タグ別アーカイブ: Saiyu Lanka

ミンネリヤ国立公園 Minneriya National Park(スリランカ)

スリランカゾウ ミンネリヤ国立公園 (3)

スリランカの中央部、有名な世界遺産のシギリヤ・ロックやポロンナルワなどの遺跡がある付近に、「スリランカゾウ大集合」で知られるミンネリヤ国立公園Minneriya National Park があります。

この地域は1938年には野生動物保護区に指定されていましたが、1997年に国立公園に昇格。ミンネリヤには3世紀マハセン王によって作られた巨大なミンネリヤ貯水池があり、この水源と野生動物が保護されています。

スリランカ中央部が乾季を迎え各地が乾燥し始めるころ、スリランカゾウたちが水場を求めてミンネリヤへとやってきます。その数は200頭とか、多いときには500頭とか・・・。

ミンネリヤ国立公園はスリランカゾウ以外にも野生動物・野鳥を観察できます。水が豊かな公園内では特に水辺の野鳥が豊富です。

ミンネリヤ国立公園のサファリの写真です。

レオパードの足跡

これは、レオパード(スリランカヒョウ)の足跡。国立公園内に入ってすぐにドライバーが見つけました。確かにレオパードはいるようですが、ガイド&ドライバーいわく、出会うことは非常に稀だと。

トクマカク

トクマカクサル Toque Macaque 、スリランカの固有種です。Toque(トク)は、縁のないタイプの帽子のことで、頭の毛のスタイルからこの名前がついたそうです。ゲート付近の木の上でココヤシを食べていました。

インドトキコウ スリランカ (2)

インドトキコウPainted Stork の群れ こっちを向いています・・・

インドトキコウ (2)

インドトキコウPainted Stork の見事なオレンジ色の顔、本当に鮮やかです。

コウハシショウビン スリランカ

コウハシショウビンStork-billed Kingfisher  太くて赤くて立派なくちばしです。

ゴイサギ スリランカ

ゴイサギ Black-crowned Night Heron 夜行性のサギで、昼間はグループ単位で止まり木にいます。

シロエリコウ スリランカ

シロエリコウ Woolly-necked Stork  英名も和名もそのまんまですね。

ウオクイワシ ミンネリヤ国立公園 (3)

ウオクイワシGrey-headed Fish Eagle が魚を運んできました。

シロスキハシコウの群れ スリランカ

離れた場所にたくさんのシロスキハシコウ Asian Openbill  が。

インドトサカゲリ ミンネリヤ国立公園

インドトサカゲリ Red-wattled Lapwing  この鳥はスリランカの国立公園の水辺に必ずいます。

ソリハシオオイシチドリ スリランカ

ソリハシオオイシチドリ Great Thick-knee

ムラサキサギ スリランカ

ムラサキサギ Purple Heron

コハゲコウ スリランカ

インドトキコウPainted Stork 、コハゲコウLesser Adjutant 、 ホシバシペリカンSpot-billed Pelican。

ミンネリヤ効率公園 スリランカ

国立公園中央の水場は野鳥の楽園でした。アオサギGrey Heron 、カワウGreat Cormorant、インドヒメウIndian Cormorant、アジアコビトウLittle Cormorant、ヘビウ Darter、Spot-billed Pelican ホシバシペリカン、Grey Heron アオサギ・・・本当に、楽園。

スリランカゾウ ミンネリヤ国立公園 (1)

そしてスリランカゾウの子供。ゾウの群れが子供を守りながら移動し、水辺の草を食む光景、これも楽園です。

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : May, Jul 2014 Minneriya National Park, Sri Lanka

Reference : Helm Field Guides “Birds of the Indian Subcontinent”, Pictorial Pocket Guide to the Mammals of Sri Lanka, Wikipedia(EN)

 

スリランカのレオパード(スリランカヒョウ)と出会う-2

スリランカのレオパード(2) (5)

スリランカのレオパードのサイティング記録です。

★レオパードとヤーラ国立公園について 「スリランカのレオパード(スリランカヒョウ)と出会う-1」

7月のヤーラ国立公園は乾燥し、公園内の水場が乾きはじめていました。例年より雨が少なく、公園内の水場を潤すための給水車が出動。9月には乾燥しきってしまい、公園が閉鎖されることもあります。

乾燥したヤーラ国立公園 (2)

いつもはスリランカゾウが水浴びをしている場所もこの通り。わずかな水を求めて動物たちが集まっています。

乾燥したヤーラ国立公園 (1)

水場にはアクシスジカ Spotted Deer、イノシシ Wild Boar、シロエリコウ Woolly-necked Stork、ハヌマーン・ラングール Grey Langur 達が。

乾燥したヤーラ国立公園 (3)

突然、動物たちがいっせいに逃げたので、よく見てみると、ヌマワニMugger Crocodileがハヌマーン・ラングールを捕食していました。目の前で飲み込まれていきました。

