カテゴリー別アーカイブ: タカ科

ガラパゴス諸島-26 サンティアゴ島 プエルト・エガス上陸

ウミイグアナ Marine Iguana Puerto Egas サンチャゴ島 (3)

サンティアゴ島のプエルト・エガスに上陸です。プエルト・エガス Puerto Egas は廃屋が残っており、かつては製塩所開発などで入植が試みられた場所です。

溶岩のビーチにランディングし、そこから海岸そいに鳥をみながら草地を、そして潮だまりのある海岸、溶岩の浸食によてできた景色の中を散策しました。

ウミイグアナ Marine Iguana Puerto Egas サンチャゴ島 (1)

潮だまりでまったりしているウミイグアナ。

ガラパゴスベニイワガニ Sally Lightfoot Crab がウミイグアナの不要な皮膚を食べていると思われるかわいらしい光景です。

ウミイグアナ Marine Iguana Puerto Egas サンチャゴ島 (2)

暑い日中、腕を立てて熱を放散するウミイグアナ。

Galápagos fur seal ガラパゴスオットセイ

今回、なかなか出会うことができなかったガラパゴスオットセイ Galapagos Fur Seal 。サンティアゴ島の海岸、溶岩の切れ目や穴で観察できますよ・・・と聞いていましたが、季節的なものか、なかなか出会えず、ようやく2頭観察することができました。

Galapagos Hawk ガラパゴスノスリ

そしてこの島で観察できた鳥、ガラパゴスノスリ Galapagos Hawk の成鳥です!これまで飛んでいるのを確認していましたが、なかなか撮影はできていませんでした。

Photo & Text  :Mariko SAWADA

Observation : May 2019, Puerto Egas – Santiago Island, Galapagos Islands, Ecuador

Reference : Angelito Ⅱ & Maja Homberger,  Tomo Akiyama 秋山知伸

参考文献:「ガラパゴス博物学」-孤島に生まれた進化の楽園 写真・文:藤原幸一氏

厳冬のクンジュラブ国立公園(パキスタン)

冬のクンジェラーブ国立公園 Winter Khunjerab National Park (1)

12月下旬、パキスタンのクンジュラブ国立公園へ行ってきました。
到着した日は雪はなかったのですが大変冷たい風が吹き、中国との国境クンジュラブ峠4,700m付近ではマイナス30度。冷たい空気が鼻の奥に入り、「痛い」と感じるものでした。
以前には考えられなかったことですが、こんな季節にも観光客が訪れるようになり、峠にはラホールから来た新婚旅行の夫婦も。スーパームスリムなこのご夫婦はアッラーの作り出した偉大な自然の姿にとても感動されていらっしゃいました。

「厳冬のクンジュラブ国立公園」の景色と出会ったワイルドライフ
この数年、いろいろ教えてもらっているクンジュラブ国立公園のゴハール氏の案内で国立公園内のレンジャー施設に滞在させていただきました。
カラコルムの峻険な山に囲まれた小屋の滞在。すべてのものが凍る環境で食事を作りお皿を洗うこと、ブハリ(暖炉)に中国産の石炭をいれて火をつけること、水も氷る環境でのトイレ・・・何もかもが貴重な体験でした。

アイベックス 冬のクンジェラーブ国立公園 Winter Khunjerab National Park (12)

12月~1月はアイベックス Himalayan Ibex が交尾で標高の低いところへ降りてきます。そのためカラコルムハイウェイ沿いからアイベックスの群れを観察できます。メスを追うオスの姿が。

イワシャコ 冬のクンジェラーブ国立公園 Winter Khunjerab National Park (5)

朝早い時間はカラコルムハイウェイ上をイワシャコ Chukar Partridge が横切ることが多いです。この鳥、パキスタンの国鳥です。

ユキヒョウに襲われたヤク 冬のクンジェラーブ国立公園 Winter Khunjerab National Park (21)

