エルタ・アレ火山登頂への道のり
①ベースキャンプに宿泊
エルタ・アレ火山の麓のベースキャンプに宿泊し、翌日の登山に備えます。ベースキャンプは溶岩台地のため、テントを張ることができません。ツアーではマットレスに寝袋を使用し、野天泊となります。満点の星空を眺めながらの野天泊も楽しみのひとつです。
②登山開始
日中は気温が非常に高いため、早朝の暗いうちから登山を開始します。山頂での宿泊に必要な最小限の荷物はラクダが運んでくれます。歩きはじめてから約1時間程はほとんど平坦な道が続きます。エルタ・アレ火山は粘性の低い溶岩によってできた火山のため、傾斜は比較的緩やかです。1時間位歩くと徐々に傾斜がでてきます。固まった溶岩台地の上をゆっくりと登ってゆきます。足場は不安定な所も多いので、足元はトレッキングシューズやハイキングシューズが必要です。登山中に必要なお水やカメラなどをナップザックに入れ、背中に背負って登ります。登山中に日の出を迎えます。下山してくる観光客や荷物を引張るラクダに出会うこともあります。いよいよ頂上への最後の登りです。ラスト45分から1時間程度は少し傾斜がきつくなります。個人差がありますが登山開始から3時間30分~4時間程度でエルタ・アレ火山の頂上に到着します。
③山頂に到着
到着すると昨晩のうちに先に出発していたコックさんが朝食を準備して待ってくれています。朝食後、少し休憩を取った後、いよいよ火口の見学に出発です。 頂上にはシェルターと呼ばれるアファール族が作った石積みの小屋が並び、日中の暑い時間帯はこの中で休憩をとります。通常ツアーでは日中と夜の2回火口を見学します。
⑥頂上での宿泊&下山
夜の火口を見学した後は頂上にて野天泊。ベースキャンプと同様に外にマットレスを置いて、寝袋でお休みいただきます。翌日は再びラクダに荷を積み日の出前に下山を開始します。
⑤2017年1月に新たにできた火口の見学
活発な活動を続けるエルタ・アレ。2016年11月と2017年1月に大規模な火山活動があり、火口の様子も大きく変化しました。今季のツアーでは、夜の見学の際、片道45分~1時間ほどガレ場を歩き、2017年1月にできたばかりの新しい火口の展望ポイントにご案内いたします。漆黒の闇の中、真っ赤な溶岩が浮かびあがる様子をご覧ください。
※写真は2017年1月24日に撮影したものです
④南と北の火口の見学
山頂では、日中、大きく口を開けた南と北の2つの火口にご案内いたします。白煙が吹き上がる火口を間近で見学。周辺にはたくさんの火山毛や火山涙を見つけることができます。
ダロール火山
ダロール火山は高さ約50m程度の溶岩台地の小さな山で、玄武岩質のマグマが地中に侵入したことによって形成されたと考えられています。1926年、ダロール火山にて水蒸気爆発が起こり、直径約30mのクレーターが形成されました。これが近年ダロールで起きた最後の大きな現象です。しかし、現在も活動は続いており、熱された塩水が噴出することによってできた、想像もつかない極彩色の絶景が広がっています。雨水などが地中にしみ込む過程で地層にある塩や硫黄を含みます。その水が地熱によって熱せられ、水蒸気となって噴出し、地上で冷やされると再び液体化します。この中に含まれる塩、硫黄、カリウム等の鉱物が人口的には作り出すことのできない、絶妙な色彩を作り出しています。塩水が噴出す場所は毎年変わり、訪れるたびにその姿を変えているのも特徴です。山の麓から20分ほど溶岩台地の斜面を登るので、足元は滑りにくい靴が必要です。
塩のキャラバン
かつては採掘場のあるアサレ湖からティグレ州のメケレまで海抜マイナス120mから2,000mまで塩を運ぶ片道1週間にも及ぶ過酷なキャラバンでした。現在は道路や交通機関の発達により本格的に運ぶのはアサレ湖からベル・ハアレの町までの約57km。ここから塩はトラックでメケレへと運ばれます。塩のキャラバンを率いるのは高地にすむキリスト教徒のティグレ族。アサレ湖で塩を採掘するのはイスラム教徒のアファール族。ダナキル砂漠の塩のキャラバンはイスラム教徒とキリスト教徒の共同作業でもあるのです。100人を超えるアファール族の採掘者が40cmX30cmの塩の板(6.5kg)をラクダ1頭につき約30枚(200kg)、ロバは約15枚(100kg)積み込んで出発します。日の出と共にアハメッド・エラを出発したキャラバンは8時頃に採掘場に到着し、全ての塩を積み込むと15時頃までに採掘場を後にします。
塩の奇岩群
ダロール地区の中で地質学的に大きな特徴を持つ場所のひとつ。地中に広がる塩の層が隆起し、それが長い歳月の間に侵食され、高さ約40~50mの塩の渓谷が形成されたと考えられています。
