番外編「働く動物」は、スリランカで夏に行われる「ペラヘラ祭り」のアジアゾウです。ペラヘラ祭りはスリランカの各地で行われますがその中でも古都キャンディのペラヘラ祭は「アジア三大祭」のひとつといわれる壮大なもの。約3時間にわたって踊り手・電飾ゾウさんのパレードが行われます。
ハイライトは「仏歯」を納めている黄金の仏塔の形をした舎利容器(仏歯はパレードには出されず寺院に置かれ、パレードは容器だけだそうです)がゾウの背に乗って登場します。
2017年のペラヘラ祭りは7月29日~8月8日にかけて行われ、そのうちの前半はクンバル・ペラヘラ、後半はランドリ・ペラヘラと呼ばれこの後半のランドリ・ペラヘラがより盛大なパレードとなります。
ランドリ・ペラヘラの様子です・・・パレードは8時に寺院を出発すると連絡を受けましたが、場所取りのために6時30分にはスタンバイを・・・と。雨が心配される空模様の中、大勢のスリランカ人と観光客がパレードの行われる道路沿いを埋め尽くしていました。最初は太鼓の音楽、炎の舞などのパフォーマンスが続き、踊り手とともに電飾ゾウさんが登場します。
この伝統舞踊の衣装の美しさ!
仏歯が登場する前の踊り手たちは上手でパレードが盛り上がります。踊り手たちが立ち去ると「舎利容器 Golden Pagoda」を乗せたゾウの登場です。そばにいたスリランカ人家族が、「立って」と外国人観光客にいい、舎利容器に手をあわせていました。
このゾウの背中に乗って光っているのが舎利容器。
この舎利容器Golden Pagoda を担ぐゾウさんは巨大な牙(Tusker)を持つ特別なオスのアジアゾウでなくてはなりません。このゾウは ナドゥンガムウェ・ラジャ Nadungamuwe Rajaというオスで、1953年生まれ、仏歯寺に使えるナドゥンガムウェ村の施設にいるゾウです。
ナドゥンガムウェ・ラジャ、本当に立派な牙 (Tusker)です。ペラヘラ祭で登場するゾウさんはすべて仏歯寺と仏歯寺の管理下にある寺院、施設のゾウさんたちだそうです。
このメインイベントである舎利容器が通過後も、まだパレードは続きます。メインのパレードでは熟練の踊り手や落ち着いたゾウさんたちが出てきていましたが、この後のパレードでは「見習い中」の子どものゾウのパレード、学生の踊り手たちなど、かわいらしい光景が。
こんなに長く立派な牙のゾウも登場。
青く光る電飾ゾウさんも。この日のパレードは夜11時をまわって終了でした。お疲れ様です!
Photo & Text :Mariko SAWADA
Observation : Aug 2017, Kandy – Perahera Festival, Sri Lanka