カテゴリー別アーカイブ: ■動物を観察した地域・国

ガラパゴス諸島-1 バルトラ島から始まる船旅

ガラパゴス諸島船の旅 バルトラ島 (13)

4月20日~5月5日に訪れた、14泊15日のガラパゴス諸島の船旅日記&観察記録です。エクアドル本土から1000キロの洋上にあるガラパゴス諸島へは首都のキトからグアヤキル経由の国内線で空港のあるバルトラ島へ飛びます。

ガラパゴス諸島船の旅 機内からダフネ島 (3)

到着前の機内から見えた、大ダフネ島 Daphne Major です。上陸して訪問する島ではありませんが、グラント夫妻のフィンチの嘴の進化の研究で有名な島です。

ガラパゴス諸島船の旅 機内からノースセイモア島 (4)

そしてノースセイモア島 North Seymour Island。この平らな小さな島はアメリカグンカンドリ、オオグンカンドリ、アオアシカツオドリ、アカメカモメが繁殖する島。訪問が楽しみです。

ガラパゴス諸島船の旅 バルトラ島 (1)

バルトラ島に到着です。標高2,850mのキトから到着すると暑くて湿度が高くてびっくりします。歩いてターミナルへ行き入島管理カードを提出、保護と維持費に使われる入島税100ドルを支払います。そして15日間お世話になるガイドのマヤの出迎えを受けました。

ガラパゴス諸島船の旅 バルトラ島 (2)

空港と港を往復するシャトルバスで港へ。ここからディンギーで船へ。私たちが乗船するのはAngelito号。総勢16名で貸し切りです。

ガラパゴス諸島船の旅 バルトラ島 Lava Heron ガラパゴス溶岩ササゴイ(5)

バルトラ島の海岸で待っている間にも、さっそくガラパゴスらしい生き物の姿が!ガラパゴスササゴイ Lava Heronです。ガラパゴスの固有種でその名のLava(溶岩)通り、溶岩色をしています。

ガラパゴス諸島船の旅 バルトラ島 (6)

そしてガラパゴス固有種のウミイグアナ Marine Iguanaとガラパゴスベニイワガニ Sally lightfoot crab。

ガラパゴス諸島船の旅 バルトラ島 (8)

ボートで休憩しているガラパゴスアシカ Galapagos Sea Lionとその周りのクロアジサシBrown Noddy。

ガラパゴス諸島船の旅 バルトラ島 (9)

乗船して部屋の中の荷物を整えブリーフィング。午後のプログラムの説明です。チャーターなので観察時間もたっぷりとれるとのこと、楽しみです。

ガラパゴス諸島船の旅 バルトラ島 アメリカグンカンドリ Magnificent Frigatebird (11)

船が動き始めるとさっそくグンカンドリたちが付きました。

ガラパゴス諸島船の旅 バルトラ島  アメリカグンカンドリ 雌 agnificent Frigatebird(10)

目の周りが青いふちどりなのでアメリカグンカンドリ Magnificent Frigatebird の雌です。

ガラパゴス諸島船の旅 バルトラ島 グンカンドリ(12)

ガラパゴス諸島には2種のグンカンドリがいますが雄の見分けは大変です。こちらは背中が紫がかっているのでアメリカグンカンドリ Magnificent Frigatebirdでしょうか、移動中の船旅も忙しくなりそうです。

Photo & Text  :Mariko SAWADA   *空撮写真提供:Takayo KOYANAGI 様

Observation : April 2019, Bartolome Island, Galapagos Islands, Ecuador

Reference : Angelito Ⅱ & Maja Homberger,  Tomo Akiyama 秋山知伸

サハラ砂漠のフェネック Fennec(チャド)

フェネック Fennec チャド Tchad (2)

ハルマッタンの熱い風が吹くチャド。かつては川が流れていたというバハル・エル・ガゼル Bahr el Ghazalの北にある砂漠でフェネック(アラビア語でFoxの意味)のかわいい姿を見ることができました。

