10月のパキスタン北部はポプラが黄金に輝く、絶景ともいえる美しい景色が見られる季節。「桃源郷」とも表現されるフンザでは、村のあちこちにカササギたちがいます。
カササギは英名がEurasian Magpie、Black-billed Magpieと言い、ヨーロッパからアジア、そしてアフリカ大陸の北西部に広く分布、11の亜種が報告されていて、パキスタン北部のカササギは P.p.Bactriana、バクトリアナ。北部パキスタンから中央アジアにかけて生息する亜種です。
快晴のフンザ、フンザの谷の中心カリマバードの奥にそびえる山はウルタル峰。
カリマバードからアルチット村へ向かう途中の景色。10月上旬はまだポプラはあまり色づいていません。
宿泊していたバルチット・インのテラスからのカリマバードの畑と果樹園。テラスには野鳥たちがやってきます。
ポプラの木にいたカササギ。
カササギは一見「黒と白色」の鳥ですが、羽・尾羽は緑・紫のメタリックな輝きを持ちます。
飛び立ったカササギ。
カササギはその知能の高さで、鳥類で一番どころか動物全体の中でも知能が高いことで知られています。カササギは鏡に映っている自分を他者ではなく、自分だと認識できる(鏡像認知)「ミラー・テスト」をパスした唯一の鳥類。ちなみにこの「ミラーテスト」をパスした動物は、チンパンジー、オラウータン、ボノボ、ハンドウイルカ、シャチ、アジアゾウで、これらと並ぶ知能を持つと考えられています。社交性もあり、儀礼的な行動も観察されているそうです。
羊の餌をわけてもらうカササギ、社交的です。
Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子
Observation : Oct 2015 , Karimabad. Hunza, Pakistan
Reference : Helm Field Guides “Birds of Indian Subcontinent”, “Birds of Pakistan”, Wikipedia(EN)