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東南アラスカ 釣り船とザトウクジラの微妙な距離

ザトウクジラの水面行動 釣り船との距離 (9)アラスカ、アドミラルティー島海域でザトウクジラを観察した時の写真です。スパイホップ(水面に顔を出し、周りの様子をうかがっていると考えられる行動)をしているザトウクジラですが、まるでこの小さな釣り船を見つめているようで・・・・。尾びれが海底についているんではないかと思うほど、この姿勢で見ていました。

この海域はサーモン・フィッシングのメッカでもありたくさんの釣り船が出ているのですが、滞在中ずっと、「釣り船とザトウクジラ」の距離が気になっていました。

船の真横で「バブルネット・フィーディング」の泡があがってきて船頭さんがかなりあせったことがあります。目の前に「バブル」があがってきて、え、まさかと思い、船頭さんがボートを少しずらしたとたんにパクッと口を開いたザトウクジラが浮上。

バブルネットフィーディング 南東アラスカ (5)

その後、一度は海に沈み、再び浮上してきてボートの真下を通っていき、目の前で「ブロー(息継ぎ)」が体感できたことのは至極の幸せでした。

バブルネットフィーディング 南東アラスカ (2)

「ブロー」、顔に潮がかかり、なんとも言えない「匂い」も。

バブルネットフィーディング 南東アラスカ (1)

ボートの下をくぐって泳ぎさるザトウクジラ。

ザトウクジラの水面行動 釣り船との距離 (5)

バブルネット・フィーディングは、よく釣り船の至近で起こります。魚がいるところに、人もクジラもいるので当然でしょうか。そのうちクジラが船にぶつかって怪我をしないか心配です。

バブルネットフィーディング 南東アラスカ (4)

これは地元の漁師の小船のそばのバブルネット・フィーディング。さすが地元民、ひるむ様子もなくなにやら作業中。

ザトウクジラの水面行動 釣り船との距離 (7)

こちらは観光客の小さなつり船、目の前でダイナミックに泳ぐザトウクジラに圧倒されています。これくらい、水面に近いところから見てみたいものです。

ザトウクジラの水面行動 釣り船との距離 (2)

さて、ザトウクジラたちは釣り船をどう思っているのでしょうか、とても気になるところです。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jul 2015  Angoon, Admiralty Island – Alaska, USA

Reference : Information from Lodge Guide, Wikipedia(JP,EN)

■ 添乗員同行で行く、ザトウクジラのバブルネット・フィーディングを観察するツアー

2017年07月15日(土) ~ 07月22日(土)8日間 東南アラスカ ザトウクジラのバブルネットフィーディング

★クジラに関するお勧めの本 「クジラ・イルカのなぞ99 」「クジラ&イルカ生態ビジュアル図鑑」水口博也著。「クジラ・イルカのなぞ99」は子供向けですが、わかりやすい解説、写真で初めてクジラの本を読む方にお勧めです。

 

 

ザトウクジラのブリーチング(アラスカ)

ザトウクジラのブリーチング Mariko SAWADA (6)

豪快なザトウクジラのブリーチング。この瞬間は突然やってきます。1回の時もあれな、複数頭が何度も繰り返すことも・・・

ザトウクジラのブリーチング Mariko SAWADA (3)

ザトウクジラのブリーチングについては諸説あります。

色んな本・資料によると・・・

  • 寄生虫を落とすため
  • フジツボを落とすため
  • 子供をシャチから守る威嚇
  • コミュニケーション
  • 単に楽しんでいる
  • かゆい
  • 繁殖期のオスによるメスの獲得争い
  • テリトリー争い
  • オスが自分をアピール
  • オスを煽るためにメスが行う
  • 母クジラが子クジラに教えている

などさまざま。ブリーチングは突然水面からこの巨体が飛び出してくるのでびっくりするし、写真を撮るのも難しいのですが、一度ブリーチングをすると、続けて飛んだり、他の固体もはじめたりすることが多いように思います。

