カテゴリー別アーカイブ: ★水中世界

小笠原諸島・聟島列島遠征

bonin island Ogasawara dive in ogasawara シロワニ 嫁のマグロ穴 聟島列島 ケータ遠征 (16)

6月の小笠原諸島、聟島(ケータ)列島遠征のレポートです。

ゴールデンウィークが終ってから「おがさわら丸」がドック入りし、5月は代船「さるびあ丸」が運航していましたが、「おがさわら丸」が復活した6月の第一便で小笠原へ。滞在中に1泊2日で聟島列島遠征を計画していましたが、初めの2日は天候・海況が良くなく、3、4日目で実施することとなりました。聟島から戻ってきて、すぐに「おがさわら丸」に乗り込む、お客様にとっては忙しいスケジュールでしたが、小笠原諸島の最北・一ノ岩まで行き聟島列島の西側の湾に停泊して1泊、早朝のダイビングも楽しめた素晴らしい旅となりました。

bonin island Ogasawara dive in ogasawara 一ノ岩 聟島列島 ケータ遠征 (16)

これが小笠原諸島最北の一ノ岩。右手に写っているのが北之島(いくつかの島と岩礁からなります)、一ノ岩の後ろが聟島、左に映っているのが二ノ岩。

そして次の写真が、ダイバーに有名な四ノ岩。

聟島列島 四ノ岩

この、一ノ岩、二ノ岩、三ノ岩、四ノ岩、五ノ岩は北之島の北東にあり、遠い順に一ノ岩、二ノ岩と名前がつけられています。この中でも四ノ岩は、岩の割れ目にアカイセエビがぎっしりいる「エビ団地」が知られています。

bonin island Ogasawara dive in ogasawara 四ノ岩、エビ団地 聟島列島 ケータ遠征

小笠原諸島固有種アカイセエビです。小笠原諸島と伊豆諸島の一部だけに分布する種で、この通称「エビ団地」では多い時はクレパスの両面にぎっしりいて、通るのも怖いくらいですが、今回はあっさりしたものでした。

食べてみたいですよね。現在、父島では漁をする人がいなくなったため、季節によりますが、母島産のアカイセエビを食べることができるようです。

bonin island Ogasawara dive in ogasawara コクテンカタギ 聟島列島 ケータ遠征 (8)

ちょっと深場にいる美しいチョウチョウウオ、コクテンカタギ。

bonin island Ogasawara dive in ogasawara ユウゼン 聟島列島 ケータ遠征 (9)

小笠原と言えばユウゼン。日本固有種のチョウチョウウオ。

bonin island Ogasawara dive in ogasawara 聟島列島 ケータ遠征 (4)

聟島の停泊地へやってきました。暗くなる前に寝床を整え、食事の準備です。

bonin island Ogasawara dive in ogasawara 聟島列島 ケータ遠征 (5)

船での洋上キャンプ。突然の雨に備えてシートをしっかり整えています。

bonin island Ogasawara dive in ogasawara 聟島 西の湾 聟島列島 ケータ遠征 (3)

聟島で迎えたサンセット。夕食は、お刺身に魚のグリル、揚げ物、焼きおにぎり。そして波の音を聞きながら過ごす夜。

bonin island Ogasawara dive in ogasawara 針の岩 聟島列島 ケータ遠征 (17)

朝6時、聟島の停泊地を出発し、ダイビングポイントへ。早朝の「針の岩」、その右奥が「媒島」です。

bonin island Ogasawara dive in ogasawara カッポレ 聟島列島 ケータ遠征 (11)

「ケータ平根」の朝は、クマササハナムロやウメイロモドキを追うカッポレ、ギンガメアジ、ヒレナガカンパチの姿があちこちにに見られました。

bonin island Ogasawara dive in ogasawara カッポレ 聟島列島 ケータ遠征 (10)

カッポレは見た目がとても魅力的ですが、食べても美味しい魚です。「カッポレ」という名前は、釣ったときの力が強く暴れて釣っている人が「かっぽれ」を踊っているように見えることに由来するとか、「かっぽれ」を踊るほど美味しいとか、諸説あり。

bonin island Ogasawara dive in ogasawara シロワニ 嫁のマグロ穴 聟島列島 ケータ遠征 (16)

そして聟島列島のハイライトのひとつ「嫁のマグロ穴」。朝の美しい光の中を泳ぐ大小さまざまなイソマグロ。ちなみにイソマグロはあまり美味しくないんだそうです。

bonin island Ogasawara dive in ogasawara シロワニ 嫁のマグロ穴 聟島列島 ケータ遠征 (18)