フェネック Fennec チャド Tchad (7)

フェネックはサハラ砂漠で見られる犬科最少の動物。キツネ属に属し、フェネックギツネともよばれ、実際にその姿も耳の大きな小型キツネ。
体長は40Cmほどですが、耳は15Cm。その大きな耳は放熱の役割をするうえ、強力な聴力で獲物の動きを察することができるそうです。毛皮は強い日差しをさえぎって体を守り、熱い砂の上を歩けるように足の裏も毛で覆われ、毛の色は砂漠と同じ保護色。さらには熱さに対応した腎機能も備え、乾燥と灼熱のサハラで暮らすことに見事に適応した動物です。

フェネック Fennec チャド Tchad (4)

「砂色」の毛皮をまとったフェネック、当然見つけるのは楽ではなく、砂漠の移動中に見かけたときは、いつも走って逃げる“うしろ姿”。今回は偶然にもキャンプ地のそばに巣穴があり、近くで観察することができました。

フェネック Fennec チャド Tchad (3)

夜行性で砂に巣穴を掘ってくらします。夜間に、虫や小動物を捕食するため、朝、夕方に巣穴付近で活動する姿をみかけました。この巣穴、入り口は小さいですが細長く、奥は10mほど続いているとのこと。

フェネック Fennec チャド Tchad (6)

日本でもペットとして飼育されているフェネック。調べていて、そのペットとして愛くるしい姿の写真や、かわいくてたまらないという飼い主の方のコメントもたくさん拝見しました。でも、サハラの大自然の中で見る、フェネックのたくましさ、美しさも格別です!

チャド Tchad バハル・エル・ガゼル Bahr el Ghazal (2)

フェネックの巣のあった砂漠の近くでのキャンプ。4月のチャドは、それはそれは猛暑。本当に夜が待ち遠しいものです。

チャド Tchad バハル・エル・ガゼル Bahr el Ghazal (1)

翌朝、再びフェネックと出会えないか巣の近くへ行ってみましたが、出会えませんでした。そしてチャドの首都ンジャメナを目指します。途中出会った、リビアからサハラを越えてきた人々のトラック。ここでは人もたくましい!

※この記事は2011年6月のブログ「African Dream」の記事をリニューアルしたものです。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : April 2011, Bahr el Ghazal , Tchad

Special thanks to Tambola, Ousmane & Togoi – SVS

天売島・赤岩展望台のケイマフリ

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (8)

ずっと行きたかった天売島へ、ついに行く機会がやってきました。天売島で繁殖しているケイマフリ、ウトウは海外ではなかなか見ることができません。

さっそくウトウの大繁殖地でありケイマフリも観察できる赤岩の展望台へ。赤岩は天売島最西端の海から突き出た高さ48mの岩。その周辺の断崖が赤岩の展望台と呼ばれ、ウトウの繁殖地に観察用の歩道と観察テラスが設置されています。

天売島 赤岩展望台

観察用の歩道とウトウの巣穴。巣穴は直径20センチほどです。天売島のウトウは暗くならないと巣に戻って来ませんが海に面した断崖ではケイマフリを観察することができます。

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (2)

赤岩をバックにケイマフリが海から戻ってきました。ケイマフリは赤岩の展望台の断崖にある岩の隙間や穴に巣を作り繁殖してます。この赤岩の展望台からは海と巣を行き来するケイマフリを、岩の上でラブラブのケイマフリを観察できるのです。

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (10)

海から戻ってきたケイマフリ、巣の近くに降り立ちます。

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (7)

そして相方がやってきて求愛のなんとも愛らしい光景がスタート。

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (6)

ケイマフリ夫婦。

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (9)

何を話しているのか、ケイマフリ夫婦。

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (5)

求愛の歌が響きます。

天売島 ケイマフリ Spectacled Guillemot Teuri Island (3)

ケイマフリの美しさに時間を忘れる、ケイマフリ @赤岩の展望台、でした。

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2018, Teuri Island, Hokkaido, Japan

