エチオピア中部、バレマウンテン国立公園の南部に位置する「ハレナの森」の紹介です。エチオピアで2番目に大きな森林地帯と言われ、国立公園の中でも訪れ人がまだ少ないエリアのひとつ。ここには国立公園ができる前から人々が暮らし、現在もリラの村を中心に、森からの採取とわずかな放牧・農業で暮らしています。そしてハレナの森はバードウォッチングのお勧めの場所です。
バレマウンテン国立公園の中心となる標高4,000mを越えるサネッティ高原から南へ下ります。ハレナ・エスカープメントと呼ばれる急斜面を下ると眼下に「ハレナの森」が広がります。
途中の標高3,800m-3,400m付近には「エリカ・ベルト」と呼ばれる植生があります。空気の美しい場所で育つ苔・地衣類が樹木を覆う、美しい森です。
さらに下るとハレナの森の中にある「リラの村」に到着です。国立公園制定以前から人々が暮らし、「ハレナの森」に依存して暮らしています。蜂蜜の採取や制限内での家畜の放牧、わずかな農業で暮らし、家屋や垣根もハレナの森から取れる竹などの素材で作られています。
ハレナの森では、森や竹林のウォーキングやバードウォッチングを楽しむことができます。
テンニンチョウ Pin-tailed Whydah アフリカのサバンナ植生で見られる鳥です。
ホオジロエボシドリ White-cheeked Turaco 隣国エリトリアの国鳥です。この鳥を探して随分森の中を歩きました。
リキュウガシラゲラ Gray-headed Woodpecker
イボトキ Wattled Ibis 目とのどから下がる肉垂れが気になる鳥です。エリカ・ベルトにいました。
アビシニアコウライウグイス Abyssinian Oriole / Abyssinian Black-headed Oriole
ハレナの森では、Abbyssinian Black-and-white Colobus のほか、固有種である バレ・モンキー Bale Monkey がいました。森の中におり、あまり近づけないため写真撮影はできませんでした。
森を歩いているとあちこちの木の上で、村人がはちみつを採取するための入れ物をみかけました。
ランチタイムに「ハレナの森」の食堂へ。地元のパンとたっぷりのはちみつです。
そしてハレナも森の名産 ゴメンGomenと呼ばれる野菜。
「ハレナの森の幸」のランチです。ゴメン Gomen の炒め物とアンベシャ Ambesha と呼ばれる地元のパン。
ハイキング&バードウォッチング、そして「食」も楽しめる、ハレナの森でした。
Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子
Observation : Jan 2016 , Bale Mountains National Park – Ethiopia
Reference : Bale Mountains National Park “A Travelloer’s Guidebook”, Information from Mr.Armaye Wegalign, Helm Field Guide “Birds of Horn of Africa”
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