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積丹・水中柱状節理と北海道の海のいきもの

札幌から車で1時間30分、積丹の海へ。透明度が高く「積丹ブルー」の海と呼ばれる景勝地です。ここは何と言っても海底遺跡みたいな柱状節理の根が魅力です。

柱状節理とはマグマの固結冷却に伴う体積の収縮によって生じる多角形柱状の割れ目。「火山列島」「Ring of Fire」とも呼ばれる環太平洋火山帯の一部であると実感です。

柱状節理の柱面から海面を仰ぐ。

この柱状節理のポイントは「ビヤノの隠れ根」と呼ばれるポイントです。水底は25Ⅿくらいでしょうか、グラスボトムボートからギリギリ見えない距離にあるのが惜しい感じです。

海岸線に沿ったポイントへ。天候&海峡に恵まれたダイビング。訪れた9月は生き物相があんまり・・・ということでしたが、素晴らしいガイディングで「北海道・日本海側の海のいきもの」を見せていただきました。

サラサカジカ

ニジカジカ

ヒメフタスジカジカ

アキギンポ

スナエビ。青い斑紋がきれいです。生で食べたら甘エビのような・・・。

フサトゲニチリンヒトデ。手がたくさんあって、まさに日輪。

マクロで撮ると、お花畑。

海岸部の波に削られた岩の壁はマクロ撮影の宝箱。

もう昆布は元気がありませんでしたが、サンゴと昆布、素敵です。

残念だったのは、ウニ。8月31日で禁漁になったとのことで食すことできず。リベンジ決定です。

 

Image & Text : Mariko SAWADA

Observation: Sep 2022、積丹、北海道

屋久島の海

8月下旬に訪れた、屋久島の海。あいにくの台風の影響で口永良部島など遠征はできなかったのですが、屋久島最北端の一湊湾のポイントなど、屋久島らしい海の景色と魚たちに出会うことができました。

屋久島と言えば降雨量が多いことで知られていますが、雨の後の湾内は海の表面に淡水の層ができたりします。また花崗岩の荒々しい水中地形、黒潮が近くを流れることから魚の種数も豊かで、意外と知られていない海の魅力があるのが屋久島です。

一湊湾の通称「ゼロ戦」と呼ばれるポイントで、屋久島で一番有名なポイントだと思われます。沈んでるのは「ゼロ戦」以外の小型飛行機ですが、スカシテンジクダイ、キンメモドキに加えいろんな魚の幼魚、主(ぬし)のように暮らすアザハタ、ウツボ、それをクリーニングするエビなどいろんな生き物と出会える、写真撮影もとても楽しいポイントです。

アザハタ。大高が高いのが特徴的で、真っ赤な個体、赤・白の和柄的な模様の個体がいます。訪れたときは3匹いました。

ケラマハナダイ♂相。ここはケラマハナダイがたくさんいて本当に華やかです。

この「ゼロ戦」の主(ぬし)で内部に暮らすおおきなウツボ。そしてウツボのエラをクリーニングするホワイトソックスシュリンプ。

お目めキラキラのスザクサラサエビはたくさんいます。

そばのポイント「漁礁」に現れたミナミハタタテダイの群れ。ガイドさんが集めてくれてみなさま撮影に夢中でした。

ミナミハタタテダイの舞。本当にきれいで可愛い魚です。

同じ一湊湾内のポイント「お宮前」(八筈嶽神社)のスミレナガハナダイ♂相。比較的深いところにいる魚で婚姻色のオスは大変きれいです。

この「お宮前」ポイントで見られる気になる魚が、このカゴカキダイ。自分は屋久島以外で見たことはありません。山渓ハンディ図鑑「日本の海水魚」の写真撮影地も屋久島でした。

ハナゴンベ。あまり移動しないのでがんばって背景の暗い場所で撮影。きれいな魚です。

台風の前に一港湾から出たポイントへも連れて行ってもらいました。漁礁にいたツバメウオ。非常になついている複数個体がいました。

永田地区の「灯台」というポイント。ここではギンガメアジの群れも見えましたが、5月にたくさんいたイソマグロは水温が高いこの時期はあまりチャンスがないとのことでした。私たちの周りをクマザサハナムロが乱舞。

浮上時には小さなキビナゴの群れが海面で光っていました。

この8月は台風がまったく来ず、水温が高く沖縄のサンゴの白化なども問題になっていますが、台風により海の中がかき混ぜられ、水温が下がることも大切と知りました。やってくる台風の予想を見て予定より1日早く屋久島を出ることになりました。観光業にとっては台風で失う仕事もありますが、自然の営みの中では大切な自然現象です。

 

Image & text : Mariko SAWADA

Observation : AUG 2022, 屋久島

ネコザメ – 伊豆大島ダイビング

7月上旬の伊豆大島の海へ。ネコザメ、トラウツボ、ハンマーヘッドシャーク・・・1泊2日という短期滞在でしたが、東京・竹芝桟橋から高速船で1時間30分は近い!朝、到着してから3本、翌日早朝ハンマー含め3本潜り最終の高速船で戻れば6本潜れます。伊豆大島すごい。

伊豆大島の海・海底ジオパーク(1) 伊豆大島の海・海底ジオパーク(2)

日中の暑さが心配でしたが、水温は19~22度とドライスーツで十分な温度でした。さて、講習しながら観察したお魚たち+αの写真です。今回は何よりもネコザメ遭遇がうれしいものでした。

ネコザメはおとなしいサメで藻場によくいます。伊豆でよく観察され、英名はJapanese Bullhead Shark。目の上の隆起が猫の耳に似ていること、目や頭の形が猫に似ていることから和名の「ネコザメ」の名前が付いたと言われています。

トラウツボ。外人のお客さんが日本で見たいウツボです。和名は模様がトラみたいだからトラウツボですが、英名は「 Dragon moray」、ドラゴンです。

「主(ぬし)」と呼ばれる大きな大きなアオウミガメ。人と一緒に写ってないと大きさがわかりませんが、これまで自分が見たアオウミガメの中で一番大きいと思います。ガイド氏によると、大きすぎるのかお年なのか、あまり動かないそうです。

ガラスハゼ。ムチカラマツ(サンゴの仲間)について生きているハゼの一種。

トウシマギンポ。頭出てる系、しかも1センチくらいです。

ケイカイのハンマー。今回、数はあまり遭遇できませんでしたが、浅いところを泳いでいる(水深12mにいる自分の上を通過していく)のは驚きです。

ダイビングポイントそばのトイレにあったツバメの巣。翌日には巣立ちしてました

お世話になった民宿、八幡荘。この通りのネコの多いこと。このノスタルジックな景色とネコに癒される滞在でした。

今回、一番たくさん見たお魚はイサキ。夕食にも登場。

伊豆大島と言えば、べっこう丼。最終ダイビングのあとは大島名物「べっこう丼」。刺身を”漬け”にして、すし飯の上に乗せたもの。ダイビング後のビールも最高です。
そして夕方のフェリーで東京・竹芝桟橋へ。

Image : Mariko SWADA

Observation :JUL 2022, 伊豆大島ダイビング

Special Thanks : Beach Line

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