種名 | アホウドリ |
英名 | Short-tailed albatross |
学名 | Phoebastria albatrus |
分類 | ミズナギドリ目アホウドリ科 |
体長 | 翼開長210〜230cm |
体重 | 4~5kg |
分布 | 北太平洋 |
アホウドリは翼を広げると2mを超え、日本で見られる最大級の海鳥です。冬~春の繁殖期を除き、夏はベーリング海やアラスカ湾・アリューシャン列島周辺の海上で生活しています。日本での繁殖は、小笠原と本州の中間にある伊豆鳥島や尖閣諸島で確認されています。かつては伊豆鳥島に無数に生息していましたが、良質な羽毛を採取できることから明治期に乱獲され、戦後には一時絶滅宣言も出されました。その後の調査で再発見され、保護活動として小笠原聟島に新たな繁殖地を作るプロジェクトが実施されました。 成鳥は全体的に白い部分が多く、首から頭にかけて黄色、嘴は薄いピンク色で先端だけが薄い青色をしています。大きな翼は長距離を飛ぶには最適ですが、発着陸はいささか不格好になります。
絶海の孤島で繁殖し外敵がいないため、警戒心がとても薄く簡単に捕まえることができたため、アホウドリという残念な名前を付けられてしまいました。アホウドリは巣立ちから5~7年後に繁殖をはじめ、一年に一回、一つの卵を産みます。一度つがいになると、生涯を添い遂げます。寿命は長く、50歳まで生きた記録も残っています。小笠原の聟島では、早いものだと10月末ころには南下してきて、子育てをして5月頃にまた北の海へと旅立ちます。
※これまで同じ種と考えられていた伊豆鳥島と尖閣諸島のアホウドリは、遺伝的・生態的な違いがあることから、2020年11月に別種であると解明されました。(山階鳥類研究所発表)
種名 | クロアシアホウドリ |
英名 | Black-footed albatross |
学名 | Phoebastria nigripes |
分類 | ミズナギドリ目アホウドリ科 |
体長 | 翼開長190〜210cm |
体重 | 2~4kg |
分布 | 北太平洋 |
その名の通り体も足も黒褐色で、アホウドリより一回り小さく、目の周りと嘴の付け根が白いのが特徴です。鳥島、聟島列島、硫黄島などで繁殖し、船上から島の斜面に営巣している様子を遠望することができます。
黒い体で識別は容易にみえますが、アホウドリの若い個体に似ているので注意が必要です。嘴の大きさや色に注意してみましょう。 アホウドリ同様、夏季はアラスカ湾やアリューシャン列島周辺に渡ります。
種名 | コアホウドリ |
英名 | Laysan Albatross |
学名 | Phoebastria immutabilis |
分類 | ミズナギドリ目アホウドリ科 |
体長 | 翼開長195〜200cm |
体重 | 2~3kg |
分布 | 北太平洋 |
アホウドリより一回り小さく、羽の上面は一面黒褐色、目の周りも隈取したように黒く特徴的です。おがさわら丸航路や聟島列島周辺で、飛翔している様子を見ることができます。世界最長寿のコアホウドリがアメリカ・ミッドウェー島にいます。ウィズダムと名付けられたメスのコアホウドリは、2019年時点で68歳とされ、毎年1つの卵を産み続けています。
アホウドリ、クロアシアホウドリと同様に夏になるとはるかアリューシャン列島付近の海へ行き、冬から春に繁殖のために戻ってきます。
鳥島・尖閣諸島で繁殖しているアホウドリですが、火山島である鳥島はひとたび噴火してしまうとその繁殖地が失われてしまう恐れがあります。また尖閣は政治地的理由により保全活動ができないため、両島以外の第三の繁殖地を作るプロジェクトが、山階鳥類研究所により実施されました。その候補に選ばれたのが、かつて繁殖していた小笠原の聟島列島です。2000年頃からこの海域でアホウドリが観測されていたこと、近縁種のクロアシアホウドリとコアホウドリが繁殖していることも、アホウドリの繁殖を後押しするだろうと見込まれました。アホウドリを聟島へ呼びよせるために、これまで鳥島で実施されていたデコイ(模型)や鳴き声を流す装置などを設置するほか、繁殖のために生まれた島へ戻ってくるというアホウドリの習性(刷り込み)を活かし、鳥島で生まれた雛を聟島へ運んで人工飼育し、聟島から飛び立たせるという世界にも例を見ないプロジェクトが行われました。2008年から2012年までの5年間に移送した70羽のうち69羽が巣立ち、初移送の3年後(2011年)に初めてアホウドリが聟島に帰ってきました。2012年にはカップルが誕生し、翌年から毎年卵を産みましたが残念ながら孵化するに至りませんでした。2016年、ついに雛が生まれ無事に巣立つことができました。小笠原諸島においては、80年振りにアホウドリの雛が誕生する快挙となりました。新たな繁殖地の形成の貴重な第一歩となりました。