Special Thanks to Naturelive 寺沢孝毅氏、今堀 魁人氏

 

天売島のケイマフリ 朝のケイマフリ号より

天売島 ケイマフリ 朝のケイマフリ号 Spectacled Guillemot (7)

天売島2日目の朝、天売島在住の自然写真家・寺沢孝毅さんの操船するケイマフリ号で朝の海へ。初めて明るい時にケイマフリを見ました。

ケイマフリの英語名はSpectacled GuillemotでSpectacledは「眼鏡をかけた」の意味。目の周りのアイリングが「眼鏡」なんですね。ここで観察したケイマフリはみんなしっかりとアイリングがありますが、千島列島で観察したケイマフリは個体によっては「ウミバト?」くらい目の周りがぼんやりしている個体もいました。成長過程のものでしょうか。

天売島 ケイマフリ 朝のケイマフリ号 Spectacled Guillemot (8)

海岸のケイマフリたち。

天売島 ケイマフリ 朝のケイマフリ号 Spectacled Guillemot (4)

ウトウと一緒に浮かぶケイマフリ。

天売島 ケイマフリ 朝のケイマフリ号 Spectacled Guillemot (3)

飛び立つケイマフリ。

天売島 ヒメウ Pelagic cormorant

美しい色のをしたヒメウ Pelagic Cormorantの姿。

天売島 ケイマフリ 朝のケイマフリ号 Spectacled Guillemot (5)

飛び立つケイマフリ。

天売島 ケイマフリ 朝のケイマフリ号 Spectacled Guillemot (11)

ケイマフリ号でたっぷり見せてもらった、美しい光とも背景の中のケイマフリ達です。

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2018, Teuri Island, Hokkaido

Special Thanks to Naturelive 寺沢孝毅氏 & ケイマフリ号

★★海鳥の繁殖の季節の天売島を訪問する限定ツアー★★

花の礼文島と海鳥の聖域・天売島 初夏の道北風物詩 天売島のケイマフリ、ウトウの帰巣風景

天売島のウトウ 夕方のケイマフリ号より

ウトウ 天売島ケイマフリ号Rhinoceros Auklet (2)

天売島の自然写真家・寺沢孝毅さんの操船するケイマフリ号で夕日の天売の海へ。6月のこの時期には巣にいる雛に魚を運ぶウトウ Rhinoceros Auklet の姿が見られます。夕方は巣に帰る時間。海にはくちばしにたくさんの魚をくわえたウトウの姿が。

ウトウ 天売島ケイマフリ号Rhinoceros Auklet (1)

ウトウの英語名はRhinoceros Aukletで、Rhinocerosはサイのこと。上くちばしのつけ根にできる突起がサイのツノのようなのです。

ウトウ 天売島ケイマフリ号Rhinoceros Auklet (4)

巣にいる雛のために魚をいっぱいくわえたウトウ。

ウトウ 天売島ケイマフリ号Rhinoceros Auklet (5)

海に沈む天売の夕日とウトウのシルエット。

ウトウ 天売島ケイマフリ号Rhinoceros Auklet (6)

最後の光を惜しみながら港へと戻りました。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2018, Teuri Island, Hokkaido

Special Thanks to Naturelive 写真家・寺沢孝毅氏 & ケイマフリ号

ウトウ Rhinoceros Auklet の帰巣・天売島

ウトウ  Rhinoceros auklet 天売島 (3)

天売島と言えば、世界最大のウトウの繁殖地。英名はRhinoceros Aukletで、その名の通り、夏羽では上のくちばしのつけ根に「サイの角」のような突起ができるウミスズメの仲間です。

日没後の天売島でウトウの子育て期にみられる帰巣風景は圧巻です。イカナゴなどの魚をくわえたウトウがものすごいスピードで巣の近くに着陸。ぶつかるのが怖いくらいの勢いです。

