西寧/ Xining
青海省の省都。標高2,275m。古くは「湟中」と呼ばれ2100年も昔から屯田地として史書に記載されている歴史のある町です。市の面積は350平方km。人口は100万人。回族、チベット族、モンゴル族、満州族など漢民族のほかにも少数民族が約23%を占めます。2006年にチベット自治区ラサまでの青蔵鉄道の開通後は鉄道旅行の起点の町として、訪れる観光客は年々増えています。
青海省博物館
トヨタ自動車関連の会社の社長小島鐐次郎氏(西寧市の名誉市民でもあります)の援助でできた博物館。2階が展示室になっており、青海省の少数民族の衣装や出土された文物、チベット仏教の仏像、曼荼羅などが展示されています。都蘭遺跡で発見された絹織物は、青海省に古代シルクロードの道筋があったことを示しています。また、省内から出土した化石の展示も多数あり、じっくり楽しむことができます。
青海省博物館
中国蔵医葯文化博物館
市内より10㎞、所要20分。2006年5月にオープンした中国で唯一のチベット医学博物館。
一番の見所は 幅2.5m、長さ618mのギネスブックに登録される世界最大の綿製のタンカです。400人で4年間かけて作られたもので、計6箇所の継ぎ目があり、最後の4mは展示室の幅が足りず端は巻かれて展示されています。タンカの内容は、チベットの歴史、歴代王、歴代ダライ・ラマ、歴代パンチェン・ラマ、密教の神々、曼荼羅110種、各宗派の僧侶、チベット医学タンカなどなど。新しいタンカですが、チベットへ行く前に歴史やチベット仏教に関して理解を深めることができます。大タンカの他にもチベット医学の道具、タンカや経典などが展示されています。
水井巷市場
西寧市内の市場。市場の両側には野菜、果物から漢方薬のお店、食堂、青海省の特産品を売るお店が並びます。
※2019年5月より大規模な改修工事中のため閉鎖されています。再開時期は未定です。
水井巷市場(2018年の様子)
青海湖/ Qinghai Lake
西寧を出発し、文成公主がチベットへ嫁ぐ際に立ち寄った日月山の峠を越えると、中国最大の塩水湖・青海湖に到着。 紺碧の水をたたえた湖は一周約360㎞、琵琶湖の六倍もの規模を誇り、ほとりに建つ遊牧民のテントが風情を添えています。湖畔には立派な宿泊施設が完備され、テント風の施設(張房式)や小さなホテルに泊まることができます。 7月~8月の青海湖のほとりは菜の花が咲き乱れ、一面黄色に染まります。また、湖に浮かぶ鳥島はその名の通り渡り鳥が集まることで知られ、毎年5月には多くの鳥が飛来します。渡り鳥はこの時期に子育てのために湖上の小島に滞在し、8月には東南アジアや中国南方へと飛び立っていきます。
中国最大の塩水湖・青海湖
7月~8月 湖畔に咲く菜の花
チャカ塩湖/ Chaka Salt Lake
ツァイダム盆地の東部、烏蘭県茶カ鎮の南に位置します。茶カ(チャカ)とはモンゴル語で「塩海」の意味。雨期には水面積が104k㎡になります。塩の厚さは5から10m弱。天然の塩湖です。乾期にはトロッコに乗って塩湖の中程まで行くことができます。
チャカ塩湖
チャカ塩湖内に造られた遊歩道
ゴルムド/ Golmud Station
ツァイダム盆地の中南部に位置し、南に崑崙山脈、北にチャルカン塩湖があります。 人口20万人、そのほとんどは周辺の都会から働く地をもとめて移住した漢民族です。東に行くと西寧、西へ行くと新疆、北へ行くと敦煌、南へ行くとラサと交通の要衝として重要な町です。 青蔵鉄道は、この町から始りラサへと向かいます。
ゴルムド駅
黄河源流域/ Source of the Yellow River
西寧から約500㎞。標高4,270mの瑪多(マトゥ)が探訪の拠点になります。ここから黄河第一橋を渡り険しい河沿いの道を進むと、紺碧に輝く黄河源流部のオリン湖とザリン湖に到着します。 オリン湖のほとりには記念碑の「黄河源流牛頭碑」がどっしりと建っています。 初夏の湖畔ではブルーポピーを始めとする、色とりどりの高山植物の花を観察することができ、更に源流へと遡れば、無数の湖が散らばる「星宿海」があります。
※2019年現在、環境保護のため黄河源流域地域への観光客の立ち入りは禁止されています。
黄河源流部のオリン湖
ラブラン寺(甘粛省)/ Labrang Monastery
1709年創建のチベット仏教寺院で、かつては3,000人もの僧侶を抱えるチベット仏教学の大総合センターでした。タール寺と同じく金色に輝く鳳凰のような屋根が重畳した大伽藍が、標高3,000mの山麓にそびえたっています。現在でも500人以上の僧侶が寺院を守り、甘粛省だけではなく、青海省、四川省などのチベット族の信仰を受けています。
ラブラン寺