バルデス半島の海で観察したイロワケイルカ Commerson’s Dolphinです。場所はプエルトマドリンからさらに南、大西洋に面した港町ラウソンの海。ラウソンの町をチュブ川が流れ、その川の河口が港になっています。ここから大型ゾディアックで海へ。
川から海に出るときに浅瀬があり、満潮に近い時間にしか航行できないため、ドルフィンウォッチングツアーの出発時間は満潮時にあわせて毎日変わります。天候と満潮との条件を満たしたら出発するツアーです。
チュブ川の河口にはオタリアたちが岸辺で寝そべっていたり漁港だけあって海鳥もたくさんいます。
出発して間もなく、海岸にちかいところでイロワケイルカが姿を現しました。イロワケイルカは浅瀬にいることが多く、最初に見たグループは捕食に忙しく、あまり相手をしてくれませんでした。
他のイルカウォッチングボートとイロワケイルカ。
しばらくすると別のグループが近づいてきました。
イロワケイルカは南米大陸南端部パタゴニアの海とインド洋の南の果てケルゲレン諸島に暮らすイルカ。頭、背びれ、尾びれが真っ黒で白と黒のコントラストがくっきりした体長1.5mほどにしかならない小型のイルカです。ケルゲレン諸島のイロワケイルカは少し大きめでグレーっぽい色をしているとのこと。
イロワケイルカはボートの作り出す波に乗るのが大好きだそうで、ゾディアックボートでカーブを描いて波をつくりだします。そうすると、そこにイロワケイルカが。
お腹の模様が見えました。お腹のもっと下に黒い模様があり、その形でオスとメスの違いがわかるそうです。涙型の模様がオス、丸っぽい楕円形の模様がメスとのこと。イロワケイルカのいる水族館にいって確認しなくては。
波に乗ってゾディアックをおいかけてくるイロワケイルカ。
イロワケイルカは船の先端を泳ぐのが大好きです。
パタゴニアの海の、イロワケイルカです。
Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子
Observation : Oct2016 , Rawson, Chubut – Argentina
Reference : Hector Horacio Casin, Toninas Adventure, Wikipedia(EN)
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