宿で早めの夕食(しかもこの季節は新鮮なウニ!)をいただき、ガイドの案内で赤岩の展望台駐車場へ。道の上にもウトウがいることがあるので事故がないように現地ガイドのツアーに参加するのがマナーです。車道のガードレールに観察用のライトを取り付けて、三脚を立てて撮影準備完了。

ウトウ  Rhinoceros auklet 天売島 (5)

着陸前の羽音とバタバタという移動の音、さらには魚を捕れなかったウトウが魚を持って帰ってきたウトウを追いかけるバトルの音、そして「グエッ」という襲われた時の鳴き声。魚を捕れなかった親鳥は「奪う」ことに必死。魚をくわえた親鳥は着陸してからも必死で自分の巣穴を目指します。

ウトウ  Rhinoceros auklet 天売島 (10)

魚をくわえたウトウ。追いかけられて奪われないよう、急いで巣穴に入っていきます。

ウトウ  Rhinoceros auklet 天売島 (11)

魚をくわえたウトウめがけて追いかけてきたウトウ。私の足元通過中。

ウトウ  Rhinoceros auklet 天売島 (6)

観察していた目の前の巣穴にはウトウのつがいが現れました。ラブラブです。

ウトウ  Rhinoceros auklet 天売島 (7)

帰巣風景+お魚くわえたウトウ+ラブラブつがいが観察できた、大満足の夜の赤岩展望台でした。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2018, Teuri Island, Hokkaido, Japan

Special Thanks to Naturelive 写真家・寺沢孝毅氏

 

天売島のケイマフリ 夕方のケイマフリ号より

ケイマフリ 天売島 夕方のケイマフリ号 (6)

世界でも稀な海鳥、ケイマフリとウトウが営巣する島、天売島。北海道の羽幌からフェリーでおよそ1時間30分で到着するオホーツク海の離島です。海鳥たちは4月から7月にかけて繁殖のためにこの島にやってきますが、私たちが訪問しやすいのは海況が落ち着いてくる6月ごろから。このころには繁殖のピークを迎え、子育てに忙しい海鳥の様子を観察できます。

天売島に到着したその日、「今日は夕日が期待できる」とのことで、天売島在住自然写真家・寺沢孝毅氏の操船するケイマフリ号で海へ出ることになりました。

天売島 夕方のケイマフリ号 (2)

海岸には日没前に羽を乾かす鵜の姿。

天売島 夕方のケイマフリ号 (1)

ゴマフアザラシ in the sunset!

ケイマフリ 天売島 夕方のケイマフリ号 (4)

お魚を捕まえたケイマフリです。イカナゴでしょうか。「ケイマフリ」という名前はアイヌ語名のケマフレ(足が赤い)に由来し、本当に真っ赤な足をしています。英語名の「Spectacled Guillemot”は「眼鏡をかけた」という意味で、目の周りに白い模様があります。いずれも、夕方の光では特徴が分かりにくいですね。

ケイマフリ 天売島 夕方のケイマフリ号 (7)

日没時刻となり、暗くなり始めシャッタースピードが心配になるころ、お魚をくわえたケイマフリがどんどん現れました。

天売島 夕方のケイマフリ号 (8)

天売の海に沈む太陽。海鳥と天売の太陽、この光景を見せていただき大感謝です!

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : Jun 2018, Teuri Island, Hokkaido

Special Thanks to Naturelive 写真家・寺沢孝毅氏 & ケイマフリ号

メードヌイ島のツノメドリ(コマンドルスキー諸島、ロシア)

ツノメドリ Horned Puffin メイドニー島 Medny Island コマンドルスキー諸島 コマンダー諸島 Commander Islands (10)

極東ロシア、コマンドルスキー諸島(コマンダー諸島)のメードヌイ島で観察したツノメドリ Horned Puffinです。1970年には人が住まなくなったメードヌイ島。かつては集落があったプレオブラジェンスコエの海岸の岩場にはツノメドリの営巣地が。海岸から見上げて観察できる距離でした。

ツノメドリ Horned Puffin メイドニー島 Medny Island コマンドルスキー諸島 コマンダー諸島 Commander Islands (5)

