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「Shark Ray Alley」ホルチャン海洋保護区(ベリーズバリアリーフ)

ベリーズバリアリーフ ホルチャン海洋保護区 Shark Ray Alley (2)

キーカーカーから訪れたホルチャン海洋保護区のシュノーケリングツアーのレポートです。ホルチャン海洋保護区には1999年にくわえられた、ゾーンD「Shark Ray Alley」があります。

砂地にコモリザメとエイが集まる場所で、これは伝統的に漁師たちが漁のあと網を洗う場所に使ったことに起因し、そこから出る餌を求めてサメやエイが集まるようになったそうです。今は漁師はいなくなりましたが「ガイドさん」が餌を撒くことでサメやエイを集めています。

ベリーズバリアリーフ ホルチャン海洋保護区 Shark Ray Alley (1)ボートが到着すると集まるコモリザメ。ガイドさんが「すぐに行っちゃうから早く海に入って」と。

ベリーズバリアリーフ ホルチャン海洋保護区 Shark Ray Alley (11)

コモリザメだけでなくたくさんのお魚が集まっていました。が、すーっとコモリザメたちは行ってしまいました。他のボートが到着して餌をまくとみんなそっちに行ってしまいます。

ベリーズバリアリーフ ホルチャン海洋保護区 Shark Ray Alley (12)

コモリザメ Nurse Sharkは、珊瑚礁や砂地、マングローブの周囲などに生息するおとなしいサメ。ベリーズバリアリーフは最適な生息環境です。

ベリーズバリアリーフ ホルチャン海洋保護区 Shark Ray Alley (4)

大きな個体は3mほどにもなるコモリザメ。

ベリーズバリアリーフ ホルチャン海洋保護区 Shark Ray Alley (9)

エイもやってきました。

ベリーズバリアリーフ ホルチャン海洋保護区 Shark Ray Alley (7)

ふたたびアオウミガメさんです。

ベリーズバリアリーフ ホルチャン海洋保護区 Shark Ray Alley (5)

アオウミガメとコモリザメのツーショット。

ベリーズバリアリーフ ホルチャン海洋保護区 Shark Ray Alley (3)

小さなコバンザメをつけたコモリザメ。

ベリーズバリアリーフ ホルチャン海洋保護区 Shark Ray Alley (10)

そして私たちの船にもコバンザメ Whitefin sharksucker が。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : April 2018,  Hol Chan Marine Reserve – Belize

Reference : Wikipedia(EN)

ホルチャン海洋保護区(ベリーズバリアリーフ)

ベリーズ ホルチャン海洋保護区 Hol Chan Marine Reserve (10)

ベリーズのキーカーカーから訪れる、ホルチャン海洋保護区 Hol Chan Marine Reserve へのシュノーケリングツアーのレポートです。

ホルチャン海洋保護区はキーカーカーから近い、18平方キロメートルの海洋保護区で、珊瑚礁、海草藻場(Sea grass Bed=海草が密生している場所)があり、ホルチャンとはマヤの言葉で「小さな水路」を意味します。ホルチャンには珊瑚礁の切れ目があり、ここにたくさんの魚が集まり素晴らしい漁場でしたが、1980年ごろから乱獲により魚が取れなくなり、同時にツーリズムが始まりました。1980年代半ばにはホルチャンを海洋保護区にするという案が出され、たくさんの論争、国際的な活動家の支援の末、1987年7月海洋保護区に制定されました(1989年より施行)。

ベリーズ ホルチャン海洋保護区 Hol Chan Marine Reserve (2)

キーカーカー、サンペドロからの観光客を乗せたツアー船が何艘も来ていました。さっそく海へ。この日は北風が吹き良い状態ではありませんでしたが、海の中はまずまずです。

ベリーズ ホルチャン海洋保護区 Hol Chan Marine Reserve (5)

Hol Chan Cutの海草藻場に集まるBluestriped Grunt。

Hol Chan Cutにて Horse-eye Jack ホルチャン海洋保護区 ベリーズ

Horse-eye Jackの群れ。

ベリーズ ホルチャン海洋保護区 Hol Chan Marine Reserve (12)

