秘境ツアーのパイオニア 西遊旅行 / SINCE 1973

コスタリカ自然観察の旅 その2 
オサ半島のコルコバード国立公園へ

  • コスタリカ

2022.10.03 update

雲霧林が広がる標高2,500m前後のサンヘラルド・デ・ドタから、太平洋側の町シエルペまでは約4時間の移動。この日から2泊3日かけてオサ半島のコルコバード国立公園を訪れます。朝、サンヘラルド・デ・ドタでケツァールの観察をしていた時の気温は7度。フリースにライトダウン、暖かい帽子を着用していたのに、シエルペでは気温が約30度。一気に気候も夏の様相に変わりました。

 

シエルペ着後、いよいよドラケ湾へ向けて出発。ここからはモーターボートに乗ってシエルペ川を河口へと進みます。いきなり大きなアメリカワニ、電線に止まるクビワカワセミを観察することができました。

アメリカワニ American crocodile

しばらくすると河口から海へと出て、約1時間でドラケ湾のロッジのあるビーチに到着。ここでは桟橋がないので、ビーチにウェットランディング。波があると膝位までは濡れるので、短パンにサンダルが最適です。ビーチを歩いてロッジへ。これまで訪れたサラピキやサンヘラルド・デ・ドタも全く異なる雰囲気。海岸のすぐそばに広がるジャングルの中にコテージが点在するロッジに到着です。

ドラケ湾のビーチに上陸

コルコバード国立公園の訪問は翌日の早朝から。夜明け前にドラケ湾のロッジを出発し、ボートでコルコバード国立公園のシレナステーションへと向かいました。海の状態もまずまず。約1時間程でシレナステーション近郊のビーチへと到着。

ボートでコルコバード国立公園へ

ここでもウェットランディング。引き潮でボートが海岸近くまで行けないため、30m位浅瀬を歩いて上陸することになりました。

コルコバード国立公園のビーチにウェットランディング

コルコバード国立公園 Corcovado National Park
パナマ国境に近いオサ半島に位置するコルコバード国立公園はコスタリカ最後の秘境とも言われます。ボートが唯一の交通手段で海岸から広がるジャングルでのウォーキングサファリが楽しめます。コンゴウインコ、キヌバネドリやマイコドリをはじめカラフルな野鳥も数多く生息。哺乳類ではセアカリスザルをはじめとするコスタリカに生息する4種類のサルが全て生息し、チュウベイバクやキタコアリクイなどが観察できるチャンスもあります。コスタリカで最も野生動物に出会える場所といって過言ではありません。

コルコバード国立公園の看板

ビーチでサンダルから靴に履き替えてウォーキングサファリへ出発。引き潮の間に海岸を歩き、川に出た所からジャングルの中へと入ってレンジャーステーションへ向かうルートをとる事になりました。

海岸沿いの木にとまっていたクロノスリ Common Black Hawk

おなじみとなったクリハシオオハシ Chestnut-mandibled Toucan

途中、バクが良く休んでいるというポイントも訪れてみましたが、昨晩の大雨の影響かバクの姿は見られませんでした。ガイド曰く、寝床が雨で浸水してしまったため、異なる場所で寝ている可能性があるらしいです。コスタリカで生息してるバクはチュウベイバクと呼ばれる種類で、ブラジルなどに生息するアメリカバクとはまた異なります。

 

チュウベイバク Central American Tapir

別名ベアードバクとも言います。アメリカバクと比べると、頭から鼻のあたりにより膨らみがあります。湿地帯や川沿いなど水辺に生息し、単独で行動。夜行性なので日中はほとんど動きません。現在観察できる場所は非常に限られていますが、コルコバード国立公園では早朝の時間帯に寝床へ帰る姿を見かけたり、昼間寝ている様子を観察できたりします。今回は見る事が叶いませんでしたが、これまでの弊社のツアーでは8割位の確立で観察できています。

 