クンジュラブ峠へ向かう途中、トンネル付近でカラスが飛び立ったので見に行ったらヤクがユキヒョウに襲われていました。夕方、ユキヒョウが現れないか待ってみましたが、姿を見ることはありませんでした。

ヒゲワシ 冬のクンジェラーブ国立公園 Winter Khunjerab National Park (11)

そして上空にはヒゲワシ Bearded vulture (Lammergeier) の姿。

カサガラス 冬のクンジェラーブ国立公園 Winter Khunjerab National Park (13)

クンジュラブ川にはカワガラス Brown Dipper が。冬に観察しやすい鳥です。

冬のクンジェラーブ国立公園 Winter Khunjerab National Park (24)

クンジュラブ峠を目指し標高を上げると川は完全に凍っていました。

冬のクンジェラーブ国立公園 Winter Khunjerab National Park (19)

途中、山肌から水が吹き出しているところが凍り、道路がツルツルに氷り危ない箇所も。

冬のクンジェラーブ国立公園 Winter Khunjerab National Park (2)

クンジュラブ川の氷の上を少し歩いてみました。これはちょっと不思議な光景。

冬のクンジェラーブ国立公園 Winter Khunjerab National Park (23)

冬のクンジュラブ峠、中国との国境です。スストの人たちの話では、国境は2018年11月30日まで開いていました。春はこれまで5月1日から外国人の通行が可能でしたが、2019年は雪の状況が許せば4月1日からという話です。

冬のクンジェラーブ国立公園 Winter Khunjerab National Park (22)

ゴハール氏がヒマラヤセッケイ Himalayan Snowcock を探そうというので国境の付近のカラコルムハイウェイから登りました。すでに4,700m付近にいたのでこの登りもしんどいものです。

冬のクンジェラーブ国立公園 Winter Khunjerab National Park (3)

苦労は報われずヒマラヤセッケイを探すことはできませんでしたが、雪に覆われたクンジュラブ峠の中国との国境を臨むことができました。

ユキヒョウの足跡 冬のクンジェラーブ国立公園 Winter Khunjerab National Park (20)

翌日、早朝に見つけた新しいユキヒョウの足跡。カラコルムハイウェイを横断してアイベックスの群れのいる方向へ足跡が続いていました。ゴハール氏が足跡を追いましたが見つけることはできませんでした。

Photo & Text  : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation: Khunjerab National Park, Pakistan

Reference : Mr.Sultan Gohar -KNP (Khunjerab National Park)

(動画)羅臼 夜明けの流氷クルーズ

2月下旬、お天気に恵まれた羅臼の流氷クルーズです。国後バックの夜明けが本当に美しい、有難いクルーズでした。

▼羅臼 夜明けの流氷クルーズ Rausu Drift Ice Cruise

Text & Video :Mariko SAWADA

Observation :end of Feb 2018, 羅臼 Rausu, Hokkaido, Japan

Special Thanks to ゴジラ岩観光

(動画)冬の道東ワイルドライフ

2018年2月下旬、インド・中国・台湾からの多国籍なお客様をご案内した「冬の道東ワイルドライフ」。その時の様子をまとめた動画です。4日間の旅でしたが美しい羅臼の夜明けから猛吹雪の養老牛までワイルドな北海道の自然を体験しました。ビデオには映ってませんが、ワカサギ釣り&ライブ天ぷらも!!