東南アラスカのアドミラルティ島海域のブリーチングの写真です。

ザトウクジラのブリーチング Mariko SAWADA (7)

群れが近づいてきて、そのうちの1頭がジャンプ。

ザトウクジラのブリーチング Mariko SAWADA (11)

飛ぶのかと思いきや、ものすごく体を水面に出したスパイホップ(水面に顔を出し周りの様子をうかはっていると考えられる行動)でした。まるで周りに船がないことを確認しているかのようです。

ザトウクジラのブリーチング Mariko SAWADA (9)

そしてブリーチング

ザトウクジラのブリーチング Mariko SAWADA (10)

巨体が海へ倒れていきます

ザトウクジラのブリーチング Mariko SAWADA (2)

複数頭によるブリーチング

ブリーチングの本当の理由はわかりませんが、やはり、ザトウクジラたちが楽しんでいるように感じます。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : July 2015  Angoon, Admiralty Island – Alaska, USA

Reference : Information from Lodge Guide, Wikipedia(JP,EN)

■ 添乗員同行で行く、ザトウクジラのバブルネット・フィーディングを観察するツアー

2017年07月15日(土) ~ 07月22日(土)8日間 東南アラスカ ザトウクジラのバブルネットフィーディング

★クジラに関するお勧めの本 「クジラ・イルカのなぞ99 」「クジラ&イルカ生態ビジュアル図鑑」水口博也著。「クジラ・イルカのなぞ99」は子供向けですが、わかりやすい解説、写真で初めてクジラの本を読む方にお勧めです。

ザトウクジラのバブルネット・フィーディング(アラスカ)

バブルネットフィーディング (11)

夏の東南アラスカ、アドミラルティ島海域でザトウクジラ Humpback Whaleのバブルネット・フィーディングを観察しました。

夏はザトウクジラがアドミラルティ島周辺の海峡に集まる季節。東南アラスカのザトウクジラが見せる独特の漁“バブルネットフィーディング”のほか、ブリーチングと呼ばれる大きなジャンプ、胸鰭で水面を打つペック・スラップ、尾鰭で打つテール・スラップ、水中から頭を出し水上の状況を確認するスパイホップなどザトウクジラの様々な水面行動を見ることができました。

バブルネットフィーディング (10)

ザトウクジラは、群で、“バブルネットフィーディング”という独特の漁を行うことで知られています。数頭から数十頭の群れを成し、魚の群れを円を描くようにまわりながら泡を吐き出して一ヶ所に追い込みます。ヒレを使いながら魚を取り囲み、魚群の下からは一匹の鯨が大きな声を発し、パニックになった魚を上へと追い込みます。追いこみをする群れの上では別の鯨が泡を出して旋回し、バブルネットを作り、魚の群れをこの中に閉じ込め、最後には全ての鯨が大きな口をあけて海面へと飛び出し、一気に捕食するのです。

bubble_net_feeding

このバブルネットフィーディングは東南アラスカに回遊するザトウクジラの特徴とさており、捕食する魚が豊富に集まる7月に多く見られる現象です。

船のそばで起こったバブルネット・フィーディングの様子です。その規模や水面上へ出てくる高さなど、グループやその時のコンディションによりさまざまです。

バブルネットフィーディング (7)

水面にバブル(泡)の輪が上がってくると一気にザトウクジラたちが浮上します。口を大きく上げて上がってきます。

バブルネットフィーディング (8)

魚を口の中に含み、沈んでいきます。

バブルネットフィーディング (9)

しばらくして群が水面に浮上し、再び次のバブルネット・フィーディングの準備へ。ブロウをあげて目の前を通過するザトウクジラの群れ、大迫力です。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : July 2015  Angoon, Admiralty Island – Alaska, USA

