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添乗員ツアーレポート  北中南米

世界最大級のデルタ地帯「オリノコ・デルタ」

  • ベネズエラ

2013.08.01 update

アマゾン川、ラプラタ川に次ぐオリノコ川は、ベネズエラ南部のブラジル国境に近いパリマ山地を源として大西洋へ注いでいます。その河口は”カーニョ”と呼ばれる無数の支流に分かれており、複雑に入り組んだ扇状地を形成しています。これが世界最大級のデルタ地帯、オリノコ・デルタです。「オリノコ」とは、先住民ワラオ族の言葉で「漕ぐところ、場所、家」という意味の言葉が由来だとされています。ツアーでは、このオリノコ・デルタを家として生活する彼らのありのままの姿を間近で見ることができます。

ケツァール
ワラオ族の住居を模したロッジ

 

水上に暮らす人々 ワラオ族

オリノコ・デルタの支流を探検していると、小さなボートを漕いで移動する人々を目にします。彼らこそが、オリノコ・デルタをはじめとするベネズエラの北東部およびガイアナの西に住むワラオ族です。この地域に約36,000人いるとされ、そのうち約20,000人がオリノコ・デルタに暮らしていると言われています。彼らは水路しかないオリノコ・デルタの支流をボートに乗って移動します。朝もやでまだ少し景色の霞む早朝から、日が落ちて暗くなる夕方まで、一日中川面を行き交うボートの姿を目にします。ワラオ族は水と深く関わりながら一生を過ごすため、ワラオ族の赤ちゃんは母親の首にしっかりつかまる能力や、バタ足の能力に長けていると言われています。彼らは漁業はもちろんのこと、野菜や果物の栽培、蜜や果物の採集も行います。迷路のようなオリノコ・デルタの水路を熟知して生活しています。

  • ウラコア港
    ウラコア港
  • 好奇心旺盛な子供たち
    好奇心旺盛な子供たち

彼らの住居は高床式で水上にあります。木造で、屋根はありますが四方の壁は特にありません。とても開放的な空間に、子どもから大人までが一緒に生活しています。ツアーでは実際にこの住居を訪問させてもらいます。まだまだ観光化してないこの集落に私たちが訪れると、辺りを走り回っていた好奇心旺盛な子どもたちが寄ってきてくれました。私たちにとっては危なげで、滑らないようにゆっくりと歩く必要のある水上の細い通路の上を、ワラオ族の子どもたちは身軽に駆け回っています。
開放的な住居に置かれたキッチンで料理をする女性もいれば、洗濯物もはためいています。彼らの寝床はハンモックで、昼間から何をするでもなくハンモックに揺られている人もいます。われわれ日本人とは全く異なる生活様式をもつワラオ族。ツアーでは、彼らの生活圏内にあり、また彼らの住居を模したロッジにお泊り頂きます。

  • 料理する女性
    料理する女性
  • 細い通路を走る子ども
    細い通路を走る子ども
  • 朝もやのオリノコ・デルタ
    朝もやのオリノコ・デルタ
  • 村で出会ったワラオ族の子供たち
    村で出会ったワラオ族の子供たち

ワラオ族の住居を模したコテージ風のロッジに宿泊

ツアーで泊まるロッジは、ワラオ族の住居を模したコテージ風の建物です。オリノコ・デルタの支流沿いにあり、ジャングルと一体化したようなロッジです。もちろんボートでのみ辿り着くことができる場所です。ギアナ高地観光の起点となる町プエルト・オルダスから車で約2時間のところにあるウラコアという港でボートに乗り込み、ボートを飛ばすこと約1時間でオリノコ・デルタロッジに到着です。 ロッジの向かい側の岸には学校があり、朝は通学する子どもたちを乗せたボートを見ることができました。
また、ワラオ族の人々がロッジの正面の船着き場にやってきたかと思うと、彼らが植物を編んで作った民芸品を並べて小さな露店が開かれました。しっかりとした作りの小物入れやコースターはおみやげにぴったりです。

  • ワラオ族の住居を模したコテージ風の建物
    ワラオ族の住居を模したコテージ風の建物
  • 部屋の一例
    部屋の一例
  • ロッジでの食事
    ロッジでの食事
  • ワラオ族の民芸品
    ワラオ族の民芸品

手つかずの自然が残るオリノコ・デルタですが、自然だけでなくワラオ族の人々との触れ合いも醍醐味のひとつです。
ロライマ山やエンジェル・フォールが有名なギアナ高地とあわせて近年注目度の高まっているこのオリノコ・デルタへ、
ぜひ足を運んでみてください。

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