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ザトウクジラの水面行動 (アラスカ)

ザトウクジラの水面行動 アラスカ (4)

東南アラスカで観察したザトウクジラの水面行動です。「バブルネットフィーディング」がみたくて訪れたのですが、「バブルネットフィーディング」だけでなく、ザトウクジラの群が行うさまざまな行動を観察することが出来ました。

バブルネット・フィーディング Bubble net feeding

数頭から数十頭の群れを成し、魚の群れを円を描くようにまわりながら泡を吐き出して一ヶ所に追い込みます。ヒレを使いながら魚を取り囲み、魚群の下からは一匹の鯨が大きな声を発し、パニックになった魚を上へと追い込みます。追いこみをする群れの上では別の鯨が泡を出して旋回し、バブルネットを作り、魚の群れをこの中に閉じ込め、最後には全ての鯨が大きな口をあけて海面へと飛び出し、一気に捕食します。

ザトウクジラの水面行動 アラスカ (5)

ブロー Blow

いわゆる「潮を吹く」行動。息継ぎなので、浮上してくるとブローが見られます。ザトウクジラの大人は15分くらいの間隔だそうですが、子供は5分くらいです。群れでブローをあげる姿は美しく、そしてブローのしぶきをあびるほどの至近距離ではその音、においにもびっくりします。

ザトウクジラの水面行動 アラスカ (1)

フルーク・アップ Fluke-up

深くもぐる前に尾びれを高く上げ、模様までわかるくらいの状態をいいます。ザトウクジラではこの模様での固体識別が行われています。

ザトウクジラの水面行動 アラスカ (7)

ブリーチング Breach

ザトウクジラが水面を飛ぶ行動。体長10m以上、20~30トンもある巨体が飛ぶのですから圧巻です。

ザトウクジラの水面行動 アラスカ (6)

ペック・スラップ Pec Slup

水面で体を横にしてむなびれで水面をたたく行動。

ザトウクジラの水面行動 アラスカ (3)

テール・スラップ Tail Slup

尾びれで水面を激しくたたく行動。

ザトウクジラの水面行動 アラスカ (8)

ペダンクル・スラップ Peduncle Slup

尾を水面に出し、横に倒れこむように水面にたたきつける行動。

ザトウクジラの水面行動 アラスカ (9)

ヘッド・スラップ Head Slup

頭を水面に出し、たたきつける行動。

ザトウクジラの水面行動 アラスカ (2)

スパイホップ Spy Hop

水面に顔を出し、周りの様子をうかがっていると考えられる行動。

ザトウクジラの水面行動 アラスカ (10)

さて、ザトウクジラたち、ボートで近寄ってきて観察する私たちのことを、どう思ってるんでしょう・・・

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : July 2015  Angoon, Admiralty Island – Alaska, USA

Reference : Information from Lodge Guide, Wikipedia(JP,EN), Alaska’s Watchable Whale, ホエールウォッチングガイド in  座間味  宮城清写真集 偉大なる海の友人ザトウクジラ

★クジラに関するお勧めの本 「クジラ・イルカのなぞ99 」「クジラ&イルカ生態ビジュアル図鑑」水口博也著。「クジラ・イルカのなぞ99」は子供向けですが、わかりやすい解説、写真で初めてクジラの本を読む方にお勧めです。

■ 添乗員同行で行く、ザトウクジラのバブルネット・フィーディングを観察するツアー

2017年07月15日(土) ~ 07月22日(土)8日間 東南アラスカ ザトウクジラのバブルネットフィーディング

 

ザトウクジラのブリーチング(アラスカ)

ザトウクジラのブリーチング Mariko SAWADA (6)

豪快なザトウクジラのブリーチング。この瞬間は突然やってきます。1回の時もあれな、複数頭が何度も繰り返すことも・・・

ザトウクジラのブリーチング Mariko SAWADA (3)

ザトウクジラのブリーチングについては諸説あります。

色んな本・資料によると・・・

  • 寄生虫を落とすため
  • フジツボを落とすため
  • 子供をシャチから守る威嚇
  • コミュニケーション
  • 単に楽しんでいる
  • かゆい
  • 繁殖期のオスによるメスの獲得争い
  • テリトリー争い
  • オスが自分をアピール
  • オスを煽るためにメスが行う
  • 母クジラが子クジラに教えている

などさまざま。ブリーチングは突然水面からこの巨体が飛び出してくるのでびっくりするし、写真を撮るのも難しいのですが、一度ブリーチングをすると、続けて飛んだり、他の固体もはじめたりすることが多いように思います。

東南アラスカのアドミラルティ島海域のブリーチングの写真です。

ザトウクジラのブリーチング Mariko SAWADA (7)

群れが近づいてきて、そのうちの1頭がジャンプ。

ザトウクジラのブリーチング Mariko SAWADA (11)

飛ぶのかと思いきや、ものすごく体を水面に出したスパイホップ(水面に顔を出し周りの様子をうかはっていると考えられる行動)でした。まるで周りに船がないことを確認しているかのようです。

ザトウクジラのブリーチング Mariko SAWADA (9)

そしてブリーチング

ザトウクジラのブリーチング Mariko SAWADA (10)

巨体が海へ倒れていきます

ザトウクジラのブリーチング Mariko SAWADA (2)

複数頭によるブリーチング

ブリーチングの本当の理由はわかりませんが、やはり、ザトウクジラたちが楽しんでいるように感じます。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : July 2015  Angoon, Admiralty Island – Alaska, USA

Reference : Information from Lodge Guide, Wikipedia(JP,EN)

■ 添乗員同行で行く、ザトウクジラのバブルネット・フィーディングを観察するツアー

2017年07月15日(土) ~ 07月22日(土)8日間 東南アラスカ ザトウクジラのバブルネットフィーディング

★クジラに関するお勧めの本 「クジラ・イルカのなぞ99 」「クジラ&イルカ生態ビジュアル図鑑」水口博也著。「クジラ・イルカのなぞ99」は子供向けですが、わかりやすい解説、写真で初めてクジラの本を読む方にお勧めです。