チベットの旅
乾燥した茶褐色の大地、空気の薄い高原地帯、雪を頂く高峰群・・・「天空の世界」チベット。 篤き信仰と大自然がひとつになった独特の文化が何よりの魅力です。中国チベット自治区のみならず、青海省、インド北部、ネパールといった広範な「チベット文化圏」の魅力をお伝えします。
乾燥した茶褐色の大地、空気の薄い高原地帯、雪を頂く高峰群・・・「天空の世界」チベット。 篤き信仰と大自然がひとつになった独特の文化が何よりの魅力です。中国チベット自治区のみならず、青海省、インド北部、ネパールといった広範な「チベット文化圏」の魅力をお伝えします。
チベット自治区の区都。チベットの政治的・宗教的中心地。 チベット語で、「ラ」=神々・仏を、「サ」=は土地を意味します。 7世紀にチベットを統一した吐蕃王国のソンツェンガンポ王により、チベット(当時は吐蕃王国)の都として定められました。
チベット三大聖湖のヤムドゥク湖、ナムツォ、(もう1箇所は西チベットのマナサロワール湖)。ゲルク派の総本山ガンデン寺などの見所をご紹介します。
ツェタンとは、チベット語で「猿の地」の意。 土地名の由来は、昔々、仏教の聖地・普陀山に住んでいた観音菩薩の弟子である神猿が、観音菩薩の命令でチベット高原に修行に行き、修行中に一人の魔女に出会ったという昔話です。
ラサに次ぐチベット第2の都市。仏教の高僧パドマサンバヴァがこの地を通った時、山河が素晴らしかったためここに留まり修行をし、ここがラサに次ぐ都市となると予言したといわれています。
古くからインドとの交易路の要衝として栄えたギャンツェは、チベットの歴史上、ラサ、シガツェに継ぐ第3の町です。 街外れのギャンツェ・クンブムはチベット仏教美術の宝庫と言われ、多くの壁画と塑像が残されています。
チベットはヒマラヤ山脈の北側に位置します。 ラサからカトマンズとの国境・ザンムーまで続く中ネ公路のシェーカル手前から、 チョモランマ(エベレスト)が遠方に見えてきます。
標高4,000mを越えるチャンタン高原にぽっかりと顔を出すカイラス山(6,656m)。チベット語で「尊い雪山」カン・リンポチェと呼ばれています。 崑崙山脈と「世界の屋根」ヒマラヤ山脈に挟まれた西チベットに位置する世界有数の秘境です。
中国最大の塩水湖・青海湖のある青海省。省都は西寧。チベットの地区区分では「アムド地方」の西部から中央部、「カム地方」の東南部、チベット族は全省の人口の約20%を占めています。
四川省にはチベット族、イ族、チャン族など少数民族が多く居住しています。 省都・成都の北西部は山深い地形で有名で、北部はパンダの生息地としても有名です。
北西部はチベット自治区に接し、迪慶蔵族自治州には約33万人のチベット族が居住しています。長江の上流にあたる金沙江、メコン川の上流にあたる瀾滄江が流れ、世界遺産・三江併流地域の一部となっています。
