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小笠原ツアー特集海を知る

小笠原の海鳥

小笠原は世界有数のホエールウォッチングの海として知られており、冬は繁殖のために回遊してくるザトウクジラと、海況の穏やかな夏・秋にはマッコウクジラと出会うことができます。また、一年を通してミナミハンドウイルカやハシナガイルカが見られる、まさに「鯨類のゆりかごの海」なのです。

ザトウクジラ

ザトウクジラ
種名 ザトウクジラ
英名 Humpback Whale
学名 Megaptera novaeangliae
分類 ザトウクジラ ヒゲクジラ亜目
体長 13~14m
ザトウクジラのブリーチング
ザトウクジラの親子
ザトウクジラ
ザトウクジラ
ザトウクジラ
ザトウクジラ

ザトウクジラはジャンプをする「ブリーチ」や胸びれを海面に打ち付ける「ペックスラップ」、水面から顔を出す「スパイホップ」など迫力のある動きや大きなブロー(噴気)など、水面行動が派手なためホエールウォッチングで人気があります。ザトウクジラは小笠原では島の周囲ですごしているため、陸地からでもブリーチングやブローを観察することができます。「大きい翼」を意味する学名「Megaptera novaeangliae」を持ち、体長の3分の1近くにも達する長い胸びれを広げて泳ぐ姿は圧巻です。オキアミや小魚を餌とし、ヒゲクジラの特徴である「ヒゲ板」でこしとって採餌します。

英名「Humpback Whale」の「hump」はこぶの意味で、背びれの前がこぶ状に隆起していることからつけられました。和名の「座頭鯨」は形が座頭法師が琵琶を背負った姿に似ていることに由来します。頭部はフラットな形状をしており、不規則なこぶ状の隆起があるのが特徴です。尾びれはゆるくカーブしていて、裏側の灰色地に白色の模様は一頭ずつ違うので、個体識別に役立っています。背中の後ろのほうに、小さな三角形の背びれが突き出ています。

繁殖

夏の間、極地付近の海で大量発生しているオキアミ等を食べ栄養を蓄えた後、毎年12月から4月下旬にかけて繫殖のため小笠原など温かい海に回遊してきます。浅い海域で出産、子育て、交尾といった繫殖を行い、基本的にエサは食べません。単独か2~3頭の群れでいることが多く、親子クジラや「エスコート」と呼ばれるメスに寄り添うオスクジラを見ることができます。オスは10~20分もつづくメロディの決まった複雑な歌を、何時間も繰り返して歌うことがあり「歌うクジラ」とも呼ばれています。歌う目的はよくわかっていませんが、繁殖に関係するものと考えられています。

親子クジラ

北半球を縦断するザトウクジラ

小笠原では冬から春にかけてザトウクジラの姿をみることができますが、夏は一体どこにいるのでしょうか。ザトウクジラのようなヒゲクジラは一部の種類を除き、繫殖する海域と餌場の間を季節的に大規模に移動する「回遊」を行います。この回遊のルートは電波発信機や尾びれの特徴も基にした個体識別から調査が進んでおり、北半球にいるザトウクジラは夏から秋にかけて千島列島、アリューシャン列島付近、ベーリング海、アラスカ湾、カナダ、カリフォルニア沿岸で餌を食べ、冬から春にかけては小笠原、沖縄、ハワイ諸島、メキシコやコスタリカの沿岸で繫殖を行っています。地球を南北に縦断するのみで、東西には横断しないことがわかっています。小笠原で見られるザトウクジラのグループは、夏は北方のアリューシャン列島周辺に向かうと考えられており、豊富なオキアミ等を食べ栄養を蓄えます。この海域では採餌する様子を観察することができ、オキアミが海面に上がってきた時にだけ、ランジフィーディングという海中のオキアミや魚の群れに向かって「突進= ランジ lunge」する、「突進飲み込み型採餌」とも訳される独特の行動とることで知られています。冬が近づくと、小笠原などの熱帯、亜熱帯の島や大陸の沿岸に移動し、出産・子育て・交尾といった繁殖行動に専念します。この間基本的に餌は食べず、夏の間に蓄えた栄養で絶食を乗り切ります。小笠原では2月ごろになると産まれたばかりの子クジラの姿を見られるようになります。