ガイドさんがコンク貝を取ってきて見せてくれました。コンク貝(ピンクガイ)はメキシコ湾岸から、西インド諸島を含むカリブ海全域に生息する大きな巻き貝。この色の美しさから「カメオ」の素材にもなったそうで、乱獲されたことから採取を禁止する地域が増えてるそうです。

私たちが訪れた4月はコンク貝の漁の季節で、レストランのメニューにはコンク貝料理が。

コンク貝のセビッチェ

「コンク貝とエビのセビッチェ」・・・コンク貝がおいしかどうかは好みの問題ですが、新鮮なセビッチェは間違いなく日本人の口に合います。

ベリーズ ホルチャン海洋保護区 Hol Chan Marine Reserve (6)

グリーンモレイ Green Moray 。ベリーズの海でよく出会うウツボです。

ベリーズ ホルチャン海洋保護区 Hol Chan Marine Reserve (7)

藻を食べているGrean Sea Turtle アオウミガメ。キーカーカーの町に「Swim with Turtle」という看板があって「ほんとかなー?」と思ってましたが、いました。アオウミガメは一番出会いやすいウミガメです。

ベリーズ ホルチャン海洋保護区 Hol Chan Marine Reserve (11)

さっと逃げることもなく、シュノーケラーとほどほどの距離でいてくれる、アオウミガメでした。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : April 2018,  Hol Chan Marine Reserve – Belize

Reference : Wikipedia(EN)

トリニダード島 野鳥の楽園 ASA Wright Nature Center(トリニダード・トバゴ)

アゴヒゲスズドリ Bearded Bellbird ASA WRIGHT NATURE CENTRE (1)

トリニダード・トバゴ共和国は2つの島、トリニダード島とトバゴ島からなる国。国際空港と首都ポートオブスペインがあるのはトリニダード島。空港からわずか1時間ほどの森の中に、野鳥の楽園、ASA Wright Nature Center があります。

1967年、自然主義者や鳥観察者のグループにより「自然の状態でアリマ渓谷の一部を保護し、野生生物の保護と学習地域を創出する」ために設立された非営利団体の活動からスタートしました。これはカリブ海地域で設立された最初の自然保護区の1つです。
ASA Wright Nature Center は1500エーカーにおよぶアリマ渓谷、アリポ渓谷の森を所有し、野生生物の生息地を保護をしています。

ASA WRIGHT NATURE CENTRE (9)

ASA Wright Nature Centerのテラス。早朝にはテラスにいるだけでたくさんの野鳥を観察できます。センターの主な建物は、もともとカカオなどのプランテーション事業者の建物跡。 これらの建物はよみがえった熱帯雨林に包まれ、今は自然の中に溶け込むように存在しています。

朝6時から昼まで観察したASA Wright Nature Center の野鳥です。この日の午前中はあいにくの小雨でした。

ホオカザリハチドリ Tufted Coquette ASA Write Nature Center トリニダード&トバゴ (8)

ホオカザリハチドリ Tufted Coquette。トリニダードで見られるハチドリの中でも最小種で7cmほどの大きさです。そして写真を撮る人にとってはMost wanted bird !

ヒムネオオハシChannel-billed Toucan ASA WRIGHT NATURE CENTRE (10)

雨の中のヒムネオオハシ Channel-billed Toucan、何度か見ましたがいつも結構遠かったです。

スミレフウキンチョウ Violaceous Euphonia ASA WRIGHT NATURE CENTRE

スミレフウキンチョウ Violaceous Euphonia

ソライロフウキンチョウ Blue-grey Tanager ASA WRIGHT NATURE CENTRE (13)

ソライロフウキンチョウ Blue-grey Tanager

ムラサキミツドリ Purple Honeycreeper ASA WRIGHT NATURE CENTRE (12)

