カテゴリー別アーカイブ: ■海の生き物

オタリアと泳ぐ(3) バルデス半島・パタゴニア

オタリアと泳ぐ バルデス半島 Swim with Otaria (2)

バルデス半島の 「オタリア・スイム Swim with Otaria」です。9月、春ですがまだ寒いバルデス半島の海。ここではオタリアとシュノーケリングやダイビングで泳ぐことができます。

ヌエボ湾にはいくつかオタリアのコロニーがありますが、その中でも少し離れた大きめのコロニーへ行ってみました。

オタリアと泳ぐ バルデス半島 Swim with Otaria (6)オタリアのコロニーに到着です。

オタリアと泳ぐ バルデス半島 Swim with Otaria (4)

ボートを見つけたオタリア、さっそく喜んでボートに寄ってきます。この日は海の状況も良く、泳ぎたい人は海の中へ。

オタリア(水中)バルデス半島・ヌエボ湾

オタリアのコロニー付近はさすがに透明度が悪いのですが、これだけの数のオタリアに囲まれると大変。手に触ろうとするし、顔をひっつけてくるし、カメラを覗き込むし、それは「人気者」になった気分です。

オタリアと泳ぐ バルデス半島 Swim with Otaria (7)

水面から見るとこんな感じ・・・

オタリアと泳ぐ(ドローン) バルデス半島・ヌエボ湾

こんなに人に興味津々な動物なんですね、オタリア。

Movie, Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子 写真提供: Hector Horacio Casin

Observation : Sep 2017 , Valdes Peninsula, Chubut – Argentina

Reference : Hector Horacio Casin

※バルデス半島でのドローン使用には特別許可が必要です。

★2018年ツアー情報 パタゴニアの海、バルデス半島を訪れるコースはこちら!

パタゴニア・バルデス半島自然紀行
【特別許可取得】3日間のチャーターボートでミナミセミクジラの海へ

 

ハニファル湾でマンタと泳ぐ(2) バア環礁、モルディブ

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (11)

8月のモルディブ、バア環礁のハニファル湾に集まったマンタ。プランクトンがいっぱいで透明度はよくありませんが、条件がそろうとマンタが群れでやっています。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (2)

この日はすでにマンタが集まっているとの情報でハニファル湾へ。既にボートが3艘来ておりマンタの位置も確認しやすく、いざ海へ。人々が集まっている下にマンタの群れが。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (3)

どんどん近づいてきます。単独でいるマンタはプランクトンの多いこのハニファル湾にでは大きな口を開けてラインになって舞います。サイクロン・フィーディングと呼ばれる行動です。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (4)

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (5)

シュノーケリングをしている人たちにおかまいなく突っ込んできます。このハニファル湾はユネスコの保護区で規則があり、マンタに触らない、マンタの群れの中で潜水しないことの注意を受けます。が、マンタが突っ込んでくるので、触れはしなくとも、触れてしまったらどうしよう・・・の距離です。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (7)

マンタたちがくるくる舞っています。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (8)

透明度が悪いのが残念ですが、白いお腹の部分がはためいて本当にキレイです。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (9)

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (12)

至近距離で舞ってくれました!

ハニファル湾でマンタと泳ぐ Hanifaru Bay Manta Ray (1)

お客様たちもマンタを観察中。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ Hanifaru Bay Manta Ray (2)

マンタにアプローチ。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (13)

私たちのガイド氏、マンタの群れと泳ぐ・・・

3回目のシュノーケリングにしてようやく良いコンディションでマンタと泳ぐことができました。尚、保護区の規則のためアンカーを下ろして停泊している船は、シュノーケリングをしている人を船を動かして迎えに行くことは原則できません。なので常に船の位置を確認し、自分が泳いで戻れる距離を確認、夢中でマンタを追いかけて船から遠くへ来てしまわないように注意です。自信のない人は必ずライフジャケット着用です!