種名 | オナガミズナギドリ |
英名 | Wedge-tailed Shearwater |
学名 | Puffinus pacificus |
分類 | ミズナギドリ目ミズナギドリ科 |
体長 | 翼開長100cm前後 |
体重 | 300g |
分布 | インド洋、太平洋 |
小笠原諸島の島々で繁殖するオナガミズナギドリ。暗色型と淡色型がありますが、小笠原で観察されるのは淡色型です。日本名の通り尾が長く、英名のWedge-tailedは「くさび型の尾」を意味しています。オナガミズナギドリは太平洋・インド洋の熱帯から亜熱帯地域に分布し、日本では小笠原諸島のみで繁殖が確認されており、聟島列島から火山島列島(硫黄島列島)まで広範囲にわたって繁殖しています。
オナガミズナギドリは岩の隙間や土に穴を掘って営巣します。そのため、母島の南崎ではノネコによる被害で一時消滅寸前にまでなりましたが、ノネコを排除したことにより、いまでは数も回復してきています。4~5月の春に営巣・産卵します。11~12月半ばまでに雛が巣立ち、次の繁殖まで南の海上で過ごします。
種名 | アナドリ |
英名 | Bulwer's Petrel |
学名 | Bulweria bulwerii |
分類 | ミズナギドリ目ミズナギドリ科 |
体長 | 翼開長60~70cm |
体重 | 100g |
分布 | インド洋、大西洋、太平洋 |
父島列島の南島や東島などで繁殖しています。小笠原では5月~11月頃まで観察され、オナガミズナギドリ同様に、岩の合間や草地に穴を掘って営巣します。繁殖期でも陸に上がるのは夜だけで明け方には海にでてしまうため、陸上での観察はほとんどできませんが、南島の散策道に所々開いた穴の中に、雛を見かけることがあります。
北大西洋と北太平洋南西部に分布し、小笠原の南島、西之島、硫黄列島や八重山列島の仲ノ神島、海外ではハワイ諸島、アゾレス諸島などで繁殖しています。
種名 | カツオドリ |
英名 | Brown Booby |
学名 | Sula leucogaster |
分類 | カツオドリ目カツオドリ科 |
体長 | 翼開長130~150cm |
体重 | 1kg |
分布 | インド洋、南大西洋、太平洋西部および中東部、カリブ海 |
カツオドリは小笠原で一番親しみやすい海鳥です。竹芝桟橋を出港したおがさわら丸は、一夜明けて聟島列島に近づくと、並行して飛ぶカツオドリ達が歓迎してくれます。船に驚いて海上に飛び出てくるトビウオなどを狙っています。
デッキから目が合うほど間近に飛んでおり、時折海にダイブしてトビウオを捕食する姿も観察することができます。腹と羽の下面が白く、翼は黒く縁取られ背中と首は黒く覆われています。嘴は薄い黄色で、顔を覆うマスクのようで、目元が青いのが雄です。
種名 | カラスバト |
(亜種名) | (アカガシラカラスバト) |
英名 | Japanese Wood Pigeon |
学名 | Columba janthina nitens |
分類 | ハト目ハト科 |
体長 | 全長約40cm |
小笠原固有亜種で、父島、母島など島間の移動も行い広い行動範囲を持ち、広葉樹の暗い林内を好みます。名前の通り頭部に赤みを帯び、首から背中にかけて玉虫色に綺麗に輝きます。「アカポッポ」の愛称で親しまれており、幼鳥は体が黒く「クロポッポ」と呼ばれています。野生化したノネコによる捕食被害やクマネズミとの餌資源の競合により、40羽程度まで減少してしまい絶滅危惧種に指定されました。
2003年、中央山の東側に、害獣の侵入を防ぐフェンスで覆われたサンクチュアリを設営し、保護活動に取り組んでいます。今では推定600羽程度まで回復したといわれています(2016年時点)。熟して地面に落ちた木の実を好むため、夏の非繁殖期は、運が良ければ木々の根本や道端でも見かけることができます。森歩きの際には、エサを探してカサカサと歩く音や、牛のような低い鳴き声に耳を澄ましてみてはいかがでしょうか。
種名 | メグロ |
(亜種名) | (ハハジマメグロ) |
英名 | Bonin white-eye |
学名 | Apalopteron familiare hahasima |
分類 | スズメ目メジロ科 |
体長 | 全長約14cm |