川沿いにでうるとユキコサギやスミレコサギ、上空にはベニヘラサギが飛んでいる姿も観察できました。

スミレコサギ Little Bule Heron

ベニヘラサギ Roseate Spoonbill

いよいよジャングルの中へと入っていきます。しばらく進むとチュウベイクモザルの姿を発見。我々の事を気にする様子もなく、むしゃむしゃと葉っぱを食べていました。コスタリカには4種類のサルの仲間(ノドジロオマキザル、マントホエザル、セアカリスザル、チュウベイクモザル)が生息していますが、このコルコバード国立公園では全ての種類を観察できるチャンスがあります。コスタリカに生息するこのサルたちは新世界ザルというグループに属し、アジアやアフリカにすむ旧世界ザルとは異なる分類がなされています。

チュウベイクモザル Spider Monkey

クビワペッカリーの群れにも遭遇。警戒心が弱く、すごく近くまでやってきました。クビワペッカリーは体から非常に臭いにおいを発しており、これによって外敵から身を守る一方、天敵のジャガーから匂いで後をつけられてしまうという欠点もあるのです。

クビワペッカリー Collared peccary

その他、げっ歯類のアグーチや木の高いところにはホエザルの姿も見る事ができました。

 

ジャングルを抜けシレナレンジャーステーションに到着。ここはレンジャーの基地となっている他、観光客のための宿泊施設やトイレ、売店などがあります。飲み物やお土産もお買い求めいただけます。

シレナレンジャーステーション

レンジャーステーションすぐ近くの川に生息する子供のカイマンを発見。クロコダイルよりも小さいカイマンは川の上流に生息しています。

カイマンの子供

美しいミドリキヌバネドリも観察する事ができました。最初、茶色のメスのみでしたが、そのうちにカラフルなオスも姿を現してくれました。同じ鳥とは思えない様な色の違いには驚かされます。

ミドリキヌバネドリ(メス)Black-throated Trogon

ミドリキヌバネドリ(オス)Black-throated Trogon

最後には海岸ではハナジロハナグマや上空にグンカンドリの姿も観察することができました。

ハナジロハナグマ White-nosed Coati

ボートに乗ってコルコバード国立公園を後にしてドラケ湾へ。途中、雨に降られてしまいましたが、なんとか無事にロッジへと到着。午後はバーでお酒を飲んだり、ロッジの敷地内で野鳥観察などのんびりとお過ごしいただきました。

ロッジの周辺でもコンゴウインコやハチクイモドキなどの野鳥や、いたずら好きなノドジロオマキザルが木の上で遊びまわっていたりする姿を見かける事もしばしば。ドラケ湾とコルコバード国立公園は、コスタリカの他のどこよりも野生動物や野鳥が豊富で、絶対にお勧めの場所。コスタリカを訪れたなら是非、訪れていただきたい場所のひとつです。

ノドジロオマキザル White-faced capuchin

次回は旅の後半、マニュエル・アントニオ国立公園とタルコレス川のボートクルーズをご紹介します。

 

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コスタリカ自然観察の旅 その1
サラピキの熱帯雨林とサンヘラルド・デ・ドタの雲霧林

  • コスタリカ

2022.09.20 update

中米の国々の中でもっとも野鳥や野生動物の観察が楽しめる国といえばコスタリカ。国土の3分の1が国立公園や生物保護区に指定され、環境保護の先進国として自然を大切にしてきた国です。約930種の野鳥が生息しており、この数は世界の約10%にも相当します。小さな国土に変化に富んだ地形を持つことから、短時間の移動で様々な野鳥や野生動物が観察できます。

 

旅の始まりは首都サンホセ。標高約1,100mに位置するサンホセからおよそ100km、車で約2時間程の距離を移動するだけで、カリブ海側に熱帯雨林が広がるサラピキへと到着。ここでの楽しみは様々なカエルの観察です。日本では見られないカラフルなカエルたちを観察することができます。

 

イチゴの様な赤色からその名がついたイチゴヤドクガエル。濃紺の足がジーンズのズボンを履いている様にも見える所からブルージーンズフロッグとも言われます。

イチゴヤドクガエル Strawberry Poison-dart Frog

マダラヤドクガエル Green and black poison frog

真っ赤な目と鮮やかな黄緑色のインパクトが強烈なアカメアマガエルも是非、観察したいカエルのひとつ。

アカメアマガエル Red eyed tree Frog

アマガエルモドキはよく見ると体がガラスの様にうっすらと体内が見える所から、英語ではガラスフロッグと呼ばれています。

アマガエルモドキ Granular Glass Frog

サラピキで是非観察したいのがシロヘラコウモリです。体毛が白く、耳と鼻が黄色をしています。夜行性ですが、昼間はヘリコニアという植物の大きな葉の下に群れで集まっている所を観察できるチャンスがあります。