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Aug 2017, Hanifaru Bay, Baa atoll, Maldives

Special Thanks to Mr.Ahmad Shain

★★ハニファル湾でマンタと出会うツアー 2018 10名様限定★★

モルディブ ハニファルベイでマンタと泳ぐ
8月・9月限定!ユネスコ保護海域ハニファルベイでマンタの大群とシュノーケル

ハニファル湾でマンタと泳ぐ(1) バア環礁、モルディブ

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (9)

モルディブのバア環礁にあるハニファル湾は夏の時期にマンタが集まることで知られ、ユネスコの保護区にも指定されています。

ハニファル湾へはローカル島のダラヴァンドゥ島や付近のリゾートから船が出ており、この保護区でのシュノーケリングが許される時間は45分。うまくマンタが集まっている時に海に入らないと、ちょうどたくさん集まってきたころに「時間終了」になってしまうことも。とはいっても、色んなコンディションがあり毎度そんなにうまくいくわけではありません。

その日の海のコンディションによりますが、まったく集まらない日も稀にあったり、50~100頭が乱舞している日もあります。さらにはジンベイザメまで登場する日も。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (2)

ハニファル湾ではシュノーケリングのみが認められていますが、付近のポイントでのダイビング中にもマンタと出会うことがあります。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (5)

マンタを追いかけるダイバー

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (1)

小魚の群れ・・・この季節のハニファル湾付近の海は大量のプランクトンで非常に透明度が悪いです。「モルディブの海」と聞いて想像してくるのとはだいぶ違います。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (4)

ここはユネスコ保護区のハニファル湾です。たくさんのシュノケラーがマンタを追いかけていました。マンタはおかまいなし、たくさんのフィンの下で舞っていました。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (3)

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (6)

「くるくるマンタ」、サイクロン・フィーディングと呼ばれる行動です。普段は単独で行動しているマンタはプランクトンがふんだんにあると集まり、ラインになって大きな口を開けてくるくると舞います。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (8)

マンタの群れがどんどんやっています。同じ場所を何度も行き来してくれるので、泳いで追いかけなくても向こうからやってきます。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (7)

ただ、プランクトンで透明度が悪いので突然現れるのにちょっと驚きます。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (11)

この日は少し風がありましたがせっかく晴れていたのでドローンも飛ばしてみました。上から見たマンタ。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (12)

マンタとお魚の群れ

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (13)

この日はラッキーなことに、ユネスコ保護区のハニファル湾以外でもマンタと遭遇。前日にマンタに会えなかったので、その分一生懸命泳ぎました。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Aug 2017, Hanifaru Bay, Baa atoll, Maldives

Special Thanks to Mr.Ahmad Shain

★★ハニファル湾でマンタと出会うツアー 2018 10名様限定★★

モルディブ ハニファルベイでマンタと泳ぐ
8月・9月限定!ユネスコ保護海域ハニファルベイでマンタの大群とシュノーケル

ホッキョクグマの夏-5 クジラの死肉を見つけたホッキョクグマ(スピッツベルゲン)

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (11)

スピッツベルゲン島北部でのホッキョクグマの観察です。お腹がすいた1頭のホッキョクグマを追いかけてゾディアックを走らせました。

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (15)

海岸を歩くホッキョクグマ。鼻の先をあげてある方向に歩いています。ガイド氏によるとホッキョクグマは20キロ先の獲物のにおいを感じることができるといいます。(この数字には諸説あり)この先に何があるのでしょうか・・・。鼻を上げてにおいを嗅ぎ、舌を出して風を感じ、行く方向を決めるのだそうです。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (1)

ホッキョクグマがなになにやら白いものにのって舐めています。私たちも初めは「雪」だと思ったのですが、良く見ると「クジラ」の死体でした。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (2)

死んだクジラの全体です・・・マッコウクジラ (Sperm Whale) の形をしています。この海域はマッコウクジラは観察されないので、どこかの海で死んだマッコウクジラが潮で流され、このスピッツベルゲン北部のフィヨルドの奥に流れ着き、冬の間氷と雪に閉ざされていたものが、夏になり現れたと想像されます。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (6)

ホッキョクグマは何でも食べます。新鮮なアザラシの肉がベストでしょうが、夏の間は氷がないのでアザラシ・ハンティングができないため、死肉も大切な食料です。何もないときは、鳥の卵や苔、わかめなんかも食べる姿が見られます。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (7)

12センチはあるという大きなツメでクジラの脂をめくっています。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (8)

足の裏はクジラの脂でねちゃねちゃです。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (4)

大きな舌でクジラの脂肪をなめます。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (10)

脂肪に噛み付くホッキョクグマ。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (13)

観察に夢中。このホッキョクグマはこのクジラの死肉を見つけた最初のホッキョクグマでした。ガイド氏によると数日暖かい日が続くとこの死肉の匂いが広まり、数頭~10頭以上のホッキョクグマが集まってくるだろうと。ホッキョクグマは社交的な動物で、大きな獲物は親子や兄弟でなくてもシェアすることができます。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (12)

