カテゴリー別アーカイブ: ■動物を観察した地域・国

水辺のオオアリクイ Giant anteater (パンタナール、ブラジル) 

オオアリクイ Giant Anteater (10)

ブラジル、南パンタナールのオオアリクイの観察です。オオアリクイは水分のほとんどは食物からとるそうですが、水辺にやってきました。

「草原のオオアリクイ」はこちら

オオアリクイ Giant Anteater (4)

オオアリクイを観察していたら、急にトコトコと早歩きを始めました。ガイド氏が「水場へ行く」と察し、水辺の影で待ちました。そしてシナリオ通り、やっててくれました。

オオアリクイ Giant Anteater (2)

水に口をつけます。リフレクションもあり、美しい光景です。

オオアリクイ Giant Anteater (3)

オオアリクイの舌は細長く60センチ以上にもなります。この舌には細かなトゲとベタベタした唾液に覆われていてアリなどの小さな獲物がひっつくようになっているそうです。舌がでてこないかしっかり観察していましたが、私は見ることができませんでした、残念。

オオアリクイ Giant Anteater (6)

そして、オオアリクイは全身、水の中へ。9月の日中の気温は35度にもなります。さすがにオオアリクイも暑いのでしょう。観察したのは朝の9時ごろでしたが、30度は超えていました。

オオアリクイ Giant Anteater (5)

気持ち良さそうにじっとしています。

オオアリクイ Giant Anteater (7)

後ろ足で体を掻いています・・・!!

オオアリクイ Giant Anteater (9)

水浴びを楽しんで水辺をあとにするオオアリクイ。観察していた私たちにとっても至福の時間でした。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Sep 2017, Suburb of Aquidauana, Brazil

Reference :  Mr.Ric, Mr.Joe, 世界動物大図鑑、Wikipedia( JP)

★西遊旅行のパンタナールへの旅。2018年のツアー発表しました!

ブラジル・パンタナールにジャガーを求めて
南北パンタナールに計9泊滞在 大湿原に生きる野生動物の観察・撮影に特化した企画

草原のオオアリクイ Giant anteater (パンタナール、ブラジル) 

Giant Anteater オオアリクイ (4)

パンタナールで「出会いたい動物」の上位にいる動物、オオアリクイ Giant anteater。
体長1メートルを超え、長い尾をあわせると2メートルにもなる大きな動物です。「本当に出会えるの?」と不安もありましたが、ガイド氏は「まず、出会える」と。

オオアリクイはセラードの草原や開けた森林に生息します。牧畜のために木が切られた南パンタナールの放牧地でオオアリクイと出会うことができました。
南パンタナールのファゼンダ(大農場)の中には、畜産だけでなく「エコツーリズム」や「ロッジ経営」をするファゼンダがあります。

アキダワナのファゼンダで出会ったオオアリクイの様子です。

9月、乾季の最後、乾燥しきって日中の気温は35度。早朝から野鳥観察をし、7時からオオアリクイを探して歩き始めました。
夜行性かと思っていましたが、日中にも活動しているとのこと。宿泊していたファゼンダから歩き始めて、隣の敷地にはいって間もなく、ガイド氏が茂みの中に入ってオオアリクイを確認。
オオアリクイの進む方向へ先回りして木の影で待ちました。

Giant Anteater オオアリクイ (10)

やってきました、オオアリクイです!

Giant Anteater オオアリクイ (5)

後ろに映っている白い動物は放牧されている牛たち(インド原産のコブウシでした)。オオアリクイは放牧地をゆうゆうと徘徊しています。

Giant Anteater オオアリクイ (1)

こっちを向いてくれました。喉から肩にかけて白く縁取られた黒い斑紋があります。

Giant Anteater オオアリクイ (7)

大きな前足。歩く時は爪を保護するため、前肢の甲を地面に付けて歩きます。

Giant Anteater オオアリクイ (8)

アリやシロアリを食べ、アリの巣を探して歩き回っています。
舌を高速で出し入れしてアリやシロアリを食べますが、1つの巣のアリを食べつくすのではなく複数の巣を徘徊します。このことは行動圏内のアリを食べ尽くさないようにしていると考えられるそうで、自然の摂理に感動です。

Giant Anteater オオアリクイ (2)

オオアリクイ、近くまで来てくれたのでじっくり観察することができました!