▼道東のワイルドライフ Wildlife of Hokkaido|西遊旅行

Text & Video :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation :end of Feb 2018, 道東, Hokkaido, Japan

Special Thanks to 森田将平(知床サライ)

ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (2)(スリランカ)

Changeable hawk-eagle カワリクマタカ ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (3)

雨のはじまった5月半ばに訪れたウィルパットゥ国立公園。昨晩の雷雨で公園内は水溜りだらけになっており、今日はレオパードは厳しいかな、とガイドさん。とうことで西の端の海岸や遺跡、野鳥などをみながら公園内を移動しました。

Changeable hawk-eagle カワリクマタカ ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (1)

朝一番の素敵な出会いは、このカワリクマタカ Changeable hawk-eagle。インド亜大陸、特にインドとスリランカで繁殖し、東南アジアでも見られる鳥ですが、スリランカの個体は冠羽が長いのが特徴とのこと。また、白っぽい個体も多いです。

Changeable hawk-eagle カワリクマタカ ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (2)

本当に美しいカワリクマタカでした。

ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (6)

森の中、ジープ道を見下ろす枝にいたカンムリワシ Crested serpent eagle。

ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (9)

またカンムリワシがジープ道の上の枝にいました。この構図で出会うことがよくあります。

White-rumped shama アカハラシキチョウ ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (4)

写真を撮るのは難しいけれど、何度も観する機会があったアカハラシキチョウ White-rumped shama。

ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park 遺跡 (8)

今回、初めて訪れたのですがウィルパットゥ国立公園内にはスリランカの「建国神話」に関わる遺跡があります。およそ2500年前のヤクシャ族の女王、クヴェニの王宮と言われている遺跡。考古学調査などは行われていないそうで、このガイド氏の説明も「伝説」という感じです。

ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (20)

そしてウィルパットゥの西の海岸にやってきました。マンナール湾に臨む海岸です。今日は土曜日、スリランカ人のファミリーがピクニックに来ていました。

ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (19)

そしてマンナール側を望む海岸。この一体は土の色が赤いです。この海岸にはスリランカの起源にまつわる伝説(建国神話)があります。2500年前、インドからやってきたヴィジャヤ王とその部下たちは「銅の色をした海岸」にたどりつき、当事このウィルパットゥ付近を収めていたヤクシャ族のクヴェニ姫と結婚し、その子孫がスリランカ=シンハラ人の起源となったという伝説・・・。ヴィジャヤ王にまつわる話には何バージョンもあります。

ウオクイワシとシロハラウミワシ ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (13)

海岸の木にはシロハラウミワシ White-bellied Sea Eagleとウオクイワシ Grey-headed Fish Eagleが一緒にいました。

Great stone-curlew ソリハシオオイシチドリ ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (7)

出口に向かう途中には、かわいらしい鳥との出会い。ソリハシオオイシチドリ Great Thick-knee (Great Stone-curlew)、2羽並んで歩いています!

Red-wattled lapwing インドトサカゲリ卵 ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (12)

そしてインドトサカゲリ Red-wattled lapwing の卵。

Red-wattled lapwing ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (14)

待っていたら親鳥がもどってきました。卵に座らないで保護している感じです。

Red-wattled lapwing インドトサカゲリ ウィルパットゥ国立公園 Wilpattu National Park (5)

インドトサカゲリのヒナです、家族で歩く素敵な光景が見られました。

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : May 2018, Wilpattu National Park – Sri Lanka

Reference : Helm field guides “Birds of Sri Lanka” Wikipedia(EN)

カワリクマタカ(ウダワラウェ国立公園、スリランカ)

ウダワラウェ国立公園 Udawalawe National Park カワリクマタカ Changeable hawk eagle (4)

ウダワラウェ国立公園 Udawalawe National Park のカワリクマタカ Changeable hawk-eagle / Crested hawk-eagleです。朝のサファリでジープ道からばっちり見える位置で獲物を探していました。

ウダワラウェ国立公園 Udawalawe National Park カワリクマタカ Changeable hawk eagle (6)

カワリクマタカはインド亜大陸のインドとスリランカを中心に繁殖し、東南アジアまで見られる鳥。スリランカ亜種Nisaetus cirrhatus ceylanensis は小型で、その冠羽が長く、そして白っぽい個体が多いです。

ウダワラウェ国立公園 Udawalawe National Park カワリクマタカ Changeable hawk eagle (7)

