スリランカ東海岸のトリンコマリー。3月半ばごろにはシロナガスクジラが、4月に入るとマッコウクジラがやってくる海域があります。観察したクジラ動画です。マッコウクジラ、シロナガスクジラ、ピグミーシロナガスクジラ、ニタリクジラ・・・
▼トリンコマリーの海
Video & Text : Mariko SAWADA
Observation: Mar 2018, Apr 2017 Trincomalee, Sri Lanka
スリランカ東海岸のトリンコマリー。3月半ばごろにはシロナガスクジラが、4月に入るとマッコウクジラがやってくる海域があります。観察したクジラ動画です。マッコウクジラ、シロナガスクジラ、ピグミーシロナガスクジラ、ニタリクジラ・・・
▼トリンコマリーの海
Video & Text : Mariko SAWADA
Observation: Mar 2018, Apr 2017 Trincomalee, Sri Lanka
雨のはじまった5月半ばに訪れたウィルパットゥ国立公園。昨晩の雷雨で公園内は水溜りだらけになっており、今日はレオパードは厳しいかな、とガイドさん。とうことで西の端の海岸や遺跡、野鳥などをみながら公園内を移動しました。
朝一番の素敵な出会いは、このカワリクマタカ Changeable hawk-eagle。インド亜大陸、特にインドとスリランカで繁殖し、東南アジアでも見られる鳥ですが、スリランカの個体は冠羽が長いのが特徴とのこと。また、白っぽい個体も多いです。
本当に美しいカワリクマタカでした。
森の中、ジープ道を見下ろす枝にいたカンムリワシ Crested serpent eagle。
またカンムリワシがジープ道の上の枝にいました。この構図で出会うことがよくあります。
写真を撮るのは難しいけれど、何度も観する機会があったアカハラシキチョウ White-rumped shama。
今回、初めて訪れたのですがウィルパットゥ国立公園内にはスリランカの「建国神話」に関わる遺跡があります。およそ2500年前のヤクシャ族の女王、クヴェニの王宮と言われている遺跡。考古学調査などは行われていないそうで、このガイド氏の説明も「伝説」という感じです。
そしてウィルパットゥの西の海岸にやってきました。マンナール湾に臨む海岸です。今日は土曜日、スリランカ人のファミリーがピクニックに来ていました。
そしてマンナール側を望む海岸。この一体は土の色が赤いです。この海岸にはスリランカの起源にまつわる伝説(建国神話)があります。2500年前、インドからやってきたヴィジャヤ王とその部下たちは「銅の色をした海岸」にたどりつき、当事このウィルパットゥ付近を収めていたヤクシャ族のクヴェニ姫と結婚し、その子孫がスリランカ=シンハラ人の起源となったという伝説・・・。ヴィジャヤ王にまつわる話には何バージョンもあります。
海岸の木にはシロハラウミワシ White-bellied Sea Eagleとウオクイワシ Grey-headed Fish Eagleが一緒にいました。
出口に向かう途中には、かわいらしい鳥との出会い。ソリハシオオイシチドリ Great Thick-knee (Great Stone-curlew)、2羽並んで歩いています!
そしてインドトサカゲリ Red-wattled lapwing の卵。
待っていたら親鳥がもどってきました。卵に座らないで保護している感じです。
インドトサカゲリのヒナです、家族で歩く素敵な光景が見られました。
Photo & Text : Mariko SAWADA
Observation : May 2018, Wilpattu National Park – Sri Lanka
Reference : Helm field guides “Birds of Sri Lanka” Wikipedia(EN)
ウダワラウェ国立公園 Udawalawe National Park のカワリクマタカ Changeable hawk-eagle / Crested hawk-eagleです。朝のサファリでジープ道からばっちり見える位置で獲物を探していました。
カワリクマタカはインド亜大陸のインドとスリランカを中心に繁殖し、東南アジアまで見られる鳥。スリランカ亜種Nisaetus cirrhatus ceylanensis は小型で、その冠羽が長く、そして白っぽい個体が多いです。
何かねらっています、冠羽が立ってます。
美しい、カワリクマタカ。
獲物を見つけたようです。
行ってしまいました。が、たっぷり20分は観察できました。
ウダワラウェ貯水池が作られたとき、棲みかを失った野生動物たちと集水域保護のために1972年に作られたのがウダワラウェ国立公園。この国立公園は野性の定住ゾウが多いことでも知られています。
ゾウの親子がジープ道を歩いていました。公園の入口にはウダワラウェ・エレファントトランジットホーム Udawalawe Elephant Transit Homeがあり、ゾウの孤児や怪我をしたゾウを保護し、野性に返す努力が行われています。
Photo & Text : Mariko SAWADA
Observation : April 2016, Wilpattu National Park – Sri Lanka
Reference : Helm field guides “Birds of Sri Lanka” Wikipedia(EN)
シンハラジャのバードスポッターから、「セレンディブコノハズク Serendib Scops Owlのこども」情報が。3月に入ると雛が巣立ちし、「親子」の姿を見るチャンスがでてくるとのこと。さっそくシンハラジャの森へ。
いました、今回はそんなに歩かなくてもいい場所にいてくれました。
巣立ちはしたものの、まだ親鳥のそばにいます。マロン色でとてもかわいいです。
少し離れた木にいた親鳥。
ほとんど動かないのですが、動画も撮ってみました。
見送ってくれたセレンディブコノハズク。今年は3月下旬から雨が降り始めたシンハラジャの森。森に入る方はヒル対策を忘れずに!