ムラサキミツドリ Purple Honeycreeperのオス

ムラサキミツドリ Purple Honeycreeper メス ASA WRIGHT NATURE CENTRE

そしてこちらはムラサキミツドリ Purple Honeycreeperのメス、口元の青色がオシャレです。

ズグロミツドリ Green Honeycreeper ASA WRIGHT NATURE CENTRE

ズグロミツドリ Green Honeycreeper

ルビートパーズハチドリ Ruby-topaz Hummingbird ASA WRIGHT NATURE CENTRE (11)

ルビートパーズハチドリ Ruby-topaz Hummingbird

シロエリハチドリ White-necked Jacobin ASA WRIGHT NATURE CENTRE (6)

シロエリハチドリ White-necked Jacobin、ちょうど「白いエリ」が見えないですが代わりに舌が出ています。

Bay-headed tanager チャガシラフウキンチョウ ASA WRIGHT NATURE CENTRE

チャガシラフウキンチョウ Bay-headed tanager

ギンバシベニフウキンチョウ Silver-beaked Tanager ASA WRIGHT NATURE CENTRE (4)

ギンバシベニフウキンチョウ Silver-beaked Tanager

ヒメキヌバネドリ Guianan trogon ASA WRIGHT NATURE CENTRE (7)

ヒメキヌバネドリ Guianan trogonのオス、以前はViolaceous Trogonと言いました。

シロクロマイコドリ White-bearded Manakinのオス ASA WRIGHT NATURE CENTRE

シロクロマイコドリ White-bearded Manakinのオス。森の地面におりてディスプレイをしていました。その羽音は聞こえましたがディスプレイは見れませんでした。

アゴヒゲスズドリ Bearded Bellbird ASA WRIGHT NATURE CENTRE (8)

アゴヒゲスズドリ Bearded Bellbird、初めて双眼鏡で見たとき驚いたこと。この個体は成長したオスで、メスや3歳までのオスにはアゴヒゲはありません。森の中でずっと鳴いていました。

Photo & Text : Mariko SAWADA 澤田真理子

Special Thanks 写真協力:Morihiko HAYAKAWA 早川守彦

Observation : April 2018, ASA Wright Nature Center, Trinidad Island – Trinidad and Tobago

Reference : ASA Wright Nature Center,Helm Field Guides – Trinidad & Tobago

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南米に最も近いカリブの自然トリニダード&トバゴ ショウジョウトキ★オサガメ観察のシーズンです!

ニシツノメドリ Atlantic Puffin (スピッツベルゲン)

ニシツノメドリ Atlantic Puffin スピッツベルゲン Spitsbergen (6)

スピッツベルゲンのニシツノメドリAtlantic Puffinです。大西洋の北極圏とその付近にいる鳥で、同じニシツノメドリでもスピッツベルゲンのものはアイスランドや北ノルウェーのものより少し大きめなのだそうです。

ニシツノメドリはスピッツベルゲン島とノルウェー本土の中間にあるビュルネイ島 Bjørnøya (Bear Island) で繁殖していますが、スピッツベルゲン島の北側と西側でも小規模な繁殖地があります。

イートルノルスコヤ Ytre Norskøya にある鳥の断崖での観察です。

ニシツノメドリ Atlantic Puffin スピッツベルゲン Spitsbergen (3)

ゾディアックを岩場につけて上陸。丘を登ること15分。断崖に巣をつくっているニシツノメドリ、いました。

ニシツノメドリ Atlantic Puffin スピッツベルゲン Spitsbergen (8)

本当に絶壁にいるニシツノメドリ。

ニシツノメドリ Atlantic Puffin スピッツベルゲン Spitsbergen (9)

こちらはもう少しコンディションの良さそうな巣。あちこちでラブラブな光景が見られました。

ニシツノメドリ Atlantic Puffin スピッツベルゲン Spitsbergen (5)

こちらもラブラブです。ニシツノメドリは5月半ばに繁殖地にやってきて、卵を1つ産み、雛を育て、8月下旬には旅立ち、冬は外洋で暮らします。

ニシツノメドリ Atlantic Puffin スピッツベルゲン Spitsbergen (4)

