カテゴリー別アーカイブ: ノルウェーの野鳥 Birds of Norway

ニシツノメドリ Atlantic Puffin (スピッツベルゲン)

ニシツノメドリ Atlantic Puffin スピッツベルゲン Spitsbergen (6)

スピッツベルゲンのニシツノメドリAtlantic Puffinです。大西洋の北極圏とその付近にいる鳥で、同じニシツノメドリでもスピッツベルゲンのものはアイスランドや北ノルウェーのものより少し大きめなのだそうです。

ニシツノメドリはスピッツベルゲン島とノルウェー本土の中間にあるビュルネイ島 Bjørnøya (Bear Island) で繁殖していますが、スピッツベルゲン島の北側と西側でも小規模な繁殖地があります。

イートルノルスコヤ Ytre Norskøya にある鳥の断崖での観察です。

ニシツノメドリ Atlantic Puffin スピッツベルゲン Spitsbergen (3)

ゾディアックを岩場につけて上陸。丘を登ること15分。断崖に巣をつくっているニシツノメドリ、いました。

ニシツノメドリ Atlantic Puffin スピッツベルゲン Spitsbergen (8)

本当に絶壁にいるニシツノメドリ。

ニシツノメドリ Atlantic Puffin スピッツベルゲン Spitsbergen (9)

こちらはもう少しコンディションの良さそうな巣。あちこちでラブラブな光景が見られました。

ニシツノメドリ Atlantic Puffin スピッツベルゲン Spitsbergen (5)

こちらもラブラブです。ニシツノメドリは5月半ばに繁殖地にやってきて、卵を1つ産み、雛を育て、8月下旬には旅立ち、冬は外洋で暮らします。

ニシツノメドリ Atlantic Puffin スピッツベルゲン Spitsbergen (4)

ニシツノメドリの寿命は30年ほど。厳しい冬、北大西洋のどこで過ごしているのか、はっきりしないのだそうです。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jun 2017, Ytre Norskøya, Spitsbergen, Svalbard, Norway

Reference : Birds and Mammals of Svalbard (Norwegian Polar Institute Handbook), Lecture from Samuel Blanc

Special Thanks to Samuel Blanc, Agnès Brenière and team of Polaris Ⅰ

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ヒメウミスズメ Little Auk(スピッツベルゲン)

ヒメウミスズメ Little Auk スピッツベルゲン Spitsbergen スヴァールバル (10)

北大西洋から北極海にかけて暮らすヒメウミスズメ Little Aukです。ヒメウミスズメは高緯度で繁殖する海鳥でスピッツベルゲン島でも北部で集団繁殖地を見ることができます。

ヒメウミスズメ Little Auk スピッツベルゲン Spitsbergen スヴァールバル (6)

ヒメウミスズメはくちばし、首が太くずんぐりむっくりな体型です。まるっこくってかわいらしいのです。

ヒメウミスズメ Little Auk スピッツベルゲン Spitsbergen スヴァールバル (4)

ヒメウミスズメはスピッツベルゲンの海鳥の中で一番早く繁殖地にやってくる鳥。4月下旬から5月上旬に営巣地にやってきて8月の半ばにはいなくなり冬を外洋で過ごします。

また、彼らが営巣する場所も急斜面の岩がごろごろしている場所でなくてはならず、岩と岩の隙間の巣で子育てします。その隙間の大きさは天敵のホッキョクギツネが入れないサイズ。

ヒメウミスズメ Little Auk スピッツベルゲン Spitsbergen スヴァールバル (15)

ヒメウミスズメはオキアミなどを捕り、のどのところにためて巣へ持ち帰り雛に与えます。

ヒメウミスズメ Little Auk スピッツベルゲン Spitsbergen スヴァールバル (14)

ヒメウミスズメ、正面。

ヒメウミスズメ Little Auk スピッツベルゲン Spitsbergen スヴァールバル (17)

ヒメウミスズメが飛ぶとこんな感じです。一見ハシブトウミガラスに似ていますが、小さいですし丸っぽいです。

ヒメウミスズメ Little Auk スピッツベルゲン Spitsbergen スヴァールバル (2)

氷の上で休憩しています。

ヒメウミスズメ Little Auk スピッツベルゲン Spitsbergen スヴァールバル (1)

が、船が近づくとすぐに飛んでいってしまいます。

ヒメウミスズメ Little Auk スピッツベルゲン Spitsbergen スヴァールバル (3)

尾羽のフリルがかわいらしい。

ヒメウミスズメ Little Auk スピッツベルゲン Spitsbergen スヴァールバル (16)

子育て真っ最中、海と繁殖地の岩場を移動するウミスズメたち。夕方の繁殖地を大群で移動する様子は圧巻です!

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jun 2017, Fuglesongen, Spitsbergen, Svalbard, Norway

Reference : Birds and Mammals of Svalbard (Norwegian Polar Institute Handbook), Lecture from Samuel Blanc

Special Thanks to Samuel Blanc, Agnès Brenière and team of Polaris Ⅰ

★★なんと船は全員一人部屋★2019年6月16日発★11名様限定のチャータークルーズ★★

初夏のスピッツベルゲン★カメラマンさんにオススメ企画。たっぷり観察&撮影。
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水中のウミガラス Snorkeling with Guillemot ! (ノルウェー)

水中のウミガラス Snorkeling with Guillemot (4)

ノルウェー最北東、フィヨルドにある町ヴァードー Vardo。ここからボートで10分ほど移動したところにHornoya Bird Islandという、海鳥の繁殖地があります。

ここで最近始まった鳥好きのためのアクティビティが「水中のウミガラス」を見るシュノーケリング。「3月の北極海で?」と耳を疑いましたが、どうも本気のようでやってみることになりました。

海もおだやかで太陽も出た暖かい日、それでも外気温マイナス6度、水温2~3度。暖かいインナー、ホッカイロを仕込みドライスーツを着用、そしてその上からさらに防寒着を着て動きづらい格好でボートへ。

水中のウミガラス Snorkeling with Guillemot (6)

鳥島のそばまで行き、ウミガラスたちの多い場所で海に入りました。水温2~3度で手指がいつまで耐えれるのか、本当に心配でした。

水中のウミガラス Snorkeling with Guillemot (5)

顔をつけると、いましたウミガラスたち!

