タシガン~サムドゥップ・ジョンカル
Trashigang & Samdrup Jongkhar九十九折の道を走り進みますが、この区間も美しい谷の風景が望めます。途中、ブータン最大の川ダンミチュが流れ、流れの急な渓谷が穏やかな川になっていく様子が見られます。ウズロン村、カリン村など風光明媚な村を眺めながら徐々に標高を下げ、東ブータンとインドの国境サムドゥップ・ジョンカルへ向かいます。
九十九折の道を走り進みますが、この区間も美しい谷の風景が望めます。途中、ブータン最大の川ダンミチュが流れ、流れの急な渓谷が穏やかな川になっていく様子が見られます。ウズロン村、カリン村など風光明媚な村を眺めながら徐々に標高を下げ、東ブータンとインドの国境サムドゥップ・ジョンカルへ向かいます。
東ブータンの中心地であり、タシガン県の中心地。ダンメ・チュを見下ろす丘の上に建つタシガン・ゾンでは毎年秋に大きなツェチュが催され、ここからさらに東へ向かうとそこはインドのアルナチャール・プラデーシュへと続くダクパの里・メラ、サクテン。南へはインドのアッサム州へと続く国境、サムドゥップ・ジョンカルへと続いています。タシガン・ツェチュでは独特の民族衣装に身を纏ったメラ・サクテンの人たちの姿を見ることが出来ます。
また、タシガン郊外のツァンカルでは、生糸を使った素朴な絹布「ブラ」を天然染料で染める工程を見学します。殺生を嫌うブータンでは、蚕が出た後の穴のあいた繭を使って糸を作ります。短い糸を紡いで使うため、ボコボコとした手触りがある素朴な絹布ができあがります。
メラ、サクテンに住む牧畜の民ブロクパ。ヤクや羊を放牧し、独特の文化を守りながら暮らしています。彼らの衣装は非常に特徴的でヤクの毛で作られた5本の房をつけた帽子に、女性はラックで赤色に染めた野生の絹糸で織られたロウシルクのワンピースを着用します。チベット仏教ゲルク派や独特の宗教観をもち、民族的には国境を隔てたインドのアルナチャールやチベットのモンパと関係があるといわれています。訪れる観光客が多くないブロクパの村々では、お家に訪問すると手作りのバター茶でもてなしてくれたりと温かな一面にふれることも。
タシガンから1時間弱、カンルンという町があります。ここには、2003年に王立ブータン大学が設立される以前は国内唯一の大学であったシェルブツェ・カレッジがあります。大学から道を挟んだ向かいには、グル・リンポチェが住んでいるという「サンドペルリ宮殿」の寺院があります。「サンドペルリ」とは『銅色に輝く山』のことで、グル・リンポチェの本来の住まいである極楽のことを意味します。堂内にはグルリンポチェの像が八体あり、圧巻です。カリン村では国立織物センターがあり、草木染の糸染めが行われています。
一路、標高を下げ走ること6時間強、ブータンとインド・アッサム州との国境の町、サムドゥップ・ジョンカルに到着です。ここは亜熱帯性気候となり、温暖な気候で一年中半袖で過ごせます。昔は、東ブータンや、インドのアッサム、アルナチャールプラデーシュ州から人々が交易にやってきたという歴史があり、近代化された現代では東ブータンで最大の貿易都市となっています。