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(動画)知床のシャチ、国後島をバックに現る

知床のシャチ Vol 06 シャチのポッド国後島をバックに|西遊旅行

シャチのシーズン真っただ中の知床、羅臼。この日は終日クルーズでシャチのポッドに出会うことができました。午前中は濃霧、午後になってようやく視界が広がりました。そして国後島背景にシャチのポッド出現!

知床のシャチ Vol 07 シャチの水面行動 テイルスラップ|西遊旅行

3日間の滞在中、お腹を上にしたり、テイルスラップのような行動が頻繁に見られました。

知床連山

霧の晴れた根室海峡から見た知床半島、知床連山。半島の麓はまだ霧がかかっています。6月のシャチのシーズンはこの海霧との戦い。服は防水・防寒の上下、カメラは防水カバーをかけて、レンズや双眼鏡がふけるようにミニタオルとレンズ拭きは必携です。

国後島 爺爺岳 (1) ハシボソミズナギドリ

国後側も晴れました。根室海峡を知床岬の方へ船を走らせると、国後島最高峰、爺爺岳(ちゃちゃだけ、1,822m)が見えてきます。海にいるのはハシボソミズナギドリ。今年は少ない、と聞きました。かわりにフルマカモメを多く見た気がします。

国後島 爺爺岳 (2)

これまで爺爺岳は船で行かないと見えないと思っていたのですが、羅臼から知床峠に向かう途中の道からも見えるのですね!

知床峠付近から 国後島にのぼる月

知床峠手前’(羅臼より)からの景色。根室海峡、国後島、そして満月。

国後島 羅臼山 泊山

国後国道(国道335号、羅臼町から標津町の海に面した国道)沿いにある、「知床サライ」の前から見た、夕方の国後島。海霧の上に羅臼山、泊山が現れました。

 

Video & text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2020, Rausu, Nemuro Strait, Hokkaido

Special Thanks  to Hamanasu はまなすの皆様

(動画)シャチの交尾?疑似交尾?(根室海峡)

知床のシャチ Vol 02 シャチの交尾?疑似交尾?|西遊旅行

知床半島と国後島の間、根室海峡の海にやってくるシャチの群れ。どうしてここに集まるのか、調査・研究が進められています。羅臼から知床岬にかけての海域では、複数のシャチのポッドが集まることが観察されています。

ドローンからの映像には普段は体に収められているペニスが出ている様子が写っています。交尾の場合もあるし、練習?や遊びのこともあるとのこと。

シャチのペニス 羅臼 根室海峡 知床半島

船から見えたシャチのペニス。はじめは何かの肉を食べてるのかと思いました。

この根室海峡が”お見合いの場になっている”、”繁殖の場になっている”という説も。ドローンで見た光景は、交尾なのでしょうか、専門の方、ぜひ教えてください。

 

Video & text : Mariko SAWADA

Photo : Morihiko HAYAKAWA

Observation : Jun 2020, Rausu, Shiretoko Peninsula, Nemuro Strait  羅臼、知床半島、根室海峡

Special Thanks :  Hamanasu はまなすの皆様

(動画)知床のシャチ、ポッドの浮上!(根室海峡)

知床のシャチ Vol 01 シャチのポッド浮上&ブロー|西遊旅行

6月、シャチのシーズンを迎えた知床半島・根室海峡。浮上してくるシャチのポッドをドローンでとらえました。

毎度思うのですが、船からドローンを飛ばすのは本当に怖いです。風がないと思っても吹いてきます。センサーが敏感で船の上でのハンドキャッチも難しい。絶対にドローンが海洋ゴミにならないよう、生き物に迷惑をかけないよう、震えながら飛ばしています。

 

Video & text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2020, 羅臼、根室海峡 Rausu, Nemuro Strait, Hokkaido

Special Thanks : Hamanasu はまなすの皆様

(動画)コアジサシの子育て(検見川浜コアジサシ繁殖地)

コアジサシの子育て

観察していた人たちも口々に「食べちゃったね・・・」。しばらく観察しているとこういうシーンが何度もありました。餌運びはお腹もすきますよね。

夏に日本で繁殖するコアジサシは、ニューギニア島の東岸、オーストラリア大陸の北岸からやってくるそうです。日本では開発により繁殖地が失われる中、多くの方々が保護のために活動されていることを知りました。