ニシツノメドリの寿命は30年ほど。厳しい冬、北大西洋のどこで過ごしているのか、はっきりしないのだそうです。

Photo & Text :Mariko SAWADA 澤田真理子

Observation : Jun 2017, Ytre Norskøya, Spitsbergen, Svalbard, Norway

Reference : Birds and Mammals of Svalbard (Norwegian Polar Institute Handbook), Lecture from Samuel Blanc

Special Thanks to Samuel Blanc, Agnès Brenière and team of Polaris Ⅰ

★★なんと船は全員一人部屋★2019年6月16日発★11名様限定のチャータークルーズ★★

初夏のスピッツベルゲン★カメラマンさんにオススメ企画。たっぷり観察&撮影。
北極圏の野生動物・野鳥の観察・撮影をチャーター船で楽しむ10泊11日の究極のワイルドライフクルーズ

 

ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園(グジャラート、インド)

ブラックバック ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 velavadar blackbuck national park (1)

グジャラートの大都市アーメダバードからわずか2時間ほどの場所にあるヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園の紹介です。グジャラートのワイルドライフと言うと、やはり「インドライオン Asiatic Lion」、ササン・ギル国立公園が出てきますが、ヴェラヴァダールのブラックバック国立公園では他のサファリでは出会うことの難しい、インドオオカミ Indian Wolf、シマハイエナ Striped Hyenaと出会うチャンスがあり、何よりも美しいブラックバック Blackbuckの群れがいます。

国立公園はブラックバックを保護するため1976年に設立されました。最初は18平方キロメートルから始まった公園は1980年に16平方キロメートルが加わり、現在34平方キロメートル。小さな国立公園ですが、草原 Grassland part、湿地 Wetland partがあり、南はカンバート湾へとつながり大潮の満潮時には海水が入ってくる湿地があります。

3月上旬に訪問したときのサファリで出会った野生動物たちです。

ブラックバック ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 velavadar blackbuck national park (3)

ブラックバック Blackbuck オスの成獣は繁殖期にLekking Ground(メスにアピールするためのディスプレイを行う集団求愛場所・・・というのでしょうか)に集まり、角をぶつけあって争います。オスは年をとるほど毛の色がこげ茶~黒色になります。

ブラックバック ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 velavadar blackbuck national park (4)

こちらはブラックバックのメスの群れ。ブラックバックはかつて、地元のマハラジャにより狩猟対象となっていました。しかも、訓練したアジアチーターを使って狩猟をしていたことで知られます。このアジアチーター、16世紀のインド、ムガール帝国時代から狩猟で飼育されインドの独立まで藩主や貴族の間で使われましたが、1948年に最後の野生のアジアチーターが射殺され、インドから絶滅しています。

ブラックバック ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 velavadar blackbuck national park

これはメスと若いオスの群れを率いるオス、アルファメイル(優位オス)。あごを上げて「アルファメイル・ウォーク」しています。

ニルガイ ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 velavadar blackbuck national park

こちらはニルガイ NIlgai。最大の羚羊でインド亜大陸の固有種です。Nilgaiという言葉自体が「青い牛」を意味し、「牛」とついたからにはヒンドゥ教徒は食べることができず、狩猟対象となりにくかった野生動物です。

ニルガイメスの群れ ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 velavadar blackbuck national park

こちらはニルガイのメスのグループ。この時期、オスがメスを追いかけまわしているのを見かけます。

インドオオカミ Indian Wolf ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 velavadar blackbuck national park

インドオオカミ Indian Wolf。ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園では増加傾向にあります。

シナハイエナ Striped hyena ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 velavadar blackbuck national park

シマハイエナ Striped Hyenaくんです。夜行性なので早朝か夕方のサファリの一番最後に見れるチャンスがあります。

ジャングルキャット Jungle Cat ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 velavadar blackbuck national park

こちらはジャングルキャット Jungle Cat。公園内に何箇所か人口の水場があり、そこに水を飲みにきていました。

Painted Stork インドトキコウ ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 velavadar blackbuck national park

湿地エリアにいくとインドトキコウ Painted Storkが。

Eurasian spoonbill ヘラサギ ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 velavadar blackbuck national park

