秘境ツアーのパイオニア 西遊旅行 / SINCE 1973

スリランカみどころガイド

ヌワラエリヤと丘陵地帯

Nuwara Eliya & Hill country

世界有数の紅茶の産地としても知られているスリランカ。イギリス植民地時代に紅茶のプランテーションとして開発されました。世界中の人から愛され続ける紅茶の総称でもある「セイロン」は、スリランカの旧国名です。そのセイロンティーのふるさとが、スリランカ中央部の高原地帯、標高1868mに位置する町、ヌワラエリヤ。イギリス植民地時代には避暑地として栄え、コロニアルホテルなど、今もイギリス風の建物が点在し当時の面影が残ります。一体には標高1000m以上の山が連なり、なだらかな山の斜面は美しい茶畑で覆われています。丘陵地帯に点在する町の多くは、茶の集積地として発達してきたもの。このエリアで人気なのが、キャンディ駅からナヌ・オヤ駅間の列車の旅。この辺りは高原地帯に茶畑が広がり、アジア屈指の美しい車窓風景が眺められることで有名です。山肌をぬうように高原を駆け上がり、時に美しいアーチの橋を越えていく列車。眩しい緑の景色と取り合わせが素晴らしく、見る人を飽きさせません。また、ヌワラエリヤの南側には、固有種が多数生息する雲霧林が広がるホートンプレインズ国立公園や、四大宗教の聖地でありスリランカ随一の聖山であるアダムス・ピークが聳え、巡礼シーズンには、多くの巡礼者たちが山頂を目指して足を運びます。

高原列車(キャンディ~ヌワラエリヤ)/ Scenic Train(Kandy to Nuwara Eliya)

スリランカの鉄道はイギリス植民地時代の1858年に導入されました。当時は農産物を輸送するためにレールが敷かれました。現在では人々の移動手段として利用されています。バスよりも本数は少なく路線網も未発達ですが、鉄道での移動にはスリランカの雄大な自然を感じられる魅力があります。また、スリランカの繁忙期(スリランカでの休みにあたる時期や、大きなお祭りが行われる時期)以外はバスよりも混雑が少ないため、車窓から景色を眺めながらゆったりと旅を楽しむことができます。

実はかつて、コーヒーの産地だったスリランカ。19世紀半ば、プランテーションがサビ病によってほぼ壊滅的な状況となり、代わって盛んになったのが紅茶の栽培です。19世紀後半には、スリランカ産の紅茶はロンドンで高い評価を受け始め、「セイロン(スリランカ)=紅茶」のイメージを作り上げました。また、それにともない集荷用の鉄道を敷設。キャンディ近くのランブッカナ(Rambukkana)駅からヌワラエリヤのナヌオヤ(Nanu Oya)駅の区間は茶畑の中を進み、車では味わうことのできない独特の風景を満喫できる人気の路線です。「紅茶列車」とも呼ばれ、茶摘みをする人々を見ることもできます。列車はさらに、山々のパノラマを展望できるエッラ・ロックがある(Ella)駅、緑の谷底に大瀑布が見られる終点のバドゥッラ(Badulla)駅と、ヌワラエリヤの奥地、四方を緑に囲まれた盆地へと続いています。

茶畑を走る高原列車
丘の斜面に広がる茶畑と橋梁
茶摘みをする様子

アダムス・ピーク/ Adam's Peak

スリランカ随一の聖地、アダムス・ピーク。シンハラ語で「スリー・パーダ」(聖なる足跡)とよばれており、標高2,238mの山頂付近の岩には聖なる足跡が残されています。歴代のシンハラ王は、これを仏陀が訪れた際に残したものだと信じ、聖地として巡礼路を整備しました。その後、ヒンドゥー教徒はこの足跡をシヴァ神のものだと、イスラム教徒はアダム、キリスト教徒は聖トーマスのものだと信じるようになり、四大宗教にとっての共通の聖地となりました。

聖山アダムス・ピーク(2,238m)
上へのルートは二通りあります。山の北側の町ナラタニヤから登るルートと、南側の町ラトゥナプラから登るルートです。ナラタニヤからのルートの方が、傾斜はややきつめですが、短時間で登ることができます。ラトゥナプラからのルートは距離が長く、険しい箇所もありますので、ナラタニヤから行くのがおすすめ。巡礼登山をする場合は、暑い日中を避けて深夜に出発します。乾季のシーズンは巡礼者で賑わっており、中には裸足で歩いている人もいます。麓から頂上までは所要約3~4時間。階段状の山道を進み山頂に着くと、神々しいご来光が迎えてくれます。山頂付近には寺院があり、山頂に到着した回数分、鐘を鳴らします。
巡礼路の石段道を歩く
山頂にてご来光を望む

ホートンプレインズ国立公園 / Horton Plains National Park

スリランカの中央高地に位置する国立公園。スリランカ最大の雲霧林が広がり、固有種を含む野鳥など珍しい動植物が多く確認されています。2010年に「スリランカの中央高地」を構成するひとつとして、世界自然遺産に登録されました。
>>詳しい紹介と、森林保護区・国立公園についてはこちら!

高さ約1,000mの絶壁「ワールズエンド」からの眺め
スリランカの固有種 カオムラサキラングール
PAGE TOP