 

Video  & text : Mariko SAWADA

Observation : end of Jun 2020, 検見川浜 Kemigawahama, 千葉 Chiba, Japan

Special Thanks : Hobby’s World ロッキー松村さま

コアジサシの子育て(検見川浜コアジサシ繁殖地)

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(6)

6月下旬、検見川浜コアジサシ繁殖地へ行ってきました。コロナ自粛の解けた後の日曜日ということもあり、海岸には多くの「海を楽しむ人々」の姿がありました。その海岸の一画に大きなレンズのカメラマン、双眼鏡をのぞく「鳥を楽しむ人々」の姿が。

ロープを張って人が立ち入らないようにしてある場所がコアジサシ繁殖地です。

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(4)

卵も雛もとてもカモフラ―ジュで最初は見つけるのに苦労しました。親鳥が餌を運んでくるとようやく見つけられた、という感じでしたが、しばらくすると目が慣れてきて、いたるところに卵や雛が確認できました。

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(1)

雛と卵2つ。

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(12)

2羽の雛と卵1つ。

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(10)

少し大きくなった2羽の雛。

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(2)

餌をもらう雛。

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(5)

魚を運ぶ親鳥は必至でしょうが、見ている私たちは完全に幸せモード。観察している人たちから愛情たっぷりのつぶやき(独り言)が聞こえてきます。

コアジサシ繁殖地 検見川浜 Little Tern Kemigawahama breedng ground(3)

孵化して間もない雛と、先輩の雛。

これが東京湾の海岸の出来事であることに驚かされます。身近な、こんな都会の片隅でたくましく繁殖しているコアジサシを見たことは大きな感動でした。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation : end of Jun 2020, 検見川浜 Kemigawahama, 千葉 Chiba, Japan

Special Thanks : Hobby’s World ロッキー松村さま

(動画)嫁島のマグロ穴、白いミナミハンドウイルカ

小笠原諸島、聟島列島の嫁島の「マグロ穴」で出会ったミナミハンドウイルカの群れ。しかも一頭は白化個体の赤ちゃん!イソマグロを蹴散らすミナミハンドウイルカたちです。

そして、安全停止中に再び現れたミナミハンドウイルカたち。

聟島列島での5ダイブのうち4本でイルカ。どうも参加者の中に「鯨類の女神」がいらっしゃったようです!!

 

Video & text : Mariko SAWADA

Visit : April 2020, 嫁島、聟島列島、小笠原諸島

Special Thanks : Fisheye

オナガミズナギドリ(小笠原諸島)

オナガミズナギドリ Wedge-tailed shearwater 小笠原諸島 聟島列島 (7)

小笠原諸島の島々で繁殖するオナガミズナギドリ Wedge-tailed Shearwater。暗色型と淡色型がありますが、小笠原で観察されるのは淡色型です。日本名の通り尾が長く、英名のWedge-tailed は「くさび型の尾」を意味しています。

オナガミズナギドリ Wedge-tailed shearwater 小笠原諸島 聟島列島 (3)

嘴はピンク色を帯びた灰色で先端は少し黒色。

オナガミズナギドリ 繁殖 南島 小笠原諸島  (6)

オナガミズナギドリは太平洋・インド洋の熱帯から亜熱帯地域に分布し、日本では小笠原諸島のみで繁殖が確認されています。聟島列島から火山島列島(硫黄島列島)まで広範囲にわたって繁殖しているそうです。

4月上旬に南島の岩の隙間で見たペアです。オナガミズナギドリは岩の隙間や土に穴を掘ったりして営巣します。4~5月に営巣をはじめ、6月には卵を産み、50日ほどで雛がかえります。そして11~12月半ばまでに雛が巣立ち、次の繁殖期まで海で過ごします。

オナガミズナギドリ Wedge-tailed shearwater 小笠原諸島 聟島列島 (2)

魚の群れを追って集まってきたオナガミズナギドリ。

オナガミズナギドリ Wedge-tailed shearwater 小笠原諸島 聟島列島 (4)

