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インドみどころガイド

カルナータカとゴア

Karnataka and Goa

インドでも1、2を争うほど豊かなマハラジャがいたマイソール王国が州となり、後にカルナータカ州へと改名され ました。カルナータカは「雪以外はある州」といわれ、穀物や香料、コーヒーなどが生産され、そのほか海や山、4世紀から8世紀に築かれたパッダダカルの遺産、鉱物、などなんでも揃う州として知られています。 近代では工業化が進み、特にバンガロール、マイソールを中心として南インド最大の工業地帯となっています。

ハンピ/ Hampi

ハンピの都市は14世紀前半にヒンドゥー教の最後の王朝とも言われるヴィジャヤナガラ王国の首都として建設が始められました。この場所は王宮を始めとする数々の寺院が造営され、16世紀半ばにイスラム勢力に攻略されるまで「勝利の都」と呼ばれる壮大な都でした。現在では、遺跡の北側を流れる川の古名であるハンピの名前で知られています。 広大なハンピの遺跡は、大きく北側の寺院地区と南側の宮廷地区とに分けられており、現在は遺跡内の古い建物には村人が住みついているところもあります。通常の観光は敷地内に点在する遺跡をバスで回りますが、印象的な景観や寺院を眺めながら川沿いを歩くと、その行程は2.5Kmにも及び、丸一日は必要です。 一番有名なのはヴィッターラ寺院の山車と、ミュージックストーンという音を奏でる柱(現在は叩くことが禁止されています)です。ハンピの遺跡は1986年に世界遺産に登録されました。

ロータスマハル
ヴィルパクシャ寺院
ヴィッターラ寺院

アイホーレ/ Aihole

バーダーミの北東約45kmに位置する前期(西)チャールキヤ朝の遺跡。小規模の物や半壊した物も全て含めると100以上の石積寺院があり、さらに2つの石窟があります。 一部のジャイナ教寺院の他は全てヒンドゥー教に属し、主要なものは6世紀後期から8世紀までかけて作られています。 素晴らしい彫刻が施された回廊が有名なドゥルガー寺は、7世紀後期に建てられた寺院。仏教のチャイティヤ堂(塔を安置する堂)を思わせる後円の長い堂に玄関を付した珍しい形をしています。 全般的に背が低い造りの寺院が多く、本殿の上にインド北型の高塔(シカラ)を乗せている物もあります。各寺院や彫刻の作風にはかなりの差異があり、7世紀半ば以降の寺院には、パッラヴァ彫刻の影響が現れており、特に石窟のヴィシュヌ神のストーリーは表情豊かに彫刻されています。

フッティマリ寺院
ドゥルガー寺院

パッタダカル/ Pattadakal

チャールキア朝の首都はバーダーミにありましたが、その王族はパッタダカルの地を好みパッタダカルの地で戴冠式を行っていました。その為このパッタダカルは「戴冠の都」と呼ばれています。 この都市に建立された多くの寺院のうち、最も壮大なヴィルパクシャ寺院は8世紀にパッラバ朝との戦いに勝利して凱旋した王の名誉を記念すべく造営されました。遺跡として残る寺院群には、南インドの王領各地から集められた石工や彫刻家たちが携えてきた経験と技術が集積しています。奇跡的に破壊を免れたパッタダカルの遺跡はまさに「寺院都市」の一例であり、南方型と北方型の両様式の寺院が混在する事で知られています。パッタダカルは1987年に世界遺産に登録されました。

パッタダカルの寺院群
当時の技術の粋を集めた見事な装飾

シュラバナベルゴラ/ Shravanabelagola

ジャイナ教の中でも衣を身に着けない空衣派の聖地の一つであるシュラヴァナベルゴラ。この場所を中心に32の僧院があったとされています。
一際目を惹くゴーマテシュワラの像は981年に造られました。143mの巨大な花崗岩の丘・インドラギリ(雷神の丘)の618段の階段を登ると、981年に造られた高さ18mにも及ぶゴーマテシュワラの像を目にする事が出来ます。
ジャイナ教初代祖師の息子であるゴーマテシュワラは、ジャイナ教24聖人のうちの1人で、裸で12年間直立不動のまま瞑想しその体には蔦が絡んでいたと言われています。12年に一度、この像を清める大きなお祭りが行なわれています。

シュラバナベルゴラ全景
ゴウマテーシュワラ像

ベルール/ Belur

ハレビートと並ぶホイサラ朝の都であるベルールはチェンナ・ケーシャヴァ寺院が有名です。「チェンナ」とは「美しい」、「ケーシャヴァ」は「ヴィシュヌ神」を意味します。その名の通りこの寺院はヴィシュヌ派に属し、166年に造られました。 ホイサラ朝の王ヴィシュヌヴァルダナが隣国チョーラ王朝との戦いに勝った戦勝記念のために建てた寺院で、本尊は女性の姿をしたヴィシュヌ神。寺院の枕木の部分に施された女性の彫刻はとても精緻で、一人一人の髪型までもが違っています。

チェンナ・ケーシャヴァ寺院
鏡を見る美女

ゴア/ Goa

「ゴア」とは州名で、ゴアという名前の街があるわけではありません。ゴアは小さな州でその州都はパナジの街。見所としてはパナジの街とポルトガル領時代の首都であったオールド・ゴアの2つに分かれます。 パナジは旧ポルトガル領の面影を色濃く残し、パナジ教会を中心として西欧的な街並みが広がっています。お勧めはゴア州立博物館やサン・トメ地区の散策等。ヨーロッパ諸国では人気のリゾート地の一つでもあります。 パナジより10km程離れた場所に位置するオールド・ゴアは、海のシルクロードとして栄えた古い歴史を持つ地域。この地域は1986年に「ゴアの教会と修道院」として世界遺産に登録されました。16世紀に建てられたボム・ジェス教会には、フランシスコ・ザビエルの遺体が安置されています。棺の公開は10年に1度で行なわれており、次回の公開は2024年になります。

オールド・ゴアのセ・カテドラル(教会堂)
アラビア海に臨むビーチ
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