乾燥した公園内を移動していたら「レオパード目撃情報」が入ってきたのでさっそくポイントへ。すでに30台を越えるサファリカーが集まっていました。「レオパードは?」と聞くと「茂みの中で寝ている」と。お昼寝から目が覚めたレオパードが水を飲みにくるチャンスを狙って、待つことになりました。そして間もなく、レオパードが登場。

スリランカのレオパード(2) (9)

茂みから現れた子供っぽいレオパード君。

スリランカのレオパード(2) (10)

狙いの通り、水場へと歩き始めました。

スリランカのレオパード(2) (2)

足の指先まで、模様が・・・たまりません。

スリランカのレオパード(2) (3)

横から見たレオパード

スリランカのレオパード(2) (7)

たくさんのサファリカーに見守られる中、水場に到着。

スリランカのレオパード(2) (8)

シャッター音が鳴り響く中、緊張した表情で水を飲むレオパード君

スリランカのレオパード(2) (11)

立ち上がると、再び茂みの中へ。

ショータイム終了、緊張の時間が終わり、サイティングを堪能したカメラマンやツーリストが満足げにその場を去っていきました。

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jul 2014, Yala National Park, Sri Lanka

Reference : Pictorial Pocket Guide to the Mammals of Sri Lanka, Wikipedia(JP)(EN)

スリランカのレオパード(スリランカヒョウ)と出会う-1

スリランカヒョウ (4)

いたるところで豊かな自然が息づくスリランカ。国土の約8%が国立公園又は自然保護区に指定され、その数はあわせておよそ100にものぼります。

スリランカ南東部にあるヤーラ国立公園は国内で2番目に大きな国立公園。園内で出会える様々な動物たちの中でも、群を抜く美しさを誇るのが森の王・レオパード=スリランカヒョウです。この国立公園は世界一のレオパードの密集地と言われていて、通常のサファリで訪問する「ブロック-1」エリア内だけでも59頭が生息してるといいます(2014年の調査による)。

インドの国立公園のトラのように「名前をつけてその生息範囲を確認する」といった研究は行われていませんが、サファリのナチュラリストたちはそれぞれのレオパードのおおよそのテリトリーを把握しています。モンスーンがもたらす淡水と海洋性の湿地からなる、豊かな自然体系が織りなすヤーラ国立公園。木の上や岩の上、水場など、様々な場面でレオパードと出会うチャンスがあります。

5月半ば、気温の上がり始めたヤーラ国立公園の木の上で寝ているレオパ-ドを発見!

スリランカヒョウ (1)

口を開けて寝ていました。熟睡中?

スリランカヒョウ (3)

しばらくすると起きて体のお手入れ。

スリランカヒョウ (2)

念入りなお手入れが続きます。

スリランカヒョウ (5)

ちらっとこちらを見たかと思うと、するすると別の木の枝へ移動し、見えなくなってしまいました。大型ネコ科動物の観察は朝と夕方が基本ですが、スリランカのレオパードは日中でも観察のチャンスがあるのが魅力です。

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : May 2014, Yala National Park, Sri Lanka

Reference : Pictorial Pocket Guide to the Mammals of Sri Lanka, Wikipedia(JP)(EN)

インドオオコノハズク Indian Scops Owl(スリランカ)

Indian Scops Owl (3)

スリランカのウダワラウェ国立公園にある、Elephant Transit Homeにある木で出会った、インドオオコノハズク Indian Scops Owlの幼鳥です。

Elephant Transit Homeはその名の通り、象をトランジット(一時滞在)させる場所で、保護された野生の象を治療し、育て、再び野生へ戻すための施設です。毎日、子象にミルクをあげる時間には観光客が集まります。それまでの間、インドオオコノハズクを観察。

Indian Scops Owl (2)

遠くから見たら、こんな感じ。3羽いました。

インドオオコノハズクはヒマラヤの南のインド、スリランカの広範囲の森に暮らしています。オオコノハズクCollared Scops Owl との見分けが難しいのですが、胸元の模様が少なくよりクリーム色っぽいのがインドオオコノハズクとガイドさん。本によると、正式な判別は「鳴き声」 で、と。

Indian Scops Owl (1)

もこもこです。大きくなると23-25Cmくらいになります。ふくろうとしては小型ですがコノハズクの中では最大です。

Indian Scops Owl (4)

1羽が木の中に沈んで行き、2羽になり、

Indian Scops Owl (6)

最後は1羽になりました。

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jul 2014 , Udawarawe NP – Sri Lanka

Reference : Helm Field Guides “Bird of the Indian Subcontinent”

シモフリオオリス (1) Grizzled giant squirrel(シギリヤ、スリランカ)

Sri Lanka Giant Squirrel (6)

スリランカ中央部、シギリヤの森で出会ったシモフリオオリス Grizzled giant squirrel です。

Sri Lanka Giant Squirrel (3)

