ツアーのポイント
ポイント明治期に建造され、現役で機能している「保存灯台」9基と「保存灯標」6基をめぐる
「大坂条約灯台」5基のひとつ「釣島灯台(愛媛県)」をはじめ、瀬戸内海に残る明治期に建てられた灯台、灯標を巡ります。
ポイント船をチャーターして、百貫島灯台、クダコ島灯台、岩礁に立つ灯漂を間近に望む
この海域には、定期航路がない、岩礁に立っているなど、訪れることが困難な灯台、灯標が数多く残っています。小型ボートやヨットをチャーターして間近に迫ります。
ポイント灯台だけではなく、島の散策など、思いがけない寄り道もできる
灯台だけではなく、船があれば、どこへでも行ける楽しみがあります。江戸時代に繁栄した港町や無人島。縦横に船を走らせて、昔日の瀬戸内航路を海からの目線で眺め、島々の集落も訪れます。


COLUMN 日本の歴史的灯台
日本における海の道しるべとしての灯台の歴史は、今から約1,200年前、遣唐使の一行が帰国する際、九州の太宰府および沿岸の岬や島では昼は狼煙をあげ、 夜は防人が焚いていた篝火(かがり火)を船の航行の指標したのが始まりと言われています。 近代日本(明治時代1,868年~1,912年)に建造され、現役で機能している灯台は全国で64基あります。これらの灯台は、歴史的・文化財的価値を有し、あるいは地域のシンボルとして定着し文化資産的な灯台も数多くあります。海上保安庁では64基全ての灯台に有識者から構成する委員会を設置して価値の評価を加えています。 永い歴史故に保有耐力が危惧される灯台は、委員会の評価を基に適切な保全に努めています。


COLUMN 日本灯台の父 リチャード・ヘンリー・ブラントン Richard Henry Brunton

1841年12月26日生。スコットランド・アバディーン出身。明治政府によって最初に雇用された外国人。1868年(明治2年8月)に灯台建設主任技術者として雇われ、明治初期の灯台建設を指揮した。横浜弁天にあった燈明台掛(のち燈明台局)にて勤務し、樫野埼燈台(紀伊大島東端)・神子元島燈台(下田沖)・江埼燈台(淡路島北端)・伊王島燈台(長崎港口)・佐多岬燈台(鹿児島大隅半島南端)・六連島燈台(下関海峡西口)・犬吠埼燈台(房総半島東端)など30個所の燈台を建設し、また燈台建設の人員養成にも尽力しました。このため「日本の灯台の父」と讃えられています。彼の手記には、燈台補給船による測量の様子や、明治政府との折衝の状況などが詳細に記録されています。
COLUMN 【資料】「明治に建てられた現役灯台(保存灯台)65基 一覧」
明治期に建造された約120基のうち65基が現存しています。歴史的・文化財的価値が高いものを海上保安庁が選んで、4段階にランク分けをして保存処置を講じています。Aランク24基、Bランク10基、Cランク14基、Dランク16基、未評価1基。訪れたことのある灯台がいくつかあると思います。灯台の灯が消えてしまう(廃灯になる)前に、これらすべてを訪れる機会を持ちたいです。
明治期灯台の分類(海上保安庁)
Aランク:特に貴重な施設であり、改修にあたっては専門委員会に図り改修方法を検討する
Bランク:貴重な施設であり、改修にあたっては可能な限り現形状・材質を変更することなく必要機能・強度を満足させる改修方法を検討する
Cランク:「A・Bランク」に次いで貴重な施設であり、改修にあたっては原則として可能な限り現状保存を考慮した改修方法を検討する
Dランク:「Cランク」に次いで貴重な施設であり、改修にあたっては原形を残している部分の保存について考慮
Aランク (23基) |
神子元島灯台(静岡/1870)、江埼灯台(兵庫/1871)、友ヶ島灯台(和歌山/1872)、鍋島灯台(香川/1872)、部埼灯台(福岡/1872)、菅島灯台(三重/1873)、釣島灯台(愛媛/1873)、犬吠埼灯台(千葉/1874)、御前埼灯台(静岡/1874)、金華山灯台(宮城/1876)、尻屋埼灯台(青森/1876)、角島灯台(山口/1876)、潮岬灯台(和歌山/1878)、禄剛埼灯台(石川/1883)、鞍埼灯台(宮崎/1884)、男木島灯台(香川/1895)、姫埼灯台(新潟/1895)、美保関灯台(島根/1898)、経ヶ岬灯台(京都/1898)、室戸岬灯台(高知/1899)、出雲日御崎灯台(島根/1903)、水ノ子島灯台(大分/1904)、清水灯台(静岡/1912) | |
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Bランク (10基) |