アサレ山
アサレ湖にある、塩の層の隆起によってできた山。この地域に暮らすアファール族にとっては聖なる山とされ、この山がなくなるとアサレ湖では塩が取れなくなると信じられています。また、この山の塩は地元のアファール族の人々が薬としてつかうために採取すること以外認められていません。
硫黄泉
ダロール火山の南側数キロの場所には黄色い水が湧き出す泉があります。最も大きな泉は直径40m程あり、地下から硫黄や鉄化合物を含んだ黄色い水が湧き出しています。その周囲にも小さな泉が数十箇所湧き出しており、不思議な景観を作り出しています。
アフデラ湖
アフデラの町に位置する塩湖。塩湖を利用した塩の採掘がこの町の大きな産業となっています。アフデラの住人はアファール族であるのに対し、塩の採掘に従事するのは高地から来たティグレ族がほとんどです。湖岸にたくさんの塩田を作り、パイプで湖水を引いて天日にさらします。この行程を何度も繰り返し、塩の層を作ってゆきます。採れた塩はトラックで運ばれ、工場で加工され、都市部に出荷されてゆきます。
エルタ・アレ火山
ダナキル砂漠には30以上もの火山があります。スミソニアン協会によってあげられている、アフリカの火山の内、約4分の1がこのエチオピア北部とエリトリアに存在しています。その中でも観光客が火口を見学できるのがこのエルタ・アレ火山です。粘性の低い溶岩によって形成された楯状火山で、標高は613mあります。頂上にあるクレーターの中には北と南の2つの火口が存在します。そしてもうひとつ、2017年1月の大規模な火山活動によって新たな火口が生まれています。
アベ湖
エチオピアとジブチの間にある塩湖。チムニーと呼ばれる煙突状の石灰堆積物の柱が見られます。映画「猿の惑星」の撮影が行われた場所として知られています。
アッサル湖
アフリカで最も低い海抜マイナス155m、ジブチの中部にあるクレーター湖。ここでは湖岸で塩が採掘され、珍しい円形の塩が有名です。
アファール族
エチオピア、エリトリア、ジブチにまたがって暮らす遊牧民。アファール語を話し、ほとんどがイスラム教徒です。ほとんどのアファール族は “アリ”と呼ばれる丸い家を作り、村単位で生活をしています。本来、遊牧生活を送る人々で、男性は乾季の間、水を求めて家畜を連れて移動し、この間村は女性によって守られています。主食はパンとミルク。穀物を挽いてミルクと混ぜ、釜戸でパンを焼きます。アファールの女性はビーズのネックレスやブレスレットなどで着飾り、非常に美しい民族。男性は白い布を方から身につけ、ギレという大きなナイフをお腹の所に差してします。このギレは大人の男と認められた証なのです。アファールは誇り高く、好戦的なことで有名で、長きに渡って過酷なダナキル砂漠に暮らし、塩の交易を支配してきたのです。
ジブチ・シティ
紅海とインド洋が重なる場所にある港町。フランス統治時代の街並み、アファール族とイッサ族の市場など港町特有の情緒があります。
バティの月曜市
コンボルチャの東40kmに位置する小さな町バティ。アビシニア高原とアフリカ大地溝帯の間に位置し、アムハラ、オロモ、アファールの人々が交流する文化的に重要な町です。2世紀にもわたりバティはエチオピア最大のラクダや家畜市が開かれることで知られており、毎週10,000人もの人々が集まります。
アサイタの火曜市
アサイタはかつてアファール州の州都であった場所。ジブチから続く舗装道路が完成した際に、州都は道路沿いのセマラに移されました。ここで開かれる火曜市はアファール族の集う市場。野菜やスパイスなどの食品、椰子の葉でつくったゴザなどが売られています。
ダナキル砂漠でのツアー中の食事はどういったものでしょうか? 大都市のホテルやレストランでは西洋料理が中心ですが、エチオピア料理(インジェラなど)も体験していただくことができます。キャンプ泊中は同行の専属コックがつくる食事で、パスタやピザ、スープ、おかゆなどです。また日本から、お味噌汁やちらし寿司などの補助食も添乗員がご用意いたします。 |
ツアーではお金はどのくらい必要ですか?日本円でいいのでしょうか? 日本円ではなく、米ドル又はユーロの現金でお持ちください。お土産物店などでは、ドルやユーロがそのまま利用できる所もありますので、小額紙幣もお持ちいただくことをお勧めしています。お金を使う機会は、お土産(コーヒー豆250g/US$4~5)や飲み物代(ビールUS$2)程度になります。 |
