８月下旬の知床からのレポートです。今年は例年より少し早く、そして多めのカラフトマスが羅臼沿岸へ帰ってきました。ヒグマは一年で一番痩せている時期でカラフトマスの到来を待ちわびています。それは人も同じです。
羅臼では毎年、「今年の漁は最悪だった」という話を繰り返しています。そんな中、「今年は多いね」と聞くと、漁師さんも、そしてヒグマにも朗報です。
早朝３時３０分に、宿を出発し、相泊の港へ。朝焼けが始まる時間でした。
定置網を手繰り寄せていきます。遡上を前に、川の前に集まっているカラフトマス。
網を引き寄せ、救い出して、船へ。
間もなく国後島に朝日が昇ります。この光景は羅臼の醍醐味。ゆっくりはしていられません、相泊港へ戻り、出荷の準備です。
満足げな漁師さんたち、「今日はよく獲れた」。
私たちも、オスとメス一本づつ、漁師さんからプレゼントされました。知床サライの森田さんが、持ち帰りやすいように、オスは精巣を取り、メスは筋子を別々にして、希望者にはフィレにしてクール宅急便にしてくれました！
恩恵を賜ったのは私たちだけではありません。気が付くと、カラス、オオセグロカモメ、オジロワシ、キタキツネに囲まれていました。そしてこの日の漁にありついた勝者はキタキツネくんでした！
Photo & text : Mariko SAWADA * The photos were taken during the tour in late August 2020.
Special Thanks : 天神幸吉さま、森田将平（知床サライ）