「マグロ穴」という宇宙!

bonin island Ogasawara dive in ogasawara シロワニ 嫁のマグロ穴 聟島列島 ケータ遠征 (15)

「マグロ穴」の深場にはシロワニも4匹。この時期は繁殖期でオスがうろうろしているそうです。

そして夢のような時間も終わり、おがさわら丸が出航のときを迎えます。

bonin island Ogasawara dive in ogasawara おがさわら丸 聟島列島 ケータ遠征 (2)

「おがさわら丸」をお見送り。2航海で来るとお見送りに参加できるのもひとつの楽しみです。

 

Photo : Mariko SAWADA

Visit : Jun 2021, 聟島列島、小笠原諸島

Special Thanks : FISHEYE

ギンガメの季節!粟国島

粟国島 ギンガメトルネード AGUNI DIVE IN JAPAN

5月、ギンガメアジの季節を迎えた粟国島の海へ。ギンガメアジの群れ・トルネードだけでなく、ロウニンアジ、イソマグロと大物が集っています。婚姻色のギンガメアジのカップルも多く、生命感あふれる海でした。

DIVE IN AGUNI ISLAND 粟国島の海

 

Image : Mariko SAWADA

Observation : May 2021, Aguni Island, Okinawa

Special Thanks : 粟国島 AGUNI-JIMA Sea-Base Diving

(動画)レビジャヒヘド諸島のロカ・パルティーダ

レビジャヒヘド諸島(ソコロ諸島)のロカ・パルティーダのお魚映像です。ジャイアントマンタ、ギンガメアジ、ハンマーヘッドシャーク、キハダ、ハガツオの大群、お魚天国。

Roca Partida ソコロ諸島、ロカ・パルティーダ

Videography : Mariko SAWADA

Observation : Dec2018, Roca Partida, Revillagigedo National Park,  Mexico

Special Thanks : Club Azur, M/S Valentina

北米最大の海洋保護区・レビジャヒヘド諸島のロカ・パルティーダ

オニイトマキエイ Giant Manta ジャイアントマンタ ソコロ諸島 レビジャヒヘド諸島 ロカパルティーダ Socorro Roca Partida Revillagigedo (11)

メキシコのバハカリフォルニア半島の南西400キロ離れた太平洋沖にあるレビジャヒヘド諸島Archipiélago de Revillagigedo(または、ソコロ諸島)。

サンベネディクト島(San Benedicto)、ソコロ島(Socorro)、ロカ・パルティーダ島(Roca Partida) 、クラリオン島(Clarión)の4つの火山島から成り東西250キロ広がっています。メキシコ海軍がソコロ島とクラリオン島に駐屯する以外は無人島です。一般的な「ソコロ・ダイビングクルーズ」ではこのクラリオン島を除く3つの島を訪れます。

バハカリフォルニア半島の先端の町ロス・カボス(カボ・サン・ルーカス)から、まる1日以上かけて到着する「絶海の孤島」。秘境マニアなら絶対に興奮する火山島の景色、そして「北米の熱帯地域で最も自然が残されている」と称賛される海があります。

12月半ばに訪れたレビジャヒヘド諸島のロカ・パルティーダ Roca Partida。

ソコロ諸島 レビジャヒヘド諸島 ロカパルティーダ Socorro Roca Partida Revillagigedo (5)

ロカ・パルティーダ Roca Partida は、ソコロ・ダイビングクルーズのハイライトであり、外洋のど真ん中に火山活動でできた岩礁がそびえ、魚影濃く、オオモノとの出会いも期待できる場所。

オニイトマキエイ Giant Manta ジャイアントマンタ ソコロ諸島 レビジャヒヘド諸島 ロカパルティーダ Socorro Roca Partida Revillagigedo (9)

Giant Manta -オニイトマキエイはその代表的なもの。レビジャヒヘド諸島では個体の大きさが知られています。

オニイトマキエイ Giant Manta ジャイアントマンタ ソコロ諸島 レビジャヒヘド諸島 ロカパルティーダ Socorro Roca Partida Revillagigedo (10)

カッポレをひきつれて。

ハンマーヘッドシャーク ソコロ諸島 レビジャヒヘド諸島 ロカパルティーダ Socorro Roca Partida Revillagigedo (1)

岩場からすこし沖に出るとハンマーヘッドシャーク。

キハダ ソコロ諸島 レビジャヒヘド諸島 ロカパルティーダ Socorro Roca Partida Revillagigedo (2)

目の前を通過するキハダ。

キハダ ソコロ諸島 レビジャヒヘド諸島 ロカパルティーダ Socorro Roca Partida Revillagigedo (8)