樫野埼灯台(和歌山/1870)、六連島灯台(山口/1871)、口之津灯台(長崎/1880)、横浜北水堤灯台(神奈川/1896)、掛塚灯台(静岡/1897)、屋久島灯台(鹿児島/1897)、白州灯台(福岡/1900)、関埼灯台(大分/1901)、安芸白石灯標(広島/1903)、姫島灯台(大分/1904) | |
Cランク (15基) |
立石埼灯台(福井/1881)、平磯灯標(兵庫/1893)、中ノ鼻灯台(広島/1894)、大下島灯台(愛媛/1894)、小佐木島灯台(広島/1894)、百貫島灯台(愛媛/1894)、大浜埼灯台(広島/1894)、上的島灯台(熊本/1897)、馬島灯台(烏根/1898)、寺島灯標(熊本/1898)、中渡島灯台(愛媛/1900)、中ノ瀬灯標(広島/1903)、石狩灯台(北海道/1908)、伏瀬灯標(長崎/1908)、豆酸崎ミョー瀬照射灯(長崎/1909) | |
Dランク (16基) |
長太夫礁灯標(広島/1894)、高根島灯台(広島/1894)、波節岩灯標 (香川/1895)、大藻路岩灯標(山口/1895)、戸島灯台(熊本/1897)、戸馳高灯台(熊本/1898)、守江港灯標(大分/1900)、根ナシ礁灯標(山口/1902)、クダコ島灯台(愛媛/1903)、面高白瀬灯台(長崎/1903)、西五番之組灯標(広島/1904)、屋形石灯標(広島/1904)、五通礁灯標(熊本/1904)、伊豆岬灯台(東京/1909)、叶埼灯台(高知/1911)、蓋井島灯台(山口/1912) | |
未評価 (1基) |
特牛灯台(山口/1912) |
出発日と料金
2023年 出発日~帰着日 |
日数 | 旅行代金 | 催行状況 |
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04月23日(日) ~ 04月29日(土)若井崇嗣(大阪支社)同行 |
7日間 | 278,000円 | ![]() |
発着地 | 現地発着(福山駅発/広島港) | 最少催行人員 | 5名(9名様限定)・添乗員同行 |
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一人部屋追加代金 | 32,000円(小佐木島、今治泊除く) |
- 国内旅行のため、再利用割引・特別割引はありません。
コース難易度
体力 | ![]() |
灯台までは急な坂道や石段、狭い道、山道のような場所も歩きます。普段、日帰りハイキングやウォーキングなど、十分に歩いていらっしゃることが参加の条件です。 |
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宿泊 | 全行程、ホテル、旅館または民宿泊 ※相部屋になる場合があります。 | |
荷物 | 移動中や宿での荷物は各自でお持ち運びいただきます。小型のキャリーケースやザック等コンパクトなカバンでご参加ください。灯台見学の際は必要な荷物だけお持ちいただき、不要な荷物は宿や車に置いておくことができます。 |
ツアー日程表
地名 | 時刻 | スケジュール | |
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1 | 福山駅 土生港(因島) 土生港(因島) 弓削島 (百貫島灯台) |
09:45発 10:52着 11:00発 11:10着 |
福山駅に集合(09:30)。路線バスにて因島・土生港へ。連絡船にて弓削島へ。午後、ヨット(カタラマン)又は小型ボートをチャーターして、孤高というに相応しい百貫島灯台を目指します。宿からは百貫島灯台の灯光が望めます。 弓削島:インランド・シー・リゾート フェスパ泊 食事:朝× 昼× 夜◯ |
2 | 弓削島 大浜埼灯台 (長太夫礁灯標) (小佐木島灯台) (高根島灯台) 小佐木島 |
08:00発 |
ヨット(カタマラン)又は小型ボートにて、因島と向島に挟まれた「布刈瀬戸」を望む大浜埼灯台へ。ここには土木遺産となっている旧大浜埼船舶通航潮流信号所が残っています。細島の沖500mの暗礁上にある長太夫礁灯標を経て、小佐木島灯台、高根島灯台を海から望みます。海の状況が許せば、高根島に上陸、灯台まで登ります。その後、小佐木島へ。人口わずか5名の島ではゆっくりとした島時間が流れています。
小佐木島:宿NAVELの学校泊|食事:朝○ 昼× 夜○ |
3 | 小佐木島 (大下島灯台) (中渡島灯台) 今治 |
10:00発 17:00着 |
島を散策します。小型ボートにて、しまなみ海道の島々を眺めながら、鳴門海峡・関門海峡と並び、日本三大急潮に数えられる来島海峡を目指します。大下島灯台、中渡島灯台を訪れます。来島海峡大橋を望む宿に宿泊します。
今治:サンライズ糸山泊|食事:朝○ 昼× 夜○ |