Photo & Text :Mariko SAWADA
Observation : March 2018, Near Sinharaja Forest Reserve, Sri Lanka
Reference : Birds of Sri Lanka (Helm Field Guide)
Special Thanks to Mr.Tilak, Mr.Anuradha
スリランカのシンハラジャの森のセイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouthです。セレンディブコノハズクを見つけて観察していたらすぐそばの木にいました。メスです。オスをさがしましたが見つからない。バードスポッターの方によると、しばらくオスの姿をみていないので巣にいるのではないか、と。
>>セイロンガマグチヨタカ (1) >>セイロンガマグチヨタカ (2)
ほとんど動かないので意味はないのですが、動画もとってみました。
シンハラジャの森ももうすぐ雨季を迎えます。
Photo & Text :Mariko SAWADA
Observation : March 2018, Near Sinharaja Forest Reserve, Sri Lanka
Reference : Birds of Sri Lanka (Helm Field Guide)
Special Thanks to Mr.Tilak, Mr.Anuradha
スリランカのハイイロスレンダーロリス Grey Slender Lorisの観察です。>スリランカのハイイロスレンダーロリス-1 Grey Slender Lorisはこちら
夕方6時30分、ガイド氏と待ち合わせをして森へ。暗くなるのをまって活動し始めたロリスを探すのに一番いい時間です。スリランカの森にはアカスレンダーロリス Red slender lorisとハイイロスレンダーロリスGrey slender lorisがいますが、シギリヤの森で観察できるのはハイイロスレンダーロリス。
歩き始めて最初に出会ったのはカロテス属のトカゲ、Green Forest Lizard。
移動しているハイイロスレンダーロリスを発見。
少し距離をあけて2匹のハイイロスレンダーロリスを見つけました。2010年の12月から観察を続けているチャミンダ氏によると、この森には2018年3月現在、12~13匹のハイイロスレンダーロリスがいるだろうとのこと。初めて訪れた2013年の時に7~8匹と聞いていたので、生息数が増えています!昨年は2匹の赤ちゃんが生まれたそうです。
写真撮りやすい場所に来てくれました!
スレンダーロリスの観察は雨が降ったり風がきついと観察しにくく、過去に観察できなかった経験もありますが、今回はラッキーにも3個体を観察することができました。
Photo & Text : Mariko SAWADA
Observation : March 2018, Vil Uyana Loris conservation site, Sri Lanka
Reference : Mr.Chaminda(Naturalist – Vil Uyana)
番外編「働く動物」は、スリランカで夏に行われる「ペラヘラ祭り」のアジアゾウです。ペラヘラ祭りはスリランカの各地で行われますがその中でも古都キャンディのペラヘラ祭は「アジア三大祭」のひとつといわれる壮大なもの。約3時間にわたって踊り手・電飾ゾウさんのパレードが行われます。
ハイライトは「仏歯」を納めている黄金の仏塔の形をした舎利容器(仏歯はパレードには出されず寺院に置かれ、パレードは容器だけだそうです)がゾウの背に乗って登場します。
2017年のペラヘラ祭りは7月29日~8月8日にかけて行われ、そのうちの前半はクンバル・ペラヘラ、後半はランドリ・ペラヘラと呼ばれこの後半のランドリ・ペラヘラがより盛大なパレードとなります。
ランドリ・ペラヘラの様子です・・・パレードは8時に寺院を出発すると連絡を受けましたが、場所取りのために6時30分にはスタンバイを・・・と。雨が心配される空模様の中、大勢のスリランカ人と観光客がパレードの行われる道路沿いを埋め尽くしていました。最初は太鼓の音楽、炎の舞などのパフォーマンスが続き、踊り手とともに電飾ゾウさんが登場します。
この伝統舞踊の衣装の美しさ!
仏歯が登場する前の踊り手たちは上手でパレードが盛り上がります。踊り手たちが立ち去ると「舎利容器 Golden Pagoda」を乗せたゾウの登場です。そばにいたスリランカ人家族が、「立って」と外国人観光客にいい、舎利容器に手をあわせていました。
このゾウの背中に乗って光っているのが舎利容器。
この舎利容器Golden Pagoda を担ぐゾウさんは巨大な牙(Tusker)を持つ特別なオスのアジアゾウでなくてはなりません。このゾウは ナドゥンガムウェ・ラジャ Nadungamuwe Rajaというオスで、1953年生まれ、仏歯寺に使えるナドゥンガムウェ村の施設にいるゾウです。
ナドゥンガムウェ・ラジャ、本当に立派な牙 (Tusker)です。ペラヘラ祭で登場するゾウさんはすべて仏歯寺と仏歯寺の管理下にある寺院、施設のゾウさんたちだそうです。
このメインイベントである舎利容器が通過後も、まだパレードは続きます。メインのパレードでは熟練の踊り手や落ち着いたゾウさんたちが出てきていましたが、この後のパレードでは「見習い中」の子どものゾウのパレード、学生の踊り手たちなど、かわいらしい光景が。
こんなに長く立派な牙のゾウも登場。
青く光る電飾ゾウさんも。この日のパレードは夜11時をまわって終了でした。お疲れ様です!
