ジャフナと北西海岸
Jaffna & Northwest coastインド亜大陸と海峡を隔ててわずか100km余りに位置するジャフナ半島。紀元前より南インドから多くの人々が移住したといわれています。スリランカを構成する民族の70%強が仏教徒のシンハラ人であるのに対し、南インドをルーツとするタミル人はヒンドゥー教徒が大多数。ジャフナに暮らす人々のほとんどがこのタミル人で、言葉・文字・食事もスリランカの他地域と異なることから、まるで南インドのような雰囲気が漂います。また、スリランカの気候はモンスーンに左右されますが、北部地域は南西モンスーンの影響は受けません。スリランカ国内の他地域に比べて乾燥しているため、他のエリアでは見られない植物やロバなどの動物を見ることができます。
ジャフナから南に約100km、インドに向かって細く伸びるように突き出すマンナール島があり、さらにその100km南にカルピティヤ半島があります。マンナールは、インド南部のタミル・ナードゥへと繋がるアダムス・ブリッジという浅瀬の連なりがあり、この「海の道」はインドの二大叙事詩「ラーマ・ヤナ」にも登場します。カルピティヤは、ウィンドウサーフィンやドルフィンウォッチングが盛んな、美しいラグーンをもつ小さな町。住民の多くはスリランカ・ムスリムですが、シンハラ人、タミル人、キリスト教徒も暮らしており、異文化が共存しています。