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インドみどころガイド

マナリ

Manali

マナリはクル渓谷の北部、標高約2,050mの大自然の中に位置する人気の保養地です。特にインド人の避暑客やハネムーン旅行で訪れる新婚夫婦が多く、ハイキングやパラグライダー、ラフティングや釣りなどを楽しむ人々で賑わっています。伝説によると、ヒンドゥー教の創造神話で「ノア」にあたる「マヌ」が、世界が洪水で破滅した後にマナリで船を降り、人間の生命を再創造したといわれています。「マナリ」とは「マヌがいる場所」という意味で、マヌを祀る寺院もあります。冬場は雪でほぼ完全に道が閉ざされますが、雨季には標高約3,980mのロータンパス付近に、ブルー・ポピーをはじめ色とりどりの高山植物が咲き乱れ、気軽にハイキングや花観察を楽しめるスポットとしても知られています。

オールド・マナリ/ Old Manali

オールド・マナリには、ヒマラヤ杉とスレート瓦屋根で造られた伝統的な古い家並みが今でも残っています。1階の石積みの厚い壁の上に、木造の2階部分が大きく張り出し、バルコニーを巡らした上にスレート屋根をかけるというのがこの辺りの建築の特徴で、バルコニーに機織り機が備え付けられた家もよく見かけます。クル渓谷付近の伝統的な帽子や民族衣装を着た人々に出会うこともあります。「マナリ」の地名の由来にもなった、「マヌ」がこの地に到着した後、瞑想に入ったとされる場所に建てられたマヌ寺院もオールド・マナリに建っています。マヌを祀る本尊の周りには、たくさんのヒンドゥー教の神々の像が祀られています。

スレート瓦屋根の伝統的な木造建築
大自然に囲まれた保養地

ハディンバ寺院/ Hadimba Temple

ハディンバ寺院は、ヒマラヤ杉の森に囲まれた木造寺院で、別名ドゥーングリ寺院とも呼ばれています。ハディンバ女神は、昔この地方の独立を果たすためにクルの王様を助けたと伝えられており、その故事からこの地方の守護神として崇められています。踊り子やヒンドゥー教の神々の彫刻で飾られた4層の寺院の中には、ハディンバがその下で瞑想したといわれている岩盤があり、巡礼者たちが次々と参拝に来ています。寺院の外壁には生贄のヤギの血がついており、大きなアイベックスの頭蓋骨も飾られています。毎年5月には大きなお祭りが行われ、ハディンバ女神に敬意を表して多くの生贄が捧げられるそうです。

4層の屋根をもつハディンバ寺院
踊り子やヒンドゥーの神々の彫刻

ロータンパス(峠)/ Rohtang Pass

毎年雨季(6月後半~7月後半頃)に入ると、標高約3,980mのロータンパス付近では、様々な高山植物を目にすることができます。キンポウゲ、サクラソウ、フクロソウ、ウルップソウ、アヤメ、エーデルワイス、ツリフネソウなど、時期が合えばまさに一面のお花畑です。標高3,500m以上になると、ヒマラヤの青いケシとして知られるブルー・ポピーも見られます。この辺りで見られるブルー・ポピーは「メコノプシス・アクレアタ」と呼ばれる種類のもので、岩陰などにひっそり咲き、淡く儚い水色の花びらが印象的です。晴れると、峠付近では迫力ある5,000m級のラホールやスピティ渓谷に連なる山々、コクサールピークなどを目前に仰ぐことができます。

ロータンパスの風景
峠付近から渓谷に連なる山々を望む
ブルー・ポピー
様々な高山植物が咲く

マナリ ~ レーロード/ Leh–Manali Highway

キーロンからラダックの中心地レーまでは約370kmの行程。お世辞にも良いとは言えない道路状況ですが、この区間の景色はインドで1、2を争う美しさ。道中にはこれと言った見どころがあるわけではありませんが、この区間を走ること自体が見どころと言っても過言では無いほど、恐ろしく素晴らしい景色の中を走り続けます。青い空と白い雲、風にはためくカラフルなタルチョの原色と赤茶けた山肌の色。途中4,830mのバララチャ・ラや、5,360mのタグラン・ラを越え、インドヒマラヤの真っ只中をレーを目指して走ります。

壮大なインドヒマラヤを抜けてレーへ
谷あいを縫うように一本道を進む
サルチュ~レー付近の景観
荒涼とした大地と青空がどこまでも続く
道中にあるラチュン・ラの峠
タグラン・ラ付近の眺望

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