シロヘラコウモリ Honduran white bat

サラピキでのもうひとつの楽しみは熱帯雨林を流れるサラピキ川でのボートサファリです。標高1,100mのサンホセから2時間程の移動で、熱帯雨林のジャングルクルーズが楽しめるというのも驚きです。約2時間程のボートサファリでグリーンイグアナやホエザル、クリハシオオハシ、アメリカヘビウ、ズアカエボシゲラ、ナマケモノやハナナガサシオコウモリなどが観察できました。

ボートサファリの様子

グリーンイグアナ Green iguana

ズアカエボシゲラ Pale billed Woodpecker

ハナナガサシオコウモリBrazilian Long-Nosed Bat

次の目的地は雲霧林が広がる標高約2,500mのサンヘラルド・デ・ドタ。熱帯雨林のサラピキから車で約5時間。半日の移動でがらりと植生が変わります。サンヘラルド・デ・ドタは世界で最も美しい鳥ともいわれるケツァールの観察場所として知られています。正式名称はカザリキヌバネドリ(Resplendent Quetzal)と言い、バードウォッチャーだけでなく、コスタリカを訪れた人であれば絶対に見たい鳥。手塚治虫氏の「火の鳥」のモデルとも言われています。ケツァールの観察チャンスは早朝と夕方。日中はあまり観察できません。リトルアボガドの実を主食としており、エサを食べに来る時間に観察を狙います。

メスのケツァール(カザリキヌバネドリ)Resplendent Quetzal

ケツァールはエサを食べたあと、木の枝に止まり、消化を待つ間しばらくじっとしている時が観察のチャンスです。しかし、かならずしも見やすい場所に止まってくれる訳ではありません。オスのケツァールは長い飾り羽をもち、これを含めると全長は90 – 120㎝にもなります。この長い羽根は雄の特徴。また、頭もトサカの様にふさふさしている点もメスと異なる所です。羽根をひらひらさせながら空を飛ぶ姿は本当に美しく、「火の鳥」を彷彿とさせます。

オスのケツァール(カザリキヌバネドリ)Resplendent Quetzal

早朝、ケツァールの観察を楽しんだ後、一度ホテルに戻って朝食。引き続き、サンヘラルド・デ・ドタでのバードウォッチングを楽しみました。この渓谷を流れるサベグレ川はコスタリカで最も綺麗と言われる川で、川沿いにたくさんの野鳥が生息しています。色鮮やかなハチドリやフウキンチョウは種類も多く、普段バードウォッチングに興味がない方も十分にお楽しみいただけます。

コスタリカハチドリ Magenta throated woodster

コスタリカノドジロフトオハチドリ Scintillant Hummingbird

ホノオフウキンチョウFlamed collared Tanager

午後から訪れたエサ台がある場所では、ギンノドフウキンチョウやホノオフウキンチョウ、ソライロフウキンチョウもやってきました。初めて観察した鳥としてはモリシロハラクロヒタキや、色鮮やかなズアカゴシキドリ、オナガレンジャクモドキが観察できました。

ソライロフウキンチョウ Blue-gray Tanager

ギンノドフウキンチョウ Silver-throatedTanager

ズアカゴシキドリ Red headed Barbet

オナガレンジャクモドキ Longtail silky Flycatcher

ここではハナジロハナグマの姿も。白っぽい鼻先、細い尾の先にはリング状の模様があるのが特徴です。木登りが得意です。この日もパパイヤの木に登ってエサを探していました。

ハナジロハナグマ White-nosed Coati

次は太平洋側へと移動し、コスタリカ最後の秘境と呼ばれるオサ半島のコルコバード国立公園へと向かいます。

 