何かねらっています、冠羽が立ってます。

ウダワラウェ国立公園 Udawalawe National Park カワリクマタカ Changeable hawk eagle (8)

美しい、カワリクマタカ。

ウダワラウェ国立公園 Udawalawe National Park カワリクマタカ Changeable hawk eagle (2)

獲物を見つけたようです。

ウダワラウェ国立公園 Udawalawe National Park カワリクマタカ Changeable hawk eagle (3)

行ってしまいました。が、たっぷり20分は観察できました。

ウダワラウェ国立公園 Udawalawe National Park スリランカゾウ (1)

ウダワラウェ貯水池が作られたとき、棲みかを失った野生動物たちと集水域保護のために1972年に作られたのがウダワラウェ国立公園。この国立公園は野性の定住ゾウが多いことでも知られています。

ウダワラウェ国立公園 Udawalawe National Park スリランカゾウ (2)

ゾウの親子がジープ道を歩いていました。公園の入口にはウダワラウェ・エレファントトランジットホーム Udawalawe Elephant Transit Homeがあり、ゾウの孤児や怪我をしたゾウを保護し、野性に返す努力が行われています。

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : April 2016, Wilpattu National Park – Sri Lanka

Reference : Helm field guides “Birds of Sri Lanka” Wikipedia(EN)

繁殖地のオオワシ (カムチャッカ半島)

オオワシ カムチャッカ半島 Steller's sea eagle Kamchatka Peninsula, Breeding area (6)

日本では2月の北海道、風蓮湖・羅臼の風物詩ともいえるオオワシの姿。オオワシは冬を千島列島南部や北海道で過ごし、3月上旬には北上し繁殖地へ向かいます。

オオワシの繁殖地はカムチャッカ半島の沿岸部、オホーツク海の沿岸部、アムール川河口部、サハリン、千島列島などの北東アジアの沿岸です。その中でもカムチャッカ半島が最も大きな繁殖地。6月、カムチャッカ半島の東海岸の河口部でオオワシを見ることができました。

オオワシ カムチャッカ半島 Steller's sea eagle Kamchatka Peninsula, Breeding area (2)

火山がひしめくカムチャッカ半島。海岸からも美しい山の姿が見られます。

オオワシ カムチャッカ半島 Steller's sea eagle Kamchatka Peninsula, Breeding area (1)

東海岸、ジュパノバ川の河口にいたオオワシ。

オオワシ カムチャッカ半島 Steller's sea eagle Kamchatka Peninsula, Breeding area (4)

オオワシは2~3月にかけて求愛行動が見られ、巣は木の枝などを使って木の上や崖の上に作ります。

オオワシ カムチャッカ半島 Steller's sea eagle Kamchatka Peninsula, Breeding area (3)

直径250センチ、高さ150センチにもなる大きなオオワシの巣。4~5月に1~3個の卵を産みます。8~9月に巣立ちできるのは平均2羽。

オオワシ カムチャッカ半島 Steller's sea eagle Kamchatka Peninsula, Breeding area (8)

河口の岸壁の上にも巣がありました。

オオワシ カムチャッカ半島 Steller's sea eagle Kamchatka Peninsula, Breeding area (9)

灯台の上で見張りをしているオオワシ。ガイド氏によると、この季節はまだ緑がないため巣を見ることができるけど、数週間もすると新緑で覆われて巣を見ることはできなくなる、とのことでした。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jun 2017 , Kamchatka Peninsula – Russian Far East

Reference : Wikipedia(JP/EN), Birds of East Asia

流氷の上のオオワシ Steller’s Sea Eagle (羅臼、知床半島)

羅臼 流氷クルーズ オオワシ Steller's sea eagle (5)

羅臼、知床半島の流氷クルーズで観察したオオワシ Steller’s Sea Eagle。白い翼、白い尾、黄色い大きなくちばしと足を持つ、本当にカッコイイ猛禽です。

羅臼 流氷クルーズ オオワシ Steller's sea eagle (1)