この「クジラの死肉」の発見は一週間ほどですべてのクルーズ船に知れ渡り、何艘ものクルーズ船とゾディアックがこの光景を取り囲み、観察することになります。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (14)

ひとしきりクジラの死肉を楽しんだホッキョクグマ、海岸から山のほうへいってしまいました。私たちも大満足、氷河ゾディアッククルーズを楽しみながら、船へと戻りました。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jun 2017, Virgohamna, Smeernburgfjorden, Spitsbergen, Svalbard, Norway

Reference : Birds and Mammals of Svalbard (Norwegian Polar Institute Handbook), Lecture from Samuel Blanc

Special Thanks to Samuel Blanc, Agnès Brenière and team of Polaris Ⅰ

★★なんと船は全員一人部屋★2019年6月16日発★11名様限定のチャータークルーズ★★

初夏のスピッツベルゲン★カメラマンさんにオススメ企画。たっぷり観察&撮影。
北極圏の野生動物・野鳥の観察・撮影をチャーター船で楽しむ10泊11日の究極のワイルドライフクルーズ

ホッキョクグマの夏-4(スピッツベルゲン)

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (11)

スピッツベルゲン島の北部で観察したホッキョクグマ。ゼニガタアザラシの狩に失敗したホッキョクグマ、しばらく海岸を歩いていましたが雪のある斜面へ移動してきました。

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (21)

上陸すると、雪のあるところへ行きたがるようです。塗れた毛を雪で乾かすのですね。

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (17)

ふたたび海岸へとやってきて海に入ります。

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (20)

小さな湾にある島に上陸。私たちのゾディアックから近い!

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (9)

よっぽどお腹がすいてるのでしょう、島の研究者の施設に登り、煙突をたたき始めました。食料のにおいがするのでしょうか。ガイド氏によると、両手を使ってバンバン煙突と屋根をたたく姿は、氷の下にいるワモンアザラシの子どもを捜す姿と同じしぐさなのだそうです。

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (10)

その後、岩で背中をすりすり。かゆいのですね。ホッキョクグマは夏と冬で毛の長さが違います。この季節のホッキョクグマは毛が抜けていくのがかゆいようです。夏のホッキョクグマの毛は短く、冬は13センチほどの長さになります。

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (12)

大きな手で掻くホッキョクグマ。

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (14)

おしりも掻いています。

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (13)

お腹もすいているし、体もかゆいホッキョクグマ・・・寝てしまいました。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jun 2017, Virgohamna, Smeernburgfjorden, Spitsbergen, Svalbard, Norway

Reference : Birds and Mammals of Svalbard (Norwegian Polar Institute Handbook), Lecture from Samuel Blanc

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ホッキョクグマの夏-3 ゼニガタアザラシを狙う(スピッツベルゲン)

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (1)

スピッツベルゲン島北部で観察していたホッキョクグマ。海に入って見えなくなったなーと思っていたら、なんとゼニガタアザラシ(Harbor Seal) に接近していました!

ホッキョクグマはアザラシを食べますが、好物はワモンアザラシ(Ringed Seal)、アゴヒゲアザラシ(Beaded Seal)で、浅瀬にいてすばしっこいゼニガタアザラシは狩の成功率も低いのであまり狙いません。でも、夏のこの時期、おなかがすいているのでしょう、不得意な浅い海で狩にチャレンジしようとしていました。

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (2)

シロクマ、目の前まで近づいたものの、見つかってしまいました。

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (3)

逃げるゼニガタアザラシ。

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (4)

驚いたことに、ゼニガタアザラシ、逃げないでそばでホッキョクグマを見ているのです。

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (6)

余裕の顔を見せるゼニガタアザラシ。捕まらない自信が、あるのでしょうか?