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旅の楽しみは「お土産」 マダガスカル編

  • マダガスカル

2022.08.26 update

旅行はそれぞれの国の観光が大きな目的ですが、思い出となるお土産を選ぶのも楽しみのひとつです。今回はマダガスカルのお土産をご紹介します。
 

マダガスカルとは?
アフリカ東海岸のインド洋に浮かぶ、日本の約1.6倍の面積を持つ世界第4位の大きさの島です。島に生息する動植物の約8割がマダガスカルのみに生息する固有種といわれており、複数の自然保護区が存在します。その中でもワオキツネザルをはじめとするサルの仲間がマダガスカルを代表する動物です。また、マダガスカル・オーストラリア・アフリカにしかないバオバブ、そのうち6種類がマダガスカルにあり、その並木道はマダガスカルを代表する風景です。

夕暮れのバオバブの並木道。

長いしっぽが特徴のワオキツネザル。

 

 

木彫りの置物
木彫りが盛んなマダガスカル。旅の思い出にぴったりな土産物もあります。

かわいい顔のワオキツネザル。一つ一つ顏が違うのでお気に入りの物を選ぶのも楽しいです。

バオバブ。幹が絡み合った「愛し合うバオバブ」を模ったものが多くあります。

 
サイザル麻製品

原産国はメキシコで、この繊維がよく船で積み出しされていたユカタン半島のサイザル港にちなみサイザル麻と呼ばれます。マダガスカルの南の町、フォートドーファンから西へ約88Kmの所にベレンティ保護区があります。この保護区は1936年サイザル麻の農園主であるフランス人によって作られました。保護区の周りには現在でもサイザル麻畑が広がっています。

サイザル麻畑。葉を水に浸けて繊維を取り出します。

天日で乾かして、海外にも輸出されます。

ランチョンマットは色鮮やかでバリエーションも豊富。

ラフィア椰子製のカバンも人気です。

 

手漉き紙

アンタナナリボから南部の町トゥリアーラまでを結ぶ約1000㎞の国道7号線を通称「サザンクロス街道」と呼びます。その街道に位置するアンバラヴァウ村は伝統的な紙漉きが行われています。

マダガスカルを縦断するサザンクロス街道。

手漉き紙を押し花で飾って美しい、レターセットやカードは贈り物にも喜ばれます。
 
スーパーマーケット
マダガスカルにも大型スーパーがあります。地元の生活を感じることができるスーパーマーケットはお土産物の宝庫です。カカオの産地でもありチョコレートの種類も豊富です。またコーヒーや紅茶、特産のバニラビーンズも必見です。地元のビールもおすすめです。

スーパーマーケットはお土産物の宝庫。

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旅の楽しみは「食」 マダガスカル編

  • マダガスカル

2022.08.16 update

みなさまこんにちは。
今回はマダガスカルツアーでのお食事の様子をご紹介したいと思います。

 

マダガスカルの主食は?
ずばり、日本人の私達と同じ、お米です。それはマダガスカルに人々が居住し始めた歴史に遡ります。かつて人々は、インドネシア方面の東南アジアから船に乗って、マダガスカルに辿りついたそうです。東南アジア方面から来た人々は、マダガスカル島に米食文化を持ち込みました。マダガスカルの首都・アンタナナリボから少し車を走らせるだけで、水田が広がります。お米はそんなにパサパサしておらず、日本人の私達の口によく合います。

首都アンタナナリボ郊外に広がる水田


魚料理に添えられたライス

肉料理とともに…

マダガスカル料理に、お米は欠かせません

地元の市場でも、お米を売る女性たちを見かけます。

 

お洒落なメニューはフランス料理の影響
ツアー中はレストランやホテルでお食事をお召し上がりいただきますが、「アフリカ」のイメージでいると、びっくりするようなハイクオリティのメニューが出てきます。マダガスカルは一時フランスの統治下にあったことがその理由です。

特に驚いたのは、マダガスカル西部にある「大ツィンギー」を訪れるべく、モロンダヴァからベコパカまで、未舗装の悪路200㎞を一日がかりで移動した日の道中のレストラン。小さな村に建つ木造のレストラン。バルコニーのような屋外にテーブルがセットされ、ハエも飛んでいました(これは仕方ないです)。しかし、テーブルの上には素敵なテーブルクロスが敷かれ、食器からメニューから、とてもお洒落なものが運ばれてきました。各お料理の味もGOOD。ツアーの日程上行き帰りの計2回こちらのレストランにて昼食をとることになりますが、どちらとも満足なランチタイムとなりました。

