秘境ツアーのパイオニア 西遊旅行 / SINCE 1973

エリアガイド

トルクメニスタンの旅

国土のほとんどがカラ・クム(黒い砂)砂漠で占められ、世界最大の湖、カスピ海に面します。 天然ガスが豊富で、2006年12月に死去したニヤゾフ大統領の指導のもと、近代国家に変貌しました。中央アジアとペルシャ、アフガニスタンを結ぶシルクロードの要衝にあり、古くから多くの民族が行き交った場所です。

トルクメニスタンみどころガイド

アシガバート/ Ashgabat

「愛の街」という意のトルクメニスタンの首都。独立後、大理石や金を用いた建物が立ち並ぶ近代都市になりました。 国立博物館では、パルティア時代の出土品やメルヴ、マルグシュを始め、豊富な展示物に圧倒されます。

国立博物館
独立記念公園の独立記念塔

クニャウルゲンチ/ Konye Urgench

1221年にチンギス・ハーンに滅ぼされるまで、中央アジア一帯の覇権を握っていたホラズム・シャー朝の首都跡。近くを流れるアムダリア川が流れを変えてしまったため、ホラズム王国の都は後世ヒワに遷都されました。クニャ・ウルゲンチには、中央アジアで最も高い「クトゥルグ・チムールのミナレット」を始め、歴代のホラズム・シャー朝の王の廟など、ウズベキスタンとは一味趣の違う建築群が残っています。

イル・アルスラン廟
チュラベク・ハニム廟
ナディム・アッディーン・クブラ廟とスルタン・アリ廟

ニサ/ Nisa

紀元前3世紀に興った騎馬民族国家パルティアの都跡。馬上から振り向きざまに弓を引いて矢を放つ「パルティアン・ショット」の戦法で、ローマ帝国とも渡り合った強大な国家でした。 ヘレニズム様式を好み、ギリシャの神々を祀った神殿跡や、ワインを貯蔵した宝物殿跡などが残ります。1948年、調査のために宝物殿を開けた翌日、アシュハバードで大地震が起きたという逸話が残ります。

ニサ都跡
ニサ出土の象牙のリュトン

メルブ/ Merv

紀元前5世紀には都市として成立し、前2~3世紀にパルティア、紀元3世紀にササン朝の都市として栄えました。11~12世紀のセルジュク朝の時代に全盛期を迎えますが、1222年のチンギス・ハーンの攻撃により破壊され滅ぼされました。中央アジア最大の遺跡で、広大な敷地の中に残る高さ15メートルを超える大キズカラの巨大さには圧倒されます。ここで出土した出土品の一部は、アシハバードの国立博物館で見ることができます。

大キズカラ
小キズカラから見る大キズカラ
スルタン・サンジャール廟

マルグシュ/ Margush

マルグシュ遺跡のそばを流れていたムルガブ川に人々が住み始めたのは、はるか昔BC4000年頃とも言われ、マルグシュ発掘に一生を捧げたサリアニディ氏によると、アナウ文化系の人々がBC2000年頃、コペトダーグ山麓方面からムルガブ方面へ移動したと考えられます。このマルグッシュの遺跡は、東のバクトリアの遺跡と合わせて「バクトリア・マルギアナ考古学複合」BMACと呼ばれます。BC2000年頃インダス、メソポタミアとなんらかの関わりのある第五の文明と言っても過言はないでしょう。王宮があったゴヌール・テペや、原始ゾロアスター教の神殿跡のトゴルク21号等が発掘されています。

ゴヌール・テパ
ゴヌール・テパに埋葬されたロバ
トゴルク21号の神殿跡

ダルワザ(地獄の門)/ Darvaza Gas Crater

カラ・クム砂漠のほぼ中心に位置するダルワザ。この地域に残る3つのガス・クレーターは、すべてトルクメニスタンに豊富な天然ガスの採掘作業中に空いたクレーターです。クレーターの底に地下水が湧き出し、天然ガスの泡が噴出する「水のクレーター」と「泥のクレーター」もありますが、圧巻は、噴出するガスに火を放ったため、40年以上も燃え続ける「火のクレーター」です。何もない砂漠の中に突如として現れたこのクレーターは、その異様な光景から「地獄の門」と呼ばれています。横60メートル、縦50メートルの楕円形をしたこのクレーターの内部は、轟音を立てて火が燃え、熱が生んだ陽炎が回りを覆っています。

漆黒の闇に燃える地獄の門
日中も燃え盛る地獄の門

ヤンギ・カラ/ Yangykala

カスピ海東岸に位置するヤンギ・カラ。かつて海の底だったこの地域は、石灰質の白い地層と、ヨウ素を含んだピンク色の地層によって形成されています。大地が隆起した後、風と雨による浸食によって削られた台地は、奇岩連なる光景を生み出しました。大きなテーブル状の台地の上からは、果てしなく奇岩が連なった光景が広がります。

