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イエメン&ソコトラ島 みどころガイド

西部山岳地帯

Westan Mountain Range

標高1,000~3,000mの高原地帯。夏は涼しく、降水量も多いため農業にも適し、アラビア半島でも気候に恵まれた地方といわれています。「世界最古の摩天楼都市」サナア、サナアと並ぶ大都市で政治の中心地であるタイズなどイエメンの主要都市のほか、歴史的に重要な都市が数多く点在します。

サナア/ Sanaa

「世界最古の摩天楼都市」と呼ばれるサナアの起源は伝説の時代に遡り、人類が住み続けている最も古い町のひとつと言われています。サナアの旧市街は外壁によって囲まれ、その昔は4つの門がありましたが、現在ではバーバルヤマン門ひとつが残るのみです。
旧市街には伝統的な建築様式の住居が立ち並び、建物には「カマリア窓」と呼ばれる半円形の窓が造られ、また漆喰の模様が一層町全体を美しく魅せています。町の中心ではスーク・アル・メルフが賑わいを見せています。もともと塩の市場がここに始まり、その周りに様々なお店が集まったと言われています。

漆喰の模様が美しい伝統的な建築様式
賑わうスーク
半円形の「カマリア窓」

ワディ・ダール/ Wadi Dahar

サナアの北西15kmに位置するこのワディ(枯れ谷)は土地が肥沃で、年中緑があり、様々果物が栽培されています。また、最近では週末にサナアの人々がピクニックにやってくるなど地元の人々の憩いの場ともなっているのです。ここに残るロック・パレスはイエメンの代表的な建築物で、土地のシンボルとなっています。
このロックパレスはかつてのイマーム・ヤヒヤの夏の別邸として利用された建物。イマームは夏の間サナアの喧騒から逃れて週末などに緑豊かなこの地を訪れてのんびりと過ごしたのです。現在は内部が観光客に公開され、博物館の様になっており、当時のイマームの生活の様子が垣間見ることができる貴重な場所です。

日干し煉瓦の高層建築群

シバームとコーカバン/ Shibam, Kokaban

サナアの北西54kmに位置する双子都市。岩山の上と下に同じ民族が暮らしています。下にあるシバームは標高2,400mにあり、農業と商業の町で、周囲には耕地が広がっています。
一方、岩山の上に位置するコーカバンは軍事を担当する町で、標高は2,800m。シバームの人々は外敵に襲われるとコーカバンへ登り、助けを求めたのです。

断崖上に築かれた山岳集落・コーカバン
コーカバンから望むシバーム

トゥーラ/ Thula

小高い丘の上に造られた村トゥーラは、16世紀にオスマントルコがイエメンに侵略した際にも独立を守った要塞都市です。建物は近くで採掘される石造りで統一され、周囲の景色と調和した美しい町並みが残っています。

要塞都市・トゥーラ
美しい石造りの町並み

マナハとハジャラ/ Manaha, Hajjarah

標高2,300mに位置するハジャラの町は、山頂に聳える様に造られ、住居がそのまま城壁の役目を果たしています。1000年前に人々がここに逃げ隠れたことが始まりで、12世紀のオスマントルコ支配時代にも要塞として大きな役割を果たしました。
ハジャラを遠望する町マナハは、かつてコーヒーの交易で栄えた町です。バニーマタルで採集されたコーヒーがここに集められ、ここからラクダのキャラバンでモカへと運ばれていました。マナハのレストランではサルタ鍋などの伝統的なイエメン料理を味わいながら、ジャンビアダンスを鑑賞することができます。

標高2,300mに位置するハジャラの町
ジャンビアダンス

タイズ/ Taiz

イエメン第2の都市で、かつては政治の中心地でもありました。町はザビル山の麓に造られ、このサビル山からは町全体を見渡す絶景を望むことができます。13世紀に造られたアシュラフィヤ・モスクは現在でもコーランの学校として利用され、今でも2本の白いミナレットが美しさを誇っています。旧市街のカビール門周辺に広がるスークは常に賑わいを見せ、スパイスやフルーツ、衣服やジャンビアなど様々なものが売られています。

賑わうスーク
アシュラフィヤ・モスク内部の精緻な天井装飾

ジブラ/ Jibla

イッブから8kmに位置する小さな町ジブラ。町の両側にワディが広がり「緑のアラビア」と呼ばれるに相応しい美しい場所です。
この町はイエメンの旧都で、11世紀に女帝アルワが支配したスライフ朝がここを都として栄えていたのです。女帝アルワはシバの女王と並びイエメンの2大女王と呼ばれています。現在でもアルワ女王のモスクや宮殿跡が残り、昔の栄華を今に伝えているのです。

「緑のアラビア」ジブラの町並み
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