めっちゃ魚を探しています。

オナガミズナギドリ 南島 小笠原諸島  (10)

南島の扇浜では悲しい運命のオナガミズナギドリの姿が。

オナガミズナギドリ Wedge-tailed shearwater 小笠原諸島 聟島列島 (6)

4月上旬に聟島列島に行く途中や南島で観察したオナガミズナギドリですが、夏の育雛中のオナガミズナギドリにも出会いたいものです。

 

Photo & text :Mariko SAWADA

Observation : April2018, April2020 南島、聟島列島、小笠原諸島

Reference : 海鳥識別ハンドブック(文一総合出版)

聟島列島のクロアシアホウドリ(小笠原諸島)

小笠原諸島 聟島列島 聟島 クロアシアホウドリ Black-footed Albatross (7)

4月上旬に訪れた小笠原諸島、聟島列島のクロアシアホウドリです。4月に入ると少しは海況が落ち着くだろう・・・と期待して出かけた小笠原。幸運にも聟島まで行ける日が当たりました。

聟島列島、小笠原では通称ケータ列島とも呼ばれ、その名はイギリス人のキャプテン・ケーターに由来するそうです。父島からおよそ50~70キロ北の海域にある19の無人島で、北から聟島、媒島(なこうどじま)、嫁島の3島とそれに付属する小島から成ります。

父島を出てからのおよそ2時間半、向かい風でうねる海で時々オナガミズナギドリが集まって採餌しているのを観察。

小笠原諸島 聟島列島 聟島 クロアシアホウドリ Black-footed Albatross (1)

いよいよ聟島列島の北部、四之岩付近です。岩から成る島の上をクロアシアホウドリが飛んでいます。四之岩は「イセエビ団地」と呼ばれる小笠原固有種のアカイセエビが群れているクレパスがある人気のダイビングスポットです。

聟島 アホウドリのデコイ

聟島の北にあるアホウドリ繁殖地のデコイ。2008年~2012年のアホウドリの小笠原群島への再導入プロジェクトにより、合計70羽のヒナを鳥島より聟島へ移送して巣立ちさせました。2015年、 媒島(なこうどじま)でアホウドリのペアが確認され、小笠原諸島に移したアホウドリの繁殖の最初の事例となり、2016年以降、聟島での繁殖が確認されています。

小笠原諸島 聟島列島 聟島 クロアシアホウドリ Black-footed Albatross (6)

嫁島の「マグロ穴」付近で出会ったザトウクジラ。聟島列島では元気なクジラたちにも出会うことができました。テイルスラップするザトウクジラに「お魚」を期待して近づくクロアシアホウドリ。

小笠原諸島 聟島列島 聟島 クロアシアホウドリ Black-footed Albatross (4)

聟島のクロアシアホウドリ繁殖地です。繁殖地への上陸はできませんので船から双眼鏡や望遠レンズで観察です。島のなだらかな斜面にクロアシアホウドリの姿。親鳥と帰りを待つ雛たち。

面積3平方キロの聟島は昔は人が暮らしていました。明治時代に入植し、牧畜を営んでいたそうでそのころには父島からも漁船が出ていました。海岸にはそんな時代のあとが残されています。2003年に植生の回復のためにノヤギの駆除が行われました。クロアシアホウドリの繁殖地は聟島とはつながっていない鳥島と呼ばれる島の斜面です。

小笠原諸島 聟島列島 聟島 クロアシアホウドリ Black-footed Albatross (2)

雛に餌を与える親鳥。子育ての真っ最中。

小笠原諸島 聟島列島 聟島 クロアシアホウドリ Black-footed Albatross (5)

5月に入ると親鳥は雛を置いて北の海へと旅立ちます。そのあと雛は絶食し、6月初旬までに巣立ちを迎えるそうです。

羽ばたきの練習 クロアシアホウドリ 聟島 (2)

2年前の6月上旬に聟島列島を訪問した時の写真です。この時はまだ巣立ちしていないクロアシアホウドリが結構いました。

小笠原諸島 聟島列島 聟島 クロアシアホウドリ Black-footed Albatross (3)