羽を広げると220~250センチもある大きな鷲で体重は5~9キロ、メスのほうが大型です。

羅臼 流氷クルーズ オオワシ Steller's sea eagle (7)

オホーツク海沿岸、カムチャッカ半島沿岸で繁殖し冬になるとその一部が千島列島の南部や北海道にやっています。世界に3,200ペアほどが生息すると考えられ、北海道にはそのうちの2,000羽ほどが冬を越しに来ていると考えられています。

羅臼 流氷クルーズ オオワシ Steller's sea eagle (6)

オオワシですが、英名はSteller’s Sea Eagle。Stellerはドイツの博物学者ゲオルク・ステラー Georg Wilhelm Stellerにちなんでつけられた名前です。

ゲオルク・ステラーはドイツ出身ですがロシア帝国の博物学者で、ヴィトウス・ベーリングの遠征隊に随行し、カムチャッカ半島やアリューシャン列島を探査。1741年にベーリングが現コマンダル諸島のベーリング島で病死した後、島から残った隊員たちの脱出を成功させ、この地に暮らすステラーカイギュウ等の海の動物や海鳥の存在を世界に知らせました。

そして・・・その結果、オオワシと同じ「ステラー」の名を持つ「ステラーカイギュウ」は、1868年、「発見」からわずか27年で乱獲によりこの世から姿を消すこととなってしまいました。メガネウも1852年に絶滅しています。

ステラーカイギュウ Steller's Sea cow

コマンダルスキー諸島ベーリング島の私設ギャラリーに展示されているステラーカイギュウの骨格。

話を元に戻しオオワシですが、冬を北海道で過ごし3月の第一週ごろには北へ移動します。オオワシはもともと長距離の移動はせず、流氷や千島列島の島づたいに北海道へやってきて、3月に繁殖地へ戻ります。この季節は求愛の季節。4~5月には1~3つの卵を生みます。

羅臼 流氷クルーズ オオワシ Steller's sea eagle (2)

羅臼の町を背景に、オオワシたちの姿。間もなく、北へ旅立ちます。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : February 2018, Rausu, Siretoko Peninsula, Hokkaido

Special Thanks : ゴジラ岩観光 山谷船長とクルーの皆様

Reference:International Working Group for the Steller’s Eagle Conservation
“O-Washi-net”

絶景!羅臼・ 夜明けの流氷クルーズ(羅臼、知床半島)

羅臼 流氷クルーズ オオワシ Rausu Steller's sea eagle (2)

2月28日の羅臼の流氷クルーズのレポートです。朝4時45分には港へ来るようにと指示を受けていたので、鷲の宿で4時30分までシマフクロウを観察してからまっすぐ港へ。空には星が輝き雲一つありません。透き通った冬の知床の空気。「今日はかなりキレイかも」と期待いっぱいで港へ向かいました。

羅臼 流氷クルーズ オオワシ Rausu Steller's sea eagle (11)

出航した船から見た羅臼の町と知床半島の山の景色。

羅臼 流氷クルーズ オオワシ Rausu Steller's sea eagle (9)

国後島が赤く染まっています。船長がアナウンスで「今日はとても流氷が近いよー」と。本当にすぐ、流氷の影が見えてきました。

羅臼 流氷クルーズ オオワシ Rausu Steller's sea eagle (10)

流氷の向こうに国後島。かなり染まっています。船長が「もうすぐ太陽が出るからねー」と。みんな甲板で待ちます。

羅臼 流氷クルーズ オオワシ Rausu Steller's sea eagle (3)

日の出です。

羅臼 流氷クルーズ オオワシ Rausu Steller's sea eagle (5)

朝日を浴びた流氷の上のオオワシ。

羅臼 流氷クルーズ オオワシ Rausu Steller's sea eagle (12)

船の回りにはオオワシ、オジロワシたちが集まっています(カラスたちも!)。それにしても今日は本当にキレイです。

羅臼 流氷クルーズ オオワシ Rausu Steller's sea eagle (6)