基本的に1年を通じて旅行することができます。 雨季は6月~9月、乾季は10月~5月が目安です。 雨季とはいっても雨が1日中降り続くことはなく、通り雨が降っては止んで曇りが続き、時折晴れ間が訪れます。 いずれの季節も1日のうちで寒暖の差が大きく、夏でも曇天の日は冷え込みますので、ジャンパー等の防寒具は欠かせません。 ベストシーズンは目的によって異なり、ヒマラヤの展望を望むなら短い春や秋、高山植物の花々の観察やお祭りの見学ならば夏、 チベットらしさを味わうならば巡礼シーズンの冬がおすすめです。 西チベットは標高5,000m以上の高所で、冬の間は降雪や凍結により峠が閉ざされ、冷え込みが大変厳しいため、 旅行をするなら春から秋がおすすめです。
冬が終わり、雨季前の短い春、空気が澄んでヒマラヤの高峰群が展望できるチャンスの多いシーズンです。
晴れていれば暖かく、寺院等の観光にもおすすめのシーズンです。
ただし、朝晩や曇天の日は冷え込みますので、ジャンパー等の防寒具が必要です。
日中は天気がよければ日差しが強く、夏服で過ごせます。
朝晩や曇天の日は寒くなりますので長袖の上着が必要です。
この季節は雨季にあたり、山を展望するチャンスは少なくなりますが、草原では高山植物が咲き乱れ、ショトン祭や競馬祭、
各地のゴンパ(寺・僧院)でタンカ(巨大な掛仏)のご開帳や仮面舞踊が催される時期です。
一般的に観光のベストシーズンとされ、ツアーもこの時期に数多く設定されます。
9月下旬からは暑さも徐々に和らぎ、短い秋を迎えます。
10月はポプラの並木道や砂漠の胡楊が色づく季節。
爽やかで過ごしやすい季節といえますが、天候によっては肌寒く感じることもあります。
農閑期にあたるため人々は仕事を休み、巡礼のためラサへ向かいます。
ラサはチベット中から集まった巡礼者で賑わい、観光客も少なく、チベットらしさを実感できることでしょう。
ラサでは朝晩の気温は氷点下まで下がり、風も強くかなり冷え込みますので、ダウンジャケットにフリース、手袋、帽子等の
十分な防寒具が必要です。ただ、風のない晴れの日は暖かく感じることでしょう。
ラサ周辺では、雪が降っても積もることはほとんどありません。
チベットの旅行では、高山病は必ず付きまとう問題です。 高所に強い人、弱い人、さらに高山病の自覚症状は人によって様々で、 いろいろな印象や噂が語られているため、混乱を招いているのが現状です。 高所に強い人がよく語る「心配ないよ。ぜんぜん平気だった。大丈夫」という言葉を信用せずに、 「高山病は悪化すると死に至る」ということを肝に銘じて、正しい知識を持つことが重要です。 正しい知識をもって適切な行動をとれば、心配なく旅行を楽しむことができます。
チベット人の主食。チンコー麦(裸麦)を炒って、挽いて粉にしたもの。いわゆる麦こがしです。 これにバター茶をそそぎ、指で適当な固さに練りながら食べます。好みで砂糖やチーズを加える場合があります。 旅行中に機会があれば挑戦してみてはいかがでしょうか。
チベット風の蒸し餃子。水餃子もあります。
チベット風のうどん。ヤクや羊の肉が入ってます。
塩茹でにして、ナイフで切り分けながら、ツァンパと一緒に食べるのがチベット式。
チベットの宮廷料理で、貴族たちが祝い事のときに食べたというチベット鍋です。 鶏肉、ミートボール、チーズ、各種野菜などいろいろなものが入った寄せ鍋。ラサなどのレストランで食べることができます。これはかなりの美味!
