ティンプー
Thimphu龍王の国・ブータンの首都。標高約2,400m。1950年代に第3代国王ジグミ・ドルジ・ウォンチュクが町の北に宮殿を建設して年間を通じて居住するようになったのに伴い、1955年から恒久的な首都になりました。それまでは冬季はプナカに首都機能が移っていた為、本格的に首都としての街づくりが始まったのは60年代以降。ティンプーへと繋がる高速道路も完成し、街はどんどん大きくなってきています。緑美しい谷間に広がる首都のみどころを紹介します。
龍王の国・ブータンの首都。標高約2,400m。1950年代に第3代国王ジグミ・ドルジ・ウォンチュクが町の北に宮殿を建設して年間を通じて居住するようになったのに伴い、1955年から恒久的な首都になりました。それまでは冬季はプナカに首都機能が移っていた為、本格的に首都としての街づくりが始まったのは60年代以降。ティンプーへと繋がる高速道路も完成し、街はどんどん大きくなってきています。緑美しい谷間に広がる首都のみどころを紹介します。
ブータンの政治と宗教を司る、国の中央政庁であるこのタシチョ・ゾン。ゾンの中には国王のオフィスと、宗教会の最高権威であるジェ・ケンポ(大僧正)の部屋があります。釘を一本も使わず、伝統的手法で建てられたこの建物。外から眺めると、屋根の下部が微妙な曲線を描いているのがわかるでしょう。毎年秋に、タシチョ・ゾンの脇に建てられたスタジアムでティンプー・ツェチュが行われ、多くのブータン人で埋めつくされ、躍動感溢れるチャムが繰り広げられます。ゾンの向かいには、国会議事堂と、注意していないと見逃してしまうほどこじんまりとした国王のお家があります。
1972年にナイロビで客死した第3代国王が生前に建立を発願したこのチョルテン。第4代ジグミ・シンゲ・ウォンチュク国王がその意思を引き継ぎ1974年に完成しました。一際目を惹くこの仏塔の内部には色鮮やかな仏画や仏像が数多く納められています。壁に沿うようにして作られた階段を上りながら見学できるようになっており、その最上階に置かれている立体マンダラの迫力は見る者を圧倒します。
ブータンでは毎月8日は観音菩薩の日、10日はグル・リンポチェの日、20日はお釈迦様の日、そして30日は仏教の日とされています。それらの日には朝早くからこのチョルテンの周囲をコルラ(祈りながら歩くこと)する人々の姿を見ることが出来るでしょう。
眼下にタシチョ・ゾンを見下ろす高台に建つ尼僧院。正式な名前はドゥプトプ尼僧院です。ドゥプトプとはブータンに鉄を伝えたタントン・ギャルポの事で、その名の通り本堂のご本尊は大きなタントン・ギャルポの座像。60人程の尼さんが実際にこの僧院で生活をしており、時間があえば法要を見学することが出来るかもしれません。
首都ティンプーの街を護るこのお堂。ブータンにドゥク派の教えを広める為にこの地に来たラマ・パジョ・ドゥク・シンポによって15世紀に建てられました。ご本尊は十一面観音菩薩像なのですが、その左手に「ドムツァ」と呼ばれるティンプーの街を守る神様の像が置かれています。ティンプーの人々は子どもが生まれたらまずこのお堂に連れて来て、ドムツァにお祈りを捧げるのです。
週末のティンプーは、ティンプー川近くのサブジ(野菜という意味)バザールがにぎわいます。 おいしそうな野菜・ヤクなどの干し肉・山菜・チーズ・トウガラシ・フルーツ・スパイス、そして意外にも干し魚なども売っています。昔ならではの量りを使って売り買いがなされ、活気にあふれる市場は歩いているだけで楽しむことができます。
ブータンの国獣ターキンをはじめ、サンバー、ヒマラヤンセローなどの野生に還れなくなった動物のみを保護しています。ここでは10頭ほどのターキンが飼育されており、フェンス越しにその愛らしい姿を望むことが出来ます。
ブータンの民族衣装は男性服は「ゴ」、女性服は「キラ」と呼ばれ、ブータン人はオフィスや学校に行くときは現在でもこの民族衣装を着ます。この博物館では、通常ではなかなか目にする事が出来ない王族ゆかりの豪華なキラなども展示されており、染織に興味のある方もそうではない方も、ブータンの文化の一つである染織を理解するのに必見の場所です。
ブータンには古来からデショーと呼ばれる紙を作る文化がありました。ここではその古くからの手法と、日本の和紙作りの手法を融合させ、原料のコウゾやミツマタ、ジンチョウゲから手すき紙を作っています。紙のすき方は和紙を作る手法とまったく同じ。現在ではデショーは包装紙などによく利用されていますがこの工房ではデショーで作ったかわいらしいレターセットやカレンダー等も売られています。
伝統的な建築様式の古い農家を改築した博物館。街の中では目にする事が出来なくなりつつある、伝統的なブータンの生活様式を見学する事が出来ます。内部には仏具や農具から台所用品などの展示まで。もともとが実際の農家なので、その独特の建築様式や生活スタイルを体験する事ができる博物館です。
ブータンといえば世界的に有名なのが切手です。ティンプーの郵便局は、ブータン国内で一番切手の種類が豊富で、中には本当に曲が流れるCD切手や、自分の写真を切手に加工してくれる場所もあります。
ティンプーの街を見渡す丘に高さ51mの黄金の仏陀像が新しく造られ、2010年に開眼供養されました。シンガポールと香港の富豪の寄付をもとに作られたこの大仏は、台座内部はお堂になっており、現在も工事が進行中。お堂には大小合わせて10万体以の上仏像が置かれる予定とのことです。通称ティンプー大仏と呼ばれており、ティンプー市内を見渡せる立地にあるということで、地元の人も観光客も訪れる場所となっています。