中山道・木曽路を歩く 後編
- 日本
2021.10.14 update
「中山道・木曽路を歩く」 後編のツアーレポートです。
中山道、鳥居峠越え。道中より、木曽の山々と藪原宿を望む
福島宿の福島関所跡
福島関所は東海道の箱根、新居、中山道の碓氷と並ぶ日本四大関所のひとつで、中山道の要衝として「入鉄砲」「出女」を取り締まりました。往時を再現した福島関所跡を見学しました。木曽福島はかつて福島宿と呼ばれていました。江戸時代、福島宿は木曽谷の中心地として栄えましたが、昭和2年の大火で、古い町並みはほとんど焼失してしまいました。福島宿を歩き、福島宿の本陣跡も訪れましたが、本陣は明治半ばに壊され、石碑が残るのみとなっています。
福島関所跡
木曽福島を流れる木曽川。山のふもとに福島関所跡があります
福島宿の本陣跡。わずかに石碑が残るのみでした
藪原宿(やぶはらじゅく)から鳥居峠を越えて奈良井宿(ならいじゅく)へ
木曽福島(福島宿)の後は、藪原へ。着後、かつての宿場町、藪原宿(やぶはらじゅく)を歩きました。藪原宿は、江戸時代から300年近い歴史を持つ「お六櫛」の産地で、お六櫛の店が目立ちました。江戸時代末期、皇女和宮も宿泊したという藪原宿の本陣は、今はもう残されていません。
藪原宿を歩く
藪原宿、お六櫛(おろくぐし)の店
藪原宿の本陣跡
藪原宿を歩いていくと、次第に坂道になり、中山道の山道に入ります。山道をゆっくり上り、鳥居峠(1,197m)を目指しました。鳥居峠の手前には、御嶽神社があります。天気の良い日には、御嶽神社から御嶽山(おんたけさん、標高3,067m)が展望できるそうです。戦国時代、木曽義元が御嶽山に戦勝祈願のため、峠に鳥居を建てたことから、鳥居峠と呼ばれるようになったといわれています。
山道をゆっくり上り、鳥居峠(1,197m)へ
御岳神社には鳥居峠の名前の由来となった鳥居がありました
鳥居峠(1,197m)。地元団体が設置した石碑が建てられています
鳥居峠からは山道をゆっくり下り、奈良井宿へ
鳥居峠(1,197m)越えは、江戸時代の旅人たちにとって、わらじ履きの足を泣かせる中山道屈指の難所と聞いていましたが、実際に歩いてみると、普段からハイキングをされている方なら、どなたでも無理なく歩ける山道でした。地元案内人の話では、鳥居峠まで散歩に行く地元の方も多いそうです。江戸時代の雰囲気の残る、中山道ハイキングを楽しみました。
奈良井宿に到着
すっきりしない天気だった鳥居峠(1,197m)越えでしたが、翌日は天気に恵まれ、奈良井宿の宿場町歩きを楽しみました。
翌日、快晴下の奈良井宿。山の中腹にあるのが、鳥居峠(1,197m)です
中山道・木曽路の魅力が凝縮された、ゆったりウォーキング&ハイキング・ツアーでした。江戸時代の姿を色濃く残す、中山道の宿場町の滞在も楽しみながら、中山道の山道も是非一度歩いてみてはいかがでしょうか。再訪もお勧めです。