お腹がクリーム色、お鼻がピンク色なのが特徴的です。頭から体の大きさは33~37Cm、尻尾は33~38Cm、頭から尻尾の先までで60Cmを越える、大きなリスです。

Sri Lanka Giant Squirrel (4)

スリランカの中央山地の森や南のヤーラ国立公園など各地で見かけることができますが、意外と観察しやすいのはシギリヤ。自然に囲まれたホテルや民家の庭の木でも観察できることがあります。

Sri Lanka Giant Squirrel (10)

スリランカと南インドのカルナータカ州、タミル・ナードゥ州、ケララ州の森に生息している、「スリランカ・南インド固有種」。生活する森の減少を受けその個体数は減っているといいます。

Sri Lanka Giant Squirrel (8)

ひたすらかわいらしい、シモフリオオリスです。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jul 2014 , Sigiriya, Sri Lanka

シロナガスクジラ Blue Whale in スリランカ -2

Blue Whale - Trincomalee (19)

9月にスリランカのトリンコマリーを訪れたツアーリーダーから届いた、シロナガスクジラ Blue Whale 観察の記録です。9月としては幸運にも6頭のシロナガスクジラと遭遇。ブロ-Blow、尾ぶれアップ Fluke Upなど近くで観察することができました。

Blue Whale - Trincomalee (15)

シロナガスクジラの潮が上がります。高く上がり、虹も。

Blue Whale - Trincomalee (11)

Fluke Upを後方から見たところ。

Blue Whale - Trincomalee (12)

Blue Whale - Trincomalee (13)

きれいに尾びれが出て、海の中へと静かに入っていきます。

Blue Whale - Trincomalee (17)

“Blue” の名の通り青灰色のボディ。

Blue Whale - Trincomalee (18)

背骨の形までくっきり!

Blue Whale - Trincomalee (16)

後ろから見た背びれ付近ですが、右側にしっかりコバンザメ科の魚 Remora Fishが。

近代捕鯨の結果、激減したシロナガスクジラも少しずつその個体数を取り戻しつつあります。このスリランカの海にやってくるということがわかり、ホエールウォッチングがはじまったのも最近のこと。回遊のシーズンなど細かなことがまだよくわかっていないのが現状のようですが、クジラの数が増えている、という事実だけでもうれしくなります。

Photo : Toru SATAKE,   Text : Mariko SAWADA

Observation :Sep 2015 , Trincomalee – Sri Lanka

Reference : Pictorial Pocket Guide to the Mammals of Sri Lanka, Wikipedia

シロナガスクジラ Blue Whale in スリランカ -1

Blue Whale - Trincomalee (5)

スリランカは、海に暮らす地球上最大の生き物シロナガスクジラ Blue Whale と 陸上に暮らす最大の生き物 ゾウ Elephant の両方が暮らす国としてアピールしています。

地球上最大の生き物シロナガスクジラ Blue Whaleは記録によると全長34mの固体が確認されたことがあるそうですが、通常観察されるのは25mまでの固体がほとんどとか。

青灰色の体の色からBlue Whaleと呼ばれています。9月にトリンコマリーを訪れたツアーリーダーから素敵な写真とレポートが届きました。

ホエールウォッチングの様子です。

Blue Whale - Trincomalee (1)

トリンコマリーの海ではハシナガイルカ Spinner Dolphinやハンドウイルカ Bottlenose Dolphinの群れをよくみかけます。彼らは「まぐろ」のいる場所の上を泳いでいるといると考えられ、漁師の船とイルカは同じ場所にいることが多いのです。そして、クジラも。

Blue Whale - Trincomalee (8)

この日は6頭のシロナガスクジラのグループと遭遇です。9月としては非常にラッキーなケース。

Blue Whale - Trincomalee (9)

噴気孔 Blow Holeは2つ。シロナガスクジラの潮は高く上がるのが特徴です。

Blue Whale - Trincomalee (3)

そしてシロナガスクジラ特有の小さな背びれ。この背びれは体の後ろの方にあるので、ダイブするまえにこの背びれが出てくると続いて尾びれが出て Fluke Up。

Blue Whale - Trincomalee (4)

尾びれが出てきました。体や尾びれにはコバンザメ科Remora Fishの魚がもれなくついています。

Blue Whale - Trincomalee (6)

この尻尾の付け根部分の太さもシロナガスクジラの特徴です。

Blue Whale - Trincomalee (7)

尾びれが静かに水の中に入っていくと、シロナガスクジラは深い海へとダイブし、次に浮上してくるのは15分くらい後。どこから浮上するのか、みんなで目をみはって海面を探します。

Photo : Toru SATAKE,   Text : Mariko SAWADA

Observation :Sep 2015 , Trincomalee – Sri Lanka

Reference : Pictorial Pocket Guide to the Mammals of Sri Lanka, Wikipedia