サンチアゴ島のそばにある、ソンブレロ・チノ(Chinese Hatの意味)では上陸とシュノーケリングで海岸の生き物を観察しました。特にガラパゴスペンギン Galapagos Penguinがグループで近づいてきて、さらに上陸してくれたのでゆっくり観察することができました。
まず一羽が上陸。ガイド氏によると、ガラパゴスペンギンの観察は朝か夕方が良いのですが、エルニーニョの影響で生息数が激減してから回復していないとのことでした。
ボートで近づいてみました。確かにマゼランペンギンに似ています。ガラパゴスペンギンは南米のフンボルトペンギンとマゼランペンギンの近縁種で唯一赤道直下に住むペンギン。南米の西海岸沖を流れるフンボルト海流にのってこのペンギンの祖先はやってきたといいます。
ペンギンたちは上陸してしばらく羽繕いをしてから再び海へ入っていきました。繰り返されるエルニーニョの影響で餌が十分に取れない年もあり、生息数が心配されます。
海岸にいたアメリカミヤコドリ American Oystercatcher。ガラパゴス亜種。
もちろんウミイグアナ Marine Iguanaも。
チュウシャクシギ Whimbrel がいました。この鳥は一年を通してガラパゴスにいる個体と渡りをする個体もいるそうです。
カニを食べるチュウシャクシギ。
ソンブレロ・チノとサンチャゴ島の間の200mほどの海峡沿いを散策しました。この付近は新しい溶岩が流れた跡があり、パイオニアプランツのサボテン類も見られました。
そして散策後はシュノーケリング。水中でのガラパゴスペンギン遭遇はかないませんでしたが、ネムリブカの観察、そして小魚の群れる海の中から、魚を狙うガラパゴスササゴイ Lava Heron が観察できました。
Photo & Text :Mariko SAWADA
Observation : April 2019, Sombrero Chino (Chinese Hat) – Santiago Island, Galapagos Islands, Ecuador
Reference : Angelito Ⅱ & Maja Homberger, Tomo Akiyama 秋山知伸
参考文献:「ガラパゴス博物学」-孤島に生まれた進化の楽園(写真・文:藤原幸一氏)