ノルウェー最北東の町ヴァードーにある鳥島 Hornoya Bird Island、繁殖地のウミガラス Common Guillemot です。
冬の間海で過ごしたウミガラスたちが3月、島へと戻ってきました。毎年同じ場所へ戻ってくるそうですが、その争いは熾烈で、夏が終わって最後にこの繁殖地を去るギリギリまで「自分の場所」を誇示するのだそうです。繁殖地に来たウミガラスたちもまだ冬羽の特徴を残している固体もたくさんいました。
大西洋側北極海のウミガラスの特徴に、目の周りの白い模様があります。
この模様のあるウミガラスをBridled Guillemotと呼ぶのですが、日本語では難しく、「馬勒をつけたウミガラス」とでも言うのでしょうか。ウミガラスのうちの数パーセントの固体にこの目の周りの白いリングとラインが表れ、この出現率は北へ行くほど高くなるのだそうです。
これは亜種などではなく同じ種の中に現れます。ある資料によると、似た特徴を持つハシブトウミガラスがいる混み合ったコロニーで、ウミガラスが認識するために発達したのではないかという説があります。
こちらはハシブトウミガラス Brunnich’s Guillemotです。口元の白いライン、首もとの模様がウミガラスと異なります。
混み合ったコロニー・・・ウミガラスとハシブトウミガラスを見分けるのは確かに容易ではありません。
このグループはほとんど白いリングがあります。
空飛ぶBridled Guillemot 。
ウミガラスはこの角度で見るのが本当にかわいらしいです。
こちらは繁殖中。
海岸のウミガラスたち。後ろには繁殖期初期にみられる冠羽をつけたヨーロッパヒメウ European Shag。
海鳥たちの楽園、あっという間に時間がすぎる島です。
Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子
Observation : Mar 2017, Hornoya Bird Island, Vardo, Norway
Reference : Birds of Europe – Princeton Field Guides, Wikipedia(EN)
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