シルクロードの食 キルギス料理をご紹介!
- キルギス
2020.12.03 update
今回は「シルクロードの食」をテーマに、キルギス料理をとりあげて記事を書きます。
中央アジアの国、キルギス。古くからシルクロードの中継点として栄えたため、食文化もさまざまです。ソビエト連邦の一部だった時代が長いため、ロシア料理もたくさんありますが、やはり中国・新疆ウイグル自治区と似た食文化が残っています。そして何より、シルクロードを通じて日本とのつながりを感じることができるのです。
まず、中央アジアの食事といえばたくさんの前菜です。テーブルには最初からたくさんのお皿が並びます。サラダやナン、さらにはクッキーやデザートの果物が最初から出てくるのも特徴です。
そして、キルギスをはじめとした中央アジアの食卓にかかせないのが「ナン」。「ナン」といってもインド料理のナンとは少し異なり、日本でいうパンのようなものです。バザールに行くと、毎日新鮮なナンが手に入ります。
そしてこちらは「ラグマン」。日本でいう「うどん」ですね。日本にも多種多様なうどんがあるように、現地にもいろいろな種類のラグマンがあります。一般的なイメージとしては、温かいスープにお肉や野菜の具がたっぷりのったものかもしれませんが、スパゲッティのようにゆがいた麺の上からソースをかけて食べるものもあります。
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こちらは「マントウ」。日本でいう「肉まん」です。ひき肉、玉ねぎなどを小麦粉でできた生地の中に詰め、蒸し上げます。
つづいては「コルダック」という料理。羊肉を炒め、玉ねぎやジャガイモなどの野菜を添えた料理で、こちらは伝統的なキルギス遊牧民の料理です。キルギスではやはり羊肉が一般的です。
お米を使った料理もあります。こちらは「プロフ」とよばれる料理で「ピラフ」のこと。日本でいうところの焼き飯です。少し油が多いので、食べ過ぎには注意が必要です。
キルギス料理にはパンの種類がいくつかありますが、なかでも一番人気が高いものが「ボルソック」。小麦粉で作った小さな揚げパンで、ついつい手がとまらなくなってしまいます。
そして「シシャリク」という肉の串焼き。シシカバブと同じです。独特のにおいから、日本人はラムが苦手な方が多いですが、新鮮な羊がたくさん手に入るキルギスではそれほど臭みもなく、ラムのシシカバブは最高においしいものです。また、キルギスはイスラムの国ですが戒律がそれほど厳しくないため、ポークのシシカバブが出ることもあります。
ほかにも、キルギスの伝統料理のなかで最も重要な「ベシュバルマク」という料理があり、結婚式などの親戚が集まる席では必ず出されます。ベシュバルマクは羊や牛、馬の煮物と手作りの麺から作られます。ベシュバルマクはキルギス語で“5本の指”という意味です。昔のキルギス人は、スプーンを使わずに手でこの料理を食べていました。今でも、ベシュバルマクはスプーンより5本の指で食べたほうが美味しいと言う人もいます。
キルギスだけでなく、中央アジアの国々はどこもよく似た食文化をもっています。シルクロードの食文化を味わえる中央アジアの国で、ぜひ実際に味わってみてください。