ニアメとその周辺
Niamey & surroundingニアメはニジェールの首都で最大の町。人口約80万人、ニジェール川北岸に位置し、1890年代にフランスが駐屯地を置くまで重要な町ではありませんでしたが、1926年に首都に定められました。当時の人口は3000人。その後の1970年代、80年代のサハラ・サヘル地域の旱魃時に難民の都市流入があり、急激な都市化がもたらされました。
博物館のパビリオンと動物園がセットになっているのがニアメの国立博物館。ニジェールの恐竜や各地の民族の展示がされているほか、動物園ではカバのプールが人気です。
全長4180キロメートル、ギニアの山地から北東に流れてマリ、ニジェールへと入りナイジェリアへと入る、西アフリカを流れる大河。マリのセグーからトンブクトゥの間には内陸デルタを形成し、乾燥したマリ、ニジェールのサヘル地帯では重要な水の供給源となっている川です。ニアメのホテル、グランドホテル・ド・ニジェールのテラスには夕方、外国人や地元の人々が集まりビールを飲みながら夕日を鑑賞しています。
ニアメから25キロ、簡単にアクセスできるニジェール河畔の村。ブボンはここで産出される陶器が有名です。この陶器作りは伝統的にはボゾ族、ジェルマ族の女性によって行われてきました。水曜日は市場の日で、活気のあるニジェール河畔の村の様子を見ることができます。また、季節によってはカバが観察でき、河畔からボートに乗って探しに行くことができます。
ニアメより60キロ東にあるクレ付近では、マリ・ニジェールに数百頭が生息するのみとなってしまった稀少種のキリン、ジラフ・カメロパルダリス・ペラルタが生息しています。このキリンはアフリカに暮らすほかの7種のキリンとは異なるもので、アイール山地の岩に刻まれた「緑のサハラの時代」のキリンの線刻画もこのキリンです。1960年代に激減しマリ、ニジェールに2~300頭が残るのみとなり、ニジェールでは65匹が確認されただけでしたが、2005年以降の保護プロジェクトによりその数は増えてきたといいます。
ニアメからドッソにかけてはジェルマ族が多く暮らします。ニジェールの人口の21%を占め、首都ニアメを中心にニジェール川渓谷沿いにミレットなどの農業を営み小さな家畜を飼って暮らしています。もともとは現在のマリに暮らしていましたが、フラニ族との抗争により土地を追われマリ東部からニジェール西部へと移動してきました。言葉はソンガイ語を話し、ジェルマ・ソンガイ族とも呼ばれます。ブルキナファソからニアメへの道中、ニアメからドッソ、ドゴンドッチにかけての幹線道路沿いにジェルマ族のかわいらしい住居や穀物倉を見ることができます。