高7,000m以上の山々が60座以上も存在しています。カラコルムはトルコ語で、「黒い砂利」という意味で、その名の通り、世界最大の氷河地区で真っ白い氷河もありますが、瓦礫に覆われた黒い氷河が特徴的です。代表するものとしては、カラコルム山脈中央部にあるパキスタンの「バルトロ氷河」があります。長さは約70kmにもなり、標高4,700mのコンコルディアでK2から流れるゴッドウィンオースチン氷河ととぶつかり西へ流れていきます。トレッキングルートも無数に広がっています。
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「K2」世界第2位峰 標高8,611m
不安定な天候、急傾斜が多いことからエベレストより登頂が困難な山として知られています。2006年東海大学山岳部登山隊の小松由佳さんが日本人女性で始めて登頂し、その年の植村直巳冒険賞も受賞したことは記憶に新しいでしょう。 インドの測量隊が1856年からカラコルムの測量を初めた際、無名の山々にK1、2などと名前を付けていきました。その後、他の山は別名が付けられたりしましたがK2はその名前が残っています。中国名では「チョゴリ」と呼ばれています。ちなみにK1はマッシャーブルム、K3はブロードピークです。 K2の展望地としては、コンコルディア、ゴンドゴロ・ラ(峠)が有名です。また少し遠くなりますがマチュルー・ラ(峠)からも展望ができます。
「ブロードピーク」世界第12位 標高8,047m
K2より約8kmに位置する山。元来はK3と呼ばれていましたたが、 山頂の幅が1.5kmにも及ぶことから「広い頂」を意味するこの名前が付けられました。ブロードピーク(8,047m)は、旧称ファルチェン・カンリ。北峰(7,490m)、中央峰(8,011m)、前峰(8,035m)の先に主峰が続きます。初登頂は、1957年6月9日、オーストリア隊。パキスタンに鎮座する8,000 m峰五座の内、GⅡ同様に、比較的登りやすい山とされています。
「ガッシャーブルⅣ」標高7,925m
コンコルディアから最も大きく美しく見えるのがガッシャーブルム山群の中のⅣ峰です。 ガッシャーブルムはチベット語は、「輝く峰」という意味を持ちます。
「K1」マッシャーブルム 標高7,821m
イギリスの測量隊によりカラコルムの1号峰として名づけられましたが、地元の人々にはマッシャーブルムと呼ばれている山。バルトロ氷河の南にあり、コンコルディアを目指すトレッキング中に展望できるほかフーシェ谷からは1泊2日でベースキャンプに行くことができます。
ラカポシ 標高7,788m
フンザのほとんどの場所から展望することができるカラコルム山脈西部の山。 歩かなくてもカラコルム・ハイウェイ沿いの村から展望することができる7,000m峰です。 麓のミナピン村からは高所順応を含めて1泊2日でミナピン氷河広がるベースキャンプへ行くことができます。
ラシュファリピーク 標高5,098m
フンザ方面から登頂できるカラコルムの5,000m峰。 ピークからはゴールデンピーク、マルビティン、レディーフィンガー、フンザピーク、ウルタルⅠ峰、Ⅱ峰、ヒスパー・ムスターグ群などの山々が360度展望できます。快晴であれば遥か彼方にK2も見えます。ピークまでたったの3日で登頂できるのも魅力の一つです。
ヒマラヤ山脈 / Himalaya
言わずとしれた世界最大の山脈がヒマラヤ山脈です。ヒマラヤ山脈と言えば、ネパールのエベレスト街道の山々が初めに連想され、標高8,000m級のピークを含む地球上で最も高い14のピークが存在し、7,000m級の山々は100以上も存在します。 東は中国からインド、さらにはパキスタンまで広がっています。 インダス川がカラコルム山脈とヒマラヤ山脈の境界となり、インダス川の南に位置する世界第9峰のナンガパルバットはパキスタン・ヒマラヤに属しています。
「ナンガパルバット」世界第9位 標高8,126m
名前の由来は、サンスクリット語で「裸の山」という意味でその近辺に他の山がない独立峰ゆえに付けられた名前です。北面の有名な展望地はフェアリーメドウ(別名メルヘンビーゼ)。
眼前にライコット氷河とナンガパルバットを展望するわずか3時間ほどのハイキングで到着できる展望地です。南側のルーパル壁は、標高差4,800mと世界屈指の難所壁で登頂も難しいことから「魔の山」として登山家からも恐れられています。麓のヘルリヒッコッファーB.C.から見上げる高度差4,500m以上の氷壁は圧巻です。また、8,000峰mとしては自動車道のカラコルム・ハイウェイからも壮大な展望が広がる珍しい山です。
フェアリメドウから望むナンガパルバットの山塊とライコット氷河
キャンプⅠより望むナンガパルバット北面の大氷壁
ヒンドゥークシュ山脈 / Hindu Kush
アフガニスタンの北東からパキスタン北西に広がる1200kmにわたる山脈がヒンドゥークシュ山脈です。 ヒンドゥークシュとは、ペルシア語で「インド人殺し」を意味し、インド人の奴隷がかつてペルシアに抜ける際にこの山中の険しさから何人も亡くなったことに由来していると言われています。 ヒンドゥークシュ山脈の最高峰はティリチミール(7,708m)でチトラール付近から展望することができます。 アフガニスタン・ヒンドゥークシュの最高峰はノシャック(7,492m)で、パキスタンのザニ峠や、タジキスタンのイシュカシムから望むことができます。
「ティリチミール」標高7,708m
ヒンドゥークシュの最高峰でパキスタンのチトラルやカラーシャの谷への入り口となるアユン、ザニ峠から展望できる山。 地元の伝説によると山に住む悪霊の呪いで登頂するのが困難と言われています。
ヒンドゥークシュ最高峰ティリチミール
ヒンドゥークシュ山脈 ティリチミールを展望するザニ峠