ヘラサギ Eurasian Spoonbillです。

シマシャコ Grey francolin ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 velavadar blackbuck national park

草原エリアのあちこちで見かけるシマシャコ Grey Francolin。

Indian stone-curlew 

こちらはインドイシチドリ Indian Think-kneeのご夫婦。

ブラックバック ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 velavadar blackbuck national park (2)

他にもイノシシWild Boarやたくさんの野鳥を観察することができました。決して派手な「サファリ」ではありませんが、草原を歩くブラックバックの群れ、インドオオカミ、シマハイエナはやはりこの国立公園のハイライトです。

そしてこの公園を訪問するときに楽しみにしているのが、ブラックバックロッジ Blackbuck Lodgeでの滞在。自然の中に配置された部屋からブラックバックの群れの姿、敷地内の池に集まる水辺の鳥など楽しむことができます。そして、サファリ風の内装が素敵な建物。

ヴェラヴァダール ブラックバックロッジ Blackbuck Lodge in Velavadar (2)

水辺に建てられたテラスから野鳥を観察。

セイケイとヨシゴイ Purple Swamphen Yellow bittern Blackbuck Lodge Velavadar

セイケイ Purple Swamphen、ヨシゴイ Yellow Bitternです!私はここで初めてYellow Bitternを見たのでかなりうれしかったです。

ヴェラヴァダール ブラックバックロッジ Blackbuck Lodge in Velavadar (1)

客室コテージは大きく、ゴージャスなバスルーム。草原が見えるテラスがあるのも素敵です。

ヴェラヴァダールのサファリは他の国立公園のサファリと違い観光客も少なく、サファリガイドも地元の人たちが「学びながらやってまーす」というのが現状ですが、身近な自然にいる珍しい野生動物と出会える国立公園です。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : March 2018,  Blackbuck National Park, Velavadar, Gujarat,India

★インドでのサファリ/野生動物撮影手配を承っています。西遊インディア、または西遊旅行へのご依頼をお待ちしてます。

シマハイエナ Striped Hyena(ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園、グジャラート)

シマハイエナ Striped Hyena ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 (8)

インド、グジャラート州のヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園で観察したシマハイエナStriped Hyenaです。

★ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園について

シマハイエナはハイエナの中でもアフリカ以外、ユーラシア大陸にも暮らすハイエナ。北東アフリカにもいますが中東、中央アジア、そしてインド亜大陸の草原に暮らします。夜行性でその姿を見ることは簡単ではありません。

日没とともにデン(巣穴)から出てきて、日の出と同時にデンに入る夜行性で、国立公園のスタッフは「夕方のチャンスは低い、朝一番にデンのある場所でトライしましょう」と。

シマハイエナ Striped Hyena ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 (10)

朝一番(3月の入場は6時30分頃でした)に入り、まっすぐシマハイエナのデンのある付近へ。いました!3頭一緒です!

シマハイエナ Striped Hyena ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 (4)

2匹が近寄りました。

シマハイエナ Striped Hyena ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 (2)

体のシマシマが見えました!この子は間もなく離れた森のほうへ行ってしまいました。国立公園のスタッフによるとそこにはもう1つのデンがあり、日中をそこで過ごすのだろうと。

シマハイエナ Striped Hyena ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 (6)

4年前に訪問したときは、子どもを失ったばかりのお母さんシマハイエナを涙しながら観察しました。今回はサイティング時間にしてわずか15分ほどでしたが、3頭が寄り添い、デンへと向かう和やかな朝の光景でした。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : March 2018,  Blackbuck National Park, Velavadar, Gujarat, India

★インドでのサファリ/野生動物撮影手配を承っています。西遊インディア、または西遊旅行へのご依頼をお待ちしてます。

インドオオカミ Indian Wolf(ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園、グジャラート)

インドオオカミ Indian Wolf (8)

インドのサファリでオオカミを見られる場所は多くはありません。グジャラートにあるヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園はインドオオカミ Indian Wolfと出会える可能性の高い保護区として知られています。

★ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園について

インドオオカミ Indian Wolf (9)

