8月下旬、知床半島にカラフトマスが押し寄せてきました。でも雨が少なく、川に水量がないと鮭たちは川を上れず、河口に近い海に集まっています。
そこに定置網を設置するのが羅臼の漁師、そして同じ場所で鮭を獲るのがヒグマ。この季節のヒグマは一番お腹を空かせていてやせ細っています。なかなか川に上ってこないカラフトマスを求めて、ヒグマも海に入ります。
知床半島のペキンノ鼻付近で見た、ヒグマの鮭狩りの様子です。なんと背後にはオジロワシが「早う獲れ!」とばかりに控えています。そしてこのヒグマは海へ・・・。
海に入るヒグマ。
何度も顔をつけて海の中のカラフトマスを探して泳ぎます。
メスのカラフトマスを捕まえました!
筋子が溢れだしています。
泳ぎながら食べるのはしんどいので海岸へ。しばらくは私たちにお尻をむけてむしゃむしゃとカラフトマスを食べていました。メインの部分を食べ終わると、再び海へ。
すかさず、オジロワシが食べ残しを押さえました。そしてそれをカラスたちが狙っています。
一方、ヒグマの方は、カラフトマスを獲るのかと思えば、定置網のブイで遊び始めました。まだ子供らしい一面を残した若い個体です。見ているお客さまも胸キュンな瞬間でした。
やがて遊ぶのにも飽きて海岸へ。夏の終わりのヒグマのひと時です。
Photo : Mariko SAWADA, Kiyoshi AOKI *These photos were taken during a tour in late August 2020. Text : Mariko SAWADA
Special Thanks : 天神幸吉さま、森田将平(知床サライ)