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Sep 2017, Suburb of Aquidauana, Brazil

Reference :  Mr.Ric, Wikipedia( JP,EN)

★西遊旅行のパンタナールへの旅。2018年のツアー発表しました!

ブラジル・パンタナールにジャガーを求めて
南北パンタナールに計9泊滞在 大湿原に生きる野生動物の観察・撮影に特化した企画

夏のヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear(デオサイ高原、パキスタン)

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear デオサイ高原 Deosai National Park (6)

パキスタン北部にあるデオサイ高原はヒマラヤヒグマの生息地として知られています。ヒマラヤヒグマについてはこちら(2015年10月の観察記録)

ただし、デオサイ高原に行けば見れるというものではなく、レンジャーと一緒に歩いてヒマラヤヒグマの暮らすエリアに行かなくてはなりません。また、長年ハンティングの対象であったこともあり非常に臆病ですぐに逃げていきますので、ある程度距離をおいての観察となります。

夏はデオサイ高原のベストシーズンですが、観光客が多すぎてヒマラヤヒグマたちは谷のより奥にいるため観察にはずいぶんと歩かなくてはなりません。

デオサイ高原国立公園スタッフの間で「シャイターン」と呼ばれるグループの地域へ行って見ました。「シャイターン」は「サタン=悪魔」の意味ですが、このグループを「悪魔」と呼んでいるのではなく「いたずらっこ」のような意味なのだそうです。

標高4,000mほどのキャンプから少し高度をあげ無数の小川が流れる谷へ。

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear デオサイ高原 Deosai National Park (1)

同行レンジャー氏が、「Bear!」と。三脚を立ててせいいっぱいのズームで見ると熊が2頭、親子です。お母さん熊がたって何かを見ています。

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear デオサイ高原 Deosai National Park (2)

お母さん熊が見ていた方向にいたのは雄のヒマラヤヒグマです。親子グマはこの雄を避けて小川沿いの草の中を私たちのほうへ歩いてきました。ラッキーなことに私たちは風下におり、クマに気づかれずにヒマラヤヒグマの観察としては比較的近い位置まで来ることができました。

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear デオサイ高原 Deosai National Park (3)

あ、小熊に見つかってしまいました。見られてしまいました。なんてかわいいのでしょう。

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear デオサイ高原 Deosai National Park (4)

お母さん熊が立ち上がってこちらを見ています。お母さん熊にも見られてしまいました。

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear デオサイ高原 Deosai National Park (5)

ふたたび小熊がこちらを見ています・・・

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear デオサイ高原 Deosai National Park (8)

ついに2頭で私たちを見ています。

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear デオサイ高原 Deosai National Park (7)

もう、ばっちし目が合いました。夢のようなアングルです。この後、2頭は歩いて離れていきました。

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear デオサイ高原 Deosai National Park (11)

少し離れたところに現れた親子熊。このあと、2頭は草原でいろいろ見つけながら移動していきます。

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear デオサイ高原 Deosai National Park (12)

しばらくすると、親子が岩の上に乗って別の方向を見ていました。

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear デオサイ高原 Deosai National Park (13)

なんと、別のメスの熊が現れその通過待ちでした。もう1頭のメスは完全にスルーでした。

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear デオサイ高原 Deosai National Park (14)

その後の親子は・・・小熊がお花畑で少し寝たり、遊んだり。

ヒマラヤヒグマ Himalayan Brown Bear デオサイ高原 Deosai National Park (15)

そして丘を越えて見えない場所へと行ってしまいました。大変美しい光景でした。

デオサイ国立公園(DNP)のスタッフによると2017年の個体数調査では、ヒマラヤヒグマの個体数は80頭を越えた、とのことです。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jul 2017, Deosai National Park, Pakistan

Reference : Mr.Ghulman Raza – Deosai National Park, Mr.Zahoor Salmi

オナガマーモット Long-tailed Marmot (デオサイ高原、パキスタン)

オナガマーモット デオサイ高原 Golden Marmot Long-tailed Marmot Deosai PlateauJPG (12)

夏のデオサイ高原で観察したオナガマーモット Long-tailed Marmot 。デオサイ高原はパキスタンの北部、インドとの国境付近にある平均標高4,100mの高原地帯で、1993年に国立公園に指定されました。

