スピッツベルゲン島のコングスフィヨルド Kongsfjorden の コングス氷河 Kongsvegen Glacierで観察したアゴヒゲアザラシ Bearded Sealです。アゴヒゲアザラシには太平洋亜種Pacificと大西洋亜種Atranticの2亜種おり、スピッツベルゲンで見られるのは大西洋亜種Atrantic です。
アゴヒゲアザラシは北極圏で1番大きなアザラシで、体重は250キロ~300キロ、大きさは2.5mほどで、オスよりメスのほうが少し大きめです。春の出産前のメスは400キロを越えます。
一見セイウチと間違いやすい外見ですが、大きなソーセージのような体に比較的小さい頭が特徴です。いつも氷に乗っていて、めったに陸地にいることはありません。そのため海氷のない地域では氷河の前で崩落した氷の上で観察することができます。
この四角い形をした前ヒレと立派な爪。この爪でしっかりと氷をつかみます。
氷の上で寝そべるアゴヒゲアザラシ。外見ではオスとメスの見分けがつきにくい動物です。体にある傷は、ホッキョクグマに襲われたあとか、オス同士の争いのあとか・・・
アゴヒゲアザラシの一番の特徴は、もちろんこのヒゲ、Whiskers。アゴヒゲアザラシは海底でヒゲを触角のように使い、貝類、カニ、イカ、魚など海底で見つかる色んなものを食べます。
そして、このヒゲ、陸上で乾くと、くるくるカールになるのです!
ゆっくり観察していましたが、動き始めました。
そして氷の海へ・・・
Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子
Observation : Jun 2017, Kongsvegen Glacier, Kongsfjorden, Spitsbergen, Svalbard, Norway
Reference : Birds and Mammals of Svalbard (Norwegian Polar Institute Handbook)、Lecture from Agnès Brenière
Special Thanks to Samuel Blanc, Agnès Brenière and team of Polaris Ⅰ
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