メジロより一回り体が大きく、黄色い体に目の周りに黒い三角模様があります。母島列島のなかでも母島、妹島、向島にしか生息していない日本の固有種で、世界中でここにしかいない貴重な小鳥です。近縁はサイパンのオウゴンメジロと考えられています。
樹上や地表など様々な場所で餌を探し、警戒心が薄いために、林道や集落でも間近に見られることがあります。母島へ訪れたら是非会いたい鳥です。
種名 | カワラヒワ |
(亜種名) | (オガサワラカワラヒワ) |
英名 | Ogasawara Greenfinch |
学名 | Chloris sinica kittlitzi |
分類 | スズメ目アトリ科 |
体長 | 全長約15cm |
オガサワラカワラヒワは、カワラヒワの小笠原諸島固有の亜種と考えられてきましたが、DNAの分析により106万年前には分岐している別種という研究結果が2020年に発表され、日本の固有種が1種増えるという嬉しいニュースとなりました。通常カワラヒワは草の種を食べますが、オガサワラカワラヒワは木の種も食べるため、長い年月をかけて嘴が大きく進化しました。
乾燥した低木林のある場所で主に観察され、かつては母島の集落でも見ることができました。母島列島の無人島(向島、姉島、妹島、姪島、平島)と南硫黄島でしか繁殖しておらず、近年はネズミなどの外来種による被害で個体数が減少し絶滅の恐れがあります。
名前の通り、真っ赤な足をしています。2017年に南硫黄島での繁殖が確認され、硫黄島クルーズで狙いたい鳥です。ファッションブランドCHUMSのロゴマークにもなっています。
西之島で繁殖が確認されていましたが、2020年の噴火後の状況が心配されています。硫黄島クルーズや、おが丸航行中も極稀にみられることがあります。
父島列島の東島、巽島、聟島列島北之島で繁殖が確認されている小さな海鳥です。12月~6月の繁殖期以外の、夏の間の行動はまだよく分かっていません。
小笠原諸島や硫黄列島など、熱帯や亜熱帯の島で繁殖しています。小笠原より北ではほとんど見ることができないため、硫黄島クルーズで期待したい鳥です。
小笠原の固有亜種で、唯一の猛禽類です。陸上の動物の食物連鎖の頂点にいますが、小笠原全体で60羽程度とされており、絶滅危惧種に指定されています。
小笠原固有亜種で、本州のヒヨドリよりも褐色の色味が濃いのが特徴です。また、硫黄島などの火山列島にはハシブトヒヨドリという全く別の亜種も存在します。
全国の海辺で見られますが、小笠原固では街中によくいる馴染み深い鳥です。オスは瑠璃色でお腹がオレンジの綺麗な配色をしていてよく目立ちます。
小笠原固有亜種で、小笠原のほぼ全域に生息します。ウグイスに比べやや小型で嘴が長く赤みがかっています。森歩きの際によく鳴き声を耳にし、近くに飛んでくることもあります。
あまり遠くへは飛ばず、林内の地上でよく見かける鳥です。黄色と黒のマダラ模様が名前の由来です。戦後に入った外来種とされています。
夏の間シベリアやアラスカで繁殖し、冬に東南アジアやオーストラリアに渡りますが、小笠原で越冬する個体もおり、夏冬両方の羽が混じっているのが見られます。
たっぷり小笠原6日間日数6日間 料金298,000円~328,000円 |
母島にも滞在 たっぷり小笠原6日間日数6日間 料金お問い合わせください |
たっぷり小笠原6日間 ~父島で迎える初日の出~日数6日間 料金313,000円 |
ザトウクジラの季節に行く たっぷり小笠原6日間母島・南島も訪れる 森も海も満喫。チャーター船でホエールウォッチング。現地ガイドがご案内する6名様限定の旅。小笠原一の景勝地、南島へ上陸。日数6日間 料金238,000円 |
春の小笠原
4日間にわたってチャーター船で巡る小笠原諸島 南島、母島、そして聟島列島へ。ザトウクジラと海鳥をたっぷり観察。 バードガイドが同行。 |
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7~8月、真夏の小笠原を満喫する特別企画!父島にゆったり4連泊、チャーターボートでボニンブルーの海へ。小笠原一の景勝地、南島への上陸やハイキングも楽しむ。 |
小笠原諸島を歩く 6日間小笠原の森、山を歩いて楽しむ旅。6月~10月はチャーター船で南島にも上陸!父島では千尋岩(ハートロック)を目指すハイキング、母島では小笠原最高峰・乳房山(462m)に登頂。日数6日間 料金248,000円 |
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母島に滞在 小笠原諸島を歩く 6日間
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