この数年、デオサイ高原を訪れるパキスタン人国内旅行客の数は一気に増加、国立公園当局(DNP)は道でない場所に車を走らせたり、ゴミをばらまくマナーの悪い観光客に困っていました。国立公園当局も率先してゴミ拾いをしていましたが、スタッフによると、前はシーズンは最初と最後、中間くらいにしていた清掃活動を、ほぼ「毎日」しなくてはならない、それほどのゴミが出されると嘆いていました。デオサイ高原は10月半ばには閉鎖され、11月~5月は雪に覆われます。「パキスタン人観光客の多い7~8月さえ乗り切ればもとの静寂なデオサイ高原がもどってくる」と。

観光客が多いことはキャンプ地がうるさくて大変ですが、夏のデオサイ高原は花が咲き大変美しい季節を迎えます。そして、短い夏を謳歌する動物たち・・・

オナガマーモット デオサイ高原 Golden Marmot Long-tailed Marmot Deosai PlateauJPG (1)

デオサイ高原でキャンプすると必ず出会うのがこのマーモット。デオサイ高原のマーモットは中央アジア・パミール高原で見られるマーモットと同じ、オナガマーモット Long-tailed Marmot / Golden Marmot です。

「キィキィ」というアラームコールを発し巣穴付近から立ち上がって様子をうかがっている光景を目にします。もちろん、近づきすぎた人間にもアラームコールを発しますが、彼らはマーモットを狙うキツネや猛禽類などを常に警戒しています。

このオナガマーモット、標高3,200m-5,000mほどの高地の草原や岩のある場所に巣穴を掘ってコロニーをつくり、大家族からなる集団で暮らしています。一夫一婦で大変社会性の高い動物だそうです。

オナガマーモット デオサイ高原 Golden Marmot Long-tailed Marmot Deosai PlateauJPG (13)

すぐに逃げられるように穴のそばに立っています。この巣穴は冬は冬眠に使われます。

オナガマーモット デオサイ高原 Golden Marmot Long-tailed Marmot Deosai PlateauJPG (3)

道路のすぐそばにあったコロニーで少しゆっくり観察しました。するとマーモットも警戒心を解き子どもたちが出てきます。

オナガマーモット デオサイ高原 Golden Marmot Long-tailed Marmot Deosai PlateauJPG (4)

お母さんマーモットと子どもが出てきました。マーモットの子どもは生まれてから6週間ほどを巣穴で暮らした後、外へ出てきます。

オナガマーモット デオサイ高原 Golden Marmot Long-tailed Marmot Deosai PlateauJPG (7)

いやあ、かわいい。

オナガマーモット デオサイ高原 Golden Marmot Long-tailed Marmot Deosai PlateauJPG (9)

甘えているのでしょうか。

オナガマーモット デオサイ高原 Golden Marmot Long-tailed Marmot Deosai PlateauJPG (5)

もう1匹出てきました!

オナガマーモット デオサイ高原 Golden Marmot Long-tailed Marmot Deosai PlateauJPG (10)

オナガマーモットは一度に4匹ほどの子供を生みますが、最初の夏を乗り切れるのはその半分、さらに最初の冬眠で命を落とす子供も多いのだそうです。このコロニーには複数頭の子どもがいました。

オナガマーモット デオサイ高原 Golden Marmot Long-tailed Marmot Deosai PlateauJPG (11)

デオサイ高原は10月になると雪が降り始めます。前に10月の第一週に訪れたときはマーモットたちはまだ活動していました。11月までには冬眠に入るのでしょうか、この子達が冬を越せますように!