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (8)

あきらめたホッキョクグマ、上陸です。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jun 2017, Virgohamna, Smeernburgfjorden, Spitsbergen, Svalbard, Norway

Reference : Birds and Mammals of Svalbard (Norwegian Polar Institute Handbook), Lecture from Samuel Blanc

Special Thanks to Samuel Blanc, Agnès Brenière and team of Polaris Ⅰ

★★なんと船は全員一人部屋★2019年6月16日発★11名様限定のチャータークルーズ★★

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ホッキョクグマの夏-2 雪で毛を乾かすホッキョクグマ (スピッツベルゲン)

●EB3I0150

スピッツベルゲン島北部で観察したホッキョクグマ。2頭のホッキョクグマが水の中でじゃれあっていたのを観察していたら(ホッキョクグマの夏-1)、2頭とも上陸。

●EB3I0078

海岸から雪のある場所へと移動し、なにやらかわいいしぐさを始めました。

●EB3I0114

ガイド氏によると、遊んでいるのではなく、水から上がってきたので濡れた毛を雪で乾かすしぐさなのだと。

●EB3I0120

いやぁ、でもかわいいです。ここからかわいい写真を連続で。

●EB3I0103あ

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●EB3I0140

●EB3I0160

●EB3I0168

足の裏、肉球黒いです。ホッキョクグマは氷の上でアザラシの狩をしやすいようにカモフラージュで白い毛をしていますが、この毛を剃ると黒色なんだそうです。

また、この毛も「白色」ではなく、透明で芯が空洞になっていると・・・。水の中につかっっていると藻類がこの毛の中に入り込み色がつくので、年をとっているホッキョクグマほど黄色っぽい毛をしています。

またこの毛は夏には短くなり、冬には13センチほどにも長くなると・・

●EB3I0176

ホッキョクグマ、はしゃいでます。しばらくすると、普通に歩いて山を越えていきました。私たちは山の反対側へとゾディアックを走らせました。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jun 2017, Virgohamna, Smeernburgfjorden, Spitsbergen, Svalbard, Norway

Reference : Birds and Mammals of Svalbard (Norwegian Polar Institute Handbook), Lecture from Samuel Blanc

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ホッキョクグマの夏-1 海で遊ぶ2頭のホッキョクグマ (スピッツベルゲン)

●EB3I9940

スピッツベルゲン島の北部で出会ったホッキョクグマの観察です。

乗っていた船はホッキョクグマが見つかるとベルがなります。そして、ガイドのサムエルが「Zodiac in 10 minutes!」といい、10分後にはゾディアックに乗ってホッキョクグマにアプローチを開始。

ランチタイム、そろそろ食後のコーヒーかなー、という時にベルが鳴りました。スコープで探してたスタッフの情報によると、2頭のホッキョクグマが海の中で遊んでいる、と。すぐに上着来て救命胴衣つけて甲板へ。

●EB3I9842

いました、ホッキョクグマ2頭。近づいてくるゾディアックを見ています。サムエルにが、ホッキョクグマが水の中にいるので、陸上にいる時よりも距離を置いて、静かに観察しましょう、と。

●EB3I9840

ホッキョクグマの学名は Ursus maritimus。ラテン語でUrusは「クマ」、maritimusは「海の」という意味で、実際にホッキョクグマは海生哺乳類。氷の海でアザラシを捕り、一生を氷(海)の上で生きることもできる動物です。

●EB3I9857

ホッキョクグマは泳ぐのが大変得意で、体の脂肪と体毛の中のエアーで浮きます。そして犬かきみたいに前足で泳ぎます。大変長距離を泳ぐことができ、100キロの距離を泳いだ記録もあります。

●EB3I9907

海岸近くで2頭が遊んでいます。ガイド氏もこの観察だけでは、オスとメスなのか、兄弟なのかはわからないと。

●EB3I9890

でも結構仲がいいです。

●EB3I9969

岸に近づいてきました。

●EB3I9918

2頭、上陸です。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jun 2017, Virgohamna, Smeernburgfjorden, Spitsbergen, Svalbard, Norway

Reference : Birds and Mammals of Svalbard (Norwegian Polar Institute Handbook), Lecture from Samuel Blanc

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セイウチ Walrus-2 セイウチ大接近!(スピッツベルゲン)

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (10)

スピッツベルゲン島のスメーレンバーグ Smeerenburg で出会ったセイウチ大接近&観察です。

ゾディアックでスメーレンバーグの海岸に上陸。ここは「捕鯨時代」にオランダが捕鯨基地を作り、脂を燃やした釜などが残る平らな海岸。セイウチたちがここにホーリングアウトHauling- out(えさを取る合間に集団で氷や海岸で休むこと)していました。スピッツベルゲンではおよそ30mまでHauling- outに近づくことができます。ゆっくりと音を立てずに姿勢をかがめて近寄ります。

すると、海岸に4頭のセイウチが姿を現しました。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (20)

海からこちらの様子をうかがっています。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (4)

さらに近づいてきました。4頭の間で、「お前が先に行けよ」みたいな。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (19)