Reference : Information from Lodge Guide

■ 添乗員同行で行く、ザトウクジラのバブルネット・フィーディングを観察するツアー

2017年07月15日(土) ~ 07月22日(土)8日間 東南アラスカ ザトウクジラのバブルネットフィーディング

★クジラに関するお勧めの本 「クジラ・イルカのなぞ99 」「クジラ&イルカ生態ビジュアル図鑑」水口博也著。「クジラ・イルカのなぞ99」は子供向けですが、わかりやすい解説、写真で初めてクジラの本を読む方にお勧めです。

東南アラスカ  ザトウクジラと海の生き物

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (4)

夏の東南アラスカ、アドミラルティ島海域で出会った野生動物の紹介です。

ザトウクジラ Humpback Whale

毎年6月末までに小グループに分かれてアドミラルティ海域に到着。到着した頃はやせ細っているのだそうです。ここで毎日「バブルネット・フィーディング」で捕食してまるまると太り、8月下旬にはいっせいにハワイ海域を目指して移動していきます。7月のザトウクジラは捕食の真っ最中。さかんに「バブルネット・フィーディング」を繰り返します。

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (2)

オルカ Orca

オルカはこの海域で頻繁に見られる動物ではありませんが、ラッキーなことに、ランチで宿に戻って食事をしていたら入り江の水面にオルカの背びれを発見。4頭ほどの群れでした。オルカは、魚(サケ)を主に捕食し群れで行動する社会的な種と他の海洋性哺乳類を捕食し単独で行動する種がいるといいます。観察したのは、この魚の多い海域にいる「社会的な種のグループ」でしょうか。

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (8)

白頭鷲 Bald Eagle

アラスカのシンボルともいえる大きな鷲で、翼を広げると2mにもなります。茶褐色のボディですが肩から頭が白いのが特徴。幼鳥は褐色のまだらなような模様です。アングーンのそばの小島に営巣地がありました。

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (7)

トド Steller Sea Lion

「浮き」にのってお昼寝したりしている姿が見られました。かわいいです。

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (3)

カラフトマス Pink Salmon

この海域では5種の鮭がおり、サーモン・フィッシングが盛んです。 King Salmonキングサーモン、Silver Salmon銀鮭、Pink Salmonカラフトマス、Chum Salmonシロザケ、Sockeye Salmonベニザケの5種です。7月はPink Salmon カラフトマスの多い季節。水深10mくらいのところに釣り針をたらしているとすぐに鮭が釣れました。

フィッシングに来ている人は、つった魚を宿で切って冷凍してもらい持って帰ります。釣り人のために、ジュノーからアングーンへの水上飛行機も「お魚運搬無料」サービスとか、ジュノーの空港では次のフライトまで冷凍庫で魚を預かるサービスもしています。

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (9)

イシイルカ Dall’s Porpois Dolphin

とても活発ですばやく泳ぐイルカ。とても写真が撮りにくいイルカです。

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (6)

ヒグマ Brown Bear

アドミラルティ島は東南アラスカでも最もヒグマの多い場所ですが、簡単に見られるわけではありません。8月半ばからの鮭の溯上のころには小川そいで見られるとのこと。一番簡単に見れる場所は残念ながらごみ捨て場。雨の降るごみ捨て場で大きなヒグマが一匹、新しいゴミの到着を待っていました。ちょっと悲しい現実です。

ワタリガラス Common Raven

この名前は、北海道に渡り鳥として見られることからついた名前。普通のカラスとの見分けは難しいですが、泊まったフィッシング・ロッジのオヤジさんの話では「にゃーん」と猫のような鳴き声でなくのでわかるのだそうです。

東南アラスカ アドミラルティ島 海の生き物 (5)

 

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : July 2015  Angoon, Admiralty Island – Alaska, USA

Reference : Information from Lodge Guide

■ 添乗員同行で行く、ザトウクジラのバブルネット・フィーディングを観察するツアー

2017年07月15日(土) ~ 07月22日(土)8日間 東南アラスカ ザトウクジラのバブルネットフィーディング