 

【とある村のレストランのコースメニュー】


小前菜:スモークフィッシュと胡椒のアイス
前菜:エビのサラダのパイナップル添え魚料理:白身魚のグリルと野菜のソテー


デザート:ヨーグルトシャーベット

 

こちらのレストランは2回利用しましたが、2回目のランチタイムも豪華でした。エビのグリルと人参のコンポート、魚のフィルのライス添え、チョコレートアイス等を楽しみました。

 

新鮮で豊富な魚介類
メイン料理は、お肉だとコブ牛が有名ですが、お魚や甲殻類もよく登場します。エビのカレー、茹でガニ、タコのサラダ、車エビのグリル、お魚のスープなど。エビやカニが大胆に振る舞われる点は、嬉しくなってしまいます。

車エビのグリルとパスタ

茹でガニ(なかなか固いですが)

 

お楽しみは現地のフルーツ
各お食事が充実したマダガスカルのツアーですが、隠れたお楽しみは現地のフルーツです。どこでもマーケットに行けば、バナナやパパイヤ、ココナッツなど熱帯の果物が並べられています。それに加え、地域ごとによく見られるフルーツがあります。

市場で売られる熱帯のフルーツ

日本でこんなにたくさんのフルーツを一度に食べることは滅多にありません

 

南部では、運が良ければジャックフルーツをお召し上がりください。ジャックフルーツは英名で、クワ科パンノキ属の植物。大きくて外側はとても固いのが特徴ですが、中身はほろり、ほろりと身が割れて取れて食べやすいです。

ジャックフルーツは固いので、現地の方に切ってもらいました

ジャックフルーツの中身。パイナップルのような色と繊維質で実はポロポロと取れます。

 

西部モロンダヴァは、バオバブの並木道がある事で有名な場所。ここではズバリ、バオバブの実とそのジュースをお楽しみください。丸く大きなフットボールのような形をしたバオバブの実。スウェードのような茶色い表面をしています。私の時は、2,3個実をホテルに持ち帰り、ガイドさんが水を加えてジュースを作ってくれました。酸味のあるさっぱりとした味で飲みやすかったです。その後調べてみると、バオバブにはオレンジの約3倍のビタミンCが含まれているそうです。

バオバブの並木道

並木道のすぐ近くで売られていたバオバブの実。左側はバオバブの木を模した民芸品

こちらは食べられませんが、おまけでバオバブの花。乾季に入り始めたころはまだ木に垂れ下がっていますが、落葉と共に地面に落ちます。上の写真は地面に落ちた花を拾ってポールの上に乗せたものです。

 

 

・・・いかがでしたでしょうか?
アフリカの中でも貧しい国の一つと言われるマダガスカルですが、意外と日本との食文化での共通点があり、また、洗練された食文化をもつ一面を垣間見ていただけましたでしょうか?また、マダガスカルはバニラやラム酒の生産でも有名です。スーパーでは、香り高いバニラ入りラム酒が格安でお買い求めいただけます。動物・絶景だけではないマダガスカルを、ぜひお楽しみください。

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知られざるタジキスタンの秘湯!
~パミール・ハイウェイとワハーン渓谷~

  • タジキスタン

2022.07.15 update

タジキスタンは中央アジアに位置し、東は中国、西はウズベキスタン、南はアフガニスタン、北はキルギスと国境を接しています。“山岳国家”といわれるタジキスタンは、国土のほとんどが山岳地帯。標高1,000m未満から7,000m級まで様々な山があり、火山活動が活発なため、温泉が存在しています。
今回は、「タジキスタン オクサス紀行」 「ワハーン回廊とパミール・ハイウェイ」のツアーで訪れる“タジキスタンの秘湯”についてご紹介させていただきます。

乳白色の湯が魅力 「ガラム・チャシュマ温泉」

タジキスタン共和国のゴルノ・バダフシャン自治州の州都であるホルグの街を出発し、パンジ川に沿って移動する道中、ゴルノ・バタフシャン州の「イシュカシム地区」へ入るのですが、一度パンジ川の流れから離れ、支流アンダローブ川に沿うルートへと入ります。