水中のウミガラス Snorkeling with Guillemot (3)

水中では翼をせっせと動かし前進していました。

水中のウミガラス Snorkeling with Guillemot (2)

勢いよく飛び込んでくると、気泡だらけに。

水中のウミガラス Snorkeling with Guillemot (1)

この地域のウミガラスに特徴的な目の周りの白いライン(Bridled Guillemot)もくっきりと。

水中のウミガラス Snorkeling with Guillemot (7)

寒くて長く入っていられないのは大変残念でしたが、水中のウミガラスの様子を見れたことは大変貴重な体験です。ちなみに、夏でも水温はそんなに高くはならないそうで、逆に透明度が悪くなるため、この時期はお勧めなのだとのことでした。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Mar 2017, Hornoya Bird Island, Vardo, Norway

Reference : Birds of Europe – Princeton Field Guides

Special Thanks to Jari ad Kaisa

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海上のウミガラス Common Guillemot (ノルウェー)

ウミガラス Common Guillemot Norway Vardo Hornoya (12)

ノルウェー最北東、フィヨルドにある町ヴァードー Vardo。ここからボートで10分ほど移動したところにHornoya Bird Islandという、海鳥の繁殖地があります。

冬の間を海で過ごしたウミガラスやパフィンが繁殖地に到着した3月半ばに訪問しました。冬羽の個体がいたり、鳥たちが雪の上にいる写真が撮れることから大好きな人にはたまらない季節です。

ウミガラス Common Guillemot Norway Vardo Hornoya (23)

島の断崖はウミガラス、ハシブトウミガラス、オオハシウミガラス、そしてミツユビカモメで埋め尽くされていました。その周囲の海にもぷかぷか浮いています。

ウミガラス Common Guillemot Norway Vardo Hornoya (10)

冬羽の特徴が残ってる子がいます。

ウミガラス Common Guillemot Norway Vardo Hornoya (13)

そばに飛んできました!

ウミガラス Common Guillemot Norway Vardo Hornoya (14)

ボートが近づくと飛び立ちます。

ウミガラス Common Guillemot Norway Vardo Hornoya (16)

ヴァードーから鳥島へのボートの上からもさっそくたくさんの海鳥に囲まれます。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Mar 2017, Hornoya Bird Island, Vardo, Norway

Reference : Birds of Europe – Princeton Field Guides

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ウミガラスの大繁殖地 Guillemot Colony ノルウェー北極海の鳥島へ

ウミガラス Common Guillemot Norway Vardo Hornoya (19)

ノルウェー最北東の町ヴァードーにある鳥島 Hornoya Bird Island、繁殖地のウミガラス Common Guillemot です。

冬の間海で過ごしたウミガラスたちが3月、島へと戻ってきました。毎年同じ場所へ戻ってくるそうですが、その争いは熾烈で、夏が終わって最後にこの繁殖地を去るギリギリまで「自分の場所」を誇示するのだそうです。繁殖地に来たウミガラスたちもまだ冬羽の特徴を残している固体もたくさんいました。

大西洋側北極海のウミガラスの特徴に、目の周りの白い模様があります。

Bridled Guillemot

この模様のあるウミガラスをBridled Guillemotと呼ぶのですが、日本語では難しく、「馬勒をつけたウミガラス」とでも言うのでしょうか。ウミガラスのうちの数パーセントの固体にこの目の周りの白いリングとラインが表れ、この出現率は北へ行くほど高くなるのだそうです。

これは亜種などではなく同じ種の中に現れます。ある資料によると、似た特徴を持つハシブトウミガラスがいる混み合ったコロニーで、ウミガラスが認識するために発達したのではないかという説があります。

ハシブトウミガラス コリューチン島

こちらはハシブトウミガラス Brunnich’s Guillemotです。口元の白いライン、首もとの模様がウミガラスと異なります。

ウミガラス Common Guillemot Norway Vardo Hornoya (6)

混み合ったコロニー・・・ウミガラスとハシブトウミガラスを見分けるのは確かに容易ではありません。

ウミガラス Common Guillemot Norway Vardo Hornoya (18)

このグループはほとんど白いリングがあります。

ウミガラス Common Guillemot Norway Vardo Hornoya (9)

空飛ぶBridled Guillemot 。

ウミガラス Common Guillemot Norway Vardo Hornoya (8)

ウミガラスはこの角度で見るのが本当にかわいらしいです。

ウミガラス Common Guillemot Norway Vardo Hornoya (20)

こちらは繁殖中。

ウミガラス Common Guillemot Norway Vardo Hornoya (11)

海岸のウミガラスたち。後ろには繁殖期初期にみられる冠羽をつけたヨーロッパヒメウ European Shag。

ウミガラス Common Guillemot Norway Vardo Hornoya (22)

海鳥たちの楽園、あっという間に時間がすぎる島です。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Mar 2017, Hornoya Bird Island, Vardo, Norway

Reference : Birds of Europe – Princeton Field Guides, Wikipedia(EN)

Special Thanks to Jari ad Kaisa

★★ノルウェーのホルネーヤ島(鳥島)を訪れる季節限定企画2019年3月27日出発・7名様限定★★

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