乾燥したチベットには欠かせない飲み物。チベットの人々は1日何十杯も飲みます。 野菜からビタミンを摂取することが難しい遊牧民にとって、バター茶は大切なビタミン源です。 大きな筒に茶・塩・バターを入れ、棒を上下に動かしてかき混ぜ、鍋で煮ると出来上がり。 このかき混ぜる作業が重労働。最初のうちは、独特の匂いと味で飲みにくいかもしれません。
チベット風の大麦ビール。どぶろくに似ています。
ギャコック チベットの寄せ鍋
トゥクパ
モモ
ラサやシガツェなどの大きな町には、立派なホテルが数多くあります。
外資系ホテルチェーンとの合弁ホテル、チベット風建築のホテルなど、それぞれ特徴を競っています。
立地条件や設備などを検討し、お好みに合わせてお選び下さい。
医者がホテルに常駐し、部屋には酸素が設置されている高山病対策が万全のところもあります。
ツイン・シングルともに400~1,000元以上とホテルによって値段は大きく違います。
大きな町にはたくさんあり、交通の要衝となる中規模の町では高級なホテルにあたります。
ホテルによって設備は異なります。お湯の出る時間も決められている場合がありますので、チェックイン時によく確認しておきましょう。
立地条件がよくサービスもよいホテルは、夏のハイシーズンやお祭りの時期は非常に混み合いますので、早めに予約をしておきましょう。
ホテルのランクや部屋の設備によって値段は異なり、ツイン・シングルともに100~400元と開きがあります。
中級ホテルのドミトリー(4人以上の大部屋)、小さな町の唯一のホテル、荒野にぽつんと建つ招待所、これらが安宿にあたります。
チベットのいなかでは、快適なホテルライフを期待してはいけません。
シャワーやトイレは共同、お湯は時間制、シャワーはなくトイレは外の小屋なんてこともしばしば。
部屋に洗面器が置いてあり、お湯は中国製の魔法瓶で朝と夕方に配給されるので、シャワー代わりに洗面器にお湯をためて体を拭く、
これが田舎の宿のやり方です。
たいていの安宿には食堂が併設されていますので、食事は心配ありません。
毛布やシーツ等の寝具が不足していることがありますので、念のため寝袋を持っていくことをおすすめします。
値段は1ベッドあたり20~40元が目安です。部屋を確保できる場合は、ツイン・シングルともに50~150元程度でしょう。
仏画タンカや内部に経典が入ったマニ車、チベット族の装身具、珊瑚の化石・山珊瑚やトルコ石など購入することができます。
ラサでは、大昭寺周囲のパルコルにお土産物屋さんが並びます。 お店によりますが、値段は交渉次第。
お気に入りの一品を見つけてください。
ラサ市内パルコルの土産物屋
マンダラなどが描かれたタンカ
ヤクの置物
金剛界五仏 左より阿閦如来、大日如来、阿弥陀如来(シャール寺)
ゴンパ: 僧院
ラカン: お寺やお堂。
ツォクチェン: お寺の中の大集会堂。読経などのために僧侶が集まる場所です。
ドゥカン: お寺の集会堂。
マニコル マニ車:
筒の中に経典を入れたもの。1回転させると1回お経を読んだことになります。マニ車の大きさは様々で、寺院にある巨大なものから、巡礼者が手に持ってくるくる回している手軽なものまであります。
トルマ: バター、ツァンパ、砂糖で作った色鮮やかな供物。あまりに精巧に出きているため、トルマと気が付かないものもあります。ラカンの中のショーケースに飾られているものをよく見かけます。
タンカ:
掛け軸に描かれた仏画。チベット仏教のお祭り(法要)では、ゴンパに保存された巨大なタンカの御開帳がメインイベントとなります。
チャム:
お祭り(法要)のときに僧侶が舞う仮面舞踊。この舞踊を観ることで、仏教の教えや教訓が分かりやすく理解できるよう、物語になっていることがよくあります。
タルチョ
ルンタ
チョモランマを望むロンボクに宿泊し、迫力の山容を望む。チョモランマをはじめ 8,000m峰展望にこだわったツアー内容チベット仏教、人々の篤い信仰にふれる。
荒涼たるチベット高原を駆け抜け、2泊3日でカイラス山を完全一周。足慣らしのトレッキング日を含めて計4日間かけて巡礼路を歩きます。高所順応のためラサに2連泊。
高原列車で崑崙山脈を越える。みどころの多いラサには2連泊、チベット族発祥の地 ツェタンも訪問。高所順応に配慮したツアー行程。
チョモランマベースキャンプを2度訪問し、迫力の山容を望む。シシャパンマ、チョー・オユーの展望地も訪れ、歩くことなく絶景を堪能します。
カシミール様式を伝えるグゲ王国の遺跡へ。グゲ遺跡、トリン寺やトンガ・ピアン遺跡で仏教壁画を見学。カイラス山巡礼の拠点となるタルチェンからは聖地カイラス山の北面を展望します。