 

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jul 2017, Deosai National Park, Pakistan

Special Thanks : The late Mr.Zahoor Salmi, Deosai National Park

蓮の上のレンカク Pheasant-tailed Jacana (パンジャーブ、パキスタン)

レンカク Pheasant-tailed Jacana パキスタン Head Baloki (2)

パキスタンにもバードウォッチャーやフォトグラファーのグループがいます。そのうちの知り合いから「レンカクが蓮の上で巣を作ってる、行こう」と誘いがあり、訪問してみました。

場所はパキスタンのラホールの南西75キロにあるヘッド・バローキー Head Baloki というナーヴィー川 Navi River の流れる村。この村は川から引いた水路や池がありそこに水鳥たちが集まっていました。

ラーヴィー川はパンジャーブ地方を流れる5つの川の1つ。もともとこのパンジャーブと言う言葉もペルシャ語で ”Panj -ab 5つの水 “をさし、インダス川とその4本の支流が育む豊かな土地を指します。しかし、これらの川も1947年のインド・パキスタンの分離独立により川の水利権をめぐり紛争の原因となりました。ヒマーチャル・プラデーシュに水源を発するこのラーヴィー川も例外ではありません。

レンカク Pheasant-tailed Jacana パキスタン Head Baloki (9)

夏羽のレンカク(Pheasant-tailed Jacana) です。尾羽が長くなり、 頭とのど、翼が白く、体の羽毛は黒っぽい茶色です。そして首の後ろが黒い縁取りのある金色になります。

レンカク Pheasant-tailed Jacana パキスタン Head Baloki (10)

長い足の指とツメで、体重を分散して蓮の葉の上を歩きます。

レンカク Pheasant-tailed Jacana パキスタン Head Baloki (4)

雛をつれたレンカクです。ここに連れてきてくれた友人は「蓮の葉の上で巣をつくってる」といっていましたが、孵化したようです。そしてヒナのしっかりした足。レンカクの雛は、その水の上と言う厳しい環境から、孵化したらすぐに動けるのだそうです。

レンカク Pheasant-tailed Jacana パキスタン Head Baloki (6)

レンカクはオスが子育てをする”イクメン鳥”だそうで、これはお父さんなんですね。

レンカク Pheasant-tailed Jacana パキスタン Head Baloki (8)

お父さん、近づいてきたインドアカガシラサギに声を発しています。

レンカク Pheasant-tailed Jacana パキスタン Head Baloki (11)

こちらは2羽のレンカクが羽を広げています。レンカクは求愛ディスプレイが見られない鳥と聞いていますが、何のディスプレイだったのでしょう・・・

レンカク Pheasant-tailed Jacana パキスタン Head Baloki (12)

早朝のパンジャーブ、蓮の池で見た美しいレンカクたちでした!

 

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Aug 2017, Head Baloki, Punjab, Pakistan

Reference : Zahoor Salmi(Photographer)

ハニファル湾でマンタと泳ぐ(2) バア環礁、モルディブ

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (11)

8月のモルディブ、バア環礁のハニファル湾に集まったマンタ。プランクトンがいっぱいで透明度はよくありませんが、条件がそろうとマンタが群れでやっています。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (2)

この日はすでにマンタが集まっているとの情報でハニファル湾へ。既にボートが3艘来ておりマンタの位置も確認しやすく、いざ海へ。人々が集まっている下にマンタの群れが。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (3)

どんどん近づいてきます。単独でいるマンタはプランクトンの多いこのハニファル湾にでは大きな口を開けてラインになって舞います。サイクロン・フィーディングと呼ばれる行動です。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (4)

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (5)

シュノーケリングをしている人たちにおかまいなく突っ込んできます。このハニファル湾はユネスコの保護区で規則があり、マンタに触らない、マンタの群れの中で潜水しないことの注意を受けます。が、マンタが突っ込んでくるので、触れはしなくとも、触れてしまったらどうしよう・・・の距離です。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (7)

マンタたちがくるくる舞っています。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (8)

透明度が悪いのが残念ですが、白いお腹の部分がはためいて本当にキレイです。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (9)

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (12)

至近距離で舞ってくれました!

ハニファル湾でマンタと泳ぐ Hanifaru Bay Manta Ray (1)

お客様たちもマンタを観察中。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ Hanifaru Bay Manta Ray (2)

マンタにアプローチ。

ハニファル湾でマンタと泳ぐ モルジブ バア環礁 Manta Ray - Hanifaru Bay (13)

私たちのガイド氏、マンタの群れと泳ぐ・・・

3回目のシュノーケリングにしてようやく良いコンディションでマンタと泳ぐことができました。尚、保護区の規則のためアンカーを下ろして停泊している船は、シュノーケリングをしている人を船を動かして迎えに行くことは原則できません。なので常に船の位置を確認し、自分が泳いで戻れる距離を確認、夢中でマンタを追いかけて船から遠くへ来てしまわないように注意です。自信のない人は必ずライフジャケット着用です!