そしてコアホウドリの姿も。同じ場所で繁殖しています。

小笠原諸島 聟島列島 聟島 クロアシアホウドリ Black-footed Albatross (9)

雛のために奔走するクロアシアホウドリの親鳥の姿。5月には雛を残して北上開始です。夏は千島列島やカムチャッカ沖で出会えるクロアシアホウドリですが、聟島列島では繁殖地を遠望できたり、親鳥が船に近いところを飛んでくれることもあるのが魅力です。

アホウドリは復路航海中に船長が見つけてくれましたが、撮影には間に合いませんでした。次回に期待です!残念な気持ちで甲板でがんばっていて出会えたのがトウゾクカモメ Pomarine Skua。

トウゾクカモメPomarine Skua 小笠原諸島

トウゾウカモメは北極圏で繁殖する海鳥。非繁殖期には赤道付近の熱帯地域から南半球まで南下することがあるそうです。これまで北の海でしか見たことがなかったので、これは大変うれしい出会いでした。

なお、聟島列島は海況が良い6~9月がベストシーズン。ここに来る9割はダイバーで、残りの1割はバーダーか島マニアだそう。4月上旬の聟島訪問は天候リスクがあるものの、北半球で見られるアホウドリ3種が繁殖する聟島列島、やはり魅力的です。ダイビングもする鳥好きには間違いなくパラダイスです。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2018, April2020, 聟島列島,小笠原諸島

Special Thanks  : Fisheye

Reference : 世界遺産小笠原(楽学ブックス)、小笠原のすべて 父島・母島・南島・聟島(JTBパブリッシング)、山科鳥類研究所「アホウドリ 復活への展望」

(写真集紹介)”魅力的な鳥達と自然 – 千島列島” 自然写真家・野口好博氏

魅力的な鳥達と自然-千島列島- 自然写真家・野口好博氏 (1)

2019年6~7月にかけて実施した「千島列島バードスペシャル」。自然写真家・野口好博氏がツアーで撮影された海鳥のたちの写真集を発行されました。

ツアーの紹介、エトロフウミスズメ、シラヒゲウミスズメ、ウミオウム、ツノメドリ、エトピリカ、フルマカモメ、ウミバトたちの生き生きとした写真の数々、そして千島の野生動物の写真もバッチリ入っています。

この年、ライコケ島では100年ぶりの大噴火があり、その噴火の一週間後に訪問した時に撮影された写真 – 繁殖地を失い海上を飛ぶおびただしい数のフルマカモメ、ギリギリ被災を逃れたミツユビカモメが岩棚で抱卵を続けている様子は火山列島に生きる海鳥たちの厳しい現実を映しだす、貴重な写真です。

魅力的な鳥達と自然-千島列島- 自然写真家・野口好博氏 (4)

すでに発売開始となった写真集、ホビーズワールドさんで販売されているほか、メールやファックスでも注文可能です。来年には写真展も予定されているとのこと、とても楽しみです。

今年はコロナ禍で夏の「千島列島ツアー」の実施は不透明です。が、海鳥たちの暮らしに変わりはないはず。逆に千島の海鳥たちは「人間が訪れなかったひと夏」を謳歌するのでしょうか。1年たったライコケ島の様子が気がかりです。

 

Text : Mariko SAWADA

(動画)千島列島 キタオットセイとトドと泳ぐ(スレドネワ島)

千島列島、中千島にある小さな島、スレドネワ島(摺手岩)。ここはキタオットセイ (Northern fur seal) とトド (Steller sea lion) の繁殖地です。島の真ん中の方でトドが繁殖しており、海岸部はキタオットセイたちでいっぱいでした。

この時期の中千島、透明度が高く、これだけのキタオットセイ、トドがいるのに水中でバッチシ見えるコンディションです。そして豊かな昆布の海・・・

スレドネワ島のキタオットセイとトド

人懐っこく追いかけてくるキタオットセイ、少し離れたところからヒトを観察するトド。豊かな海に大感動です

Photo & Text  :Mariko SAWADA

Observation :  Jul 2019, Srednego Island – Ushishir Islands, Kuril Islands, Russian Far East

Special Thanks : Nik Pavlov &  Afina

★2020年の千島列島クルーズは11月ごろ発表予定です。