石灰とヨウ素を含んだ地層が織りなすヤンギ・カラの絶景
石灰とヨウ素を含んだ地層が織りなすヤンギ・カラの絶景

トルクメニスタン基本情報

概要

名称 トルクメニスタン
Turkmenistan
面積 488,000K㎡(日本の約1.3倍)
人口 約620万人(2022年)
首都 アシガバット Ashgabat
時差 日本との時差 -4時間
主要言語 トルクメン語、ロシア語も広く通用する。
通貨 トルクメニスタン・マナト

旅のシーズン

典型的な砂漠気候です。ベストシーズンは春(4月~5月)と秋(9月~11月)で、乾燥した気候が穏やかで過ごしやすい季節です。
5~8月は一番熱い時期で、日中は40℃近くまで気温が上がりますが、乾燥しているため日本の夏のような不快感はあまりありません。
11月以降の冬場は、内陸気候のため-10℃近くまで気温が下がりますが、雪が大量に降ることはありません。

●イスラムの祝祭日 : 中央アジア諸国の多くの人々はイスラム教を信仰します。 そのためラマダン(絶食月)期間中は現地の人々は食事を取らないことが多いのですが、外国人旅行者にはほとんど影響はありません。 ラマダン明けや巡礼月に行われる犠牲祭(イード)の時には休日になり、日本のお正月のような雰囲気になります。 その他、春分の日に行う「ノールーズ」や、各国の独立記念日は国を挙げてのお祭りになり観光に影響することがありますので、事前にチェックが必要です。

ビザ(査証)について

トルクメニスタン入国には査証が必要です。旅券の残存期間は入国時6ヵ月以上、2ページ以上の余白が必要になります。トルクメニスタンの査証取得には、政府が発給許可する招待状が必要になります。招待状取得のためには、トルクメニスタン入国から出国までの送迎やホテルなど全ての手配が必要になります。招待状の手配には1ヶ月ほどかかります。詳細はお問い合わせください。

トルクメニスタン大使館
〒150-0011 東京都渋谷区東2-6-14
電話:03-5766-1150  FAX:03-5766-1151

食事・飲み物

  • ● 中央アジアの代表的な食べ物として、串焼き肉のシャシリク、ピラフ、蒸した餃子のようなマントゥが挙げられます。各国とも、旧ソ連の構成国だったため、ロシアの影響も強く、ボルシチやポトフなども召し上がれます。
  • ● お茶は、日本のほうじ茶のような「チャイ」がほとんどで、大きな陶器製のポットに、日本のお茶碗のような器で飲みます。
  • ● イスラム教を信仰する人が多いのですが、戒律はさほど厳しくなく、お酒は自由に飲めます。ビール(ロシア産含む)、ワイン、ウォッカなど、様々なお酒を召し上がれます。
  • ● なま水(水道から出る水)は絶対に飲まないでください。ミネラル・ウォーターは簡単に手に入ります。
  • ● バザールは果物などが豊富ですが、食べ物の衛生面に関してはご自身で十分にご注意ください。また、民家泊で食事の提供が ある場合は、衛生面で疑問を持つ限りは丁寧に断るなど、ご自身でしっかり管理なさってください。

  • 蒸した餃子のようなマントゥ

  • 中央アジアのピラフ

  • ラグメン

旅の注意事項

●アルコール類
ビール、ワイン、ウォッカなど、レストランや街中の商店で購入できます。公共の場での飲酒は禁止されているのでご注意ください。

●服装
トルクメニスタンはイスラム教の国ですが、女性も含め服装の制限はありません。ただし、モスクの見学の際は女性・男性を問わず夏季であってもショートパンツ・ノースリーブなど肌を露出した服装は避けてください。

●写真撮影
イスラムの戒律はあまり厳しくありませんが、保守的な女性は写真を撮られることを嫌がります。その他の人は気軽に撮らせてくれることがほとんどですが、撮影の際は、女性・男性を問わず必ず本人に確認してから撮影しましょう。各国の国境、軍事施設、橋の撮影は禁止されています。

●遺跡の見学
各地の遺跡は、ほこりが多いので、スカーフやマスク等のほこり除けをご用意ください。

●お手洗い
ホテルは洋式のところがほとんどですが、地方のレストランや民家等ではイスラム式で紙を使わず水を使います。トイレット・ペーパーは備えていない場合が多いので、ポケット・ティッシュを多めにご用意ください。

●博物館
各地の博物館は、写真・ビデオとも撮影が禁止されています。

エリアガイド一覧

PAGE TOP