ロカ・パルティーダの岩肌とキハダ。

ソコロ諸島 レビジャヒヘド諸島 ロカパルティーダ Socorro Roca Partida Revillagigedo (6)

そして圧巻の魚影。

ハガツオ ソコロ諸島 レビジャヒヘド諸島 ロカパルティーダ Socorro Roca Partida Revillagigedo (3)

Striped Bonito, ハガツオの大群です。

ハガツオ ソコロ諸島 レビジャヒヘド諸島 ロカパルティーダ Socorro Roca Partida Revillagigedo (4)

カツオの群れを追う、シルキーシャーク。夢のような時間でした。

レビジャヒヘド諸島はもともと島の周囲10キロ(6海里)が保護区(レビジャヒヘド国立公園 Revillagigedo National Park)でしたが、2009年~10年にサメの生息活動地域調査が行われた結果、保護のために周囲74キロ(40海里)を保護区にする提案がなされました。そして2016年にレビジャヒヘド諸島は世界遺産に登録され、2017年に国立公園の保護区が7倍にあたる150,000平方キロに拡大され北米最大の海洋保護区となりました。

世界の海が汚染と過剰な漁業により枯渇していくなか、海洋保護区の拡大の話は未来への希望をつないでくれます。

Photo & text : Mariko SAWADA

Visit : Dec 2018, Revillagigedo National Park, Mexico

Special Thanks : Club Azur, M/S Valentina

(動画)DIVING IN BONIN ISLANDS

西遊旅行の小笠原ツアー特集「世界自然遺産 小笠原諸島」のコンテンツ用に作った、小笠原のダイビングを紹介するビデオです。季節とかいろいろですが、ワイルドな海です!

DIVING IN BONIN ISLANDS

2本目はヒレナガカンパチに追われるニセタカサゴの群れですが、後半はザトウクジラの歌がバックです。

DIVING IN BONIN ISLANDS 2

 

Video & text : Mariko SAWADA

Special Thanks : Fisheye – OGASAWARA

ハンマーヘッドシャーク Hammerhead sharks(与那国島)

与那国ハンマー Yonaguni Hammerhead sharks Diving at Yonaguni Island (2)

4月上旬、ハンマーシーズンとしては終盤の与那国島で合宿を行いました。社員4名、お客様4名でダイビングのスキルアップ研修と離島ライフを満喫。

この時期としては期待していなかったハンマーの遭遇がありとてもラッキーでした。

与那国島のハンマーヘッドシャーク

与那国ハンマー Yonaguni Hammerhead sharks Diving at Yonaguni Island (1)

期待していなかったハンマーヘッドシャークの群れとの遭遇。

与那国ハンマー Yonaguni Hammerhead sharks Diving at Yonaguni Island (4)

与那国で群れでいるのはみんな雌で、かみついたりはしないとのこと。深い場所にいるサメですが、今回は-25~30mと比較的浅い場所で遭遇できました。

与那国ハンマー Yonaguni Hammerhead sharks Diving at Yonaguni Island (3)

もちろん与那国海底遺跡も訪問。潮の関係で逆回りしましたが、「通常周り」のほうが感動が大きいと思いました。

与那国合宿 (4)

そして合宿と言えば、BBQ。Guesthouse FIESTAのオーナーが手際よく準備。

与那国合宿 (3)

与那国と言えばカジキ。金城釣具店の新鮮なお刺身です。滞在中、カンパチ、アオチビキなども楽しませていただきました。

与那国合宿 (2)

そして”島どうふ”、今シーズン最後の”島パクチー”を添えて冷ややっこでいただきました。

与那国合宿 (1)

このヤギは食事ではありません!一生をペットとして保障された、2月生まれのダイビングショップ与那国マーリンの子ヤギです。海も陸も楽しんだ与那国合宿でした。

 

Image & text : Mariko SAWADA

Observation : Apr 2021, 与那国、沖縄

Special Thanks : 与那国マーリン、Guesthouse FIESTA

ザトウクジラの親子(奄美大島)

奄美大島ホエールスイム Humback Whale Swim in AMAMI OSHIMA (5)

3月上旬の奄美大島ホエールスイムツアーのレポートです。

あいにくのお天気と海況でまる5日間の滞在中3日間しか海に出ることができませんでしたが、船からはヒートランが観察でき、水中ではアクティブな1歳児を連れた母クジラ&エスコートを観察。

この日は午前中にクジラとのいい出会いがなく、午後になって「素敵な親子クジラがいる」との情報をもらいかけつけました。

奄美大島ホエールスイム Humback Whale Swim in AMAMI OSHIMA (4)

