10月半ばに小笠原諸島・南島に上陸&観察したカツオドリ Brown Booby。2020年はコロナの影響で繁殖初期に観光客が訪れなかったことから、観光客が通る道のそばでの営巣があり、雛を近くで観察することができました。
南島といえば、扇池を望むこの風景。南島とその周辺は、石灰岩が侵食や風化を受けてできた「カルスト地形」で、この扇池はドリーネと呼ばれるすり鉢状の窪地です。通常の観光ルートだと鮫池から上陸し、歩いて東の尾根に登っていくとこの景色が広がります。このビーチは夏はアオウミガメが産卵に訪れコガメが海に帰る様子や、帰れずに死んでしまった厳しい野生の現実も観察できるビーチです。
10月の半ばでしたが、さきほどまで生きていたと思われるコガメが。
東の尾根がから見た父島の景色。右側にハートロックが見えます。
船で鮫池に入っていくと、ラピエと呼ばれる鋭く尖った石灰岩の上にカツオドリです。鮫池周辺の岩場にはいくつもの営巣地が確認できます。
船着き場のすぐそばにいた雄のカツオドリ。
近くにいる雛の親鳥でしょうか、かなり近いですが飛びません。
通路のすぐそばで育っているカツオドリの雛。今年は多くの観光客がこの子の成長を見てきたことでしょう。もう1羽、通路に近いところに別の雛がいたそうですが、親鳥が放棄してしまい死んでしまったのだそうです。
この雛には無事に巣立ってほしいものです。
Photo & text : Mariko SAWADA
Observation : Oct 2020, 南島、小笠原諸島
Special Thanks to ブルーレース・内藤さま