甲板では無数のシャッター音が響きます。この日は日本人だけでなく、外国からのバードフォトグラファーの方々もずいぶんいらっしゃいました。早朝の夜明けクルーズはシマフクロウの観察のこともあり「キツイなー」と思うのですが、この景色にすべてが報われます。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : February 2018, Rausu, Siretoko Peninsula, Hokkaido

Special Thanks : ゴジラ岩観光 山谷船長とクルーの皆様

キルギスの鷹匠 Eagle Hunting Show

キルギスの鷹匠 Eagle Hunting Show Kyrgyz (1)

「働く鳥」、キルギスのイヌワシGolden Eagleです。

キルギスで一度は減った鷹匠ですが、昨今はツーリズムの発展によりリバイバルし、50人ほどに増えているとのこと。キルギスの旅の途中、その”Eagle Hunting Show” を見る機会がありました。

私たちが合った鷹匠はタルガル・ベクさん39歳。タルガル・ベクさんは8歳のころから鷹を扱い始めたベテランです。この時も10歳の子供も一緒に来ており、この子も鷹匠になるべく教育を受けていました。

今回鷹狩りを見せてくれたのはイヌワシ Golden Eagle 1 0歳のメスで名前はトゥマラ。繁殖させているのではなく野生のヒナを巣からつれてくるとのこと。彼の話によると、体の大きなメスのヒナを家につれて帰り、一緒に暮らして育て、訓練します。イヌワシは飼育環境化では40年ほど生きるそうで、通常は20歳位まで鷹狩りに使い、その後は自然に戻すのだそうです。

夏のツーリストシーズンの間は一日に1~2回、観光客向けのショーをし、冬は本当の鷹狩りで狐を捕まえるのだと。
タルガル・ベクさんは、鷹狩りで捕まえる狐は1週間に1匹、銃で一度に何匹も殺す狐狩りをすることに反対をしていました。

鷹匠と道中で待ち合わせをして、車でEagle Hunting Showのできる場所へと案内されます。そして、トゥマラの登場。後部座席にいました。

キルギスの鷹匠 Eagle Hunting Show Kyrgyz (2)

猛々しく登場したイヌワシのトゥマラ。

キルギスの鷹匠 Eagle Hunting Show Kyrgyz (3)
トゥマラはこの鷹匠にしかなつかないのだそうです。

キルギスの鷹匠 Eagle Hunting Show Kyrgyz (8)
トゥマラをつれて見晴らしのいいところへ。

キルギスの鷹匠 Eagle Hunting Show Kyrgyz (6)
トゥマラが飛びます。

キルギスの鷹匠 Eagle Hunting Show Kyrgyz (5)
「ショータイム」といってウサギを連れてきたオヤジ。「え???」

キルギスの鷹匠 Eagle Hunting Show Kyrgyz (11)

トゥマラとタルガル・ベクさん。ウサギを見ています。

キルギスの鷹匠 Eagle Hunting Show Kyrgyz (7)

ウサギ、ピンチ。本物のウサギを捕まえるショーとは知りませんでした。ウサギ、逃げて!

ツーリスト・シーズンの夏、トゥマラは本日2回目のショーであまり乗り気でなく、ウサギを仕留めることなく終わりました。私はほっとしたのですが・・・

キルギスの鷹匠 Eagle Hunting Show Kyrgyz (9)

ウサギは捕まえなかったけど、ご褒美のお肉をもらいます。

キルギスの鷹匠 Eagle Hunting Show Kyrgyz (10)

仕上げにくちばしを研ぎます。

キルギスの鷹匠 Eagle Hunting Show Kyrgyz (4)

仲のいいイヌワシのトゥマラと鷹匠タルガル・ベクさんでした!

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Aug 2014, Kyrgyz

Special Thanks to Mr. Targal Bek & his family