支流アンダローブ川の景観

支流アンダローブ川の上流にあるのが、乳白色の秘湯「ガラム・チャシュマ温泉」(標高2,550m)です。
「ガラム・チャシュマ温泉」には多くのミネラルが含まれており、皮膚病に効果があるといわれています。無料という事もあり地元の方々がよく療養に訪れる温泉です。源泉は温泉脇の山の斜面にあり、源泉の温度は60℃ほどですが、浴槽に流れてくる際には40℃ぐらいになり、日本人にとっては丁度よい温度です。ここは外湯がおすすめです。

石灰棚が美しい露天風呂

トルコの「パムッカレ」や中国四川省の「黄龍」を思わせるような、プリン状の石灰棚に囲まれた外湯(露店風呂)は、日本でもなかなか味わうことのできない温泉ではないでしょうか。硫黄泉ならではの「湯の花」が湯船の底にたまっているのも嬉しいポイントのひとつです。「ガラム・チャシュマ温泉」には内風呂もあります。
ツアードライバーさんたちもよく、長距離ドライブの疲れを癒しております。

ドライバーさんたちにとっても、仕事中の楽しみのひとつのようです

ガラム・チャシュマ温泉の入浴を楽しまれた後は、「ヒンドゥークシュ山脈」の景観が皆様をお待ちしております。

ヒンドゥークシュ山脈

【入浴に際しての注意点】

※石けんやシャンプー類はご利用いただけません。お湯のみをお楽しみください。
※水着の着用が禁止されております。タオル片手にご入浴をお楽しみください。
※更衣室はなく、湯船の脇でお着替えいただきます。
※イスラム圏ということもあり、この温泉は男性と女性の入浴時間が明確に分かれていますのでご安心ください。

男女の時間割は上記の通りです…解りますでしょうか

洞窟温泉 「ビビ・ファティマ温泉」

タジキスタン側の名峰である「マルクス峰(6,723m)」や「エンゲルス峰(6,507m)」の展望を楽しみ、到着したヤン村(標高2,700m)での宿泊時に訪れるのが、洞窟温泉の「ビビ・ファティマ温泉」です。ヤン村を出発し、紀元前3世紀からアラブがやってくる9世紀までの使用された砦「ヤムチュン砦」の展望を楽しみながら、村の奥へと車を走らせます。
この「ヤンチュン砦」の写真ポイントは、背景に青空が広がり雪山が聳える非常に画になる風景で、私も大好きな風景のひとつです。

ヤンチュン砦の背景に雪山が広がる

「ビヒ・ファティマ温泉」は“子宝の湯”として地元でも有名な温泉です。入浴のために各地から女性が訪れ、温泉の湯を水筒などで持ち帰り、飲んだり体に塗ったりして、子宝に恵まれるよう祈るそうです。実際ドライバーさんや現地ガイドさんもペットボトルに入れてたくさん持ち帰っていました。
温泉の名前の由来は、ムハンマドの娘ファティマがこの地に来た際に、手をついた場所から温泉が湧いたという言い伝えからきています。温泉の温度も、前述の「ガラム・チャシュマ温泉」と変わらず、日本人にとっては丁度よい温度。岩からお湯が流れ出る岩風呂、洞窟温泉の雰囲気はまさに“秘湯”という言葉がぴったりです。

ビヒ・ファティマ温泉

【入浴に際しての注意点】

※石けんやシャンプー類はご利用いただけません。純粋にお湯のみをお楽しみください。
※水着の着用が禁止されております。タオル片手にご入浴をお楽しみください。
※更衣室は洞窟温泉の手前にあります。
※もちろん、こちらも男女別の時間割がございますのでご安心ください。

「ビヒ・ファティマ温泉」での入浴を楽しんだ後は、5~6世紀の建造とされる「ヴァン仏塔」、さらに、ワハーン川とパミール川とが合流する「ランガール村」を目指します。

ヴァン仏教遺跡

ワハーン川とパミール川の合流点

タジキスタンの雄大な自然とパミール諸民族とのふれあいを楽しむ冒険行。ワハーン・パミール地域で楽しむことができる秘湯を求めて、タジキスタンを訪れてみませんか。

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