ボツワナ東端のマシャトゥ動物保護区にて、水場近くに設置された観察小屋「エレファント・ハイド」に入ってきました。マシャトゥ動物保護区はボツワナ・南アフリカ・ジンバブエの3ヶ国の国境近くにあります。
正式にはマテボレ・ハイド(Matebole Hide)といい、世界中のフォトグラファーの憧れのハイドです。
このハイドが素晴らしいのは「水場のすぐそばで半地下にあるハイド」という点で、通常のジープサファリとは違い目線の高さを野生動物と合わせられます。動物が近づいてきた場合には、下から煽る写真も撮ることができます。普通のサファリカーからは絶対に撮れない写真が撮れます。
ハイドは水場のすぐ横にあり、コンテナが地下に埋め込まれていて、階段を下りてその中に入っていきます。
枝などを置くことで、動物たちからあまり気にならないように配慮されています。
撮影用に横に長い窓が設置されていて、窓が地表とほぼ同じ高さになっています。
コースターのような形状の雲台も窓のそばに設置されています。
豆袋(ビーンバッグ)も。
この日は、朝早く日の出の直後からハイドに入りました。
最初は動物たちが水場に一切いないので大丈夫かと不安になりましたが、待っているとすぐにチャップマンシマウマが現れました。
慎重に近づいてきますが、肝心の水場にはなかなか近づきません。他に動物がいないからか警戒しているのかもしれません。
ただ一度飲む動物が現れると、その後は続々と草食動物たちが順番にやってきます。
イランド
クドゥ(メス)
競うように水を飲むインパラ
オグロヌー
コウヨウチョウの群れ
マシャトゥは「ランド・オブ・ジャイアンツ Land of the Giants」とも呼ばれ大型野生動物が多い保護区として知られています。ゾウの個体数は約1000頭と私有保護区としては世界最大級。この水場には入れ替わりで、毎回違うゾウの群れが現れます。
通常のサファリドライブ用に持っていった望遠レンズ(100-400mm)だと広角の100mmでも近すぎて、ハイド付近に来るゾウなどの大型動物は写しきれません。
ゾウが複数匹来た場合などは超広角レンズがないと全ては入りません。
まだ鼻をうまく使えない子供のゾウが、口を直接つけて水を飲んでいました。
泥まみれの子供のゾウ
↑は暑い時間帯となり、水浴びを始めたゾウの動画です。
かなり近くで水浴びをしたためハイドの中まで泥が飛び散って入ってきました。
今回は幸運なことにブチハイエナが水場まで来てくれました。その間は他の草食動物たちは来なくなってしまいます。
若い個体で好奇心が旺盛なのか、ハイドにいる人間が気になるのかかなり近くまで接近してきます。
ハイドの穴からこちらを覗いてきます。
さすがにこの距離までブチハイエナに近づかれると、こちらもかなりドキドキしました。
普段はそれほど可愛いとは思っていなかったブチハイエナも、この距離と角度で見るととても可愛かったです。
運が良いとライオンやチーター、ヒョウなどが現れることもあるとのこと。
次回はぜひ大型肉食獣をこの角度と距離で見てみたいです。
Photo & Text : Wataru YAMOTO
Observation : May 2023, Mashatu Game Reserve, Botswana
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