あいにくの小雨、というか霧雨。魚をくわえた親鳥が巣へ向かいます。訪れたのは9月の第一週。

ツノメドリ Horned Puffin メイドニー島 Medny Island コマンドルスキー諸島 コマンダー諸島 Commander Islands (4)

まだ子育て奮闘中のツノメドリです。

ツノメドリ Horned Puffin メイドニー島 Medny Island コマンドルスキー諸島 コマンダー諸島 Commander Islands (2)

観察していた場所はプレオブラジェンスコエの湾をぐるっとまわって巣に戻るツノメドリがばっちり見える場所でした。

ツノメドリ Horned Puffin メイドニー島 Medny Island コマンドルスキー諸島 コマンダー諸島 Commander Islands (7)

霧雨の中、レンズをふきふきしながらツノメドリを追いました。

ツノメドリ Horned Puffin メイドニー島 Medny Island コマンドルスキー諸島 コマンダー諸島 Commander Islands (8)

正面から飛んでくるツノメドリ。

ツノメドリ Horned Puffin メイドニー島 Medny Island コマンドルスキー諸島 コマンダー諸島 Commander Islands (9)

まもなく着地。

ツノメドリ Horned Puffin メイドニー島 Medny Island コマンドルスキー諸島 コマンダー諸島 Commander Islands (12)

岩の隙間の巣へ。

ツノメドリ Horned Puffin メイドニー島 Medny Island コマンドルスキー諸島 コマンダー諸島 Commander Islands (11)

この時期でもラブラブのツノメドリ夫婦です。

 

Photo & Text :Mariko SAWADA

Observation : Sep2018, Preobrazhenskoye, Medny Island, Commander Islands -Russian Far East

Reference : “Birds of East Asia” Special Thanks to MV Afina, Nik Pavlov

 

メードヌイ島のチシマシギ Rock Sandpiper(コマンドルスキー諸島、ロシア)

チシマシギ Rock Sandpiper メイドニー島 コマンダルスキー諸島 プレオブラジェンスコエ Medny Island Commander Islands Preobrazhenskoye (7)

極東ロシアのコマンドルスキー諸島(コマンダー諸島)、メードヌイ島で観察したチシマシギです。島では到着前から無数のフルマカモメ、ミツユビカモメ、そして上陸するとミソサザイが、海岸にはツノメドリ、チシマウガラスが観察されました。

メイドニー島 コマンダルスキー諸島 プレオブラジェンスコエ Medny Island Commander Islands Preobrazhenskoye (2)

メードヌイ島はコマンダー諸島を構成する2つの島のひとつでその名は「銅」を意味します。上陸したプレオブラジェンスコエの海岸には銅の成分を含む石が見られます。

メイドニー島 コマンダルスキー諸島 プレオブラジェンスコエ Medny Island Commander Islands Preobrazhenskoye (3)

メードヌイ島にあった一番大きな集落がプレオブラジェンスコエ Preobrazhenskoye。19世紀末に無人だったこの島に、アリューシャン列島から来たアウレト人が暮らし捕鯨やオットセイ漁をしていましたが人口が減り、1960年代後半に村は無人となり、1970年からメードヌイ島に暮らす人はいなくなりました。2001年までは国境警備のポストが置かれていたそうですが、それもなくなり今は完全な「無人の島」。定期的に研究者が訪問する「保護区」となりました。

メイドニー島 コマンダルスキー諸島 プレオブラジェンスコエ Medny Island Commander Islands Preobrazhenskoye (4)

島に近づくと、フルマカモメ Northern Fulmarの群れが迎えてくれます。

メイドニー島 コマンダルスキー諸島 プレオブラジェンスコエ Medny Island Commander Islands Preobrazhenskoye (5)

海岸の岩場にはツノメドリが営巣しているのが確認できます。

チシマシギ Rock Sandpiper メイドニー島 コマンダルスキー諸島 プレオブラジェンスコエ Medny Island Commander Islands Preobrazhenskoye (6)

