ウィルパットゥ国立公園 / Wilpattu National Park
ウィルパットゥ国立公園は、敷地面積1316平方kmを誇るスリランカ最大の国立公園。「ウィル」は「自然の水」を意味し、園内には雨水を湛えたくぼ地や池、湖が60ヶ所近く点在します。また、レオパードの棲息数が多いことで知られていますが、正確な数は把握されていません。ナマケグマやスイギュウ、サンバーなど31種の哺乳類が棲息しています。スリランカの西海岸に接しており、海辺の野鳥も観察されます。ウィルパットゥ国立公園のある地域は、1983年から2009年まで続いたスリランカ内戦の影響を受け、長年訪れる人が少ないエリアでした。そのため周辺のホテルの設備、地元のサファリガイド・ドライバーの訓練などが必要な地域ですが、一大サファリ観光地となったヤーラ国立公園に比べて、ゆっくり、静かな森でサファリができる場所でもあります。ウィルパットゥ国立公園内にはスリランカの「建国神話」の伝説に関わる遺跡があり、およそ2500年前のヤクシャ族の女王、クヴェニの王宮といわれています。
ブンダラ国立公園 / Bundala National Park
スリランカ南端に位置するブンダラ国立公園は、スリランカ初のラムサール条約登録湿地。有刺低木林、砂丘、ラグーンで構成されています。スリランカに行き渡るほとんどの野鳥はブンダラ国立公園に来るといわれており、観察できる野鳥の種類も豊富です。特に、たくさんの野鳥がブンダラ国立公園を訪れる冬季は、バードウォッチングのベストシーズン。公園内では、たくさんの渡り鳥やスリランカ固有種を含む野鳥を目にすることができます。
豊かな湿地に集まる野鳥
スイギュウ
ウダ・ワラウェ国立公園 / Uda Walawe National Park
スリランカ南部に位置するウダ・ワラウェ国立公園。「ウダ・ワラウェ」とはワラウェ村の上部という意味で、1972年に国立公園として指定されました。訪問の拠点になる町は、エンビリピティヤ(Embilipitiya)。公園内には貯水池があり、水鳥やたくさんのセイロンゾウ、野生のスイギュウが暮らすことで知られています。まるでアフリカのサバンナを思わせるような草原を歩くセイロンゾウ、アジアスイギュウの姿は大変美しいものです。ここには「象の孤児院」が設置され、親とはぐれてしまったり、怪我をしたり、助けが必要となった小象が一定の期間保護されて育てられています。また、同時に地元の人々にゾウの生態について理解してもらい、人間とゾウが共存できる社会の実現に向けて取り組んでいる施設でもあります。この施設は、ピンナウェラの孤児院と違い「Transit Home」(野生に戻るまでの通過の施設) とされており、野生へ戻すことが目的です。5~9月にかけては、園内の川沿いでゾウの群れを見ることができ、ヒョウも生息しています。
赤ちゃん象にミルクをあげる様子
オオコノハズク