チリ・アンデスの名峰 エルプロモ峰(5430m)登頂
- チリ
2014.08.01 update
エルプロモ峰の標高は5,430m。日本でまだあまり知られていませんが、チリ・アンデス山脈に聳える名峰です。
人口550万人が暮らすチリの首都サンチャゴ(520m)から車で走ること1時間半で、登山の拠点となるバジャ・ネバド(2,900m)へ到着。ここから5日間のライトエクスペディションの始まりです。
トレッキング1日目 バジャ・ネバドからピエドラ・ヌメラーダ(3,354m)へ
1日目は、キャンプ地となるピエドラ・ヌメラーダ(3,354m)まで標高差約450m。歩き始めとなるバジャ・ネバドは南米屈指のスキー場でラ・パルバ、エル・コロラドとともに『3つの谷』と呼ばれ、南半球最大のスキーリゾートを形成しています。
しばらく歩き、スキー場を抜けると3,400mのコル(鞍部)に到着。ここから下り、再び3,400m地点まで登り返します。エルプロモ峰を正面に望みながら歩き続け、キャンプ地手前でトラバースするとセポ川沿いの緑豊かなキャンプ地、ピエドラ・ヌメラーダに到着です。
- 荷物は馬で運びます
- アップダウンを繰り返す
- ピエドラ・ヌメラーダを目指す
- 緑豊かなキャンプ地
- ピエドラ・ヌメラーダから望むエルプロモ
- エルプロモ峰夕景
トレッキング2日目 ピエドラ・ヌメラーダからフェデラシオン(4,100m)へ
2日目はフェデラシオン(4,100m)を目指します。標高差は約750m、この日は高度順応を兼ねてゆっくりと登ります。標高差はありますが、比較的ゆるやかな登りで高度順応には最適です。
ベースキャンプのフェデラシオンに到着し、午後はティータイムなどを楽しみつつのんびりと過ごします。この辺りは地中海性気候に属し温暖な気候で冬でも暖かく、1年のうち300日以上が晴天に恵まれています。
- ベースキャンプのフェデラシオンを目指す
- 高度順応を兼ねてゆっくりと登る
- 川を渡渉
トレッキング3日目 高所順応日(4,100m~4,300m)
3日目は高所順応日です。明日の登頂に備え、今日は少しでも登頂時のイメージを掴んでいただくため、水分補給と呼吸を意識しながら、登頂時の重量でザックを背負ってラ・オジャ(4,300m)まで登っていただきます。
到着後は、現地山岳ガイドによるアイゼン着用での歩き方などの練習で翌日の登頂へ備えました。高度順応を考慮したゆとりあるコース内容の為、連泊してしっかりと体を慣らす事ができるのも、このコースのメリットです。
- ラ・オジャまで高度順応
- フェデラシオンのキャンプ地
エルプロモ峰登頂(5,430m)
4日目はいよいよ登頂日です。標高差は1,300m。5時にフェデラシオンを出発し登山開始。まずは昨日、高度順応したラ・オジャを通過し4,620mにあるシェルター(RefugioAgostini)まで向かいます。この辺りから急に風が強くなり、気温も下がります。レオネラ峰(4,954m)を眺めながらトラバースを繰り返します。
稜線まで登りきると、いよいよ頭頂部は見えてきますが、到着までにはまだまだ時間がかかります。
- 登山開始
- 道中から望むレオネラ峰(4,954m)
- トラバースしながら稜線を目指す
標高5,000mを越えると、インカ時代のミイラが発見されたピルカ・デル・インカ遺跡(5,050m)に到着します。既に風化していますが、約500年前に埋葬され、5,000mを越える高所にミイラを埋葬するインカの人々に感心しながら先へ進むと、目の前に雪渓が現れます。
- トラバースを繰りかえす
- 頂上直下の雪渓を目指す
- 風化してしまったピルカ・デル・インカ遺跡
近年は、気候変動(温暖化、降水量の減少など)にともなって規模が極端に縮小しているとはいえ、アイゼンを装着し雪渓をトラバースしなければなりません。トラバース後は最後の力を振りしぼり、一歩一歩、歩みを進め、ついにエルプロモ峰(5,430m)の頂に到着です!山頂からは南米最高峰アコンカグアをはじめアンデスの迫力ある山容を望めます。
- 雪渓をトラバース
- 山頂までもうすぐ
- エルプロモ峰(5,430m)登頂
- 山頂から望むアンデス山脈
登山後はサンチャゴ郊外のマイポ渓谷にあるワイナリーでワインの製造工程を見学。併設のレストランにて昼食と共にワインをお楽しみいただけます。アイゼン・ピッケルを使用する実践登山で、チリ・アンデスの名峰エルプロモ峰を登頂し、ワイナリーの見学など、充実の10日間の旅に一緒にでかけてみませんか。
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チリ・アンデスの名峰エルプロモ峰(5,430m)登頂
山頂からは南米最高峰アコンカグア(6,992m)をはじめ、アンデス山脈の迫力ある山容を望む。高度順応に配慮した日程で、一部アイゼン・ピッケルを使用する実践的登山へ。