ゾディアックボートでウェットランディングした海岸にいたチシマシギ Rock Sandpiper。

ミソサザイ Eurasian Wren Pacific Wren メイドニー島 コマンダルスキー諸島 プレオブラジェンスコエ Medny Island Commander Islands Preobrazhenskoye (1)

海岸そばにいたミソサザイ Eurasian Wren。

ミソサザイ Eurasian Wren Pacific Wren メイドニー島 コマンダルスキー諸島 プレオブラジェンスコエ Medny Island Commander Islands Preobrazhenskoye (9)

一緒にいた外国のバードウォッチャーはEurasian WrenなのかPacific Wrenなのかと議論していました。

ツノメドリ Horned Puffin メイドニー島 コマンダルスキー諸島 プレオブラジェンスコエ Medny Island Commander Islands Preobrazhenskoye (11)

そして少し海岸を歩くと見上げたところにツノメドリ Horned Puffin の営巣地が。

ツノメドリ Horned Puffin メイドニー島 コマンダルスキー諸島 プレオブラジェンスコエ Medny Island Commander Islands Preobrazhenskoye (10)

ツノメドリがプレブラジェンスコエの湾をぐるっと回って巣に着陸する様子が観察されました。

 

Photo & Text :Mariko SAWADA

Observation : May2017, Sep2018, Preobrazhenskoye, Medny Island, Commander Islands -Russian Far East

Reference : “Birds of East Asia”  Special Thanks to MV Afina, Nik Pavlov

 

メードヌイ島のキタオットセイ Northern fur seal(コマンドルスキー諸島、ロシア)

キタオットセイ Northern fur seal (7) コマンダー諸島 コマンドルスキー諸島 メ-ドヌイ島 Commander Island Medny Island

コマンドルスキー諸島(コマンダー諸島)のメードヌイ島にあるキタオットセイ南東繁殖地(South-East Rookery)のレポートです。この繁殖地はメードヌイ島の南東にありベーリング海側から太平洋側までの岬でキタオットセイが繁殖しています。

キタオットセイ Northern fur seal (1) コマンダー諸島 コマンドルスキー諸島 メ-ドヌイ島 Commander Island Medny Island

メードヌイ島のキタオットセイ南東繁殖地の海岸と研究者の施設。海岸から建物へは底が抜けた恐ろしい階段が付いていました。

キタオットセイ Northern fur seal (3) コマンダー諸島 コマンドルスキー諸島 メ-ドヌイ島 Commander Island Medny Island

海岸のキタオットセイ。キタオットセイはコマンダー諸島(コマンドルスキー諸島)やプリビロフ諸島で繁殖しています。かつては毛皮のために大規模な狩猟が行われそ、さらに漁業との競合で生息数が激減し、1985年から商業目的の狩猟が禁止されています。

キタオットセイ Northern fur seal (9) コマンダー諸島 コマンドルスキー諸島 メ-ドヌイ島 Commander Island Medny Island

ゾディアックボートで上陸します。キタオットセイたちと人との微妙な距離。

キタオットセイ Northern fur seal (4) コマンダー諸島 コマンドルスキー諸島 メ-ドヌイ島 Commander Island Medny Island

6~9月は繁殖の季節。海岸には赤ちゃんたちの姿、黒い色をしています。

キタオットセイ Northern fur seal (8) コマンダー諸島 コマンドルスキー諸島 メ-ドヌイ島 Commander Island Medny Island

遊ぶキタオットセイ。

キタオットセイ Northern fur seal (2) コマンダー諸島 コマンドルスキー諸島 メ-ドヌイ島 Commander Island Medny Island

北にベーリング海、南に太平洋を望む南東繁殖地の海岸でした。

 

Photo & Text :Mariko SAWADA

Observation : Sep 2018, South-East Rookery of Northern fur seal,  Medny Island, Commander Islands -Russian Far East

Special Thanks to MV Afina, Nik Pavlov