シュリーナガル
Srinagarシュリーナガルはインド最北部、ジャンムー・カシミール連邦直轄領の街。ムガール帝国のジャハーンギール帝に“予はカシミール以外に何も望まない”と言わしめたシュリーナガルは、標高が1,700m近くあるため夏でも涼しく、山間にはダル湖が美しく水を湛える「水の都」です。古の交易路としてチベットと中央アジアを繋いだこの街は、ムガール時代には皇帝の、イギリス統治時代には外国人の「避暑地」として栄え、その優雅な雰囲気が形成されました。
シュリーナガルはインド最北部、ジャンムー・カシミール連邦直轄領の街。ムガール帝国のジャハーンギール帝に“予はカシミール以外に何も望まない”と言わしめたシュリーナガルは、標高が1,700m近くあるため夏でも涼しく、山間にはダル湖が美しく水を湛える「水の都」です。古の交易路としてチベットと中央アジアを繋いだこの街は、ムガール時代には皇帝の、イギリス統治時代には外国人の「避暑地」として栄え、その優雅な雰囲気が形成されました。
シュリーナガルはインダス川の支流ジェラム川の両岸に位置し、街の中心にダル湖とニギン湖が広がっています。水上市やハウスボートで賑わうダル湖は街のシンボルです。そのダル湖の隣にある小さな湖がニギン湖。こちらは静かにゆったりと滞在したい旅行者に人気です。どこからでも湖を望むことができるシュリーナガルですが、湖の透明度は場所によって異なり、州観光局はごみなどの環境問題に取り組んでいます。
シュリーナガルの魅力のひとつがハウスボートです。イギリス統治時代、イギリス人が湖に豪華な家屋を浮かべて、別荘にしたのがはじまり。ハウスボートへは、湖の桟橋から手漕ぎの小舟「シカラ」に乗って向かいます。ハウスボートはカシミール様式の豪華な装飾が特徴的で、サロン、食堂の奥に客室が並び、各客室にバスタブ、トイレが完備されています。ボートは並んで停泊し、それぞれが桟橋でつながっています。
シュリーナガルにイスラム教が伝わる以前、ここには仏教とヒンドゥー教が順に栄えました。その影響でシュリーナガルのモスクや民家には、仏教やヒンドゥー教風の装飾が見られます。また、冬に積雪のある山岳地帯であるシュリーナガルでは、モスクの屋根が丸ではなく独特の尖った形になりました。数あるモスクの中でも特に見ごたえがあるのが、このシャー・ハムダーン・モスクです。14世紀に建てられ火事で焼失したのちに、尖塔屋根が特徴的なカシミール建築のモスクになりました。