Photo & Text :Mariko SAWADA
Observation : Aug 2017, Kandy – Perahera Festival, Sri Lanka
雨のスリランカ、シンハラジャの森のセイロンガマグチヨタカの観察です。8月初め、ぽたぽたと雨が降る中、熱帯雨林を歩きセイロンガマグチヨタカを探しました。
ヒルよけソックスを着用し森の中へ。バードスポッターの努力の末、ペアのセイロンガマグチヨタカを見つけることができました。オスとメスがそれぞれ違う木の枝にいました。
セイロンガマグチヨタカのオスです。メスに比べて暗い色をしています。
正面から見ると、本当に「かえる」のような口をしています。
セイロンガマグチヨタカは発見当時、スリランカの固有種と考えられていたため Sri Lanka Frogmouth と国名が名前につきましたが、その後南インドの西ガーツ山脈で見つかり、「固有種」ではなくなりました。
顔が180度回転。
こちらはメスです。夜行性で日中はお気に入りの止まり木にいます。比較的低い枝にいるので観察しやすいのです。夜明けと日没時に鳴くそうです。
翼を広げてくれました。
尾羽を広げてます。
これまでの観察で、セイロンガマグチヨタカは顔を上げて上を見ていることが多いな、と感じていました。資料をによると、止まり木で危険を感じたときに、枝の一部に見えるように頭を上げてじっとし、すぐに飛んだりはしないのだそうです。脅威を感じるときのディスプレイでは口を開けるそうです。
逃げないので意外ときにしていないのかと勘違いしていました。怖かったのですね。雨季のシンハラジャ、やはりヒルがたくさんいます。私たちもちょっと怖かったです。
Photo & Text :Mariko SAWADA
Observation : Aug 2017, Near Sinharaja Forest Reserve, Sri Lanka
Reference : Birds of Sri Lanka (Helm Field Guide), Wikipedia(EN)
Special Thanks to Mr.Tilak, Mr.Anuradha
雨あがりのシンハラジャ地区。スリランカ固有種のセイロンバンケン Green-billed Coucal が樹上で羽を乾かしていました。雨上がりの素敵な光景です。
オオバンケン(Greater Coucal)はスリランカ全土に分布していますが、このセイロンバンケンはスリランカの固有種の中でもシンハラジャ森林保護区を中心とした南西部の森にしか生息していません。オオバンケンよりも小さめでくちばしは象牙色(緑っぽい)、目はより赤黒いです。
シンハラジャ森林保護区の森の縁は野鳥の宝庫。地元の野鳥スポッターとともに民家の果樹園やお茶畑を徘徊。セイロンバンケンが数羽いついてるという民家の庭で観察しました。雨が降った後でぬれているセイロンバンケン。
羽を広げて乾かしています。明るい茶色と深い紺色の羽がとてもキレイです。
下からアングルで。
そして飛び立ったかと思うと、
お食事ゲット
羽繕いするセイロンバンケン。雨上がりの民家の庭での出会いでした!
Photo & Text :Mariko SAWADA
Observation : May 2017, Near Sinharaja Forest Reserve, Sri Lanka
Reference : Birds of Sri Lanka (Helm Field Guide), Wikipedia(EN)
Special Thanks to Mr.Tilak, Mr.Anuradha
スリランカのニゴンボにある有名なホテル、ジェットウィング・ラグーン Jetwing Lagoon の庭で繁殖しているインドトサカゲリがいます。
スリランカのホテルは自然との調和を大切にしたコンセプトのホテルがたくさんありますが、このジェットウィング・ラグーンもそのひとつ。さらにこのホテルはスリランカを代表する建築家ジェフリーバワによるもので、1965年にジェフリーバワが手がけた最初のホテル。その後、2012年にジェトウィング系列のホテルとして生まれ変わりました。スリランカ最大の100mのスィミングプールが素敵な存在感で配置されています。
ジェットウィング・ラグーンのシンボル、100mプール。この写真の左側の庭にインドトサカゲリが暮らしています。
そのプールサイドでいつも大きな鳴き声を出しているのがインドトサカゲリ。インドトサカゲリはスリランカ中の低地の水辺付近に生息し、意外と街中でも見かける野鳥です。
インドトサカゲリの雛。119号室付近の草むらに巣があるようです。頭はまだ黒くありませんが、胸元はしっかり黒色に。
正面から見たインドトサカゲリ。
プールサイドで人の行き来を見ながら子育て中。贅沢な環境にいるインドトサカゲリでした!
Photo & Text : Mariko SAWADA
Observation :May2017, Negombo, Sri Lanka
Reference : Birds of Sri Lanka