正面からやってきた親子。正面は本当にうれしい。

奄美大島ホエールスイム Humback Whale Swim in AMAMI OSHIMA (7)

はしゃぐ一歳児。水面でテイルスラップしたりペックスラップしたりととてもアクティブ。

奄美大島ホエールスイム Humback Whale Swim in AMAMI OSHIMA (2)

この母クジラはとても寛容で、子クジラが人間に近くてもエスコートと一緒に見守っています。子育ての経験があり、さらに人との距離に慣れてきているのでしょうか。

奄美大島ホエールスイム Humback Whale Swim in AMAMI OSHIMA (3)

母クジラの周りでお腹をみせてくるくる回る子クジラ。この子クジラも奄美を離れるころには自立しなくてはなりません。

奄美大島ホエールスイム Humback Whale Swim in AMAMI OSHIMA (8)

3頭で泳ぐ姿も圧巻です!

海に行けなかった日は金作原ウォーク、探鳥、マングローブカヌー、アマミノクロウサギ探しと、気が付いたら奄美大島の自然をたっぷり満喫するツアーになっていました。

 

Photo & text : Mariko SAWADA

Observation : Mar 2021, 奄美大島、九州

Special Thanks : Dive Species AMAMI

(動画)ホエールスイム in 奄美大島

3月上旬の奄美大島のホエールスイムのツアーの様子をまとめたビデオです。ホエールウォッチングとスイムの両方が楽しめるのが奄美大島の魅力。

奄美大島は、九州の鹿児島と沖縄島のほぼ中間に位置し、毎年1月~3月にザトウクジラが回遊してきます。一部は奄美大島付近にとどまり、一部は沖縄慶良間諸島まで南下します。
水中では、1歳児の子クジラを連れた母クジラとエスコートの3頭を観察することができました!自由奔放な子クジラの動きがたまりません。

奄美大島のザトウクジラ

 

Video : Mariko SAWADA

Observation : Mar 2021, 奄美大島, 鹿児島県

Special Thanks : Dive Species AMAMI

(動画)ザトウクジラの季節に行く小笠原

冬の小笠原の魅力はなんといってもザトウクジラとの出会い。夏の間、カムチャッカ半島沖~アリューシャン列島で魚を食べまくったザトウクジラが繁殖のために小笠原諸島へやってきます。

親子クジラがのんびりプカプカ浮いていたり、「ヒートラン」で雄のザトウクジラが泳ぎまくっていたり、赤ちゃんクジラのブリーチも。

南島の北にある浅い砂地はクジラが透けて見えやすい上に、ダイビングポイントでもあることから運がいいと水中遭遇のチャンスもあるのです。

Humpback whale of Bonin Islands

Video & text : Mariko SAWADA

Observation : Jan-Feb 2021, 父島、小笠原諸島

Special Thanks : Fisheye

(動画)沈船のシロワニ(父島・小笠原諸島)

小笠原と言えばシロワニ Sand Tiger Shark。海底の洞窟なんかにいるのが自然な姿ですが、沈船とシロワニの姿は非常にドラマチックです。

父島・二見湾には第2次世界大戦中に被弾した船がいくつも眠っています。沈船自体、すでにドラマチックなのですが、シロワニが住処にしている沈船は格別です。

Sand Tiger Shark at Shipwreck, Bonin island Japan|西遊旅行

小笠原 二見湾の沈船のシロワニ (7) Sand Tiger Shark - Bonin Island Japan

沈没船もその沈み方がいろいろで、空襲でバラバラになって沈んでいるもの、そのまま着底しているようなもの、横向いてるものなど様々。

船体の一部をお気に入りの場所にしているシロワニ、しかも複数発見!

小笠原 二見湾の沈船のシロワニ (3) Sand Tiger Shark - Bonin Island Japan

自分の上をゆっくり泳ぐシロワニ、これにはゾクッとします。深いので、この光景をずっとみているわけには行けません。もう浮上の準備。

小笠原 二見湾の沈船のシロワニ (4) Sand Tiger Shark - Bonin Island Japan

短いシロワニとの時間も最後!!

小笠原 二見湾の沈船のシロワニ (8) Sand Tiger Shark - Bonin Island Japan

シマアジを引き連れたシロワニが最後の個体。これを見送って浮上です。

 

Video / Photo & text : Mariko SAWADA

Observation : Oct 2020, 父島二見湾、小笠原諸島

Special Thanks to くぼちゃん、笠井船長 – FISH EYE