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Aug 2017, Hanifaru Bay, Baa atoll, Maldives

Special Thanks to Mr.Ahmad Shain

★★ハニファル湾でマンタと出会うツアー 2018 10名様限定★★

モルディブ ハニファルベイでマンタと泳ぐ
8月・9月限定!ユネスコ保護海域ハニファルベイでマンタの大群とシュノーケル

ハニファル湾でマンタと泳ぐ(1) バア環礁、モルディブ

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (9)

モルディブのバア環礁にあるハニファル湾は夏の時期にマンタが集まることで知られ、ユネスコの保護区にも指定されています。

ハニファル湾へはローカル島のダラヴァンドゥ島や付近のリゾートから船が出ており、この保護区でのシュノーケリングが許される時間は45分。うまくマンタが集まっている時に海に入らないと、ちょうどたくさん集まってきたころに「時間終了」になってしまうことも。とはいっても、色んなコンディションがあり毎度そんなにうまくいくわけではありません。

その日の海のコンディションによりますが、まったく集まらない日も稀にあったり、50~100頭が乱舞している日もあります。さらにはジンベイザメまで登場する日も。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (2)

ハニファル湾ではシュノーケリングのみが認められていますが、付近のポイントでのダイビング中にもマンタと出会うことがあります。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (5)

マンタを追いかけるダイバー

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (1)

小魚の群れ・・・この季節のハニファル湾付近の海は大量のプランクトンで非常に透明度が悪いです。「モルディブの海」と聞いて想像してくるのとはだいぶ違います。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (4)

ここはユネスコ保護区のハニファル湾です。たくさんのシュノケラーがマンタを追いかけていました。マンタはおかまいなし、たくさんのフィンの下で舞っていました。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (3)

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (6)

「くるくるマンタ」、サイクロン・フィーディングと呼ばれる行動です。普段は単独で行動しているマンタはプランクトンがふんだんにあると集まり、ラインになって大きな口を開けてくるくると舞います。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (8)

マンタの群れがどんどんやっています。同じ場所を何度も行き来してくれるので、泳いで追いかけなくても向こうからやってきます。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (7)

ただ、プランクトンで透明度が悪いので突然現れるのにちょっと驚きます。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (11)

この日は少し風がありましたがせっかく晴れていたのでドローンも飛ばしてみました。上から見たマンタ。

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (12)

マンタとお魚の群れ

モルジブ ハニファル湾 マンタ Hanifaru Bay Manta Ray (13)

この日はラッキーなことに、ユネスコ保護区のハニファル湾以外でもマンタと遭遇。前日にマンタに会えなかったので、その分一生懸命泳ぎました。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Aug 2017, Hanifaru Bay, Baa atoll, Maldives

Special Thanks to Mr.Ahmad Shain

★★ハニファル湾でマンタと出会うツアー 2018 10名様限定★★

モルディブ ハニファルベイでマンタと泳ぐ
8月・9月限定!ユネスコ保護海域ハニファルベイでマンタの大群とシュノーケル

番外編「働く動物」キャンディのペラヘラ祭り「電飾ゾウさん」舎利容器を担ぐNadungamuwe Raja (スリランカ)

キャンディ ペラヘラ祭 アジアゾウ Kandy Perahera Festival (5)

番外編「働く動物」は、スリランカで夏に行われる「ペラヘラ祭り」のアジアゾウです。ペラヘラ祭りはスリランカの各地で行われますがその中でも古都キャンディのペラヘラ祭は「アジア三大祭」のひとつといわれる壮大なもの。約3時間にわたって踊り手・電飾ゾウさんのパレードが行われます。

ハイライトは「仏歯」を納めている黄金の仏塔の形をした舎利容器(仏歯はパレードには出されず寺院に置かれ、パレードは容器だけだそうです)がゾウの背に乗って登場します。

2017年のペラヘラ祭りは7月29日~8月8日にかけて行われ、そのうちの前半はクンバル・ペラヘラ、後半はランドリ・ペラヘラと呼ばれこの後半のランドリ・ペラヘラがより盛大なパレードとなります。

ランドリ・ペラヘラの様子です・・・パレードは8時に寺院を出発すると連絡を受けましたが、場所取りのために6時30分にはスタンバイを・・・と。雨が心配される空模様の中、大勢のスリランカ人と観光客がパレードの行われる道路沿いを埋め尽くしていました。最初は太鼓の音楽、炎の舞などのパフォーマンスが続き、踊り手とともに電飾ゾウさんが登場します。

キャンディ ペラヘラ祭 アジアゾウ Kandy Perahera Festival (1)

この伝統舞踊の衣装の美しさ!