▼夏のクジラたちの様子「アリューシャンマジック」の動画はこちら

マッコウクジラ

マッコウクジラ
種名 マッコウクジラ
英名 Sperm whale
学名 Physeter macrocephalus
分類 マッコウクジラ ハクジラ亜目
体長 オス16m メス11m
マッコウクジラの尾びれ
マッコウクジラ
マッコウクジラ
お腹を上にして泳ぐマッコウクジラ
マッコウクジラの子供

マッコウクジラは深海で捕食活動を行うため、小笠原では島の沖合10〜30kmの海域で観察することができます。深海へと潜水する時に高く尾びれをあげる雄大な姿を見ることができます。最大のハクジラで、歯がある最大の生き物です。イカ類や深海性の魚などが好物で、水深1,000mを超える深海まで40分程度、時には1時間以上潜水します。巨大で特徴的な頭部は、全体の4~3分の1を占め、脳は7kgありすべての動物の中で最大・最重です。

頭部には脳油と呼ばれる液体が詰まっており、冷やされると個体になって比重を増すため、潜水と浮上の際の浮力調節に用いられているとする説もあります。それが精液(sperm)に似ていることから「Sperm whale」という英名が付けられました。小笠原ではメスと子供からなるグループが通年います。(冬は海況が悪く、この海域へ行くことはできません。)

小笠原とクジラの関わり

小笠原とクジラの歴史は200年前まで遡ります。1830年にハワイから渡ったナサニエル・セーボレーは、小笠原を捕鯨船の補給基地として開拓しました。また、無人島の鳥島に漂着したジョン万次郎は、アメリカの捕鯨船に助けられ、その後何度も小笠原周辺での捕鯨に加わっています。1853年、ペリーは浦賀に来航する前に小笠原に寄港し、小笠原の占領を上申しましたが、それは実現しませんでした。当時の欧米の捕鯨船はマッコウクジラを対象としており、その頭部にある鯨油(鯨蝋)を、石鹸の原料、機械油として利用していました。その後大正から昭和にかけ、日本も鯨肉を目的としてニタリクジラなどの捕鯨を行っていましたが、1987年に商業捕鯨を停止され、その翌年には母島で日本初のホエールウォッチングが始まりました。現在ではホエールウォッチングを目的として多くの観光客が小笠原を訪れています。かつて捕鯨基地であった歴史の名残で、おがさわら丸も停泊する二見港の対岸に、漁のための氷が製造されていた「製氷海岸」があります。

観察

外洋にある深海域で、通年観察をすることができ、ブロー(噴気)を見つけることで探します。噴気は長い間クジラの体内で温められた空気が冷たい大気にふれて霧になったもので、浮上した際に吹き上げられます。他のハクジラ類と同様に噴気孔はひとつですが、マッコウクジラは大きく左に偏った位置にあります。そのため斜め前方に飛び散るような噴気を見つけたら、マッコウクジラです。マッコウクジラは海面にとどまって呼吸を繰り返した後、海面に尾びれを高くあげて深海へと潜航していきます。深海までの潜水時間は長く、一度潜航するとその後1時間ほどは見ることはできません。

マッコウクジラのブロー
分布

オスとメスで分布が異なり、メスは小笠原諸島のような低緯度の温かい海で血縁の近いメス同士で群れを作り、子育てをします。子どもは深く潜水できないため、母クジラが潜水しエサを食べている間群れが母親代わりとなります。メスの子どもは成長後も群れにとどまり、オスは成長すると群れを離れ、同じ世代のオスとともに高緯度の海まで少しずつ移動するようになります。成長にともないオスの群れの個体数は減っていき、最終的には単独もしくは2頭連れとなります。成長後、時折メスたちのいる温かい海に戻ってきて、群れを渡り歩きながら繁殖活動を行います。そのため小笠原では定住しているメスや子どものマッコウクジラをみることができ、オスはごく稀です。