服装や持ち物で気をつけた方がいいことはありますか? アフリカ大地溝帯へと入ると日中の気温は40度以上、朝晩でも20~25度位と暑くなり、夏服が基本です。特にダナキル砂漠は標高が海抜下となり、非常に蒸し暑く、最高気温は40度を越える気象条件の厳しい地域です。埃も多いのでマスクやスカーフなど埃除けは必携です。また、帽子、サングラスなど日除け対策も必要です。ただし、アディスアベバなどの高原地帯では、朝晩は10度近くにまで冷え込みますので、フリースやジャンパー等の防寒具もお持ちください。エルタ・アレ火山登頂にはトレッキングシューズ又は軽い登山靴が必要です。 |
ツアーでの宿泊事情に関して教えてください 大都市では設備の整ったホテルがありますが、地方では中級ホテルや簡易宿泊所などになります。ベッドのみの最低限の設備しかない宿もある辺境への旅である事をご理解の上ご参加ください。キャンプ地ではテントはお一人様につき一張りご用意いたします。設営は基本的にスタッフが行います。トイレテントや水浴び用の簡易テントを用意し、可能な限り水浴びができるようにいたします。エルタ・アレ火山の山頂、山麓では野天泊となり、テントを張ることはできません。 |
移動が大変そうで心配です ダナキル砂漠までの道は未舗装の道路もありますが、年々舗装道路が増えてきています。それでもツアー中の移動時間は1日6~7時間かかる日もあります。西遊旅行のツアーでは少しでも快適にお過ごしいただけるよう、原則、お客様は1台に3人乗り(全員窓側)としております。 |
旅の季節について教えてください アフリカ大地溝帯に位置するエチオピア北東部のダナキル砂漠。標高が海抜下となり、夏場は50度以上にまで気温が上がる環境の厳しい地域です。そのため、観光のベストシーズンとなる比較的気温が下がる11月~2月にツアーを設定しています。それでも日中は40度以上にまで暑くなります。また、この時期は雨もほとんど降りません。日除け対策に加えて、しっかりと水分補給するなどの対策が必要です。 |
海抜マイナス120mの過酷な環境下でも快適にお過ごしいただくため、発電機と冷蔵庫を準備し、冷たいお飲み物もご提供。専属コックも同行。毎日の飲用ミネラルウォーターも十分にご用意いたします。
「ツアーグランプリ2014」審査員特別賞 受賞コース
【添乗員同行で行く】ダナキル砂漠ツアー
エチオピア最高峰ラスダシャン(4,550m)登頂と 驚異の大地・ダナキル砂漠探訪
アフリカ大地溝帯が創り出した迫力の大自然、シミエン山地とダナキル砂漠へ。ラスダシャンに登頂し、ダナキル砂漠・塩のキャラバンとダロール地区の極彩色の奇観を、ゆとりある日程で存分に楽しむ。出発日2020年 1/10 、2/14
日数13日間 料金598,000円 【12名様限定】
ダナキル砂漠 絶景のダロールとエルタ・アレ火山
アフリカ大地溝帯、ダナキル砂漠の見どころを凝縮した8日間。直行便を利用し、効率よくみどころを巡る。塩のキャラバンとダロール地区の奇観を存分に楽しむゆとりの日程。出発日2019年 11/24 、12/29 2020年 1/19 、2/16
日数8日間 料金498,000~628,000円【12名様限定】
ダナキル砂漠と聖地ラリベラ 10日間
エチオピア観光の双璧をなす二大景勝地を一度に訪問。大地溝帯が造り出した奇跡の景観ダナキル砂漠と、アビシニア高原に残る世界遺産のひとつ、ラリベラを1度に訪れる充実の10日間。出発日2019年 11/25 、12/25 2020年 2/10
日数10日間 料金528,000~638,000円 【12名様限定】
ジブチからダナキル砂漠へ アファール・トライアングルを行く
“アフリカの角”ジブチからダナキル砂漠へ。 海抜マイナス155mのアッサル湖から3,000mのアビシニア高原まで、アフリカ大地溝帯最深部への旅。出発日2018年 11/16 、12/23 2019年 1/18 、2/8
日数13日間 料金678,000~778,000円 【12名様限定】
ダナキル砂漠とアビシニア高原周遊の旅
大地溝帯が造り出した奇跡の景観ダナキル砂漠と、世界遺産のシミエン国立公園、アクスム、ゴンダール、ラリベラと、歴史遺産が数多く残るアビシニア高原を1度に訪問!出発日2019年 12/1 2020年 2/9
日数15日間 料金648,000円 【12名様限定】
【個人旅行で行く】ダナキル砂漠ツアー
ダナキル砂漠とエルタ・アレ火山 8日間
【エチオピア航空 成田/アディスアベバ直行便利用】エルタ・アレ火山、ダロール地区、塩のキャラバンなど、ダナキル砂漠の見どころを凝縮した8日間の旅!日数8日間 料金お問い合わせください