うわぁ、結構こっち見てます。上陸して来るかも。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (8)

本格的に近くなってきました。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (16)

上がってきちゃいました。どうも、私たちの匂いをかごうとしているようです。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (12)

ガイド氏が「これ以上くるな」のポーズ。考えるセイウチ。息を呑む私たち。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (15)

セイウチくん、しばらく考えたあと、背中からおなかを見せてまわりながら海へ。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (6)

その姿は、「お前たちも海にはいっておいで」と言ってるようでした。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (21)

その後、4頭で楽しそうにじゃれあう姿が。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン スヴァールバル諸島 (23)

遊びながらもこちらを見ているセイウチ君たち。セイウチはとても社会的な動物だといいますが、ヒトにこんなに興味を持って近づいてくるのは想定外。

セイウチを知る、貴重な体験となりました。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jun 2017, Smeernburg, Spitsbergen, Svalbard, Norway

Reference : Birds and Mammals of Svalbard (Norwegian Polar Institute Handbook), Lecture from Agnès Brenière

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セイウチ Walrus -1 (スピッツベルゲン)

セイウチ Walrus スピッツベルゲン-1 (4)

ノルウェーのスヴァールバル諸島、スピッツベルゲンで観察したセイウチです。

北極圏に暮らすセイウチ。セイウチは太平洋種Pacificと大西洋種Atlanticの2亜種に分かれています。太平洋種はベーリング海などに暮らしその数20万ほど。スヴァールバル諸島やグリーンランド周辺に暮らす大西洋種は2~3万ほどと推定され、およそ2000頭がスヴァールバル諸島に生息すると考えられています。

その昔、ヨーロッパ各国がこの海域で「捕鯨」を行っていた頃、セイウチも狩の対象でした。皮は機械のベルトに利用され、その牙も重宝されました。そして何よりもホーリングアウトHauling-out(えさを捕る合間に、集団で過ごす氷や海岸など)しているセイウチは狙いやすい対象でした。およそ3世紀半でスヴァールバル諸島のセイウチは激減し、残り数百頭ほどになったとき、初めて「保護」の対象となったのです。1952年のことです。

セイウチはメスが成熟して子どもが産めるようになるのが10歳、オスは15歳くらいと考えられています。そして授乳にはおよそ2年以上の時間が費やされます。ゆるやかな回復の過程ですが、夏に「ホールアウト」する場所に来る個体が増えてきていることはその数の増加を示しています。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン-1 (2)

スピッツベルゲン島北部のマグダレンフィヨルド Maggdalenfjorden のGravnesetという場所は、1600年代初期から1700年代の「捕鯨時代」の人々のお墓がある場所。現在は史跡として保護のためにフェンスに囲まれたお墓とクジラの脂を炊いた釜の跡が残されています。

そしてその海岸で数十頭のセイウチがホールアウトしていました。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン-1 (5)

セイウチは繁殖期以外はオスとメス+子どもの群れが分かれてグループを作り暮らしています。スピッツベルゲン島のこの付近で見られるセイウチはほとんどがオス。

セイウチのメスは体長2.5m、体重900Kgほどですが、オスは体長3-3.5m、体重は1,500Kgほどにもなります。牙はオス・メスの両方にあります。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン-1 (3)

立派な牙のオス。オスは首回りのこぶが顕著で、首周りの皮の暑さは10センチにもなるといいます。そしてその下にsらに10センチにもなる脂肪が・・・

セイウチ Walrus 船から

ラウドフィヨルド Raudfjord 航行中に流氷の上で寝ているセイウチを発見!

セイウチ Walrus スピッツベルゲン-1 (7)

こってりと寝ています。陸上に上がり太陽を浴び血液循環がよくなってきているので肌はピンク色です。(水の中に長くいると灰色になります)

セイウチ Walrus スピッツベルゲン-1 (8)

立派な牙。剛毛のヒゲは海底で貝を探すときのセンサーになります。そして見えませんが、口の中には貝を砕く歯があります。なんでも中身だけ吸って、貝は海底に吐き出すのだそうです。

セイウチ Walrus スピッツベルゲン-1 (9)

背中には他のセイウチの牙のせい?と考えられる傷が。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jun 2017, Magdalenfjors, Raudfjord, Spitsbergen, Svalbard, Norway

Reference : Birds and Mammals of Svalbard (Norwegian Polar Institute Handbook), Lecture from Agnès Brenière

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