2頭のマッコウクジラ

ミナミハンドウイルカ

ミナミハンドウイルカ
種名 ミナミハンドウイルカ
英名 Indian Ocean Bottlenose Dolphin
学名 Tursiops aduncus
分類 ミナミハンドウイルカ ハクジラ亜目
体長 約2.5m
ミナミハンドウイルカ
ミナミハンドウイルカ
ミナミハンドウイルカ
ミナミハンドウイルカ

水族館などで見られるハンドウイルカよりも小柄で、口が細長く、英名の「Bottlenose」は、初めてハンドウイルカを見た人がイルカの口を鼻と勘違いし、ボトルの様な鼻をしていると思ったことに由来します。体の色は、ほぼ全身グレーで、成長していくと、お腹にマダラ模様が現れます。10~20頭ほどの群れでいることが多いですが、1頭のときもあれば100頭以上の大きな群れになることもあります。

小笠原では個体識別を行っており、背びれ、尾びれ、体の傷などを手掛かりにニックネームがつけられているイルカもいるそうです。ドルフィンスイムの対象とされているイルカで、個体によりますが人懐っこく好奇心旺盛と言われています。

ハシナガイルカ

ハシナガイルカ
種名 ハシナガイルカ
英名 Spinner dolphin
学名 Stenella longirostris
分類 ハシナガイルカ ハクジラ亜目
体長 最大2m
ハシナガイルカ
ハシナガイルカ

ほっそりとした体つきの小さめのイルカで、ミナミハンドウイルカより細長いくちばしをもちます。背中は黒っぽく、側面は淡い灰色をしており腹は明るい白色をしています。1000頭以上の大集団を形成することがありますが、通常10~50頭の群れをつくります。スピードが早く一緒に泳ぐことは難しいですが、船の船首の下や船が進んで出来た波でサーフィンしてみたり、

ジャンプを披露してくれたりするため、ドルフィンウォッチングで人気です。早朝に沖合から岸に向かって行動し、日中は岸近くの浅海域で休んだり遊泳していることが多く、夕方は沖合に移動する傾向があるそうです。回転ジャンプ等のアクティブな空中行動は昼間より朝夕の方が多く見られます。

アオウミガメ

アオウミガメ
種名 アオウミガメ
英名 Green turtle
学名 Chelonia mydas
分類 爬虫綱カメ目ウミガメ科アオウミガメ属
体長 80~150cm
アオウミガメ
アオウミガメ

小笠原諸島はアオウミガメ、アカウミガメ、タイマイ、オサガメの4種が見られますが、特に小笠原は日本国内で最も多くのアオウミガメが繁殖する場所です。春になると小笠原にやってきて、海面で交尾しているのが見られます。

5~8月頃夜間海岸に上陸して穴を掘り一回に平均100個余り産卵し、7~10月頃に孵化します。産卵した場所には保護団体により棒が立てられおり、砂浜を歩く際には注意が必要です。

小笠原は日本最大級のウミガメの繁殖地!

春になると、アオウミガメが繁殖のため小笠原諸島に集まります。産卵期の5~8月は、夜中に海岸に上陸して穴を掘り、一回に平均100個余り産卵し、これを3~4回繰り返します。。卵は砂で温められ、45〜75日ほどした7~10月頃に孵化します。砂の中で孵化した子ガメは、昼間は温度が下がるまで待って、夜になると砂から脱出し、光をたよりに海へ向かいます。その後成体になるのは5千匹に1匹と言われ、親になるまで30年程かかると推測されています。 産卵期のピークは7月で、島の砂浜のいたるところで産卵している姿をみることができます。観察の際に懐中電灯を使って歩くと、上陸している親ガメを驚かせてしまったり、孵化した子ガメが光に誘引されてしまうことがあります。製氷海岸にある小笠原海洋センターは、アオウミガメをはじめとする海洋生物の保護を目的とした施設で、「カメセンター」の愛称で親しまれています。ケガしたカメを保護したり、孵化させた子ガメに標識を付けて放流し、その生態を調べるなどの研究も行っています。

