極東ロシアのコマンドルスキー諸島(コマンダー諸島)、メードヌイ島で観察したチシマシギです。島では到着前から無数のフルマカモメ、ミツユビカモメ、そして上陸するとミソサザイが、海岸にはツノメドリ、チシマウガラスが観察されました。
メードヌイ島はコマンダー諸島を構成する2つの島のひとつでその名は「銅」を意味します。上陸したプレオブラジェンスコエの海岸には銅の成分を含む石が見られます。
メードヌイ島にあった一番大きな集落がプレオブラジェンスコエ Preobrazhenskoye。19世紀末に無人だったこの島に、アリューシャン列島から来たアウレト人が暮らし捕鯨やオットセイ漁をしていましたが人口が減り、1960年代後半に村は無人となり、1970年からメードヌイ島に暮らす人はいなくなりました。2001年までは国境警備のポストが置かれていたそうですが、それもなくなり今は完全な「無人の島」。定期的に研究者が訪問する「保護区」となりました。
島に近づくと、フルマカモメ Northern Fulmarの群れが迎えてくれます。
海岸の岩場にはツノメドリが営巣しているのが確認できます。
ゾディアックボートでウェットランディングした海岸にいたチシマシギ Rock Sandpiper。
海岸そばにいたミソサザイ Eurasian Wren。
一緒にいた外国のバードウォッチャーはEurasian WrenなのかPacific Wrenなのかと議論していました。
そして少し海岸を歩くと見上げたところにツノメドリ Horned Puffin の営巣地が。
ツノメドリがプレブラジェンスコエの湾をぐるっと回って巣に着陸する様子が観察されました。
Photo & Text :Mariko SAWADA
Observation : May2017, Sep2018, Preobrazhenskoye, Medny Island, Commander Islands -Russian Far East
Reference : “Birds of East Asia” Special Thanks to MV Afina, Nik Pavlov