キャンディ ペラヘラ祭 アジアゾウ Kandy Perahera Festival (4)

キャンディ ペラヘラ祭 アジアゾウ Kandy Perahera Festival (6)

キャンディ ペラヘラ祭り アジアゾウ (3)

仏歯が登場する前の踊り手たちは上手でパレードが盛り上がります。踊り手たちが立ち去ると「舎利容器 Golden Pagoda」を乗せたゾウの登場です。そばにいたスリランカ人家族が、「立って」と外国人観光客にいい、舎利容器に手をあわせていました。

キャンディ ペラヘラ祭 アジアゾウ Kandy Perahera Festival (7)

このゾウの背中に乗って光っているのが舎利容器。

キャンディ ペラヘラ祭り アジアゾウ (1)

この舎利容器Golden Pagoda を担ぐゾウさんは巨大な牙(Tusker)を持つ特別なオスのアジアゾウでなくてはなりません。このゾウは ナドゥンガムウェ・ラジャ Nadungamuwe Rajaというオスで、1953年生まれ、仏歯寺に使えるナドゥンガムウェ村の施設にいるゾウです。

キャンディ ペラヘラ祭り アジアゾウ (2)

ナドゥンガムウェ・ラジャ、本当に立派な牙 (Tusker)です。ペラヘラ祭で登場するゾウさんはすべて仏歯寺と仏歯寺の管理下にある寺院、施設のゾウさんたちだそうです。

このメインイベントである舎利容器が通過後も、まだパレードは続きます。メインのパレードでは熟練の踊り手や落ち着いたゾウさんたちが出てきていましたが、この後のパレードでは「見習い中」の子どものゾウのパレード、学生の踊り手たちなど、かわいらしい光景が。

キャンディ ペラヘラ祭り アジアゾウ (4)

こんなに長く立派な牙のゾウも登場。

キャンディ ペラヘラ祭 アジアゾウ Kandy Perahera Festival (3)

青く光る電飾ゾウさんも。この日のパレードは夜11時をまわって終了でした。お疲れ様です!

Photo & Text :Mariko SAWADA

Observation : Aug 2017, Kandy – Perahera Festival, Sri Lanka

 

セイロンガマグチヨタカ (2) Sri Lanka Frogmouth (シンハラジャ、スリランカ)

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth シンハラジャ sinharaja (12)

雨のスリランカ、シンハラジャの森のセイロンガマグチヨタカの観察です。8月初め、ぽたぽたと雨が降る中、熱帯雨林を歩きセイロンガマグチヨタカを探しました。

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth シンハラジャ sinharaja (4)

ヒルよけソックスを着用し森の中へ。バードスポッターの努力の末、ペアのセイロンガマグチヨタカを見つけることができました。オスとメスがそれぞれ違う木の枝にいました。

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth シンハラジャ sinharaja (7)

セイロンガマグチヨタカのオスです。メスに比べて暗い色をしています。

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth シンハラジャ sinharaja (5)

正面から見ると、本当に「かえる」のような口をしています。

セイロンガマグチヨタカは発見当時、スリランカの固有種と考えられていたため Sri Lanka Frogmouth と国名が名前につきましたが、その後南インドの西ガーツ山脈で見つかり、「固有種」ではなくなりました。

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth シンハラジャ sinharaja (6)

顔が180度回転。

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth シンハラジャ sinharaja (14)

こちらはメスです。夜行性で日中はお気に入りの止まり木にいます。比較的低い枝にいるので観察しやすいのです。夜明けと日没時に鳴くそうです。

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth シンハラジャ sinharaja (11)

翼を広げてくれました。

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth シンハラジャ sinharaja (10)

尾羽を広げてます。

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth シンハラジャ sinharaja (13)