魚類

小笠原諸島は太平洋プレートの沈み込みによる火山活動で形成され、浅瀬のサンゴ群や深海、巨岩など多様な海洋環境があります。また黒潮の枝流と北赤道海流の中間に位置し、両方の海流の分支流が小笠原諸島の周辺を流れていることと、平均水温が高いことから、北と南両方から魚がやってきており様々な魚類を見ることができます。

シロワニ(島名:ワニザメ)

シロワニ(島名:ワニザメ)
種名 シロワニ(島名:ワニザメ)
英名 Sand tiger shark
学名 Carcharias taurus
分類 ネズミザメ目・オオワニザメ科
体長 約2~3m
シロワニ
シロワニ
シロワニ

古事記の時代に、サメのことをワニと呼んでいたことから、ややこしい名前になってしまいました。口が大きく鋭い歯をしているため、一見怖そうですが大人しいサメで、ダイバーに人気があります。世界に広く分布していますが国内の海で見られるのは小笠原のみで、繁殖力が低く個体数が減少しやすい種です。

サメ類の繁殖方法は大きく卵生と胎生に別れ、シロワニは胎生の卵食・共食い型といいます。魚類ですが、母親の体内から生み出されるのは約1mにまで成長したサメの胎子です。シロワニの子宮は2つあるため生まれてくる子供は最大でも2匹しかおらず、母親は胎内で卵を産み、1番早く孵化した胎子は未成熟卵や後から孵化した胎子を食べて栄養を摂取し、成長していきます。

ネムリブカ(ホワイトチップ、島名:アイザメ)

体長:約1~2m。背びれと尾びれの先端が白いためホワイトチップと呼ばれています。夜行性で、昼間はよくサンゴの隙間で休んでいる大人しいサメですが近づきすぎないよう注意が必要です。父島周辺では特にブタ海岸や南島のサメ池、母島では脇浜の波打ち際で多く見られるそうです。キャベツビーチなどでのシュノーケリングでも見ることができます。

イソマグロ(島名:イソンボ)

体長:2m。沿岸域の表層を少数の群れで遊泳するためダイビングで人気の魚です。小笠原では夏季に大きな群れをつくることが特徴です。人気のダイビングスポットケータ列島の嫁島にある「マグロ穴」では、ピーク時100尾以上の群れを見ることができます。

ユウゼン

体長:15㎝。日本の伝統的な染工芸である友禅染めと似た柄を持つことからユウゼンという名前がついています。日本固有種のチョウチョウウオで、小笠原以外では見られる場所は限られていますが、小笠原では水深10m前後で普通に見ることができます。通常はペアで行動していますが、繁殖期には大きな群れを作ることがあり、ユウゼン玉と呼ばれています。

ロクセンスズメダイ(島名:ロクセン)

サンゴ礁域で見られる中型のスズメダイです。名前の通り体から尾びれにかけて6本の黒い線の模様があります。

ミナミイスズミ(島名:ササヨ)

サンゴ礁域から岩礁域まで広く分布します。通常は灰色ですが、黄化個体と呼ばれる黄色い個体も見られます。

ナンヨウブダイ(島名:ウーフー)

体長:70㎝。サンゴ礁域から岩礁域まで広く分布します。額の大きなコブが特徴で、サンゴを 食べるため固いクチバシをもちます。

アカハタ(島名:アカバ)

