ダマスカスとその近郊
Around Damascus世界最古の都市のひとつダマスカスはカシオン山の麓に位置するシリアの首都。紀元前2,000年頃から地中海、アラビア半島などを結ぶ交易の中継点として栄え、4,000年の歳月が流れた現在もシリアの首都として繁栄を続けています。 バラダ川沿いに広がる城壁に囲まれた旧市街には世界最古のウマイヤ・モスクやアラブの英雄サラディーンが眠る霊廟、新約聖書に登場するパウロゆかりの聖パウロ教会、ひときわ賑わいを見せるスークなどみどころが凝縮されています。
世界最古の都市のひとつダマスカスはカシオン山の麓に位置するシリアの首都。紀元前2,000年頃から地中海、アラビア半島などを結ぶ交易の中継点として栄え、4,000年の歳月が流れた現在もシリアの首都として繁栄を続けています。 バラダ川沿いに広がる城壁に囲まれた旧市街には世界最古のウマイヤ・モスクやアラブの英雄サラディーンが眠る霊廟、新約聖書に登場するパウロゆかりの聖パウロ教会、ひときわ賑わいを見せるスークなどみどころが凝縮されています。
8世紀ウマイヤ朝時代に10年の歳月をかけて建てられた、完全な姿で現存する世界最古のモスクです。シリア国内のみならず、世界各国のイスラム教徒達が巡礼にやってくる聖地のひとつとされています。 縦150m、横100mの巨大なモスクの中央には、回廊で囲まれた中庭があり、南側が礼拝堂になっています。中庭にはモスクに寄付された財宝を保管するために作られたモザイクの美しい宝物庫が置かれ、礼拝堂内部には洗礼者ヨハネの墓があり、このモスクを建設したワリード1世が洗礼者ヨハネの首を見つけたという伝承が残っています。
エジプト、アイユーブ朝の始祖であるサラディ-ンは、現イラク北部のティクリート出身のクルド人。12世紀にファティマ朝を滅ぼしアイユーブ朝を興しました。1187年のヒッティンの戦いで十字軍を破り、エルサレムを奪回するなどアラブの英雄と讃えられている人物です。サラディーンが眠るこの霊廟は1196年に建てられ、お墓の隣にはドイツの皇帝より贈られた大理石の記念碑が並んでいます。
18世紀、ダマスカスの統治者であったアッサード・パシャ・アル・アゼムの邸宅で、現在では博物館の様になっており、観光客も内部を見学できます。18世紀の工芸品や装飾品、寄木細工の楽器などシリアの伝統工芸品が展示されています。
ダマスカスのスークは3つに分かれており、旧市街にはそのうちの2つのスークがあります。金銀細工や絨毯、民芸品などのお店が軒を連ね、観光客も良く訪れるスーク・ハミディーとスパイスなどが所狭しと並ぶスーク・ミドハド・パシャです。 ここではシリアでの様々なお土産が買う事もできますし、ぶらぶらとお店を眺めながらアラブの雰囲気を感じるのも楽しい所です。
1919年創立のシリアで最も権威ある博物館。建物の正面はパルミュラから80km離れたウマイヤ朝時代の宮殿カスル・アルヘイルから持ってきた門を取り付けたものです。 内部には世界最古といわれるウガリットで発掘された粘土板やドゥラ・エウロポスのシナゴーク、パルミュラの地下墳墓の復元などシリア中から集められた考古学の遺産が展示されています。
ダマスカスから北に車で走ること20分。ダマスカス市内を一望できるカシオン山にたどり着きます。 ここからはウマイヤ・モスクをはじめとする旧市街やホテルなどが立ち並ぶ新市街が見渡せ、遠くにはアラビア南部の砂漠やアンチ・レバノン山脈も望むことができます。夜景スポットとして地元の人達の憩いの場になっています。 また、この山は聖書の中でカインとアベルが人類最初の殺人を行った場所とされています。
ヨルダンとの国境に近いボスラはそのローマ劇場の保存状態の良さで有名です。砂の中に埋もれていたため破壊を免れ、20世紀中ごろより始まった修復作業によりほぼ完全に近い姿を取り戻しました。 ここボスラでは建物に玄武岩が多く利用されているため、町全体が黒っぽい様子をしているのも特徴です。