4 | 今治 大崎上島・木江 (中ノ鼻灯台) |
09:00発
17:00着 |
小型ボートにて大崎上島へ。島の東部にある木江(きのえ)地区は、かつて潮待ち・風待ちの港町として賑わい、明治時代から昭和30年代頃まで多くの帆船や機帆船が立ち寄りました。宿は、瀬戸内海の多島美を望む岬の高台に位置します。岬の先端に中ノ鼻灯台があります。
大島上島:きのえ温泉ホテル清風館泊 食事:朝○ 昼× 夜○ |
5 | 大島上島 (大崎下島・御手洗) |
小型ボートにて大崎下島へ。御手洗(みたらい)地区は西廻り航路が創設されてからは沖乗り航路の潮待ち港として北前船など廻船が寄港する港となりました。商家・茶屋・船宿・波止・雁木などの伝統的な建造物が残り、重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
大島上島:きのえ温泉ホテル清風館泊 食事:朝○ 昼× 夜○ |
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6 | 大島上島 釣島灯台 (クダコ島灯台) 中島 |
09:00発 17:00着 |
大島上島から「大坂条約灯台」5基のひとつ釣島灯台へ。島内を散策します。安芸灘と伊予灘に位置する忽那諸島へ。怒和島の沖に浮かぶクダコ島灯台へ。潮の流れが激しい海域に位置します。怒和島にあったクダコ島燈台退息所は文化的価値が認められ、現在「四国村」に移築展示されています。
中島:ほしふるテラス姫ケ浜泊|食事:朝○ 昼× 夜○ |
7 | 中島 (西五番之砠灯標) (安芸白石灯標) (中ノ瀬灯標) (屋形石灯標) (根ナシ礁灯標) 広島港 |
08:00発 17:00着 |
中島を出発。この海域を守る5つの灯標(西五番之砠灯標、安芸白石灯標、中ノ瀬灯標、屋形石灯標、根ナシ礁灯標)を巡ります。時間が許せば、途中、情島や桂島に寄港。夕方、広島港着、解散。 ※呉港、竹原港着になる可能性があります。 食事:朝○ 昼× 夜×
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- 運輸機関のスケジュールの変更、遅延、運行の中止や道路状況などにより、宿泊地や訪問地の順序が変わったり、日程内容に変更が起こることがあります。
- 食事回数:朝6/昼0/夜6
ご案内とご注意
気候・服装 | 4月下旬の最高気温は20~25℃前後、最低気温は10~15℃前後です。日ごとに気温が上がってくる季節です。気温に応じて対応のしやすい重ね着が便利です。灯台見学時、ハイキング中は天気が良ければ、長袖で過ごすことができますが、夜明け前や日没後は体感温度が下がりますので、フリースやライトダウン等の防寒着をお持ください。灯台付近や船上は特に風が強いので、ウィンドブレーカーなどの風よけの準備も必要です。雨が降ることもありますので、傘、上下セパレート式の雨具をお持ちください。靴はハイキングのある日はトレッキングシューズやハイキングシューズが最適です。その他の場所では履きなれた運動靴が便利です。 |
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利用予定ホテル | 日程をご覧ください。 |
灯台見学について | 日中の外観見学だけではなく、日没後や夜明け前など灯光が確認できる時間帯に訪れ、灯光を確認する機会を設けています。灯光開始、終了の時間は決まっているわけではなく、その日の天候や周辺の明暗で点灯、消灯するため、お待ちいただく場合もあります。参観灯台(内部見学が可能)については内部見学をしますが、コロナ感染拡大防止のため、見学が中止される場合がありますので予めご了承ください。 |
参加条件について | 灯台は島の高台や岬の先、断崖絶壁などに位置しており、車ではいけない場所がほとんどです。灯台までは急な坂道や石段、狭い道、山道のような場所も歩きます。普段、日帰りハイキングやウォーキングなど、十分に歩いていらっしゃることが参加の条件です。 |
日程について | 移動に船を利用するツアーです。天候により、遅延や欠航が生じ、運航状況によって、日程は変更となる場合があります。島や灯台での滞在時間が短くなったり、行けない場合もあります。予めご了承ください。 |
食事について | 昼食、夕食はツアーに含まれておりません。コンビニで購入したり、食事処にご案内いたします。各自、実費をお支払いください。 |
旅行条件について | 取引条件はこちらの 国内旅行 旅行条件書を、事前に確認の上お申し込みください。 |
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