いました、インドオオカミです。遠い潅木の林と草原の境界線に座っていました。

2014年に訪問したときは公園内のインドオオカミの生息数は6-7頭と説明を受けましたが、今は個体数が増えていて15頭以上はいるだろうと、国立公園のスタッフ。「今朝のサファリではオオカミの群れがブラックバックを仕留めるのを見ることができました」と。

インドオオカミ Indian Wolf (1)

茂みから歩き出しました。今朝しとめたブラックバックの肉が残っている場所へ行くようです。

インドオオカミ Indian Wolf (7)

インドオオカミ Indian Wolf は タイリクオオカミ Gray Wolf の亜種とされ、インドだけでなくパキスタンなどの乾燥した環境に暮らすオオカミ。暖かい気候の場所に暮らすため他のオオカミに比べて毛は短くほっそりして見えます。

インドオオカミ Indian Wolf (10)

かつてはインド亜大陸に広く生息したインドオオカミですが、生息地を失い、そして家畜や人を襲う害獣として殺され、保護されるようになった1972年までにその生息数は激減しました。現在は4,000頭~6,000頭が生息していると推定されています。

インドオオカミ Indian Wolf (11)

今朝、ブラックバックを仕留めた場所にやってきました。まだ少し地面に残骸が残っていました。

ところで私にとってインドのオオカミというと、「狼少年」「狼少女」といった「オオカミに育てられた人間の子ども」の話が一番に出てきます。子どもの頃、「アマラとカマラ」の話を夢中で読んだ時期があります。「狼少年」で検索するとwikipediaに項目があり、そこにはたくさんの「インドにおける狼少年&少女」の事例が紹介されていました。

これらの話が事実なのか、インドの人々が作り上げた話なのかはわかりませんが、「子どもを育てた狼の話」がこれだけ存在するのがインドオオカミです。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : March 2018,  Blackbuck National Park, Velavadar, Gujarat, India

★インドでのサファリ/野生動物撮影手配を承っています。西遊インディア、または西遊旅行へのご依頼をお待ちしてます。

ブラックバック Blackbuck (ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園、グジャラート)

ブラックバック Blackbuck ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 (10)

インドのグジャラート州、ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園のブラックバックです。ブラックバックは英名が Blackbuck または Indian Antelope で、インド、ネパール、パキスタンに分布する偶蹄類。ネパールとパキスタンではこれまで野生個体を見たことはありませんが、デリーの首都圏であるハリヤナ州のグルガオンに近い農地で見つけて驚ろいたことがあります。

★ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園について

19世紀のインドには400万頭いたと言われるブラックバック、1947年のインド独立までにマハラジャ・貴族たちによる狩猟の対象となり8万頭にまで減ったといいます。その後も自然環境の破壊やハンティングにより激減し、1972年になってようやく保護されるようになりました。現在のはっきりした個体数はわからないのですが、インドにおけるブラックバックの個体数は増加傾向にあるとされています。

ブラックバック Blackbuck ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 (2)

グジャラートのヴェラヴァダール・ブラクバック国立公園はブラックバックの保護のために1976年に設立された国立公園で当時はわずか18平方キロメートルの公園でした。1980年に16平方キロメートルの新しい区画が加わり、34平方キロメートルの中にある乾燥した草原地帯にブラックバックが暮らしています。

ブラックバック Blackbuck ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 (3)

訪れたのは3月、繁殖期のオスが Lekking Groundと呼ばれる、オスがメスを誘うためにディスプレイする場所に集まり、角をカチカチさせて争っていました。

ブラックバック Blackbuck ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 (4)

Lekking Groundに集まったオス。ブラックバックのオスは若いときはメスと同じやわらかい茶色をしていますが、成獣になるとこげ茶~黒色になります。そしてこの大きな螺旋状にねじれた角が特徴です。

ブラックバック Blackbuck ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 (5)

これはまだ若いオス。闘いの練習をしています。

ブラックバック Blackbuck ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 (9)

こちらは成獣です。かなり気合のはいった闘いを続けていました。

ブラックバック Blackbuck ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 (13)

