シッキム
Sikkim中国、チベット、ネパールに囲まれるシッキム州は、かつてチベット系王家が統治する王国でした。15世紀に中央チベットでチベット仏教のゲルク派の勢いが増したため、各派の勢力紛争から逃れて、ニンマ派の高僧たちがシッキムやブータンに地盤を移すようになりました。その中から1642年にプンツォク・ナムギャルが初代チョギャル(法王)となり、シッキム王国を興したのが始まりです。しかし18世紀以降、次第にネパールやブータンに領土を侵されていきました。19世紀には、イギリスがインドを植民地としたことに続いてイギリスの保護領となり、1947年のインド独立後、シッキム王国の支配権はインドへ引き継がれました。その後、シッキム王国で政治的に大きな動きがあり、1975年の国民投票では97%の有権者がインドへの併合に賛成。約3世紀続いたシッキム王国は消滅し、インドの第22番目の州「シッキム州」が誕生しました。