これまでの観察で、セイロンガマグチヨタカは顔を上げて上を見ていることが多いな、と感じていました。資料をによると、止まり木で危険を感じたときに、枝の一部に見えるように頭を上げてじっとし、すぐに飛んだりはしないのだそうです。脅威を感じるときのディスプレイでは口を開けるそうです。

セイロンガマグチヨタカ Sri Lanka Frogmouth シンハラジャ sinharaja (9)

逃げないので意外ときにしていないのかと勘違いしていました。怖かったのですね。雨季のシンハラジャ、やはりヒルがたくさんいます。私たちもちょっと怖かったです。

Photo & Text :Mariko SAWADA

Observation : Aug 2017, Near Sinharaja Forest Reserve, Sri Lanka

Reference : Birds of Sri Lanka (Helm Field Guide), Wikipedia(EN)

Special Thanks to Mr.Tilak, Mr.Anuradha

ホッキョクグマの夏-5 クジラの死肉を見つけたホッキョクグマ(スピッツベルゲン)

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (11)

スピッツベルゲン島北部でのホッキョクグマの観察です。お腹がすいた1頭のホッキョクグマを追いかけてゾディアックを走らせました。

ホッキョクグマ Polar Bear スピッツベルゲン 夏 (15)

海岸を歩くホッキョクグマ。鼻の先をあげてある方向に歩いています。ガイド氏によるとホッキョクグマは20キロ先の獲物のにおいを感じることができるといいます。(この数字には諸説あり)この先に何があるのでしょうか・・・。鼻を上げてにおいを嗅ぎ、舌を出して風を感じ、行く方向を決めるのだそうです。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (1)

ホッキョクグマがなになにやら白いものにのって舐めています。私たちも初めは「雪」だと思ったのですが、良く見ると「クジラ」の死体でした。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (2)

死んだクジラの全体です・・・マッコウクジラ (Sperm Whale) の形をしています。この海域はマッコウクジラは観察されないので、どこかの海で死んだマッコウクジラが潮で流され、このスピッツベルゲン北部のフィヨルドの奥に流れ着き、冬の間氷と雪に閉ざされていたものが、夏になり現れたと想像されます。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (6)

ホッキョクグマは何でも食べます。新鮮なアザラシの肉がベストでしょうが、夏の間は氷がないのでアザラシ・ハンティングができないため、死肉も大切な食料です。何もないときは、鳥の卵や苔、わかめなんかも食べる姿が見られます。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (7)

12センチはあるという大きなツメでクジラの脂をめくっています。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (8)

足の裏はクジラの脂でねちゃねちゃです。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (4)

大きな舌でクジラの脂肪をなめます。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (10)

脂肪に噛み付くホッキョクグマ。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (13)

観察に夢中。このホッキョクグマはこのクジラの死肉を見つけた最初のホッキョクグマでした。ガイド氏によると数日暖かい日が続くとこの死肉の匂いが広まり、数頭~10頭以上のホッキョクグマが集まってくるだろうと。ホッキョクグマは社交的な動物で、大きな獲物は親子や兄弟でなくてもシェアすることができます。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (12)

この「クジラの死肉」の発見は一週間ほどですべてのクルーズ船に知れ渡り、何艘ものクルーズ船とゾディアックがこの光景を取り囲み、観察することになります。

ホッキョクグマ Polar Bear クジラの死肉 スピッツベルゲン (14)

ひとしきりクジラの死肉を楽しんだホッキョクグマ、海岸から山のほうへいってしまいました。私たちも大満足、氷河ゾディアッククルーズを楽しみながら、船へと戻りました。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jun 2017, Virgohamna, Smeernburgfjorden, Spitsbergen, Svalbard, Norway

Reference : Birds and Mammals of Svalbard (Norwegian Polar Institute Handbook), Lecture from Samuel Blanc

Special Thanks to Samuel Blanc, Agnès Brenière and team of Polaris Ⅰ

★★なんと船は全員一人部屋★2019年6月16日発★11名様限定のチャータークルーズ★★

初夏のスピッツベルゲン★カメラマンさんにオススメ企画。たっぷり観察&撮影。
北極圏の野生動物・野鳥の観察・撮影をチャーター船で楽しむ10泊11日の究極のワイルドライフクルーズ