こちらはメスと若いオスのグループです。明るい茶色をしています。

ブラックバック Blackbuck ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 (12)

公園内のジープ道を渡るブラックバックのメス。この写真ではあまり高く飛んでいませんが、両足をそろえて跳ねる行動が特徴的です。

ブラックバック Blackbuck ヴェラヴァダール・ブラックバック国立公園 (8)

そしてあごを上げて堂々と歩く、「アルファメイル・ウォーク」。ブラックバックのアルファメイル(alpha male 集団の優位オス)独特の歩き方です。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : March 2018,  Blackbuck National Park, Velavadar, Gujarat, India

★インドでのサファリ/野生動物撮影手配を承っています。西遊インディア、または西遊旅行へのご依頼をお待ちしてます。

インドライオン(アジアライオン)と出会う-4

インドライオン アジアライオン 赤ちゃん ササン・ギル ギル国立公園 Asiatic Lion cub (1)

ササン・ギル国立公園でのサファリ最終日、インドライオンの赤ちゃんと出会うことができました。もう、ゲートが閉まる寸前のできごと。

インドライオン アジアライオン 赤ちゃん ササン・ギル ギル国立公園 Asiatic Lion cub (2)

ガイド氏、この家族は赤ちゃんがいるので出てくるかも・・・と。本当に出てきました。しかも1ヶ月くらいで、人前に出てき始めたばかりとのこと。「どうして一匹だけ?」という問いには答えてもらえませんでした。

インドライオン アジアライオン 赤ちゃん ササン・ギル ギル国立公園 Asiatic Lion cub (3)

お母さんをおいかけて一生懸命歩きます。

インドライオン アジアライオン 赤ちゃん ササン・ギル ギル国立公園 Asiatic Lion cub (5)

お母さんに追いついて、甘える赤ちゃん。

インドライオン アジアライオン 赤ちゃん ササン・ギル ギル国立公園 Asiatic Lion cub (7)

答えるお母さん。見ているほうも、至福のひととき。

インドライオン アジアライオン 赤ちゃん ササン・ギル ギル国立公園 Asiatic Lion cub (9)

赤ちゃんは他のメスにも近寄って遊んでもらいます。

三脚もなかったのでブレてるうえ、フォーカスも時々外れてしまう映像ですが、あまりにも素敵なインドライオンの家族の様子、ビデオにして見ました。赤ちゃんが「にゃー」と鳴きます。

もう、本当に国立公園は閉園時刻。この暗さの中での撮影の難しさ、ガイド&ドライバーの「もう行きましょう、まずいです」の声・・・あと15分早かったら、などと贅沢なことを思いながら最後のサファリを終えました。

インドライオン アジアライオン 赤ちゃん ササン・ギル ギル国立公園 Asiatic Lion cub (10)

1匹だけの赤ちゃん、無事に育ちますように。

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : March 2018,  Gir Forest National Park, Gujarat, India

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インドコキンメフクロウ Spotted Owlet

インドコキンメフクロウ Spotted Owlet (5)

インド、ギル国立公園のインドコキンメフクロウ Spotted Owletです。

インドコキンメフクロウは南アジアから東南アジアにかけて広く分布する小型のフクロウ。開けた草地や農地、村のそばでも見ることができ、木の穴などに巣をつくります。

インドコキンメフクロウ Spotted Owlet (1)

インドライオンを探してサファリジープを走らせていると、木に2羽のインドコキンメフクロウを発!。

インドコキンメフクロウ Spotted Owlet (8)

2羽が近寄っていきます。

三脚がなかったので手持ちブレブレ映像ですが、あまりにかわいいのでビデオにしてみました。見ていて揺れのために気分が悪くなったらすいません!

愛情表現たっぷり、インドコキンメフクロウ夫婦です。

インドコキンメフクロウ Spotted Owlet (7)

 

Photo & Text : Mariko SAWADA

Observation : March 2018,  Gir Forest National Park, Gujarat, India

★インドでのバードウォッチング/サファリ/野生動物撮影手配を承っています。西遊インディア、または西遊旅行へのご依頼をお待ちしてます。