体長:30㎝。サンゴ礁域から岩礁域まで広く分布し、サンゴや岩の上などでじっとしている事 が多いです。島魚としてよく食べられており、唐揚げは美味です。

クマノミ

体長:10~15㎝ 。クマノミは地域や個体によって色彩変異が激しく、小笠原では黒白のクマノミが 多くおり、小笠原限定カラーと言われています。

シコンハタタテハゼ

体長:7㎝。ハタタテハゼは第一背びれが長く旗を立てているようにみえることが名前の由来 で、美しい紫色のため、紫紺(しこん)と名がついています。小笠原以外では稀 で、個体数も少なく深い海域の砂底を好むため見ることが難しい種類です。

ダイビング

ボニン(小笠原)ブルーの“濃紺”の海と圧倒的な魚影。小笠原ならではの魚類・鯨類との出会い。季節を変えて楽しめリピーターになってしまう、小笠原のダイビングの魅力をご紹介!

ここが違う!小笠原のダイビング

圧倒的な魚影、根魚やイソマグロなど回遊魚
そして、小笠原と言えば「シロワニ」

小笠原のダイビングで見られる魚は、種数としては決して多くはありませんが、その魚影の濃さ、豊かな「手つかずの海」を感じずにはいられません。父島周りの岩や根に集まるノコギリダイ、ヨスジフエダイ、アジアコショウダイ、その間を泳ぐカッポレにヒレナガカンパチ、そして流れのあるポイントではギンガメアジやイソマグロが。透明度の高い海で遭遇するウメイロモドキの群れも圧巻です。また、ぜひ遭遇したいのがシロワニ Sand Tiger Shark。体に少し模様のある2.5mを越える大型のおとなしいサメで、至近で観察することが可能なことからダイバーの間で人気です。洞窟の中など暗いところや沈船にいることがあります。

小笠原と言えば「シロワニ」

シロワニを至近で観察

日本固有種のチョウチョウウオ「ユウゼン」

小笠原を代表するのが、ユウゼン。日本の固有種のチョウチョウウオで、その名もその繊細な美しさから着物の「友禅」にちなんでつけられました。通常はペアで行動していますが、「ユウゼン玉」と呼ばれる集団をつくることがあります。小笠原以外では見られる場所は限られていますが、小笠原では水深10m前後で普通に見ることができます。

ユウゼン

ユウゼン

バラエティ豊かな父島周辺ポイント。砂地、サンゴ、根、沈船・・・

火山活動でできた父島列島の島回り、石灰岩の南島周辺、白砂エリアと、地形も変化に富んだ父島周辺ポイント。父島列島周辺だけで70を越えるポイントがあります。 おだやかな兄島の滝の浦エリアから上級者向け、閂ロック、孫島までダイバーのレベルに合わせて多様です。

シマアジの根

閂島の北に広がる砂地

ブーベロック周辺のサンゴ

製氷海岸のエダサンゴ

ブンジロ浅根

沈船・駆戦艇50号

二本岩

ツバメウオ

ダイビング中にイルカとの遭遇&ダイビングの合間にドルフィンスイム

小笠原のダイビングで期待したいのが、「水中イルカ」遭遇とドルフィンスイム。小笠原で出会うことが多いのはミナミハンドウイルカIndian Ocean Bottlenose Dolphinとハシナガイルカ Spinner Dolphin。 ミナミハンドウイルカのほうが、ゆったりと泳ぎダイバーやスイマーと一緒にいてくれるチャンスが高く、ハシナガイルカは泳ぐのが早くスイムも大変です。父島まわりで出会えるほか、聟島列島でも高確率の遭遇チャンスです。

ドルフィンスイム

ドルフィンスイム

ドルフィンスイム

ダイビングの合間にホエールウォッチング、夏はマッコウクジラ、冬はザトウクジラ!

小笠原は「鯨類のゆりかご」。島の周りの深海海域ではマッコウクジラが、冬になるとザトウクジラが出産・子育て・繁殖のために回遊してきます。 夏~秋の海がおだやかな時期は、ダイビングの合間に「マッコウ海域」を目指し、マッコウクジラのホエールウォッチングを楽しみ、冬は父島周辺のザトウクジラのホエールウォッチングが楽しめます。ザトウクジラはその水面行動が派手で、ブロー、ペック・スラップ(胸鰭たたき)、ブリーチ(ジャンプ)と様々な行動を見せてくれます。波の穏やかな砂地では親子がのんびりしていることも。 ダイビングの最中にザトウクジラが近くを通過することもあります。

ザトウクジラの親子

マッコウクジラ

ザトウクジラ

マッコウクジラの親子

第2次世界大戦の沈船ダイブ

日本の歴史と、沈船のロマンに触れる、沈船ダイビング。おがさわら丸の入港する二見湾や兄島の滝の浦は第2次世界大戦末期に空襲などで沈没した戦時物資を運んだ貨物船が沈んでいます。 今は漁礁にもなっていて魚が集まり、シロワニの姿も。旧洲崎飛行場の沖にはゼロ戦も沈んでいます。

大美丸

ゼロ戦

ゼロ戦の羽に残る日の丸

日吉丸

逆沈(山西丸)とシロワニ

中沈(昭瑞丸)

横沈(第八雲洋丸)

駆戦艇50号

駆戦艇50号

駆戦艇50号

秘境・聟島(ケータ)列島ダイビング

父島から北に60キロに、現在は無人島の聟島(ケータ)列島があります。南から、嫁島・媒島・聟島とその北に岩礁が並び、まさに「秘境の海」のダイビングが堪能できます。嫁島には夏になるとイソマグロが集まるポイントがあり、またイルカとの遭遇チャンスもあります。父島からは日帰りでダイビング遠征が可能な他、船に泊るスタイルで1~2泊の船上キャンプで訪れることも可能です。

針の岩

聟島列島を目指す

四ノ岩、コクテンカタギ

四ノ岩 エビ団地

嫁島のマグロ穴 シロワニ

嫁島のマグロ穴

ケータ平根 ヒレナガカンパチ

嫁島周辺のイルカの群れ

嫁島東の湾

ダイビング・トラベル・インフォメーション

一年を通じてダイビングを楽しむことができる小笠原。季節によって透明度、遭遇できる生き物が変化します。初夏から秋にかけて透明度が上がり海況も安定するシーズン。聟島(ケータ)列島への遠征はこの時期に行われます。

●1~3月<冬>
夏を北の海で過ごしたザトウクジラが繁殖・子育てのために小笠原の海に集まります。ダイビングの合間にホエールウォッチングを楽しむのはこの季節。シロワニとの遭遇率が高い季節です。

●4~6月<春~初夏> 
4月いっぱいはまだザトウクジラが観察できる季節。アオウミガメの姿が多く、ユウゼンが集団になる「ユウゼン玉」が見られ、シロワニとの遭遇率も高い季節です。このころから風が落ち着き、聟島(ケータ)列島遠征のチャンスも。

●7~9月<夏>
透明度が高く海況が安定するシーズンですが、同時に台風の可能性も。聟島(ケータ)列島遠征し、嫁島のマグロ穴にイソマグロが集まる季節です。イルカとの遭遇チャンスも高く、水着でドルフィンスイムが可能な季節です。深海海域ではマッコウクジラと出会うチャンスも。

●10~12月<秋~初冬>
引き続き11月ごろまで透明度が高く、閂ロックではウシバナトビエイの群れが現れたりします。海況の良い日はマッコウクジラ海域へ行くことも。12月に入ると水温が下がり、ザトウクジラが到着し始めます。

小笠原の水温
7~10月は水温25~28度と薄めのウェットスーツや水着で潜るダイバーもいますが、1年を通じて5ミリのウェットスーツが基本です。12月~5月は水温21~23度くらいでインナーやフードが必要です。ダイビングだけでなくドルフィンスイムの時も同様です。

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【添乗員同行】 西遊旅行で行く、小笠原諸島をめぐる旅
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